I need you ~俺はお前無しでは生きて行けない~…<つかつく> 短編
【『Whiteday anniversary』 第3弾】
<司side>
俺の『初恋』は、そう、あいつ…。
でも、あいつの『初恋』は、俺じゃねぇ…。
それが、今でも、俺の唯一の汚点。
俺が『赤札』をあいつのロッカーに張った事で、俺は、あいつを傷付け、あいつを好きに成って居た事に気付く事が、遅れた。
それは、かなり経ってから、気付けた俺の初めての恋心だった。
俺は、あいつを好きに成って居る事にも気付かず、唯、あいつを見てるだけで、イライラして、あいつを虐めていた。
其の間に、あいつは、俺が張った『赤札』で、あいつを助けて居たという『類』に恋心を抱いた。
でも、類が其の頃、恋の対象としていたのは…『静』だった。
それが、俺の唯一の救いだった。
今でも、もし…?
否、考えたくはねぇが…。
類が、もう少し、早く、あいつに恋心を抱いて居れば…?
否、気付いて居れば…?
そんな事を考えれば…寒気が出て来る。
もし、そう成って居たら…。
多分、俺は、木っ端微塵に打ち砕かれて居た事だろう‼
俺と言う存在が、無く成って居たかも…知れねぇ。
それ位ぇ、大事(おおごと)な、俺にとっての事件だった。
そんな俺の想いを見て居た総二郎とあきらは、笑って居たがな…。
今の俺は、幸せかも知れねぇ。
否、幸せ過ぎて、あの頃の俺に言いたい。
『ぜってぇ、幸せな日々は来るから…。』と。
あの頃の俺は、『いつも、焦っていた』様な気がする。
『煩い程に高鳴る俺の胸は…。
柄にも無く、竦む足が…。
あいつへと急がせていた。』
そんな心境だった。
そんな俺が、今じゃあ、あいつの彼氏…。
今の俺は、いつの頃からだろうか?
俺は、あいつと両想いに成れた。
本当に…今だから、思う。
あいつの気持ちを、俺に向けさせる事が…出来て良かった。
心から、そう、思う。
それでも、偶に、あいつの俺に対する気持ちが分からなく成った事も有った。
『ツンデレ彼女』と、言えば、聞こえは良いが…?
俺の思い通りに成らねぇ、彼女。
俺には、『鉄拳が飛び・足蹴りの暴力女』と化する。
で、いつも、世間を気にする彼女。
“俺の事は、二の次か…?”と、聞きたかった。
でも、其れが、『あいつ』何だよな。
そう思えた日から、俺の気持ちも、少しは、楽に成った様な気がした。
未だに、俺の事は、全否定しやがるしな…。
だが、そんなあいつを手放せねぇ、俺は…。
『Whiteday』の今日…。
プロポーズする事にした。
あいつに受け取ってもらう婚約指輪は…?
俺がデザインした世界で一つだけのあいつの為の指輪。
指輪の内側には…。
『I need you T&T』と、刻印して於いた。
あいつも、今では、英語は、既に、堪能だ。
いつ気付いてくれるだろうか?
そして、あいつへのプロポーズの言葉も、決めてある。
此れしかねぇだろ?
そして、あいつとの待ち合わせ場所のメープルの俺のキープして在る部屋にあいつは、来た。
「ごめん、遅くなった。」
「ああ。
ちょっと、待ったけど…な。」
そして、俺は、用意してあったバラの花束をあいつに渡した。
「えっ??
『Valentineday』の時も貰ったよ?」
「ああ。
今日は、特別だ‼
俺の気持ちを…。
俺の想いを受け取ってくれ‼」
俺は、ブランデーを口に含ませた後、あいつの瞳(め)を見ながら…言って遣った。
「『牧野つくし』さん‼
もう、『俺はお前無しでは生きて行けねぇ(ない)』。
俺の傍に、ずーっと、一緒に居て欲しい。
俺様と結婚しろ‼」
あいつは、涙ぐみ出した。
此れって…。
嬉し涙だよな?
そして、あいつは、“うん。”と、頷いて…。
あいつは、俺の首にあいつの腕を回して来て、俺に抱き着いて来た。
そして、俺は、そっと、あいつの腕を取り、婚約指輪をあいつの左手の薬指に嵌めて遣った。
嬉しそうに、俺の顔を見た。
「これ、可愛いね‼」
タンザナイト…。
あいつの12月の誕生石と、小さめのクオリティー高めの『pink』ダイヤモンドを散り嵌めた婚約指輪…。
俺は、3月14日の『Whiteday』の今日…。
最高な日を迎えて居た。
fin
<此の二次小説『I need you ~俺はお前無しでは生きて行けない~…<つかつく
>』は、一部の表現に、宇多田ヒカルさんの『花晴れsong』挿入歌 ♪ 初恋 ♪ の
一部の歌詞を勝手に拝借致しております。
関係者各位 の皆様、勝手に拝借致しております事を、お詫び申し上げます。>