取り戻したい…<総優> 5.
<5話も少し、短めです。 お詫びします。>
<総二郎side>
やっぱり、そうなるとは思っていたが、誰かが、俺達を撮っていて、SNSに上げてしまい、かなり、噂になった。
西門流 次期家元 と まだ、メーンを張っている訳ではねぇが、これから、売り出そうとしている『次期若手ナンバー1女優』と、呼び声の高い女優との親密さが伺える、向き合って喋っている俺と優紀ちゃんの二人の姿の画像。
そりゃあ、噂に成るわな‼
優紀ちゃんは女優だから、迂闊には話せねぇ。
ところが、西門としては、息子の女遊びの尻拭いを常にさせられている訳で有るから、噂でも何でも良いから、肯定してぇ処だろう⤴。
俺は親父に呼び出された。
「総二郎、実際の処、如何なんだ。
彼女とは、如何いう関係なんだ?」
「………、如何いうって、如何いう意味だよ?」
「お付き合いをしているのか?」
親父は、如何して、そう、飛躍するかな?
「はぁ~??
俺は、優紀ちゃんが、彼女が好きだよ⤴。
俺等は、元々、高校の時に、司と司の奥さんを通じて、優紀ちゃんとは知り合ってんだ
よ⤴。
優紀ちゃんは、司の奥さんの親友なんだ。
でも、高校の時は、俺の女遊びに愛想を尽かした優紀ちゃんは、地方の女子大に進学し
て、久し振りに会ったのは、司達の結婚式の時だけだ⤵。」
「彼女には、総二郎の気持ちは伝えたのか?」
其処、突っ込むか?
「ああ、でも、返事は聞けなかったんだ⤵。
今は、女優の仕事が楽しいんだろ?」
「如何するつもりだ、総二郎?」
諦めるつもりはねぇよ。
親父は、俺の事を心配してんだか…、西門流本家として心配してんだか…。
良く、分かんねぇな⤵。
だが、親父には、俺の本音を伝える事にした。
「今度、手放したら、俺はぜってぇ、後悔する事は分かってんだ。
当然、攻めるつもりだ‼」
親父は何に焦ってんだ?
「でも、彼女は女優なんだろ?
大丈夫なのか?」
「大丈夫か…、大丈夫じゃねぇかは…、優紀ちゃんだけが知ってる事だろ?
俺は諦めるつもりは、もう、更々、ねぇけどな‼」
親父は暫く、考えて居る様子だった。
「じゃあ、公表する方が早いだろ?
彼女の事務所共、良く話し合いをしないといけないだろ?」
「無茶は、しねぇでくれ‼
優紀ちゃんが事務所に居た堪れなく成る様な事だけは止めてくれ‼」
「彼女を本当に愛しているんだな?」
「当り前ぇだろ‼」
親父には、俺の気持ちがバレてしまったが、丁度、良かったかも知れねぇ⤴。
協力をしてくれそうだったからな‼