もしも類とつくしが兄妹だったら…<つかつく>44.
【花沢つくし 編 44.】
あれから半年程経った頃、パパから、仕事の復帰の打診が有った。
まだ、不安が残るが、お医者様に相談をしてみた。
「気を紛らすのも良い治療に成るでしょう。」
お医者様より、言って、頂けたので、少しずつでも復帰出来るよう、パパのサポートを受けながら、身体を慣らしていった。
その後すぐ、静さんが出産し、私にも初めて、『甥』という存在が出来た。
会いに行きたい・会って見てみたい・抱いて上げたい…。
勿論、叔母として…。
早くその日が来る事を楽しみしていた。
私にも叔母としての自覚が芽生えたのかな…。
嬉し恥ずかし…うふふ。
そんな時、何年振りかで、TELで静さんの声を聞いた。
「もしもし、つくしちゃん?」
「静お姉様?」
相変わらず、優しい声の静お姉様…。
「(泣) お姉様って、呼んでくれるの?」
「(泣) だって、静お姉様は、お兄様と結婚したんだもの…。
私、お姉様の妹でしょ。」
静は申し訳なさそうに、言葉を口にした。
「つくしちゃん、ごめんね…。」
静は、何故、急に謝って来るのか、つくしには理解不能だった。
「………(首を傾げながら)」
TELの向こうの静は、号泣だった。
「つくしちゃんから、類を取っちゃって…。」
つくしは、泣き笑いしながら、きっぱりと、言って見せた。
「えっ??
私は、正真正銘、お兄様とは、血の繋がった兄妹何ですが…。」
静は、類と同じ事をつくしが言うので、びっくりして、言葉を口に出していた。
「つくしちゃん、類と同じ事、言っているわ(笑)。」
“つくしは当然でしょ。”と、思いながら、言っていた。
「だって、お兄様と私、兄妹ですもん‼」
「そうだよね⤴。」
静は、心の蟠りが取れたようで嬉しく思うと、同時に、つくしと話せて良かったと、思ったので有った。
「うん、そうだよ。
今度、会った時、私の甥っ子を抱かせてね、静お姉様。」
「有難う‼
つくしちゃん(笑)。」
静お姉様の声を久し振りに聞けて、気持ちが落ち着いて来た。
精神安定剤みたいな静お姉様…。
会える日が楽しみで仕方ない。
私の永久不滅な憧れの人…静お姉様。
お兄様より、私の方が静お姉様にぞっこんよぅ~‼← 類に怒られるよ‼ つくしちゃん。
(誰の声??)
今まで、独り占めにしていたんだから、帰って来たら、覚悟してね…類お兄様‼
何か、今、背中に寒気が…、何だ。←by 類 ヘックシュン