土用の丑の日…<総優>・<つかつく> 短編 後編
<つくしside>
7月27日の当日が、遣って来た。
料理長さんに頼んで、私も、『鰻の蒲焼』の料理して居る所を魅せてもらえる様に、タマさんに、頼んで於いた。
で、朝から、私は、キッチンに向かう為…。
司と私の自室を出ようとして居た。
其れに気付いた司は、私を引き留めようとして来た。
「つくし…。
こんな朝から、何処に行くつもりだ‼」
「えっ??
キッチンだけど…。
鰻を捌く処とか…。
(鰻を)炭火で焼く処とか…。
観てみたくて…。
タマさんに頼んで於いたの‼
其れに、お手伝いも出来るでしょ‼」
司は、また、不貞腐れ出した。
ほんと、ガキだよね⁉
そう思って、(司の不貞腐れ出した顔の表情に)驚愕して居る私に…。
司は、私の腕を握って来て、離そうとしなくて、困っていた。
其処に、タマさんが、迎えに来てくれた。
「つくし…。
料理長が、今から、鰻を捌くらしいけど…。
如何するんだい?」
タマさんは、司が、私の腕を握っている姿を見て、笑っていた。
そして、続けて言って来た。
「つくし…。
坊っちゃんに言って無かったのかい?」
「………。
はぁ~⤵。」
私は、思わず、溜息を付いてしまった。
で、笑いながら、タマさんは、私を見ながら、言って来た。
「如何も、つくしは、坊っちゃんに捕まってしまった様ださね。」
「………」
其処に、司は、言って除けて来た。
「つくしが、キッチンに行くなら、俺も、一緒に行くぜ‼」
「知らないわよ‼
気持ち悪く成っても…。」
つくしは、司の気持ち悪く成って居る顔の表情が、“目の前に見える様だ‼”と、思っていた。
で、司は、強がりを言い出して来た。
「ったりめぇだろ⁉
気持ち悪く成るかぁ~⁉」
つくしは、呆れていた。
此の後の司の展開を、想像するつくしだった事は、言うまでも無かった。
そして、やはりの司だった事も、言うまでも無かった。
その時の事を、一生懸命、F3&T3に説明する司が居た事も、言うまでも無かった。
そして、更に、つくしは、“はぁ~⤵。”と、溜息を付いて居た事も、言うまでも無かった。
F4&T4で、食事をして居るそんな時に、料理長さんが、『鰻の肝の串焼き』を出してくれた。
「此方は、鰻の肝を串焼きにして、炭火で焼きました。
鰻の肝は、昔から、栄養素に優れた食べ物と言われております。
鉄分も豊富ですが、成り寄り、葉酸、ビタミンAが、多く含まれた食品です。
葉酸、ビタミンAは、妊婦が、お腹の赤ちゃんの為に、無くては成らない栄養素です。
ですが、摂り過ぎても、良くは無いのも事実です。」
其処に、タマさんが、ダイニングに入って来た。
そして、料理長さんの続きの様に、言って除けて来た。
「鰻は、昔から、滋養強壮に良いって言われてんださね。
坊っちゃんとつくしの両方に、必要な食べ物ださね。」
「………」
「はぁ~??
タマさ~んっ‼」
司は、目が点に成った様で、何も言わなかったが…。
私は、思わず、タマさんに叫んでしまった。
タマさんは、司と私の方を見て来て、唯、ニヤっと、笑っているだけ…だった。
司は、固まってるけど…。
で、F3&T2からは、ニヤニヤされていた私…だった。
優紀は、私の方を向いて来て、口が動いて居た。
“つくし、大丈夫…?”と…。
私は、優紀に頷くだけに留めた。
だった筈だったが…。
今度は、優紀が、固まる様な言葉を、タマさんが言って除けて来た。
「司坊っちゃんだけじゃないだろ?
西門の坊っちゃんも、しっかりお食べ‼
家元夫人も喜ぶさね。」
で、我に返った司は、私の方を向いてニヤッとして居るし…。
西門さんは、優紀の方を向いてニヤッとして居る。
此れには、私と優紀は、お互いの顔を見合わせてしまった。
T2…何て、私と優紀の方を頻りに見て来る。
しかも、ニヤニヤしながら…。
“有り得ないっつーの‼”と、叫びたく成る心境だった。
優紀を見てみれば…。
何か、口を動かしていた。
良~く、見て居ると…。
何かを言って居た。
“ヤバいぃ~‼”って…。
野獣の司と西門さん…。
確かに、私と優紀の今日は、ヤバいと思う。
だって、司は、底なしだから…。
今日は、早目に寝る作戦で行くしかない。
食事の時間が終わった、此の後の司は、勿論、そうだったが…。
西門さんまで、そわそわして居る事が、良く分かった。
其れに、司と西門さんは、それぞれ、パートナーの私と優紀を傍に置き、じゃれて来るし…。
相手をして欲しそうにして来る。
もしや、此れが、『鰻効果』じゃないよね?
って、事で、来年からの『土用の丑の日』は、T4だけで、食事会をしようと、私と優紀は、密かに思って居た事は、言うまでも無かった。
fin