tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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泣かずに居られるのなら…<つかつく>  2.




類は、もしかしたら、楓からの手紙に何か有るのではないかと思い始めるのだった。



楓からの手紙の詳細は、類は、知らなかった。


しかし、ある日、つくしは、ソファに涙を流しながら、凭れる様に眠ってしまって居た。


その手には、例の楓からの手紙が握られていた。


類は、見てはいけないと思いながら…。
つくしが心配な類は、つくしの手から、手紙を抜き取り、読んでしまった。



【楓からの手紙の内容…。】


『牧野さんへ


 ご無沙汰して居るわね。
 身体の具合は如何かしら?
 貴女が、司の子供を産んで居た事は、私達にとっては、有り得ない事…。
 でも、貴女に、道明寺家の血が流れて居る子供を育てさせる事は、道明寺家にとって、
 もっと、心外。
 貴女は、高校さえも、中退したのよね?
 そんな貴女に、道明寺家の血が流れて居る子供が、育てられないわ。
 教養が無いのだから…。
 だから、道明寺家では、貴女が産んだ事は、度外視して、司の子供として、道明寺家
 で、育てます。
 此れは、牧野家も了承済の事よ。
 宜しくて…?
 この子の事は、貴女は、もう、何の関係もない。
 認識して下さるわよね?
 口外も、一切、無しでお願いするわね。
 他言無用よ。
 唯、この子にとって、お乳は、貴女からしかない。
 だから、搾乳して、凍らせて頂戴。
 道明寺家のメイドが、花沢邸に取りに窺う様にするから…。
 其れと、司は、今度、政略結婚する事に成ったの。
 だから、この子を司夫婦の子供として、戸籍に入れるから…。
 そのおつもりで居て頂戴ね。
 以上。
 宜しく頼んだわね。
                                                                                             道明寺楓より』



類は、余りにも、非情な手紙に…。


司の母親は、血も涙も無い『冷徹非道な女』何だと、更に、認識していた。


そして、やはり、『鉄の女』何だと、更に、再認識していた。



そうなのだった。


つくしは、夜な夜な、バスルームに籠って、楓の手紙通り、我が子の為、搾乳していた。


痛みを堪えながら…。
涙を流しながら…。


此の作業は、つくしにとって、かなり、辛く、堪えがたいモノだった。


そして、搾乳後は、花沢家のメイドに預けて、凍らせてもらって、道明寺家のメイドに預けてもらっていた。


それも、出産4か月後以降から、お乳の出が悪く成り、出産半年後には、完全に、お乳の出がストップしてしまった。


それが、つくしには、辛く涙を流さない日が無い程だった。


此れで、我が子との繋がりが無くなってしまった様に、つくしには感じられていたからだった。



それからのつくしは、変わって行った。


笑わない、顔に表情が無くなり、高校生の頃のつくしは、司の好きだった満面の笑みを出す程だったが、もう、其れも無くなってしまった。
高校生の頃のつくしは、あれだけ、喜怒哀楽のはっきりした笑みを出す少女だったのだが…。


今は、唯、生きた屍の様に、生きているだけのつくしに成ってしまったのだった。



その後、何を思ったのか?


徐々に、つくしも、大検を取って、大学に行く事を目標にし始めた。


バイトと、勉強に時間を費やし始めた。


つくしは、何時か息子と一緒に住める事を夢に描きながら…。
“息子には、格好悪い母親(つくし自身)で居たくない‼”と、考え直す様に成った。



そんなつくしを端から見ている類は、心配で仕方なかった。


“何時か、つくしが、壊れてしまうんじゃないか?”と…。


だが、つくしは、何かに動かされているかの様な振る舞いを見せ始めていた。



唯、つくしは、楓の手紙の一節の言葉だけが、つくしを突き動かして居たのだった。


『貴女は、高校さえも、中退したのよね?
 そんな貴女に、道明寺家の血が流れて居る子供が、育てられないわ。
 教養が無いのだから…。』



そして、其の年の大検に見事、合格したつくしは…。
その後、センター試験も受け、見事、日本最難関と言われている大学に合格した。


そして、つくしは、“手に職を…。”との思いから、高校生の頃の夢で在った法学部に進学して、大学4年の時に、見事、つくしは、現役での司法試験に合格していた。


そして、つくしは、弁護士事務所への採用も決まり、1年間、司法修習生と、成って居た。


そして、無事に弁護士資格を手に入れたつくしだった。



つくしは、大学生の間、類にお願いをして、類との時間が合う時は、英語・フランス語等の語学を教えてもらっていた。


そして、色々な教養を身に付けて行った。



そして、漸く、つくしも、弁護士と成って、此処の(花沢邸)の生活に慣れ過ぎて居た頃…。


つくしの前に、一人の女性が現れた。

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