初詣【もしも類とつくしが兄妹だったら(家族編)】…<つかつく> 後編
<司side>
俺は、つくしが、つくしの独身時代の自室に籠るんだったら…。
“俺も、勿論、つくしと一緒だろ⁉”と、つくしを言い包めた。
だが、つくしは、俺を警戒している。
俺とつくしは、夫婦だっつーの‼
何故、一緒に寝れねぇのか?
有り得ねぇだろ?
つくしのお袋さんからの言葉にも疑問を呈していた。
「つくし…。
久し振りにつくしの自室で休んだら…⁉
懐かしいかも…でしょ⁉
だから、司さんは、客間に案内させるわね?」
其処で、類が、揶揄って来やがった。
「母さん…⁉
司が、つくしと離れられると、思うの?
否、司が、1泊だろうと、目の前につくしが居るのに、離れて寝れると、思うの?
そんなのは、司には、無理だから…‼」
俺は、居た堪れなかった。
否、類の言う通りなんだけど…よ。
此処(花沢邸)は、つくしの実家で…。
俺は、血の繋がりもねぇ、他人の様な者で…。
大人しくしてるのが、正解かと思うのに…。
類は、俺の奥底にあるモヤモヤを抉るが如く…、突いてきやがる。
仕方なく、何も、言わずに居ると…。
類から、飛んでもねぇ言葉を言われた。
「司、今日は、偉く大人しいじゃん‼」
心の中で、類に悪態を付いて於いた。
“はぁ~??”
面と向かって言えねぇのが、癪に障る。
ほんと、遣ってられねぇ‼
だが、俺は、しっかり、つくしの部屋に入り、動かず、一緒に寝たのは、言うまでもねぇ。
で、しっかり、つくしを堪能させてもらった。
当り前ぇだけど…よ。
後で、類から、白い目で見られたけど…よ。
知るかよ‼
どうせ、類も、ヤる事、遣ってんだろ?
<つくしside>
ほんと、司の鬼畜振りは、如何しようも無い‼
此処は、他でもない。
私の実家だっつーの‼
パパは、この事は無視状態だけど…。
朝、リビングルームに行くと…。
私は、ママから、何か、ジト目で見られている気がした。
本来は、司とは、夫婦なので…。
何を言われても良い筈なんだけど…⁉
ママは、私以上に、こういう事は、疎いらしい⁉
“良くもまぁ、パパの奥さんを遣ってるわよね⁉”って、言いたくなった。
で、帰り際、翼と蘭と翔とすみれにパパから、お年玉が渡された。
去年までは、“お金の価値が分かるまで、お年玉寄り、プレゼントで良い‼”って、私が伝えていたので、プレゼントだったけど…。
“孫達も、そろそろ、お金の価値が分かって来ただろ?”と、パパから言われ、お年玉で、了承したんだけど…⁉
子供達は、喜んで居るのだが…⁉
中身を見たら…⁉
この年の子供にしては、高額過ぎて…。
目が点に成ってしまった。
だって、5万円が、4人それぞれに入って居たんだもの…。
“幾らなんでも、限度ってものがあるでしょ?”と、言いたくなった。
司からは…。
「俺等の世界では、これ位ぇは、当り前ぇだろ?
まだ、庶民の金銭感覚は、覆されて居ねぇのか?
お前は、花沢家の令嬢だろ?」
って、言われたけど…。
これって、庶民とか、セレブとか…。
関係あるの?
一応、私の高校2年までは、庶民の代表 牧野家で育てられたんだから…。
そう簡単に、感覚は、覆せないだろうけど…。
何か、“有り得ないっつーの‼”と、言いたくなった。
だって、お義父様から送られて来た子供達のお年玉は、一人一人に10万円も入って居たんだもの…。
如何も、お義父様は、パパに聞いて、“花沢家寄り上の金額を渡さないと、内孫の値打ちが無い…。”と、お義母様と、話し合ったとの事…。
眩暈がして、くらくらしたわよ。
だから、子供達には、“ママが預かって置いて、欲しい物が出来たら、お金を渡して上げる‼”って、言って於いたわよ。
将来の子供達の金銭感覚に、不安を感じた、新年早々の出来事と成った。
fin