Close to you~お前の傍に~…<つかつく> 73.
【『Close to you~お前の傍に~…<つかつく> 70.』の其の後
<司の事を呆れて居たF3&滋&桜子の其の後 ②>】
実は、此の場に居る仲間と共に、其処迄、滋から話しを聞いて居た総二郎…だったのが…。
其れとは別に、総二郎の中で、気に成る事が有ったのだ。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、滋に訊くのだった。
「なぁ~、滋…。
お前んち(大河原家)のばあやは、司 と 牧野の会話を聞いてたのか?
滋からの話しを聞いてると、お前んち(大河原家)のばあやは、司 と 牧野の会話を、
盗み聞きして居た様に聞こえるんだわ。
如何なんだ?」と…。
だからだったのだ。
此の時の滋は、総二郎からのそんな質問に対して、臆する事無く、言って除けるのだった。
「若い男女を、一つの部屋の中で二人切りにする事は良く無いと言う事で、ばあやが給仕を
しつつも、聞いて居ない振りをし乍ら二人の話しを聞いてるのよ。
だから、大河原家にとって、司 と つくしの話しは、筒抜けなの。」と…。
だからだったのだろう。
そんな滋からの話しを聞いて居た類が、またもや、ソファから起き上がり、滋に訊くのだった。
「司は、良く、其の事を許したよね?
本来の司なら、きっと、許して無いと思うんだけど…。」と…。
だからだったのだ。
此の時の滋は、再び、口を開くのだった。
「司にとっては、苦渋の決断…だったんじゃないのかな?
そうし無いと、外に出る事が出来無いつくしとは会えないんだから…。
司にとっては、“仕方ねぇ(無い)。”って、感じだったんでしょ。」と…。
其処で、滋に訊いて居た類だけでは無く、F2&T2の一同、納得するのだった。
“成る程なぁ~(成る程ねぇ~・成る程ですわね)。”と、思い乍ら…。
PS.
司が、漸くと言っても良い程の時間が経ってから、やっと、つくしに話しした次の日の夜の事だったのだ。
云わば…。
滋がF3&T3にLINEを送った日と同じ日の夜の事…だったのだ。
会社(仕事)から帰って来たばかりの滋は、大河原家の使用人頭で在る ばあやに呼び止められて居たのだ。
「滋お嬢様…お待ち下さいませ。
漸く、道明寺様は、つくしお嬢様にお話し為さった様で御座います。」と…。
実は、大河原家の使用人頭で在る ばあやからのそんな話しを聞いて居た時の滋は、「何の話し…?」と、でも言いた気に、最初、何の話しか、全く、理解されて居らず、キョトンとした顔付きのまま…だったのだ。
だからだったのだろう。
そんな顔付きの滋を見た此の時の大河原家の使用人頭で在る ばあやは、自身の方に寄る様に、自身の手で、滋に合図を送り乍ら、滋に伝えるのだった。
「滋お嬢様…此方にお越し下さいませ。
(大河原家の使用人頭で在る ばあやは、自身の背丈に滋を屈ませて、滋の耳元に言って
除けるのだった。)
例の『車』の件で御座いますよ。」と…。
だからだったのだろう。
此の時の滋は、大河原家の使用人頭で在る ばあやからのそんな話しを聞いて、漸く、納得するのだった。
「あぁ~。」と、言い乍ら…。
だからだったのだ。
此の時の滋は、続け様に、大河原家の使用人頭で在る ばあやに訊くのだった。
「で、司は、つくしに、どんな話しをして居たの?」と、興味津々な様子で…。
だからだったのだろう。
此の時の大河原家の使用人頭で在る ばあやは、そんな興味津々な様子の滋を見た事で、笑いたい気持ちを押さえ乍らも、司がつくしに言って居た例のドライブについて、話しし始めるのだった。
だからだったのだ。
此の時の滋は、大河原家の使用人頭で在る ばあやからのそんな話しを聞いた後、“ふ~ん。”と、思い乍らも、F3&T3のグループLINEに、LINEメッセージを入れて、報告して居たという訳…だったのだ。
何故、此の時の滋が、“ふ~ん。”と、思って居たのかというと…。
其れは、滋自身、面白く無かったから…だったのだ。
何故なら…。
滋は、司に対抗意識も有ったのだ。
此の頃の滋にとってのつくしは、血の繋がった本当の『妹』の様なモノ…だったのだ。
だからだったのだ。
つくしの幸せを願い乍らも、司に対抗意識を燃やして居たのかも知れない。
其れ共、滋の心の内では、自身の妹と成った つくしが、司から奪われる事を阻止したいという思惑も見え隠れして居たのかも知れない。
だからだったのだろう。
此の時の滋は、F3&T3のグループLINEに、LINEメッセージを送って居たのだろう。
所謂、此の時の滋は、誰かに、自分自身の想いを聞いて欲しかったのかも知れない。
だが、いざ、F3&T3だけで集まって視れば、そんな自身の想いを隠し乍らも、此の時の滋は、F3&T2と会って居たのだが…。
【集まり後のあきら と 滋 と 桜子…。】
実の事を言うと、此の時の桜子は、勿論、滋のそんな様子に気が付いて居たのだ。
勿論、あきらも然り…だったのだが…。
だからだったのだ。
あきら と 桜子は、申し合わせたかの様に、連絡を取り合い、滋と会う事にするのだった。
何故なら…。
其れが、今後の司 と つくしの為でも有ったからなのだ。
だが、滋は滋で、あきら と 桜子から呼び出された意味 と 意図が分からず、「何か、有ったの?」と、言いた気に、あきら と 桜子に目線を送り乍ら、訊くのだった。
「何で、私は、あんた達に呼び出されたの?
何か、有ったの?
まさか、あきら君 と 桜子が付き合う事に成ったので、其の報告の為に、私が呼び出さ
れた…とか?」と…。
だからだったのだろう。
突拍子も無い、的外れなそんな滋からの話し振りに、此の時のあきら と 桜子は、拍子抜けする程…だったのだ。
だが、取り敢えず、あきらが話しを切り出すのだった。
「滋は、牧野が司に取られるとでも思ってねぇか?」と…。
だからだったのだろう。
突然、そんな風に、あきらから訊かれた此の時の滋は、驚愕するのだった。
だからだったのだ。
此の時の滋は、直ぐには、返答の言葉も出て来なかったのだ。
何故なら…。
此の時の滋は、あきらに寄って、確信を突かれた様なモノ…だったのだから…。
だが、暫く経ってから、漸く、滋は、口を開いたのだった。
「行き成り、何を言い出すのかと思えば…。
何なの、一体…。」と…。
だが、桜子は、そんな滋に言って除けるのだった。
「先輩は、滋さんの『妹』で在る前に、元々、道明寺さんの彼女…だったんですよね。
ですから、道明寺さん と 先輩を元の鞘に収めて上げませんか?
其れが、一番良い話しだと、私は、思えるんですが…。」と…。
だからだったのかも知れない。
此の時の滋の顔付きは、良い顔付きでは無かったのだ。
云わば…。
此の時の滋の顔付きには、笑顔が無く、不貞腐れて居る様な顔付きに見えたのだった。
だからだったのだ。
此の時のあきら と 桜子は、お互いの顔を見合わせて居たのだ。
そして、桜子は、そんな滋に言い始めるのだった。
「勿論、道明寺さんの事ですから、先輩のトラウマが克服されれば、きっと、今迄以上に、
先輩を自分自身から放す事は無いと思います。
でも、滋さんには、私達が居るじゃ無いですか?
滋さんには、先輩しか居ないんじゃ無くて、私達 仲間も居るんですよ。
桜子は、寂しいですね。
滋さんの心の内を聞けなくて…。」と…。
だからだったのだ。
此の時の滋は、そんな桜子からの話しを聞いて居て、涙を流し始めるのだった。
だからだったのだろう。
此の時のあきら と 桜子は、暫くの間、滋を泣かせて居たのだった。
何故なら…。
其の方がベストだと思えたから…だったのだ。
そして、漸く、泣き止んだ滋は、自分自身の中に在る つくしへの想いを話しし始めるのだった。
「そうだよね。
私には、仲間が居るんだよね。
でも、実は、つくしが遠くへ行っちゃう様で、凄く、寂しかったの。
でも、こんな事を皆に話せば、引かれるだろう事も分かって居たから、言わずに居たの。
心配掛けて、ごめんね。
で、私のそんな想いに気が付いてくれて、有難う!
此れからは、皆に相談するよ。」と…。
だからだったのだ。
此の時のあきら と 桜子は、そんな滋に、それぞれ、言って除けるのだった。
「ああ、そうしろよ!」
「そうですわよ。
滋さんには、私達 仲間が就いて居るんですから…。」と…。
実は、此の時の桜子は、既に、将来、必ず遣って来るで在ろう つくしが道明寺家に嫁いだ後の滋の事を心配して居たのだ。
何故なら…。
其の後の滋が、『つくしロス』に成らないとも限らないのだから…。
だからだったのだ。
此の時の桜子は、滋からのそんな言葉を聞く事が出来て、実は、ホッとして居たのだった。
だが、あきらは、余計な言葉を口にするのだった。
「何なら、滋に、男を紹介して遣ろうか?」と…。
だからだったのだろう。
そんなあきらからの言葉に、当の滋だけでは無く、桜子も驚愕するのだった。
否、此の時の滋 と 桜子は、呆気に取られて居たのだった。
そして、此の時のあきらは、自分自身の言った言葉で、此の場の空気感が変わった事を悟ったのだった。
だからこそ…。
反省して居るあきらが、其処に居たという訳…だったのだ。