カナダ旅行…(もしも類とつくしが兄妹だったら…(家族編))後編①
【道明寺つくし 編 <つかつく>・<総優>・<あき桜>・<類静>】
4組の夫婦がそれぞれ分かれて、各々に散らばり、夫婦の会話になっていた。
<つかつくside>
司は、感慨深げに話しし出した。
「この別荘って、言えば、お前の雪山遭難事件だよな。」
「ほんとだね…。
あの時、司に助け出してもらえてなかったら、私はこの世には居なかっただろうね。」
「ああ、それは間違いないな。
あの時の俺にお前、グッと来たのは間違いなかっただろ?」
つくしは、ずーっと、聞きたかった事を、今、聞いて於こうと、思っていた。
「………。
ねぇ、聞きたい事が有るんだけど?」
『グッと来てなかったのかよぅ~⤵。』と、司は不貞腐れ気味だった。
「ああ、何だ。」
「此処の別荘で、あの時、花火を打ち上げてくれたじゃない。
『NEW YEAR 花火』の打ち上がってた間、私に何、言ってくれていたの?」
「はぁ~??
お前、聞こえて無かったってか?
道理で、その後のお前の対応が不思議だったんだよな。
此れで、合点がいったよ⤵。」
「ごめん‼
それで、何て言っていたの?」
「お前の事が、“好きだ。”って、叫んだんだ‼
今更だけどな。
お前はもう、俺の事、好きで居てくれてんだし。」
「そうだったのか…。
ほんと、ごめん…ねぇ‼」
「あぁ?
もう良いよ⤴。」
つくしは、また、一つ、高校生の頃のつくしの鈍感さを自覚してしまったので有った。
<総優side>
総二郎はこの別荘に来て、自分自身の優紀に対する気持ちが何時から始まっていたのか思い出していた。
総二郎は何と無く分かっていたが聞いてみた。
「なあ、優紀。
お前なぁ、俺の事、何時頃から好きになってくれたんだ?」
「えっ??
今更じゃないの?」
「良いじゃんか、聞かしてよ?」
優紀は、総二郎は気付いて居たと、思っていたので不思議がりながら言った。
「私が歩道で蹲って泣いていた後、(西門)邸に連れて行ってくれて、お茶を点ててくれ
たでしょ。
あの時辺りかな?」
だろうなと、総二郎は思っていた。
「やっぱり、そうか?」
分かっているのに言わせて…と、不貞腐れそうに成る優紀だった。
「分かってたの?」
「う~ん、何と無く、察知するだろ、普通…。
俺は、やっぱり、此処かもな?」
“うっそ‼”と、叫びそうに成る優紀だった。
「えっ??
そんな素振り無かったじゃない?」
「否、そうじゃなくて…。
気付かない内ってやつだよ。
つくしちゃんの遭難事件の時の優紀の不安な顔に、グッと、来てたのは、今思えば、
確かだしな…。」
「………」
「今思えば、此処から始まってたのかもな、優紀への気持ちは…。
優紀にのめり込まない様に努力する余り、自分自身で気付かない振りしてたのかも
な。」
「………」
「今頃、気付いても遅いか?」
「そんな事無いよ。
気付いてくれて、話してくれて、嬉しいよ。」
また、一つ、夫婦の絆を深めた総二郎と優紀で有った。