Xmas party【もしも類とつくしが兄妹だったら(家族編)】…<つかつく> 番外編③
<一部の表現に不快で有ろう箇所が有ります。
お詫びします。>
【道明寺つくし 編】
司とつくしは、司の自室に向かって居た。
つくしは、司がつくしの腰に添えている司の腕の圧に嫌な予感しかしなかった。
何故なら、それだけでは無かったのだ。
司がつくしを見詰めて来る目付きにも、つくしの異常を感知するセンサーが、作動したのだ。
“此れは、ヤバい時の司だ‼”と、つくしセンサーが作動したのだった。
そして、部屋に入るなり、司は、つくしに問いかけた。
「つくし、この前、俺がTELで言った言葉を覚えてるよな?」
「えっ、私、司から何か言われたっけ?」
つくしは、惚けて見せたが、司には、通用しない様子だった。
「つくし、ほんとは、分~ってるよな?
惚けて見せても、俺には、通用しねぇんだよ‼」
司は、いつもの1トーン低めで、つくしに言って除けていた。
つくしは、惚けた態度が通用しない事に諦めて、司に応えていた。
「司、私も明日は、仕事が有るのよね?
だから…ね。
このまま、シャワーにして、寝たいんだけど…?」
「飛行機で、仮眠を取ったんじゃねぇのか?
お前が寝ねぇ訳、ねぇよな?」
「寝たのは寝たけど…?
仮眠は仮眠だから…。」
「良い度胸してんじゃねぇか?
じゃ良いわ?
このまま、寝んだな?
じゃあ、俺、明日、仕事、行かねぇから…。
お前、俺の分も仕事しとけ‼」
「もう、子供みたいな事、言わないの?
お願いだから、今日は、ゆっくり寝ようよ⁉」
「そうか、じゃあ、良いわ‼
俺が、どれだけ、この日を楽しみして居たと思う?
俺、グレて遣るわ‼」
つくしは、もう、降参とばかりに、司の言う通りに聞く羽目に成ってしまっていた。
そして、シャワーも、司とつくしは、一緒に浴び、シャワールームでも、つくしは、司に翻弄された。
そして、ベッドルームに入ってからも、司は、つくしを離せずに居たのだった。
司とつくしは、仕事とは言え、東京⇔NY間を3週間離れて居た事は、司にとっては、死活問題なのだ。
だから、その埋め合わせをするがの如く、司は、つくしを離せなかったのだ。
つくしが、目覚めた時には、つくしの身体は、悲鳴を上げていた。
つくしは、起きる事が儘ならなかったのだった。
一方、司は、ご満悦の表情を振り撒き、周りを驚愕の渦に嵌まり込ませていた。
昼食時には、司は、ダイニングに現れ、保と楓を、呆れさせた。
だが、司は、飄々としていて、子供達に言って除けていた。
子供達が、つくしがダイニングに現れない事を心配しているのに…だ。
「「「パパ、ママは…?」」」
「ママは、飛行機で疲れた様だ‼
だから、ママは、まだ、寝てる。」
翼が、代表して、司に言って居た。
「そう何だ?
だったら、心配だから、後で、見に行ってみるね。」
司は、慌てて、子供達の言葉を阻止するかの様に、言って除けていた。
「ママの事は、パパが面倒見るから良い。
其れよりも、ママも、今日は、午後から、パパと一緒に、仕事に成った。
祖父さんも祖母さんも、午後から仕事だから、兄弟姉妹、仲良くしてるんだぞ‼
翼、一番上だから、しっかり頼んだぞ‼」
「うん、分かった。」
翼は、そうは言ってみたが…。
つくしがこの場に居ない事は、やはり、寂しさは、否めない様子だった。
後の子供達、蘭・翔・すみれも同様だった。
司は、子供達の表情から、心苦しさが沸いて来るのを実感していた。
だが、つくしを離せない自分自身が居る事も、また、事実で…。
つくしが司の傍に居るだけで、司自身のセイブが効かない事も、また、事実だった。
心の中で、司は、子供達に詫びを入れていた。
まあ、司の青年期を知る人間なら、司が、心の中で有ろうとも、詫びを入れる事自体が有り得ない事だったのだから、“成長した。”と…。
“親に成った。”と…。
認めるだろう‼
特に、F3は…。
しかし、相手は、事情を知らない我が子供。
司の後ろめたさは、顔にも出ていた。
保と楓は、司を呆れ返るしかなかったのだった。