好きなのに…(続編・その後)<総優> 19.
【家族 編】
<総二郎side>
優一郎は大学3年、翼・蘭・健・つよし・やすし・光紀が高校3年、仁は高校1年に成長した。
優一郎の次期家元襲名披露パーティーの日から、優一郎と蘭は変わらず、お互い相思相愛のようだった。
司とつくし夫婦と俺と優紀の夫婦も優一郎と蘭の二人を温かく見守っていた。
優一郎が大学1年に成った頃、俺と優紀は優一郎に呼び出された。
何事かとは思ったが、話しを聞いて、“優一郎と蘭が決めた事なら…。”と、納得出来た。
「父さん、母さん。
俺、蘭に、“蘭が好きだ。”と、告白したんだ。
蘭も俺の事を、“好きだよ。”と、言ってくれた。
蘭も高校生に成ったので、付き合う事にした。
今度、道明寺のおじさんとつくしおばさんに挨拶に行くつもりだ。
報告だけして於くよ⤴。」
ほんと、俺の学生の時とは大違いだよな⤴。
優紀に感謝だよな‼
育てられ方が違ぇと、こんなに子供の育ち方が違ぇのかと、痛感したわ‼
優一郎が頼もしく見える時が来るとは考えて居なかった。
俺も『親父』に成ってきたと言うべきか⤵。
俺は、本当に、幸せを掴めたんだな⤴。
有難な、優紀‼
<優紀side>
つくしから、“会えないか?”と、TELが来た。
勿論、会いに行った。
「優紀、こっちまで来てもらって、ごめんね‼」
待ち合わせは、やはりの『東京メープル』
「昨日ね、優一郎君が、挨拶に来てくれたよ‼
“蘭と真面目なお付き合いをしたいので許して欲しい。”って。
蘭の事、真剣に考えてくれている事が分かって、私の中で好感度がかなり上がったわ
よ(笑)‼
ほんと、F4の学生の頃とは大違いよね(笑)⤴。」
つくしは笑い転げそうな勢いで笑っていた。
私は苦笑いで有る。
「司、何て、不貞腐れてるのよ⤵。
何時かは嫁に出さなくちゃいけないんだから、諦めろって言うのよね⤵。」
「今は、総二郎さんは光紀に降り掛かっていないから、平気そうだけど、その内、同じ思
いをするんじゃないかな?」
「男親は、そうだろうね⤵。」
何時か、光紀に恋人が出来たら…。
想像しただけで、総二郎さんの不貞腐れ気味が、目に見えるようだ⤵。
“はぁ~⤵。”
想像しただけで、今から、溜息である。
取り敢えず、優一郎もきちんと、道明寺家に挨拶が出来たので有れば、良かった。
つくしが優一郎を褒めてくれる事が成り寄り嬉しかった。
後は、優一郎が蘭ちゃんに責任を持って、誠意を持って、対応してくれたら良いと、素直に思えた。
優一郎のお相手が蘭ちゃんで、つくしの娘さんで本当に良かった。
つくづく、私はそう思っていた。