もしも類とつくしが兄妹だったら…<つかつく>36.
【花沢つくし 編 36.】
おい、つくしと約束を取り付けたぜ。
俺はだれに言ってんだ…。
まあ、取り敢えず、此処まで来るのに長かったなぁ~。
後は、つくしの気持ちを俺に向けさせるだけだ、あと、もう一息だ‼
この嬉しさを、誰かに聞いて欲しい。
やっぱ、こういう時はあいつらか?
やっぱ、こういう時は『気配り上手のあきら』にTELするのが妥当だろう。
「あきらか?
今日は空いてるか?」
「今日は大丈夫だ。
総二郎も呼ぶか?」
なぁ、こうして欲しいと、思うようにしてくれるんだよな、あきらって。
「ああ、頼むわ。」
「了解‼
メープルで良いよな?
じゃあ、総二郎に連絡入れとくわ、後でな。」
「おう。」
俺は、あきらと総二郎と飲む為にメープルに向かった。
「おう、司、先に遣ってるぞ。」
「ああ、構わねぇよ。」
急に、本題を付かれた。
「司が呼び出す何て、何か有ったんか?」
「有ったと言えば有った…、無かったと言えばまだ無い。」
「何だよ、それ。
なぞなぞか?」
なぞなぞ…?
“何だそれ?”って、それこそ、“何だそれ?”…、だろ。←司君には一生、分かるまい。
(だから、誰の声?)
「つくしと今度、デートする事になった。
それでだ、パーティーの俺のパートナーをつくしが務めてくれる事になった。
まだ、これからだ、発展するしないは…。」
「まあ、ぼちぼち間合いを縮めて行けば良いんじゃねぇの?」
話しが類の話しに移行した。
「それに、類の帰国が伸びるらしいぞ。」
「それって、誰、情報だよ。」
「俺の彼女、情報。」
あきら、彼女って、不倫のか?
「それって、確かなのか?」
「つくしちゃんから直接、聞いたらしいから、正確だぞ。」
はぁ、ちょっと待て、あきらの不倫相手とつくしがつるんでるってか?
これは聞かなきゃ、埒空かねぇぞ。
司が、次は俺らの話題に持って行きやがった。
「で、お前らの付き合ってるって言う女って、誰だよ?
あきら、まだ、不倫遣ってんのか?」
「違ぇよ。
お前の良く知ってる女だよ、特に、俺の女は…な。」
「はぁ~??」
まあ、普通、そうなるわな。
「つくしちゃんの親友だよ。」
「って、事は、T4の一員…ってか?」
そう言う事だ。
「ああ。
俺の彼女は桜子だ。」
「俺の彼女は優紀だ。
司は余り良く知らないよな。
つくしちゃんが、まだ『牧野』時代に一緒に団子屋のバイトをしていた子だよ。
司ん家(ち)のカナダの別荘にも、つくしちゃんと一緒に行ってただろ。」
あぁ、思い出したわ、そんな娘(こ)が居たな。
「確か、一般家庭の娘(こ)だろ?
総二郎、あの頃から既に気に成ってたんか?」
「否…、でも、その後くらいからか?
つくしちゃんを通して、優紀と良く絡む様になって、忘れられない存在で有ったのは事
実だな、今、思えば…。
今では、桜子の祖母さんから認められた女性、何だよ、優紀は。」
ほう、そら、凄えぇな。
「あの、祖母さんから…か?」
桜子のお祖母様は、元華族のご出身。
今でも、文化枠では重鎮で冴え、文句を言えない重鎮の一人なので有る。
「ああ。
今では、両親も認めてくれて、優紀は西門の内弟子だよ。」