tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  70.





実は、其の後の滋は、桜子からの助言通りに、もう一度、家族で話し合いをする事にしたのだった。


だが、先ずは、滋自身、行き成り、司を交えて家族で話し合いをする事は避けたかったのだ。


何故なら…。
大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、実際、司に対して、良い印象が無かったのだ。


否、道明寺家の使用人頭で在る タマから幼少期の頃の『司』に関して、話しは聞いて居たのだ。


だからだったのだ。
司の幼少期自体、司が寂しい幼少期を過ごして居た事も、道明寺家の使用人頭で在る タマから話しを聞いて、大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、知って居たのだ。



だが、実は、大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、滋からだけでは無く、桜子からも、また、此れ迄の『司』についても、話しを聞いて居たのだ。
其れは、英徳高校での出来事も含めて…。


だからだったのかも知れない。
大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、大河原邸にて、つくしが司と会って居る時は、必ず、様子を窺う様にして居たのだった。


だからこそ…。
自身の雇い主で在り、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長から聞いた司からの提案話に関して、司を信用し切れない(大河原家の使用人頭で在る)『ばあや』が、其処に居た事も、また、事実…だったのだ。



だが、滋からの話しを聞いた此の時の大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、桜子からの助言だという話しに、“そうかも知れない。”と、考え直して居たのだった。


其れに、今後、何時(いつ)の日か、道明寺夫人に成ったつくしが、【道明寺邸から外に出る事が出来無い。】と、世間が知る事に成れば、其れは、きっと、つくしにとっては、致命傷と成るのだ。
其れは、桜子からの指摘通り、つくしの幸せに繋がらない事を意味するのだ。


だからこそ…。
例え、荒療治だとしても、司からの提案話を受け入れて、“つくしお嬢様を『車』に乗車させるべきだろう。”と、大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、認識し始めるのだった。


また、其れは、自身の娘で在る 滋からの話しを聞いた滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人も、また、同じで、桜子からの助言を納得するのだった。



だからこそ…。
此の時の滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と 大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、司を交えて話し合いする事を了承するのだった。
勿論、此の件に関して、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、了承して居た事は言うまでも無かったのだが…。


そして、其の後、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長 と 滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と 大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』が了承した事で、滋が司に連絡を入れる事に成ったのだった。


「つくしにバレるといけないから、パパの執務室に来てくれるかな。」と…。


だからだったのだ。
そんな滋からの言い分を納得した司は、「分かった。」と、滋に伝えて、其の後、(大河原グループ内に在る)滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長の執務室に向かうのだった。



そして、其の場で、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長 と 滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と 大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』を目の前にして、此の時の司は、自身のつくしへの想いを伝えるのだった。


勿論、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長 と 滋に話しした内容と同じ内容の話しを、尚も、滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と 大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』に、司が話しした事は言うまでも無かったのだった。


其の事に寄り、司からつくしに話ししても良いと言う事に成ったのだった。


所謂、此の時の司は、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長 と 滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と 大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』から了承されたという訳…だったのだ。



勿論、此の時の司は、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長 と 滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と つくしの姉と成った 滋 と 大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』との約束で、『慎重には慎重を期して』行動する事を約束するのだった。


また、つくしに対して、無理強いをし無い事を、併せて、約束した司…だったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の司は、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長 と 滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と つくしの姉と成った 滋 と 大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』に伝えるのだった。


「承知して居ます。
 つくしさんが嫌がるので在れば、無理強いはしません。
 つくしさんからの了承が得られた時点で、行動に移す様にします。」と…。


だからだったのだ。
此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長 と 滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と つくしの姉と成った 滋 と 大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、そんな司からの宣言とでも取れる様な話しを信じて、了承したという訳…だったのだ。



そして、其の後の司は、F3&T2を呼び出すのだった。


何故なら…。
此の件に関して、F3&T2に報告する義務が有ると悟って居たから…だったのだ。



【『Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  69.』のエピローグ】


実は、前回のF4&T3の集まりの際の司は、“F3からの『助け舟』が有るだろう。”と、認識して居た事で、F4&T3の集まりの際に、此の件に関して、自身のつくしへの想いを滋に話しして居た程…だったのだ。
実は、F3からの『助け舟』という名の話しが有る事を見越して…。


勿論、F4のメンバーで在る あきらからの『助け舟』という名の話しは有ったのだ。
有るには在ったのだが、あきらからの話しは、『助け舟』という程の話しでも無かったのだ。


だが、実際は、あきらからの『助け舟』の話しよりも、桜子からの助言の話しの方が、滋を納得させて居た事は言うまでも無かったのだった。


だからだったのだろう。
そんな状況を傍で見て居た此の時の司は、桜子に感謝するのだった。


“三条のお陰で、良い方に話しが進みそうだな。
 三条には感謝しかねぇな。”と…。



だからだったのだ。
此の件に関して、F3&T2に報告した後の司は、取り敢えず、あきらだけでは無く、桜子にも感謝の言葉を告げるのだった。


「あきら、三条…。
 サンキューな!
 俺のつくしへの想いが、漸く、大河原家に伝わったわ。」と…。


だが、其処は、やはりのあきら…だったのだ。


「司…良いか?
 無茶はするなよ!
 無茶をすれば、今の牧野は、きっと、司の前から離れ様とするだろうな。
 だから…よ。
 今の牧野には、決して、無理強いするなよ!」と…。


其処で、既に、其の事について、承知して居る司は、あきらに言って除けるのだった。


「ああ、其の件は、承知してる。
 其れに、其の件は、大河原家と約束してるから…よ。
 無茶もしねぇし、無理強いもしねぇ。
 だから…よ。
 安心してくれても、一向に構わねぇ‼」と…。


だからだったのかも知れない。
苦笑い状態のF3が其処に居た事は事実…だったのだ。



だが、司から感謝の意を述べられた此の時の桜子は、司 と あきらの話しの遣り取りを傍で聞き乍らも、密かに、思って居たのだった。


“道明寺さん…本当に、良かったですね。
 でも、先輩は、もう、道明寺さんから離れられない運命に有る様ですね。
 先輩は、諦めて、早く、成る様に成って下さい。
 じゃないと、何時(いつ)迄経っても、先輩の事が心配で、桜子は、幸せに成る事が出来
 ませんから…。”と…。



そして、其の後の司は、つくしに会う為に、大河原邸に向かう際、“何時(いつ)、つくしに話しを切り出そうか?”と、悩む日々…だったのだ。


要するに、幾ら、つくしに会う為に、大河原邸に向かったとしても、中々、自身の想いをつくしに伝えられずに居たのだった。


だからこそ…。
勿論、司は、自ら、自分自身の事を分析し乍らも、思うのだった。


“俺は、一体、何に怖がってんだぁ~⁉
 俺は、こんなに憶病な男…だったのか?
 否、元々、つくしの事に成ると…。
 否、あいつにだけは、俺は、昔から、臆病な男に成ってたよな。
 いい加減、自分自身に愛想も尽きるわ。”と…。


だが、漸くと言っても良い位の日にちが過ぎて行く中…。
やっと、司は、つくしに話しを切り出す事が出来て居たのだった。



と言うのも、実は、司の此の状況に関して、つくしの姉と成った 滋だけでは無く、此の話しを滋から聞いて居たF3&桜子は、呆れて居たのだった。


何故なら…。
今では、誰からも承知して貰って居た話だったにも関わらず、司本人が、話しを進められずに居たのだ。


“当然、もう既に、牧野(つくし・先輩)に話ししただろう。”と、思って居たF3&滋&桜子は、呆れて居たという訳…だったのだ。



だが、漸くと言っても良い位の日にちが過ぎて行く中…。
やっと、司は、つくしに話しを切り出したという訳…だったのだ。


そして、つくしは、そんな話しを司から聞いた事で、驚愕するのだった。

Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  69.





其の後の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、取り敢えず、自身の娘で在る 滋を自身の自室に呼び出し、司から提案された話を、自身の妻で在り、滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と (自身の娘で在る)滋に話しする事にしたのだった。


其処で、此の時の滋は、自身の父親で在る 大河原社長から、そんな司からの提案話を聞かされた事で激怒するのだった。


「パパは、分かってるのかしら?
 何故、つくしが、『車』という乗り物にトラウマを持つ様に成ったのか?」と…。



だからだったのかも知れない。
此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、自身の娘で在る 滋に対して、【何と言って、伝えれば良いのか?】…困って居たのだった。


何故なら…。
司からの提案話を聞かされた時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、司にも話しして居た位なのだから、当然、【何故、つくしが、『車』という乗り物にトラウマを持つ様に成ったのか?】…という自身の娘で在る 滋からの問いの意味も分かって居るのだ。


だが、司にも伝えた(「先ずは、私自身、司君のつくしへの想いが分かった事を伝えて置く。」)位、此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、司の考えも、理解出来て居たのだ。


だからこそ…。
其の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、司に打診した位…だったのだから…。


「家族と相談させて欲しい。」と…。



だが、其れでも、此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長にとって、司からの提案話を、自身の妻で在り、滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人 と 自身の娘で在る 滋に話しした事で、自身の娘で在る 滋が激怒して来るだろう事も予想して居たのだ。


勿論、其れだけでは無く、もし、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長が、自身の娘で在る 滋からの問いに対して、其の場で、「承知して居る。」と、言おうものなら、自身の娘で在る 滋から、其の後(あと)、何と言われるのかも、此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長には予想出来て居たのだった。


だからこそ…。
此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、自身の娘で在る 滋からのそんな問いに対して、返答の言葉に困って居たという訳…だったのだ。



だからだったのかも知れない。
実は、こう成る事を予想したかの様に、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、自身の娘で在る 滋だけでは無く、大河原家の使用人頭で在り、自身の育ての親でも在る 『ばあや』を、事前に、自身の自室に呼び出して置いたのだった。


何故なら…。
滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長にとって、大河原家の使用人頭で在り、自身の育ての親でも在る 『ばあや』は、“自身の『助け舟』に成ってくれるだろう。”と認識して居たから…だったのだ。



其処で、そんな自身の娘で在る 滋からの問いに対して、返答の言葉に困って居た滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、大河原家の使用人頭で在り、自身の育ての親でも在る 『ばあや』の方を見て居たのだった。


だが、大河原家の使用人頭で在る 『ばあや』は、自身の雇い主で在り、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長の想いを分かって居乍らも、一切、(自身の雇い主で在り、滋 と つくし姉妹の父親で在る)大河原社長の方を見ずに言って除けるのだった。


「旦那様のお気持ちを、重々承知した上で申し上げます。
 ばあやも、滋お嬢様の意見に賛成で御座います。
 つくしお嬢様は、未だに、(大河原)邸の外に出る事も儘成りません。
 其れは、何故なら…。
 つくしお嬢様にとっては、まだまだ、『車』という乗り物自体に恐怖心をお持ちだからだ
 と、ばあやは思いますよ。
 其れに、つくしお嬢様は、(大河原邸の)外に出なく共、何不自由の無い生活を送ってお
 出で御座います。
 道明寺様が焦られるお気持ちも理解致しますが、何も、無理矢理、『車』という乗り物に
 乗車させる必要性は無いかと存じますが…。」と…。


だからだったのだろう。
其の後(あと)を受けるかの様に、滋 と つくし姉妹の母親で在る 大河原夫人が話しを切り出し始めるのだった。


「そうですわ。
 つくしは、まだまだ、大河原家の娘で宜しいんじゃ在りませんか?
 あなたは、そんなに、早く、つくしを嫁がせたいんですの⁉
 私(わたくし)も、司さんのお気持ちは分かって居るつもりですわ。
 でも、つくしは、まだまだ、大河原家から出て行くつもりは無い様に思いますわ。
 でしたら、何も、そんなに、慌てて、無理矢理、『車』という乗り物に、つくしを乗車さ
 せる必要性は無いと、私(わたくし)も、思いますわ。」と…。


其処で、自身の母親で在る 大河原夫人 と 大河原邸の使用人頭で在る 『ばあや』からの話しを聞いて居た滋は、自身の父親で在る 大河原社長に叫び始めるのだった。


「ほら、ご覧なさいよ。
 家族、み~んな、同意見よ‼
 所謂、私も、司の意見には反対という意味よ‼
 つくしは、まだまだ、大河原家の娘…何だから…ね。
 良い、パパっ‼
 其れで、宜しく!
 司に言い包められる事の無い様に…ね。」と…。



という訳で、此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、自身の意見を言う事も出来ず、『家族会議』は、終了してしまったのだ。



だからだったのだろう。
此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、“仕方無く…。”と、言いた気に、自社(大河原グループ)の自身の執務室に司を呼び出すのだった。


そして、其処で、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長は、司に、『家族会議』の結果を報告するのだった。



だからだったのかも知れない。
此の時の司は、開いた口が塞がらない様な状況に成って居たのだった。


何故なら…。
其の時の司が、例え、思わず、言ってしまった言葉…だったとしても、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長の言いたい気持ちが分かったからこそ、言えた言葉…だったのだ。


【「分かりました。
  後で揉める事の方が大変そうなので、大河原社長のご指示に従います。
  宜しくお願い致します。」と…。】


しかも、其の時の司は、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長の言葉を、“信用して視よう‼”と、決断したからこそ、了承した言葉でも有ったのだ。


【「承知致しました。」と…。】



其れは、所謂、司自身、家族との話し合いを進め乍らも、自身とも、話し合いして行くという滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長の言葉を信用したモノ…だったのだ。


だからだったのだ。
滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長からの話しを信用した司…だったからこそ、此の時の滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長からのそんな話し振りに驚愕すると共に、ショックを引き起こして居た司…だったのだ。



其処で、其の後の司は、自身のつくしへの想いを滋に伝えるべく、F4&T3の集まりの際に、滋に話しする事にしたのだった。


何故、司が、此の日に、しかも、F3&T2の前で、滋に話しする事を決断したのかと云えば、其れは、間違い無く、司は、“F3からの『助け舟』が有るだろう。”と、考えたから…だったのだ。


だからこそ…。
此の日を選んだ司…だった事は言うまでも無かったのだ。


勿論、F3&T2の前で、此の日に滋に話しした話は、あの日に、滋 と つくし姉妹の父親で在る 大河原社長に話しした内容と、全く、同じ…だったのだ。



其処で、滋は、そんな話しを切り出して来た司に言って除けるのだった。


「勿論、司は、つくしの婚約者なのかも知れない。
 其れに、つくしは、何れ、道明寺家に嫁ぐ事に成ると思う。
 でも、だから…って。
 何も、そんなに、慌てて、つくしを、無理矢理、『車』という乗り物に乗車させる必要は
 無いと、私は思うわよ。
 其れに、実は、私の思いは、ママも、うち(大河原家)のばあやも同意見なの。
 其れに、其れだけじゃ無いわ。
 もし、司が運転する司の愛車につくしが乗車したとして、其の後、更に、つくしが『車』
 という乗り物に対して、トラウマに成ったら、司は如何するつもりなのよ?」と…。


だが、此の時の司は、滋からのそんな問いの話しに対して、何の根拠も無いにも関わらず、ドヤ顔で、滋に言って除けるのだった。


「何度も言うけど…な。
 つくしは、俺の婚約者だ‼
 其れは、過去も現在も、全く、変わっちゃあ居ねぇ‼
 というのか?
 “過去も現在も、そして、未来も、俺と一緒に居るのは、つくしだけだ‼”と、俺は、ずーっ
 と、思って来た。
 そんな俺がつくしを助手席に乗せて、ヘマをすると思うのかよ⁉
 俺は、もう、つくしを失いたくねぇんだわ。
 だからこそ、焦ってるし、早く、本当の意味での婚約者同士に成りてぇんだよ。
 だから…な。
 滋さん…よ。
 俺のつくしへの想いを理解してくれよ⁉」と…。


だからだったのだ。
此の時の滋は、そんな風に、自身に言い除けて来た司に対して、反対に、司に言って除けるのだった。


「司の言い分には、絶対は無いわよね⁉
 司がヘマをし無いとも限らない。
 でも、司がヘマをすれば、きっと、道明寺家 と うち(大河原家)との間柄は、此れ迄
 の中でも無い程に、木っ端微塵に無く成ってしまうと思う。
 其れは、(司 と 滋との)婚約解消した時の比では無いと思うわよ。
 其れでも、司は、つくしを助手席に乗せたい訳…?」と…。



其処で、あきらが、司 と 滋との会話の間に割って入るかの様に、提案し始めるのだった。


「あのなぁ~。
 此処で、如何のこうのと言ってても、話しが進まねぇだろ?
 取り敢えず、牧野に話しして視るっつーのは、如何だ⁉
 勿論、其の為には、滋の母ちゃんにも、(大河原家の)ばあやさんにも、了解を得る必要
 は有るだろうけど…な。」と…。


だからだったのだろう。
あきらからの提案話を聞いて居た滋は、此の時点で、不安そうな顔付きに成るのだった。


何故なら…。
成功する保証は、何処にも無いから…だったのだ。


だからこそ…。
此の時の滋の顔付きは、不安顔…だったのだ。
 


実は、そんな滋の顔付きを観て居た桜子は、滋に話しし始めるのだった。


「私には、道明寺さんのお気持ちも、滋さんのお気持ちも分かるんです。
 でも、此のままでは、道明寺さんの仰る通り、先には進まない。
 其れは、先輩が、大河原家に寄って、守られて居るからです。
 勿論、先輩が道明寺家に嫁がれる日が来るとすれば、先輩が眠って居る間に移動する事は
 可能かも知れません。
 何故なら…。
 先輩という方は、一度、眠ってしまえば、中々、目を覚まさない方だからです。
 でも、其れでは、先輩の幸せに繋がらない様な気がします。
 先輩は、何時(いつ)の日か、道明寺夫人に成られる方です。
 道明寺さんとご一緒に、パーティーに出席する日が来ると思います。
 でも、“今のままでは、一生、先輩には、そんな日が訪れる事は無いのでは無いだろう
 か?”と、さえ、危惧します。
 ですから、もう一度、ご家族でお話し合いを為さっては如何(いかが)でしょうか?
 今度は、道明寺さんも交えられて…。」と…。


其処で、そんな話しを桜子から聞かされた此の時の滋は、桜子からの意見に納得するのだった。


だからこそ…。
此の時の滋は、桜子に言えた言葉…だったのだ。


「そうだね。
 分かったわ。
 もう一度、ママに話しして、パパ と ばあやと話し合いして視るわよ。」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、ホッとした様な顔付きに成って、滋に伝えるのだった。


「宜しく頼むな。
 話し合いの場には、俺も一緒に同席するかよ。」と…。



なので、其の後の滋は、家族で話し合いの場を設ける事にしたのだった。
勿論、司も交えて…。

浴衣 と 花火【会いたい】…<つかつく>  番外編





(2022年のお盆)
 8月13日(迎え火=お盆の入り)~8月16日(送り火=盆明け)


【『海水浴【会いたい】…<つかつく>  番外編①~③』と、同じ年の『お盆』の頃のお
 話し】


花火とは…。
 元々、鎮魂の意味合いが在るのだ。


 元来、花火は、慰霊 や 疫病退散が目的の行事…だったのだ。


 一説に寄ると、花火とは、お盆に行われる迎え火 と 送り火の一種という説も有る。
 過去には、ご先祖様の霊を送り迎えする意図が有った様だ。


 云わば…。
 お盆の時期に花火を打ち上げて、ご先祖様の霊を慰めて居たという訳…だったのだ。>



そんな話しを知ってか知らずか?
椿は、8月中旬のお盆の時期の少し前に、自身の愛娘で在る 杏を伴って、再び、日本に帰国して帰って来たのだった。


そして、椿は、世田谷の道明寺邸に到着した後、自身の自室に、自身の姪っ子で在る ひなを呼び出して、或る物を見せるのだった。



其れは、ひなの名前に因んだ『桃の花』の絵柄が描かれた浴衣…だったのだ。


実は、椿は、“此の日の為に…。”と、事前に、ひなの名前に因んだ『桃の花』の絵柄が描かれた浴衣を用意して置いたのだ。


勿論、自身の愛娘で在る 杏には、杏の名前に因んだ『杏(あんず<和名:杏子>)』の絵柄が描かれた浴衣を用意して置いたのだった。


そして、椿自身には、自身の名前に因んだ『椿の花』の絵柄が描かれた浴衣を用意して置いたのだった。


だからこそ…。
此の日のひなは、世田谷の道明寺邸の椿の自室に呼ばれて、自身の従姉妹で在る 杏と共に、其の浴衣を手渡されて居たという訳…だったのだ。



そして、椿は、自身の義妹で在る 絵夢 と 自身の甥っこで在る 歩 母子(おやこ)には、『水着』の時と同様に、『シャボン玉』の絵柄が描かれた浴衣 と (歩には)子供用 甚平を用意して置いたのだった。


だからだったのだ。
此の日の椿は、事前に、用意して置いたそれぞれの浴衣(歩には、子供用 甚平)を、自身の姪っ子で在る ひな と 自身の愛娘で在る 杏だけでは無く、自身の義妹で在る 絵夢 と 自身の甥っこで在る 歩のそれぞれにも、手渡す事にして居たのだった。



実は、此れ迄、ひなは、浴衣を着付けて貰った事が無かったのだ。
実の事を言うと、幼少期の頃のひなは、近所からのお下がりとして、女の子用の子供 甚平を着付けて貰った事は有ったのだ。


だが、ひな自身、此れ迄、『浴衣』自体を手に取った事は無く、お祭りにも参加して来なかったのだ。


勿論、小学生だったひながお祭りに参加する為には、保護者が必要…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の当時のひなは、「お祭りに行きたい!」等と、言った事は無かったのだ。


何故なら…。
保護者が必要だと言う事を知って居たひなは、“我が儘を言って、ママ と お祖父ちゃん と お祖母ちゃんに迷惑を掛けたく無い。”(*)と、思って居たから…だったのだ。


【(*)自身の母親で在る つくしが他界してからのひなは、“我が儘を言って、お祖父ち
    ゃん と お祖母ちゃんに迷惑を掛けたく無い。”と、思って居た事は言うまでも
    無かったのだった。】



其れに、其れだけでは無かったのだ。
実は、ひな自身、綺麗な浴衣を着付けて貰ったクラスメイトの姿を見る事が辛かったのだ。


否、此の当時のひなにとって、綺麗な浴衣を着付けて貰って、お祭りに参加して居るで在ろう そんなクラスメイトの姿が羨ましく思えて居たのだった。


勿論、其れは、中学生に成ったひなも、相変わらず、同じ…だったのだ。


だからだったのだ。
此の当時のひなは、尚も、お祭りに行きたい等と、思わなかったのだろう。



其れに、小学生当時のひなは、浴衣を持って居らず、自身の母親で在る つくし や 自身の祖父母で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子に、「浴衣が欲しい!」等と、我が儘が言えずに居たのだ。


そして、高校生当時のひなも、大学生当時のひなも、花火大会シーズンに成ると、誰にも会わなくても良い様に、態と、バイトを入れて居た程…だったのだ。



だからこそ…。
自身の伯母で在る 椿が、自身の為に、自身の名前に因んだ『桃の花』の絵柄が描かれた浴衣を用意してくれた事を嬉しく思って居たのだった。
涙を流す位に…。


だからだったのかも知れない。
此の時の椿は、自身の姪っ子で在る ひなのそんな涙を見て、吃驚するのだった。


“ひなちゃんは、此れ位で、大袈裟過ぎるわよね。”と、思う位に…。


だからだったのだろう。
此の時の椿は、そんな自身の姪っ子で在る ひなに訊くのだった。


「如何したの、ひなちゃん…⁉
 何で、涙を流してるの?」と…。


だからだったのだろう。
此の時のひなは、自身の伯母で在る 椿に、其の理由(わけ)を話しし始めるのだった。


「実は、今迄に、私は、浴衣を着付けて貰った事が無いんです。
 というのか?
 浴衣自体を持って居た事が無いんです。
 勿論、高校生の頃 や 大学生の頃の私は、バイトをして居たので、浴衣を買おうと思
 えば、安い浴衣なら、買えたと思います。
 でも、私は、買えなかったんです。
 実は、ママ自身も、浴衣を買った事も、買って貰った事も無く、ママが浴衣を着付け
 て貰ったのは、高校生の時に、一度だけ、お友達の浴衣を借りて、お友達と一緒に着付
 けて貰った時だけだったそうです。
 だからだったんでしょうけど…。
 実は、ママからそんな話しを聞かされた小学4年生だった頃の私は、ママから謝られたん
 です。
 “ごめんね。
  ひなに浴衣を買ってあげられなくて…。”って…。
 だから、今、私は、凄く、嬉しくて…。
 椿伯母様…本当に、何時(いつ)も、有難う御座います。」と…。


だからだったのだ。
そんな自身の姪っ子で在る ひなに対して、此の時の椿は、にこっと、微笑み乍ら、言って除けるのだった。


「良いのよ。
 だって…ね。
 司は、男親でしょ!
 こう言う事は、司じゃあ、気が付かないでしょ。
 だから、司の代わりに、私が用意したの。
 だから…ね。
 ひなちゃんは、何も気にし無くても、良いのよ。」と…。


だからだったのかも知れない。
其処で、此の時の椿は、自身の心の中で、そんな自身の姪っ子で在る ひなに対して、思うのだった。


“今、私がひなちゃんにして居る事は、つくしちゃんの代わりでも有るのよ。”と…。



そして、此の日の椿は、浴衣を着付けて、お盆の時期に開催される花火大会に出掛ける事を、自身の義妹で在る 絵夢 と 自身の姪っ子で在る ひなに提案したのだった。


何故なら…。
実は、此の日の椿は、世田谷の道明寺邸に着いたと同時に、そんな話しを道明寺家の執事から聞いて知って居たから…だったのだ。


だからこそ…。
此の時の椿は、自身の義妹で在る 絵夢 と 自身の姪っ子で在る ひなに提案したという訳…だったのだ。



其の花火大会の場所は、椿からの指示で、事前に、道明寺家の執事に寄って、調べられて居たのだった。


そして、関東圏のと或る場所にて、お盆中に、花火大会が開催される事が分かったのだった。


勿論、今からでは、観覧席を予約する事も出来無いと思われたのだ。


だが、其処は、道明寺家…だったのだ。
『鶴の一声』かの如く、観覧席を予約する事が出来たのだった。


だからだったのだ。
椿は、自身の義妹で在る 絵夢 と 自身の姪っ子で在る ひな と 自身の愛娘で在る 杏に言って置くのだった。


「それぞれ、私が用意した浴衣を着付けて、花火大会に行くわよ!
 所謂、皆で、花火を観に行くわよ!
 良いかしら!」と…。


そして、其の後、椿と一緒に、椿の義妹で在る 絵夢 と 椿の姪っ子で在る ひな と 椿の愛娘で在る 杏 と 椿の甥っこで在る 歩は、お盆中の或る日に、関東圏のと或る場所で開催される花火大会に向かうのだった。


そして、お盆中の或るの日の椿 と 絵夢 と ひな と 杏 と 歩は、関東圏のと或る場所にて、夜空に彩る大輪の花(花火)を観て、楽しんで居たのだった。



勿論、此の日迄、自身達の姉で在る そんな椿の企み等、知らなかった司と進兄弟は、例の如く、道明寺家の執事からそんな話しを聞いた事で、慌てて、関東圏のと或る場所にて開催されて居る花火大会に向かうのだった。


勿論、此の時の司と進兄弟の着衣は、着替える事無く、慌てて、道明寺邸を出て来た事も有り、スーツ姿…だった事は言うまでも無かったのだった。


云わば…。
此の時の司と進兄弟の着衣は、場違いな着衣…だった事は言うまでも無かったのだった。



だが、其れでも、此の時の司は、そんな事等、気にする様子も無く、思って居たのだった。


“今日の執務は、早目に終了して、ほんと、良かったわ。”と…。


だからだったのだ。
此の時の司と進兄弟は、終盤では有ったのだが、椿 と 絵夢 と ひな と 杏 と 歩と共に、花火を観る事が出来て居たのだった。



PS.
実は、関東圏のと或る場所にて開催されて居た花火大会が終了した後…。
道明寺家の面々が道明寺邸に帰邸して帰って来た際に、自身の姉で在る 椿から呼び出された此の日の司は、自身の愛娘で在る ひなから聞いたという話しを自身の姉で在る 椿から聞かされて居たのだった。


だからだったのだ。
此の時の司は、英徳高校時代のあの日の出来事で在る 『寒中浴衣大会』の出来事を思い出して居たのだった。


そして、美作邸にて、自身達の仲間で在る 総二郎 と あきら と T3の前で、つくしが自身との事を告白してくれた時の事を、司は、思い出して居たのだった。
自身の愛娘で在る ひなには申し訳無く思い乍らも…。


云わば…。
司にとっては、つくしとの幸せだった頃の思い出…だったのだ。



fin