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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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忘れ欠けていた…<総優>  9.




家元も家元夫人も、驚愕していた。


「「従兄妹っ⁉」」
「如何言う事か教えてもらっても良いかな?」
「はい‼
 花沢類さんと従兄妹だと、分かったのは、私が短大1年の頃でした。
 私の父親と母親は、駆け落ち結婚だったそうです。
 母方の祖父と和解した母が、祖父母に、“家族を紹介する事に成った。”と、聞かされ、
 祖父母宅に赴いた時、祖父母宅に居たのが、母の妹家族で有る花沢家だったんです。
 私も驚愕しましたが、類君もかなり、驚愕していた様です。」


家元夫人は、更に確認して来た。


「類君とは、唯の従兄妹?」
「勿論です。
 高校生の頃は、何の接点も無く、お話しをした事も無かったので、今の状況に、多分、
 勘違い為さっている方は多いとは思いますが…。
 祖父母宅で、月に2回程、今まで、関わりが無かった家族同士なので、親睦を兼ねて、
 集まるんです。
 だから、類君とは、仲良くしてもらっていますし、迎えにも来てもらっています。」
「そうだったの…。
 総二郎が聞いたら、泣いて喜ぶと思うんだけど…。
 言っちゃあ、いけないのよね?」
「申し訳ありません。
 今は、もう、西門さんとは関わりを持ちたいとは思って居ませんし、言わずに居てもら
 えますか?」
「そう…なのね⁉
 分かったわ。」


総二郎が撒いた種なら、甘んじて受けさせなくてはいけないだろう。
だが、家元夫人は、総二郎が不憫で仕方なかった。




一方、総二郎は毎日、悶々とした日々を過ごしていた。
総二郎は、優紀に会いたくても会いに行く勇気も出ず、毎日、悶々とした日々を過ごしていたので有った。



だが、このままでは、自分自身(総二郎)が腐ってしまうと感じ、類に連絡して、総二郎は、メープルのラウンジで類と会う事にした。


「類、単刀直入に聞くが、良いか?」


類は、呼び出された訳も分かっていたが、敢えて、総二郎から聞き出そうとしていた。


「良いよ、何?」


総二郎は意を決して、現在の総二郎の気持ちを類に告白した。


「類、優紀ちゃんと付き合ってるのか?」
「それは、如何いう意味?」
「類、俺は、見てしまったんだ。
 優紀ちゃんの仕事終わりに、迎えに行って居る類の姿を…。
 類、お前とは、仲違いしたくねぇ。
 だから、正直に言う。
 俺は、優紀ちゃんが好きだ‼
 否、愛してしまった。」


類は、此処だとばかりに、可愛い妹分の従兄妹の仕返しをしようとしていた。


「へぇ~、今更でしょ?
 高校の頃、優紀をあんな形で振って於いて。」


総二郎は、類の言葉に驚愕していた。


「類、知ってるのか?」
「勿論、知ってるよ‼
 全て…ね。」
「優紀ちゃんから聞いたとか?」
「まあ、優紀だけじゃないけどね⁉
 かなり、優紀を傷付けているよね?」


類は、態と、含みを持たせて、総二郎に答えていた。


「類、違ぇんだ‼」
「何が違うの?」
「俺は、優紀ちゃんを西門の柵に放り込んで、傷付けたくなかったんだ。
 類に言う事じゃねぇとは思うけど、高校の頃、優紀ちゃんと、その…、そう言う関係に
 成って、優紀ちゃんを忘れられなくなりそうな自分自身(総二郎)への戒めで言った言
 葉や態度だったんだ。」


総二郎は、類の様子を確かめる為、一旦、話しを区切って、また、話し始めていた。


「それが、知り合いに優紀ちゃんの存在を聞かされて、それまで忘れていたのに、優紀
 ちゃんと再会した事で、それまで、忘れ欠けていた俺の心の中にしまって置いた
 気持ちが溢れて来て、もう、取り返しの効かねぇ処まで、気持ちは来てんだ。
 如何しても、優紀ちゃんの気持ちを取り戻してぇんだ‼」


類は、更に、追い打ちを掛ける様に、総二郎に話していた。


「総二郎、都合良過ぎない?
 総二郎が優紀に、“好きだ‼”と、言えば、また、優紀の気持ちは総二郎に戻って来ると
 でも思って居たの?」


類に図星を付かれた総二郎は何も応えられずに居た。


「………」
「ねぇ、総二郎、勝手だね?
 優紀がどれだけ、困惑して居て、困ってるか知ってる?」


総二郎は、自分自身の置かれている立場を如何解釈すれば良いのか…。
自分自身(総二郎)の犯した過ちに打ち拉がれていた。


総二郎は、類の問いに答える事さえ、出来ずに居た。


「………」


類は、総二郎が反省出来たなら、優紀との関係を話ししても良いと考えて居た。


「総二郎、今日は、もう良い?」
「………」


総二郎は、何も言い返せなかった。

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