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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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翼の成人式【慕情そして恋情】…<つかつく>  番外編




2022年1月10日…成人の日



【『翼の七五三【慕情そして恋情】…<つかつく>  番外編』の其の後の翼の成人式】


12月初旬の或る日の事…。
つくしは、NYに在住して居る自身の息子で在る 翼に、リモートにて、連絡を入れて居たのだ。
勿論、時差を考えて…という事は言うまでも無かったのだが…。


「翼…。
 英徳(学園)から、成人式の招待状が届いてるんだけど…。
 如何する?」と…。


だからだったのだろう。
此の時の翼は、そんな自身の母親で在る つくしからの話しに驚愕するのだった。


「えっ、何で…?
 俺は、今、NYに居て、日本に居ないでしょ!
 ましてや、今の俺は、こっち(NY)の大学に通ってる。
 今の俺は、英徳(学園)とは、無関係の筈だよね?」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしも、そう思って居た事も有り、自身の息子で在る 翼の意見に賛同し乍らも、其れでも、出席の有無を、英徳学園に伝えなければ成らない事から、自身の息子で在る 翼に、更に、確認するのだった。


「でも…ね。
 現在は、蘭も、翔も、英徳(学園)に在籍してるでしょ。
 其れに、翼も、短い間だったとしても、英徳(学園)に在籍して居た事は、事実でしょ。
 だから…さ。
 一応、英徳(学園)から、招待状が届いたんだと思うのよね。
 だから、一応、英徳(学園)には、出席の有無を報告する必要が有るでしょ!
 だから…ね。
 一応、翼に確認してるんだけど…。」と…。


其処で、翼は、自身では判断が出来ないという事も有り、自身の母親で在る つくしに、こう返答するしか無かったのだ。


「何か…さ。
 俺、12月に入ったら、パーティーに出席し無いといけないらしいよ。
 夏頃から、祖父さんには、そう言われて居たんだけど…さ。
 昨日、正式に、祖父さんから、そう言われたんだよね。
 だから…さ。
 一応、祖父さんと祖母さんに確認しても良いかな?」と…。


其処で、つくしも、“そうだろうな。”と、思って居た事も有り、自身の息子で在る 翼に返答するのだった。


「やっぱり、そうだよね。
 翼も、そう言って居たもんね。
 実は、お義母様からも、そんな話しを聞いて居たから、其の後(あと)、正式に、そんな
 話しに成って居るのか?
 翼に確認して視たんだけど…。
 だったら、お義父様とお義母様と相談出来たら、私迄、連絡してくれる?」と…。


なので、翼は、自身の母親で在る つくしに了承するのだった。


「分かったよ。」と…。


なので、此の時の翼は、其の日の内に、自身の祖父母で在る 道明寺HD 会長 道明寺保 と 道明寺HD 社長 道明寺楓に相談するのだった。



実の事を言うと…。
1月10日に、英徳大学にて執り行われる予定の英徳学園の成人式の翼の出席に関して、実は、カラクリが有ったのだ。


何故なら…。
翼の父親で在る 司が、事前に、英徳学園に連絡を入れて居たのだ。


「現在の翼は、英徳大学に通ってねぇが…。
 翼は、例え、短い間だったとしても、中等部の途中から高等部に掛けて、英徳(学園)に
 在籍して居た筈だ。
 だったら…よ。
 翼も、英徳学園の成人式に出席する権利は有るよな?
 という訳で、翼の招待状を寄越せよ。」と…。


だからだったのだろう。
司からの要望は、英徳学園からして視ても、願ったり叶ったりの事案…だったのだ。
なので、英徳学園の理事長は、司に即答するのだった。


「承知致しました。
 至急、送付申し上げます。」と…。


なので、遅れ馳せ乍らも、12月初旬の或る日の事…。
英徳学園から、翼の成人式の招待状が、世田谷の道明寺邸に届いたのだった。



実は、司は、ずーっと、自身の心の中で、後悔の念に駆られて居たのだ。


其れは、実は、『翼の七五三』のお祝いの時、翼が着付けて貰って居た袴の写真が、ずーっと、司の心を締め付けて居たのだ。


だからこそ…。
其れからの司は、翼の父親として、“『翼の成人式』の際、翼には、豪華な袴を着させて遣る。”と、ずーっと、心に誓って居たのだ。


何故なら…。
翼の成人式』の前年(度)の1月のTVの情報番組で放送されていた『成人式』の模様を観て居た翼の妹で在る 蘭が、翼達兄妹弟の父親で在る 司に話しして居たのだ。


「パパ…。
 来年の成人式って、確か、お兄様の成人式だよね?
 今、今年の成人式の模様が、TVの情報番組で放送されているんだけど…。
 男の人も、和装…何だね。」と…。



だからだったのだ。
司は、自身の妻で在る つくしにも、そんな話しをして居たのだ。


翼の成人式には、袴を着させてぇな。
 如何だ、つくし…?」と…。


だが、つくしからのそんな返答の言葉は、今の司自身にとって、冷たい言葉だと云えたのだ。


「えっ??
 今、翼は、NY…何だよ!
 成人式…処じゃ無いんじゃないの?
 “来年の正月は、日本に帰国出来るか如何か、今は、分からない。”って、翼が、夏頃に、
 そう言って居たでしょ?
 “今年は、翼も、二十歳に成ったんだから…。
  こっち(NY)のパーティーに出席させるわ。”と、お義母様からも、そう聞いて居た筈
 でしょ?
 だから…ね。
 翼は、成人式には出席出来ないと思うわよ。
 其れに、今の成人式に出席する男子は、スーツを着用して出席する男子が大半なの。
 だから…さ。
 もし、翼が、自分自身の成人式に出席するとしても、スーツを着用して出席すると思うわ
 よ。」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、考えて居たのだ。


“そうは言っても、翼が如何言うか?
 今は、まだ、分かんねぇんだろ?
 だから…よ。
 翼がどっちを言っても良い様に、袴とスーツの両方を用意して置いて遣るか?”と…。


其れはまるで、翼が、自分自身の成人式に出席する事が確定して居るかの様に…。
此の時の司は、そう考えて居たのだった。


だからだったのだ。
此の時の司は、翼の父親として、自身の息子で在る 翼を、英徳学園の成人式に出席させる為に、既に、強硬手段に出て居たのだった。


なので、英徳学園から、『翼の成人式』の招待状が世田谷の道明寺邸に届いたという訳…だったのだ。



実は、此の話しは、司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保の耳にも、届いて居たのだ。


だからだったのだろう。
司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保は、自身の息子で在る 司のそんな父親振りに呆れて居たのだ。


だが、其れでも、司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保にも、自身の息子で在る 司の気持ちも分かるのだ。
自身の息子で在る 司と同じ父親の立場として…。


だからだったのだろう。
自身の孫息子で在る 翼から、相談を受けて居た事も在ったのだが…。
此の時の司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保は、自身の孫息子で在る 翼を、新年早々のパーティーに出席させた後…。
自身達の孫息子で在る 翼を、正月休みとして、日本に帰国させる様に、年末が近付いて居た頃、自身の妻で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に話しして居たのだ。


云わば…。
其れが、司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保からの自身の息子で在る 司への償いだと云えたのだ。


自身(司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保)の息子で在る 司が、自身の愛するつくしの記憶だけを失う結果に成った事もそうだったのだが…。
司が、幼少期の頃の翼の父親として、父親らしい事が出来なかった自責の念に駆られて居る事を、司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保が知ったから…だったのだ。


だからこそ…。
此の時の司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保は、自身の息子で在る 司に、父親らしい事をさせて遣りたかったのだ。


なので、此の時の司の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保は、自身の孫息子で在る 翼を、一時、日本に帰国させる事にしたという訳…だったのだ。



という訳で、NYの新年早々のパーティーに出席した後の翼は、日本時間の正月三が日には、日本に帰国する事は間に合わなかったのだが…。
取り敢えず、1月10日の自身の成人式には、出席出来る事に成ったのだった。


実は、司が、自身の妻で在る つくしを通して、自身の息子で在る 翼からのそんな話しを聞く迄も無く、自身の父親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保から、既に、そんな話しを聞いて居たのだ。


だからこそ…。
つくしも知らない間に、此の時の司は、翼も英徳学園の成人式に出席する旨を、英徳学園側に伝えて居たのだ。



だからだったのだ。
司の願望通りに、翼は、英徳学園の成人式に出席する運びと成って居たのだ。


だが、唯一つ、司の願望通りにいかなかった事が有るのだ。
其れは、翼が選んだ成人式の衣装は、スーツ姿…だったのだ。


実は、翼は、つくしに言って居たのだ。


「袴は、俺の5歳の『七五三』の時に着付けて貰ったから、もう良いや。
 スーツの方が慣れてるし、落ち着くし…。」と…。


なので、折角、司が用意した翼用の袴は、袖を通される事無く、終わってしまったのだ。



だからだったのかも知れない。
“折角、用意したのに…よ。”と、悲しそうな顔付きに成って居る自身の夫で在る 司を観て居たつくしは、自身の息子で在る 翼に頼むのだった。


「成人式会場に迄、袴を着付けて行かなくても良いから…。
 せめて、袴を着付けて、記念写真だけは、お父さんと一緒に撮って上げて欲しいの。」と…。


だからだったのだ。
此の時の翼は、“仕方無いな。”と、思い乍らも、つくしに了承するのだった。


「分かった。」と…。


なので、自身の思いが実った事で、此の時の司は、翼の父親として、ご満悦の様子…だったのだ。



fin

Put it back‼~元に戻してくれ‼~…<総優>  エピローグ ②




【エピローグ ②】


此の日の総二郎は、夜中中、悶々としたまま、ベッドに横に成って居たのだ。


何故なら…。
総二郎の横には、或る女性が寝息を立て乍ら、眠って居たから…だったのだ。


其の女性とは…そうなのだ。
優紀…だったのだ。



あの後の優紀は、合コンの場から逃げるかの様に、道路に停まって居たタクシーに乗り込み、自宅近くの道路沿い迄、帰って来たのだ。


だが、此の時の優紀の頭の中は、しっかりして居る様でも、足取りは、覚束無い状況…だったのだ。


だからだったのだろう。
タクシーから降りた時の優紀は、必死で、気を張らせて居たのだ。


“家に帰る迄は、気持ちを切らさない様にし無きゃあ!”と、思い乍ら…。



其処に、偶然、総二郎が通り掛かったのだ。
覚束無い足取りのまま、自身の目の前で、タクシーから降りて来た優紀を観た此の時の総二郎は、驚愕するのだった。


実は、此の日の総二郎は、女性と待ち合わせをして居たのだが…何故か?
仕事中に、嫌な事が有ったという事も有り、乗り気に成らず、携帯TEL(ビデオ通話)で、其の女性にキャンセルして居たのだ。


何故、此の時の総二郎が、ビデオ通話で女性と話しして居たのかというと…。
其れは、総二郎の優しさでも在ったのだ。


“断るのは、俺の勝手と云えば、勝手な訳だ。
 だから…よ。
 せめてものビデオ通話で、話しして遣るか?”と…。


だからこそ…。
此の時の総二郎は、ビデオ通話で女性と話しして居たという訳…だったのだ。


「野暮用が入ったから…よ。
 今日は、キャンセルな!」と…。


勿論、待ち合わせに応じて居た女性からして視れば…。
総二郎からの急なキャンセルを怒る事は、当然な話で、総二郎と待ち合わせをして居た此の時の女性は、総二郎に訴えるかの様に、言って除けるのだった。


「誘って来たのは、そっちからの筈よね?
 なのに、如何して、私は、断られてるのよ?
 いい加減にしてくれるかしら?」と…。


だが、此の時の総二郎は、冷静だったのだ。
否、冷静という寄りも、一言も発する事無く、寧ろ、怖い位に、冷たい目付きと、顔色の無い様な顔付き…だったのだ。


だからだったのだろう。
総二郎と待ち合わせをして居た此の時の女性は、そんな総二郎に、其れ以上の言い返す言葉を失い、一言だけ言って、TELを切ったのだ。


「分かったわよ。
 また、誘ってね。」と…。


だが、其れでも、此の時の総二郎は、何も、発する事無く、TELを切って居たのだ。
そして、此の時の総二郎は、考えて居たのだ。


“あの女は、もうねぇな‼”と…。


実は、此の時の総二郎が、そんな風に考えて居た所に、自身の目の前に、優紀が現れたという訳…だったのだ。



そして、此の時の総二郎は、覚束無い足取りのまま、タクシーから降りて来た優紀に、声を掛けて居たのだ。


「優紀ちゃん…?」と…。


だからだったのかも知れない。
自宅近く迄、帰って来られた事で、ホッとして居た優紀の頭は、もう既に、酔いが回り始めて居た事も有り、眠たい頭のまま、声が聞こえた方に、振り向いたのだ。


そして、此の時の優紀は、知って居る顔を観た事も有ったのかも知れない。
ホッとした様な顔付きに成り、「西門さん…?」と、総二郎に返答したまま…総二郎の胸に凭れて来たのだ。


実は、此の時の総二郎は、そんな優紀に対して、思って居たのだ。


“優紀ちゃんは、大胆に成ったんだな。
 俺の胸に凭れて来るとは…。”と…。


だが、此の時の優紀は、大胆にも、総二郎の胸を借りるかの様に、眠って居たのだ。


そんな風に、寝息を立てたまま眠って居る優紀に、此の時の総二郎は、呆れたかの様に、思って居たのだ。


“何だよ⁉
 優紀ちゃんは、俺の胸の中で、眠ったのかよ。
 如何すんだよ?
 此の状況は…。”と…。


だが、此の時の総二郎は、そう思い乍らも、自身に、『警戒心、全く0状態』の優紀を、上から観乍ら、自身の心臓の高鳴りに、気が付いて居たのだ。


“待て、此の音は、俺から出てんだよな?”と、驚愕し乍らも…。


其れ程、此の時の自身から出て居る心臓の高鳴りに、驚愕する総二郎…だったのだ。



実の事を言うと…。
此れ迄の総二郎の頭の中では、疎遠状態だった優紀の存在が無かった訳では無かったのだ。


実は、偶に見る、総二郎の夢の中に出て来る優紀に、朝起きた総二郎が驚愕する事も、屡々(しばしば)だったのだ。


だが、今、総二郎の胸に凭れて居るのは、生身の優紀なのだ。


だからこそ…。
此の時の総二郎は、慌てて居たのだ。



だが、此のままで、言い訳でも無く…。
総二郎自身、優紀の自宅(実家)を知らない訳でも無く…。
だが、此のまま、優紀の自宅(実家)に連れて帰れば、優紀の両親から疑われる事は間違い無いのだ。


だからこそ…。
優紀の自宅(実家)に連れて行く事は、総二郎の中で、却下…だったのだ。


なので、仕方無く、此の時の総二郎は、優紀を、西門家所有の総二郎名義のマンションに連れて来たという訳…だったのだ。



そして、今、優紀は、寝息を立て乍ら、総二郎の横で眠って居たという訳…だったのだ。


だからこそ…。
此の時の総二郎は、夜中中、悶々としたまま、ベッドに横に成って居たという訳…だったのだ。



其処に、総二郎にとっては、漸くと言って良い程の時間が経ち…。
朝に成り、漸く、優紀が目を覚ましたのだ。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、優紀の方に向き、肘枕をつき乍ら、嫌味を言うかの様に、そんな優紀に声を掛けるのだった。


「よぅ~、優紀ちゃん…。
 やっと、目を覚ましたんか?
 おはよー!」と…。


だからだったのだ。
此の時の優紀は、驚愕処では無かったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時の優紀の顔付きは、驚愕顔を顔に貼り付かせた様な状況と成り、其れでも、驚愕声を発し乍らも、総二郎に返答するのだった。


「えっ、西門さん…?」と…。


そして、そう言い乍らも、此の時の優紀は、自身の身体を起こして、自身の身形を確認するのだった。


だからだったのかも知れない。
自身の身形を確認する事が出来た此の時の優紀の顔付きは、明白(あからさま)に、ホッとして居る様な顔付き…だったのだ。


だからだったのだ。
此の時の総二郎は、優紀に嫌味を言い始めるのだった。


「あのなぁ~。
 こんな俺でも、そんな風に、明白(あからさま)に、そんな顔をされれば、傷付くぞ‼
 まぁ~、此れ迄の俺は、優紀ちゃんに、そんな風に、自身の身形を確認される様な事をし
 て来た訳だから…よ。
 俺は、優紀ちゃんを責めるつもりはねぇけど…な。
 俺は、女に了承も無しで、ヤル事はねぇよ‼」と…。


だからだったのだろう。
此の時の優紀は、恐縮するかの様に、総二郎に謝るのだった。


「すみませんでした。」と…。



そして、総二郎も、自身の身体を起こして、優紀の腕を掴んだまま、優紀を自分自身の身体の中に閉じ込め乍ら、優紀に訊くのだった。


「で、優紀ちゃんは、何故、此処(西門家所有の総二郎名義のマンションの部屋の中)に居
 るのか?
 覚えてるか?」と…。


だからだったのだ。
此の時の優紀は、総二郎に訊くかの様に、謝りを入れ乍ら、返答するのだった。


「何と無く、何ですが…。
 西門さんに声を掛けて頂いた様な気がしたんです。
 知ってる方だと思うと、何だか、ホッとしてしまって、其の後の事は、良く、覚えて居な
 いんです。
 ご迷惑をお掛けした様で、申し訳在りませんでした。
 ところで、此方は、何方ですか?」と…。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、ニヤッと、笑い乍ら、優紀に即答するのだった。


「此処か?
 西門家所有の俺名義のマンションの部屋の中…。
 ホテルかと思ったか?」と…。


なので、優紀は、正直、そう思って居た事も有り、素直に、返答するのだった。


「そう思って居ました。
 生活感が、全く、無い様な気がして…。」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時の総二郎は、優紀の言葉に納得し乍らも、返答するのだった。


「そうだな。
 俺が此処を使うのは、俺が一人に成りてぇ時だけだし…な。
 此処(西門家所有の総二郎名義のマンションの部屋の中)に、俺以外ぇの人間が入ったの
 は、優紀ちゃんが、初めてだ。」と…。


だが、此の時の優紀は、「そうですか?」と、返答するのみ…だったのだ。


何故なら…。
此の時の優紀の頭の中では、総二郎に迷惑を掛けてしまった後悔から…なのか?
此の場から、立ち去りたい気持ちで一杯…だったのだ。


だからだったのだろう。
そんな優紀の雰囲気を読み取った総二郎は、優紀に訊き始めるのだった。


「優紀ちゃんが、あんな風に、酔っ払う事はねぇよな?
 一体、何が有った?
 俺に話しして視ろ‼」と…。


だからだったのだ。
そんな風に訊いて来た総二郎には、隠し通せる訳が無い事を知って居る此の時の優紀は、何が有ったのか?
総二郎に話しし始めるのだった。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、唯、一言、優紀に返答するのみ…だったのだ。


「ふ~ん、分かった。
 じゃあ、行こうか?」と…。


其れはまるで、あの頃の時の様…だったのだ。
そう、其れは、総二郎と優紀が、まだ、知り合ったばかりのあの頃の時の様…だったのだ。


云わば…。
其れはまるで、総二郎が、優紀を救ったあの頃の出来事と似て居たのだ。



<此の二次小説『Put it back‼~元に戻してくれ‼~…<総優>  エピローグ ②』に出て
 来る文面の中で、一部、不快に感じられるやも知れない文面が入って折ります。
 了承の程、宜しくお願い致します。>

初生け式 と 初釜 と 七草粥【お嬢だとしたら…<F4&T4>】…<総優>  番外編




1月7日…七草の日(人日の節句)



【『お嬢だとしたら…<F4&T4>  23.』のエピローグ <総二郎と優紀の其の後>】


総二郎と優紀は、総二郎が28歳・優紀が27歳の時に結婚したのだ。


其の事に寄り、総二郎は、『茶道 西門流 次期家元』として、相変わらず、役目を果たして居たのだが…。
優紀は、総二郎と結婚した事で、『茶道 西門流 次期家元夫人』としての役目を果たし乍らも、『華道 花咲流 次期家元』としての役目も果たさなければ成らなかったのだ。


云わば…。
優紀は、総二郎と結婚した事で、『茶道 西門流 次期家元夫人』としての役目 と 『華道 花咲流 次期家元』としての役目との『二足の草鞋を履く』様な状況…だったのだ。


と言う事は、優紀は、総二郎と結婚した事で、毎日が過酷な日々で、時間が幾ら有っても足りないと言わざるを得ない様な目紛るしい(めまぐるしい)毎日を送って居たのだ。


何故なら…。
其れが、優紀の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』との約束だったからなのだ。


だが、実は、優紀にとっては、そんな日々が、とても、充実した日々…だったのだ。


なので、何とか、此れ迄、遣って来れた様なモノ…だったのだ。



だが、総二郎の誕生日をお祝い出来た後の年末も近付いて居た頃の事…だったのだ。


実は、『華道 花咲流』にとっては、大切な年間行事の一つで在る 『初生け式』が、新年が明けて直ぐの1月5日に執り行われるのだ。


初生け式』とは…。
年の初めに、初めて、花を生ける行事の事で、古くは、室町時代から続く、新春恒例の行事なのだ。


なので、例年同様に、『華道 花咲流 次期家元』で在る 優紀も、『花咲優紀』として、『初生け式』に臨む事に成って居たのだ。


其の為に、『初生け式』の際に生ける花選びに加え、器選び、そして、お稽古と…。
12月に入った頃から、『華道 花咲流 次期家元』としての日々が続いて居たのだ。


なので、お稽古が長引いた日は、花咲家のお屋敷に泊まる事も、屡々(しばしば)、有ったのだ。


だからだったのだ。
そういう日には、新婚で在る筈の総二郎と優紀は、離れて過ごす日々…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
総二郎は、優紀の身体を心配し乍ら、会いたくて仕方ない為に、花咲家のお屋敷を訪ねる事も考えて居たのだが…。
実は、総二郎にとって、結婚前に、優紀の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』とは、色々、有った事も有り、優紀の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』が、苦手なタイプだった事は言うまでも無かったのだ。


なので、総二郎自身、優紀とは、リモートにて、お互いの近況報告をするに留めて居たのだ。



だが、優紀自身の気持ちとしては、そうはいかなかったのだ。


何故なら…。
実は、其の『初生け式』が終わった二日後で在る 1月7日には、『茶道 西門流』の『初釜』が控えて居るのだ。


初釜』とは…。
『年が明けて、初めて、釜に火を入れる』…行事事なのだ。



勿論、本来なら、『茶道 西門流 次期家元夫人』で在る 優紀は、其の為の準備もし無くてはいけないのだ。


だが、其の為の準備も、総二郎の母親で在る 『茶道 西門流 家元夫人』が、一手に引き受けてくれて居たのだ。


何故なら…。
総二郎と優紀を結婚させる為には、其れが、優紀の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』との約束だったからなのだ。


なので、総二郎の母親で在る 『茶道 西門流 家元夫人』は、優紀に代わって、其の為の準備も、一手に引き受けて居たのだ。


だからこそ…。
此の時の優紀は、自身の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』から、『初生け式』のお稽古を享受され乍らも、自身の姑で在る 『茶道 西門流 家元夫人』に申し訳無く思って居たのだ。



だが、自身がそんな思いで居る事を、優紀は、総二郎との会話の中で打ち明けて居たのだ。


だからだったのだろう。
自身の息子で在る 総二郎から、そんな話しを聞いて、優紀の思いを知った総二郎の母親で在る 『茶道 西門流 家元夫人』は、優紀への激励を兼ねて、優紀に会う為に、花咲家のお屋敷を訪ねて居たのだ。


そして、此の時の総二郎の母親で在る 『茶道 西門流 家元夫人』は、恐縮して居る優紀に話しし始めるのだった。


「優紀さん…。
 貴女には、『華道 花咲流 次期家元』としてのお役目が在ります。
 其のお役目は、『華道 花咲流』にとって、大切なお役目です。
 其れは、優紀さんにしか、出来ないお役目ですから…ね。
 勿論、優紀さんにとっては、『西門流 次期家元夫人』としての大切なお役目が在る事
 も、また、事実です。
 ですが、今の優紀さんに、同時に、二つのお役目を熟す事は、無理が有ります。
 ですから、先ずは、優先順位を付けて、熟して欲しいの。
 今の優紀さんにとって、大切な優先順位は、『華道 花咲流 次期家元』としてのお役目
 じゃ無いかしら?
 先ずは、『花咲優紀』として、『初生け式』に臨む事が、今の優紀さんにとって、大
 切な優先順位じゃ無いかしら?
 『初生け式』が済めば、今度は、『西門流 次期家元夫人』として、尽力して頂戴‼
 其れ迄は、私(わたくし)が、『茶道 西門流』を守って置きます。」と…。


だからだったのだ。
此の時の優紀は、総二郎の母親で在る 『茶道 西門流 家元夫人』にお礼の言葉しか言えなかったのだ。
経った一言…。


「有難う御座います。」と、嬉し涙を流し乍ら…。



そして、其の後の優紀は、総二郎の母親で在る 『茶道 西門流 家元夫人』からの自身への思いを受け取った事で、心を入れ替えて、お稽古に邁進して行くのだった。


だからだったのだ。
“家元夫人からのお気持ちを裏切らない為にも、お稽古を頑張らなくっちゃあ。”と、自分自身に言い聞かせるかの様に…。



そして、此の時の優紀は、新年早々で在る 1月5日の『初生け式』に臨む事が出来て居たのだ。
勿論、1月5日の優紀は、『華道 花咲流 次期家元』として、『花咲優紀』として、『初生け式』に臨んで居たのだ。


また、1月5日の優紀は、自身の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』から、“初めてでは無いだろうか?”と、思ってしまう程、今回のお稽古では、初めて、褒められて居たのだ。


だからだったのかも知れない。
此の日の優紀は、ホッとしたのと同時に、無事に、『華道 花咲流 次期家元』として、『花咲優紀』として、役目を終えられた事に安堵して居たのだ。


だからだったのだろう。
自身の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』から褒められた事で、自身の涙を拭っても、拭っても、涙が止め処無く(とめどなく)流れて来て、止める事が出来ない程…だったのだ。



だからだったのだろう。
其の二日後で在る 1月7日の優紀は、『茶道 西門流 次期家元夫人』としての役目を熟す事が出来て居たのだ。


だからだったのだ。
此の時の優紀は、自身の姑で在る 『茶道 西門流 家元夫人』に、感謝の意を込めて、お礼の言葉を告げるのだった。


「お義母様…。
 『初釜』の準備を一手に引き受けて下さり、有難う御座いました。
 あの時に、お義母様からのお話しを伺って無ければ、きっと、モヤモヤした気持ちのま
 ま、何時(いつ)迄も、考え込んで居ました。
 きっと、『華道 花咲流 次期家元』としても、『花咲優紀』としても、無事に、役目を
 終えられて居なかったと思います。
 お祖母様からも、お叱りを受けて居たと思います。
 本当に、有難う御座いました。」と…。


だからだったのだ。
1月7日の優紀は、誠心誠意、『茶道 西門流 次期家元夫人』としての役目を熟すのだった。



そして、実は、1月7日の朝、『初釜』を迎える前の西門家では、“一年間を『無病息災』で過ごせます様に…。”と、人日の節句の行事の一つで在る 『七草粥』を食するのだった。


だからだったのだろう。
総二郎の父親で在る 『茶道 西門流 家元』は、『七草粥』を食し乍らも、得意気に、『うんちくを傾ける』のだった。


「七草は、早春に、一早く、芽吹く事から、『邪気を払う』共、言われてるんだよ。
 此れで、今年も、我が西門家は、安泰だな。」と…。


だからだったのだ。
実は、総二郎は、そんな自身の父親で在る 『茶道 西門流 家元』を観乍ら、呆気に取られて居たのだ。


“どの口が言う?”と、嫌味な言葉を思い乍ら…。


だが、其の後、優紀が西門家に加わった事で、本当に、此れ迄の西門家の邪気が払われた様…だったのだ。



PS.
実は、優紀の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』は、総二郎と優紀が結婚した後も、優紀が総二郎と結婚した事で、『茶道 西門流 次期家元夫人』としての役目 と 『華道 花咲流 次期家元』としての役目との『二足の草鞋を履く』様な状況について、“今後は、無理だろう。”と、密かに、思って居たのだ。


だが、今回の優紀の頑張りと、総二郎の母親で在る 『茶道 西門流 家元夫人』からの(自身の孫で在る)優紀への思いを知った事で、優紀の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』の考え方は、180度、変わったのだ。


だからだったのかも知れない。
其の後の優紀の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』は、自身の孫で在る 優紀に、無理難題を言わなく成って居たのだ。


勿論、其の後の優紀の祖母で在る 『華道 花咲流 家元』は、其の後に産まれて来るで在ろう 自身の曾孫の誕生も、密かに、楽しみにし始めて居たのだった。



という訳で、少しずつでは在ったのだが、優紀の負担は、其の後、軽く成り始めるのだった。


だが、其の後、総二郎と優紀との間に子供が産まれた事で、別の意味で、優紀の忙しさは、増えたのだった。



fin



<此の二次小説『初生け式 と 初釜 と 七草粥【お嬢だとしたら…<F4&T4>】…<
 総優>  番外編』の中に出て来る『華道』にとって、大切な年間行事の一つで在る 
 『初生け』について、また、『茶道』にとって、大切な年間行事の一つで在る 
 『初釜』について、此の度の『二次小説ネタ』として、勝手乍ら、使用させて頂きまし
 た。
 勿論、私共は、悪用する気等毛頭無く、此の度の『二次小説ネタ』として、勝手乍ら、
 使用させて頂いたモノで御座います。
 ですが、不快に感じられました成らば、お詫び申し上げる次第で御座います。
 関係者各位 様に於かれましては、勝手致して折ります事をお詫び申し上げます。
 了承の程、宜しくお願い致します。>