もしも類とつくしが兄妹だったら…<つかつく> 10.
<本日は2話投稿になります。 実は、ここから、話しがぐ~んと動いて行くんです。
その為、ちょっと、話しを進ませようかと…。
ここから、花男メンバーを取り巻く環境が大きく変わります。
良かったら、覗いてみて下さい。>
【花沢つくし 編 10.】
一方、NYに連れて来られた司は、この一年、仕事と学生の二足の草鞋を履く日々。
依然として、イライラした日々を送っていた。
何にイラつくのかも、何にイラついているのかも分からず、物に当たり、物を破壊する日々。
楓は、女性を宛がえば、落ち着くかも知れないと思い、楓の気に入った女性を宛がえば、司は、女性に暴言だけならまだしも、パーティーのパートナーで横に居る女性のドレスの裾を態と踏み、ドレスがずれ落ち下着が見える状態になったり、または、コカしたり、勝手にホテルの部屋の入り口まで追い掛けて来た女性には、部屋の入り口の外で本人に服を脱ぐように導き、裸のまま外に放置して、部屋には司だけ入る様にしたり等、遣りたい放題。
これでは、道明寺HDの風評被害が収まるどころか広がる一方。
ゲイではないか?と、在らぬ疑いを掛けられても、一向に構わない様な素振りの司。
業を煮やした楓は、重い腰を上げ、つくしの居所を探り出そうとした。
が、一向に見付からない。
何故なら、花沢家に寄って、つくしの情報を遮断されていた。
そうとは 知らない楓は、夫である道明寺会長に相談し始めた。
しかし、それでも、つくしの情報を掴む事が出来ないでいた。
そんな時だった。
花沢家より、令嬢お披露目パーティーの案内状が道明寺HDに届いた。
“花沢家に令嬢?”と、楓は思ったが、裏が有りそうと、司を連れて日本に帰国する事にした。
楓の思った通り裏が有ったと、楓から花沢社長に近付き、話し掛けていた。
普段の楓からの行動にしたら、有り得ない行動ではあった。
「花沢社長、奥様、ご無沙汰致しておりましたわ。」
「これは、これは、楓社長。
態々、NYからお越し頂き有難うございます。
ご無沙汰しておりましたね。
道明寺会長はお変わりなく…ですか?」
「有難うございます、相変わらずですが…。
ところで、ご令嬢って、つくしさんの事ですの? 養子にでもなさいましたの?」
「いいえ、つくしは実子ですの。」
「実子…?」
「ええ、実子ですわ。
楓社長はつくしを嫌ってお出で、ですよね?
類からは色々聞いておりますのよ。
ですから、お話しする事は何も御座いませんわ。
この度の案内状は、類と司さんが幼馴染ですので、お知らせ序に、ご送付致したまでの
事、何の意図も御座いませんのよ。」