慕情そして恋情…<つかつく> 17.
司と翼が対面した日の週末の土曜日、司と翼はDNA鑑定を受けた。
そして、間違いなく親子では有るのだが、一週間後、DNA鑑定の結果が出て、
『司と翼は99.9%親子関係で有る』と、証明された。
その後、司とつくしと翼は、牧野家を訪れ、司は今までの勝手していた事に詫びを入れ、翼は司の実子として認知する事を牧野の両親と進に了承してもらった。
また、司とつくしが入籍して籍を入れる事も了承してもらえた。
其処で、初めて、楓が、“今までの牧野家に対する仕打ちを詫びに訪れてくれた。”と、言う事実を聞かされた司とつくしだった。
つくしは、『此れでやっと、今までの事が報われた』と、感慨深げに成っていた。
その事に寄り、翼は司の実子として認知された。
その後、司はつくしと入籍をした。
入籍してから、数日後、不義理をしていたF3&T3にも、この事は司より報告され、司のマンションに全員が集まる事に成った。
そして、司とつくしの息子の翼が、F3&T3に紹介された。
その時、進から聞いて居た事を思い出し、翼は、F3&T3に礼を言った。
「皆さんが居たから、俺が両親から生まれて来たのだと思います。
それに、何度も両親が別れても、また、助けて、引っ付けて下さったと、叔父から聞い
ています。
本当に、有難う御座いました。」
F3&T3は、翼に驚愕していた。
「おいおい、司、お前の中学の頃と雲泥の差だな。」
「ほんとだよね。
容姿も体格も体系も、司にそっくりだから、初め見た時、また、『司が増えた。』
と、思っていたけど…。
良かったよ、中身は牧野似で…。」
司の顔付きが般若の様に、歪んで来ていた。
「お前等、いい加減にしろよ‼
俺の息子の前で、何を言ってんだぁ~‼」
「あっ、父さん、大丈夫だよ。
タマさんに、父さんが如何いう人だったかを、ちゃんと聞いてるから…。」
「はぁ~??
タマの野郎‼」
「「「流石、タマ(さん)‼」」」
「お前等な…。」
まあ、何やかんやと、司は揶揄られ、弄られはしたが、皆で楽しんだ報告会だった。
その後、2か月後に、司とつくしの婚約・入籍会見が楓の同席の下、発表された。
婚約者のつくしは、あの港で刺された司を、この小さい身体で担いで助けた時に、あのTV放送で映っていた少女で有ると紹介された。
また、あの港に戻って来る前に、司とつくしは一線を越えていて、その時につくしは、妊娠して出産して居た事も合わせて報告された。
その息子と司はDNA鑑定を済ませていて、既に司の実子として認知して居る事。
また、司とつくしは、その事も踏まえて、入籍は、既に、済まして居る事を発表された。
結婚式・披露宴は執り行う予定では有るが、まだ、日取り等は未定で有ると公表された。
何故なら、つくしが妊娠したからであった。
つくしの身体の負担を考えて、敢えて、結婚式・披露宴の件に関しては、公表しない事に決めていた。
二人目の妊娠では有るのだが、久し振り過ぎる位のご無沙汰なので、司がかなり、心配して居るのだ。
過保護の様に…。
楓とつくしとその後にこの事を知った椿とで、“妊娠は病気ではない。”と、幾ら司を説得しても、一切、同意しない司で有った。
仕舞いには、翼までもが呆れる位でだった。
「父さん、いい加減にしたら…。
母さんが何も出来ないじゃん。」
「お前は、つくしが心配じゃねぇのか?
生まれてくる弟か妹が、心配じゃねぇのか?
冷たい奴だなぁ~⤵。」
と、司は翼の前で、本気で泣き出しそうな顔に成るのだ。
翼は、進から聞いていた以上の、司のつくしに対する『主人に服従な犬』振りに驚愕していた。
翼は、悟った。
『父さんは、母さんに対しては一生、こんな感じ何だろうな。
離れて居た分だけ、余計に…。』