Trick or Treat 【もしも類とつくしが兄妹だったら(家族編)】…<つかつく> 短編
<今日は、ハロウィンなので、久し振りの類&つくし兄妹をお送りします。
良かったら、覗いて見て下さいませ。>
【道明寺つくし編】
<つくしside>
ここ最近、10月に入った頃から、子供達がそわそわしている。
何故か分からないが、そわそわしている。
だが、タマさんが、子供達がそわそわしている訳を教えてくれた。
“そうか、そろそろ、そんな時期なのか?”と、思った。
すっかり、忘れていた。
この時期の行事ごとを…⤵。
英徳学園 幼稚舎に通っている翼と蘭は年長、翔とすみれは年少に成った。
タマさんが私に教えてくれた。
「つくし、坊っちゃん方、お嬢様方が、『ハロウィン』と、言う行事を楽しみにしてい
らっしゃる様だよ。
また、お菓子を用意して於かなければ…、だね‼」
ほんと、そうだ‼
10月31日…平日だったよね。
幼稚舎が有る日だから、責めて、15時以降の早帰りが出来ないかな?
お義母様にご相談してみましょ?
だが、この事が大きな問題を引き起こすとは…。
予もや、つくしでも、予想だにしていなかった。
私は、お義母様に10月31日の早退の件をご相談していた。
お義母様から了承を頂いたのは良かったのだが、それが何故か、司を怒らせる事に成ってしまった。
「お前なぁ~、いい加減にしろよ‼」
私は、訳が分からず、首を捻って居ると、司が私の額を小付いて来た。
私は、身体を凄めて、司に答えた。
「えっ、何が?」
「お前、お袋に、早退の許可申請出したんだろ?
何で、俺じゃねぇんだ‼
ババアの野郎、これ見よがしに、俺に言って来やがったわ‼
“つくしさんが頼りにして居るのは、やっぱり、私(わたくし)だったのね‼”って…
⤵。」
司は、本当に悔しそうに、私に恨み節を言って来た。
その後の、司への媚び売りには、相当、時間と、労力と、神経を使い尽くした。
自分自身の体力が、10月31日まで持つか、不安に成っていた私だった。
そうこうしている間に、10月31日を迎えた。
何故か、司は、西田さんに伝えて、スケジュールの遣り繰りをしたらしく、10月31日は、私共々、休みに…。
朝から、お兄様と静お姉様、西門さんと優紀、美作さんと桜子、滋さんと清永さんが続々、来訪して来た。
そして、お昼過ぎには、お義父様とお義母様が、帰国されて帰って来た。
私は、“はぁ~⤵。”と、溜息しか出なかった。
その後、直ぐ位に、花沢の両親が来訪して来た。
「何で、パパとママが居るの?」
「ああ、保に招待されて…な。」
ママは、泣きながら、私に言うから、何か、泣かしているみたいで辛かった。
「つくし、お邪魔したらダメだったの?
つくしは、実家より嫁ぎ先の方が良くなったの?」
私は、慌てて、ママに弁解していた。
「そんな事は無いからぁ~。」
心の中では、“はぁ~⤵。”と、溜息しか出なかった。
で、道明寺邸は、西門家、美作家、大河原家の御両親も揃っていた。
そうこうしている間に、子供達(?)も帰って来て(何故か、全家族の子供達大集合‼)、ハロウィンパーティーが始まった。
子供達が幼稚舎で作って来たという、『カボチャ型の工作の飾り(?)』をお部屋中に飾ったり、料理長が作ってくれた『ジャック・オー・ランタン(カボチャのランタン)』を子供達が飾ったり…。
子供達は、興奮気味で有った。
其処に、全使用人がお菓子を持って、子供達が、“Trick or Treat”と、現れるのを、“今か今かと、待って居る。”と、タマさんから連絡が来た。
そして、子供達、皆、使用人の一人一人に、“Trick or Treat”と、言いながら、お菓子を貰って、大満足していた。
お菓子と言っても、其処は、道明寺家…。
駄菓子ではなく(当たり前か…。)、世界各国のお菓子を取り揃えたそうだ。
勿論、お義父様とお義母様、花沢の両親、西門家、美作家、大河原家のじじ・ばば連合の親達が揃えた物。
そして、ディナーは、やはりのカボチャ祭り。
デザートまで、カボチャ‼
カボチャケーキに、カボチャプリン…‼
定番の様だけど、意外と、目移りするのよね。
勿論、子供達に交じって、母親の私達も、瞳(め)が輝いていた。
(勿論、桜子からは、冷めた目で見られたのは言うまでも無かったが…。)
どの子供達もいつもより、食が進んで居る様に感じたのは、私だけの気のせいでは無いだろう‼
子供達が、明日の朝、起きれるのか不安だったのは言うまでも無かった。
fin