tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  77.



<司からの要望  ②>


司を、会社(道明寺HD)に送り出した其の後のつくしは、自身のタブレットに、司から送って貰った『司の顔型クッキー』の画像を観て居て、首を傾げ乍ら、考えて居たのだった。


何故なら…。
其の画像に写って居る『司の顔型クッキー』には、焦げ目だけでは無い様な黒い炭の様なモノが、画像の中の『司の顔型クッキー』に付着して写って居たのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、そんな画像を観て、思って居たのだ。


“此の黒く写って居るモノは、一体、何なのだろうか?”と…。



其処で、此の時のつくしは、此の事の意味が分からなければ、如何遣って、其の当時の自分自身が、此の『司の顔型クッキー』を作ったのか?
“分からないだろう。”と、司に、LINEして視たのだ。


『司から送って貰った『司の顔型クッキー』には、焦げ目だけでは無い様な黒い炭の様なモ
 ノが、『司の顔型クッキー』に付着して、画像に写って居るんだけど…。
 其れって、何だか、司には、分かる?』と…。


其処で、司は、言葉で書くよりも、“直接、つくしに伝えた方が良いだろう。”と、考えた事で、司は、西田に訳を話しして休憩時間を貰って、『ビデオ通話』にて、つくしに、連絡を入れるのだった。


「俺が、つくしに送った俺の『顔型クッキー』に付着して写って居る其の画像の黒い炭の様
 なモノは…な。
 高等部当時のつくしが、“(さっ、)魚の網で焼いたから、焦げちゃったの。”って、言っ
 てたから…な。
 其れだと思うぞ‼
 つくしから貰った後に、類に自慢する為に、類ん家(ち)に行った時…。
 “何か、魚臭…。”と、類が言ってたから、確かだと思うぞ‼
 あっ、思い出した!
 あいつ、あん時、“良かったね。”とか、言い乍ら、つくしから貰った俺の『顔型クッキ
 ー』を、あいつは、俺に何も言わず、食いやがったんだった(╬▔皿▔)╯
 まだ、あん時の俺さえ、食ってねぇのに、あいつは、俺よりも、先に食いやがったんだっ
 た(╬▔皿▔)╯
 だから…よ。
 あん時に、類が食いやがったから…よ。
 俺が、つくしから貰った俺の『顔型クッキー』は、1個減ったんだった(╬▔皿▔)╯」と…。


其処で、此の時の司は、仕事中という事を忘れて、『瞬間湯沸かし器』の如く、怒り始めたのだ。


だが、そんな様子の司を観て居た此の時のつくしは、“如何して、花沢類が、クッキーを1個食べただけで、其処迄、司が、花沢類に対して、怒ってんだろう⁉”と、思って居たのだ。


実は、其の当時の司だけじゃ無く、現在の司も、あの頃と変わり無く…。
『つくし』の事に成ると、司は、類に対して、敵対心剥き出しに成るのだ。


まさか、そんな事とは知らない現在のつくしは、首を傾げる状況だった事は、言うまでも無かったのだ。



だが、此の時のつくしには、驚愕して居た事が、他にも、有ったのだ。
何故なら、其れは…。


“誕生日のプレゼントだというのに…。
 私は、魚の網で焼いたクッキーを、司にプレゼントしたの?
 其の当時の私は、既に、司の事が好きだったんだよね⁉
 其の当時の私には、デリカシーというモノが無かったのだろうか?”と、思って居たから…だったのだ。


実は、因みに、其の当時のつくしは、まだ、司への想いに、気が付いて居ない頃だったのだ。



其処で、漸く、冷静に成った此の時の司は、そんなつくしの顔の表情で、何かを読み取ったのか?
司は、つくしに、話しし始めるのだった。


「其の当時のつくしは、『牧野家』の大黒柱だった。
 何時も、お前は、バイトしてたし…。
 俺に、『(俺の)顔型クッキー』をくれた時も、“お金無かったから…。”って、言ったか
 ら…な。
 だから…。
 魚の網で焼いたんだろ。
 其の『魚の網』っつー物(もん)が、如何言う物(もん)なのか?
 其の当時の俺には、知らなかったんだけど…な。」と…。



其処で、つくしは、思い出して居たのだ。


“其の当時の『牧野家』には、オーブン(レンジ)が無かったんだった。
 だから…。
 其の当時の私は、『魚の網』で、『顔型クッキー』を焼いたんだぁ~。”と…。


だからだったのかも知れない。
“再現するんだったら…。”と、言う思いで、つくしは、司に訊き始めるのだった。


「じゃあさぁ~。
 今回の『司の顔型クッキー』を焼くのも、『魚の網』で焼いた方が良い?
 再現させるなら、そうする方が妥当だと思うんだけど…。」と…。


だが、此の時の司は、突拍子も無いつくしからのそんな言葉に、驚愕し乍らも、つくしに、言って除けるのだった。


「お前は、アホか⁉
 道明寺邸の中には、『オーブン』という物(もん)が、存在してんだろ‼
 クッキーを焼くんだったら…。
 オーブンを使え‼
 良いなぁ~、つくし…。」と…。


其処で、つくしも、思うのだった。


“やっぱり、そうだよね。
 『魚臭いクッキー』って、様に成らないよね。”と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、司に、返答したのだった。


「やっぱり、そうだね。」と…。


そして、其の後の司とつくしは、『ビデオ通話』を、切ったのだった。



其処で、つくしは、タマに相談する事にしたのだった。


何故なら…。
此の時のつくしには、お金という物が、手元に無かったのだ。


所謂、此の時のつくしが、お金を持って居るとする成らば…。
其れは、司から預かって居る通帳だけだったのだ。
だが、其の通帳は、『司のお金』という認識が、此の時のつくしには有ったのだ。


だからだったのだ。
高等部当時のつくしとは違う意味で、現在のつくしは、金欠だったのだ。
なので、2日後に控えて居る1月31日の司の誕生日にプレゼントする買い物すら、此の時のつくしには、儘成らない状況だったのだ。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、タマに相談するしか無かったのだ。



そして、此の時のつくしは、タマの部屋に行き、司からの要望の話しを、タマに、話しし始めたのだ。


其処で、つくしから、司からの要望の話しを聞いた此の時のタマも、思い出して居たのだ。
其の当時の司の喜んで居た姿を…。


だからだったのだ。
此の時の司が、つくしに、要望した気持ちは、此の時のタマにとっても、十分過ぎる位に、分かって居たのだ。


だからこそ…。
此の時のタマは、そんな司の気持ちと、つくしからの相談事に乗って遣る事にしたのだった。



其処で、タマは、道明寺家のシェフに、つくしから聞いた司からの要望の話しを、話しし始めるのだった。


なので、つくしは、タマと一緒に、道明寺邸のキッチンに向かい、シェフに、材料を揃えて貰い、其の場で、『司の顔型クッキー』を作り始めるのだった。


実は、シェフも、“何か、つくし様のヘルプを出来る事が有るのなら…。”と、つくしの傍に居たのだが…。
唯一、此の時のつくしが、道明寺家のシェフに、ヘルプをお願いしたのは、『オーブン』の使い方のみだったのだ。


実は、『司の顔型クッキー』作りに関して、つくしの頭と身体に染み付いて居たのか?
つくしは、シェフのフォロー無しでも、『司の顔型クッキー』を作り始める事が出来て居たのだ。
勿論、司から送られて来た『司の顔型クッキー』の画像を観乍ら、つくし自身、作って居た事は言うまでも無かったのだが…。



という訳で、1月30日の夕方に、『司の顔型クッキー』は、出来上がったのだ。
そして、司が帰って来た夜には、司の帰宅後の着替えを手伝う為に、此の時のつくしは、司と一緒に、司の自室で在る 『東の角部屋』に向かって居たのだ。


そして、1月31日の0:00に成ったと同時に、つくしからの「Happy Birthday!」と、言う言葉と共に、此の時のつくしは、『司の顔型クッキー』を、司に、手渡したのだ。


此の時の司は、つくしから手渡された此の『司の顔型クッキー』を観て、実は、感動して居たのだ。


何故なら…。
高等部当時に、つくしから貰った自身の『顔型クッキー』との寸分の狂いも無いそんな自身の『顔型クッキー』に、思わず、感動して居たという訳…だったのだ。



そして、司は、思わず、あの当時と同じ様に、つくしの腕を掴んで、つくしを、自身の方に引き寄せて、「凄ぇ、嬉しい。」と、つくしに言い乍らも、此の時の司は、つくしに、kissを施して居たのだ。


実は、そんな司に、不覚にも、此の時のつくしは、呆気に取られて、何も言い返せなかったのだ。



だからだったのだろう。
司は、そんなつくしに、言って除けるのだった。
更なる自分自身の要望を…。


「つくし…。
 お前に、頼みが有んだ。
 聞いてくれるか?」と…。


だからだったのだ。
実は、此の時のつくしにしても、申し訳無く思って居たのだ。
司の誕生日のプレゼントが、クッキーだけなのは…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、気に成って居たからこそ…。
司からのお願いを、“聞いて上げ様!”と、思って居たという訳…だったのだ。
なので、此の時のつくしは、司に、頷いて魅せて居たのだ。


其処で、司は、つくしに、話しし始めるのだった。


「つくし…。
 前にも、お前には、言って置いた事だが…。
 俺は、お前じゃねぇと出来ねぇから…何時迄も、待つつもりだった。
 けど…な。
 お前の想いが、俺に在るのなら…俺は、お前が欲しい。
 今日は、もう、俺の誕生日だ‼
 願わくば、今日の俺の誕生日に、俺は、お前が欲しいと思ってる。
 お前が、“まだ、怖い‼”と、言うのなら、あの頃と同様、無理強いはしねぇ。
 けど…よ。
 願わくば、今日の俺の誕生日に、“俺からの要望を聞いて貰いてぇ‼”と、思ってる。
 つくし…。
 俺からの要望を聞いては貰えねぇか?」と…。


だからだったのだ。
つくしは、“未だ、やっぱり、怖い‼”と、言う思いは、残って居るのだが…。
だが、此の時のつくし自身も、“自身の『初めて』は、司が良い‼”と、言う思いも有ったのだ。


だからだったのかも知れない。
つくしは、思わず、司に、頷いて魅せて居たのだ。



其処で、此の時の司は、“つくしの気持ちが変わらねぇうちに…。”と、言う思いから…。
横抱きに、つくしを抱き上げ乍ら、つくしを或る場所に、連れて行くのだった。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、そんな司の行動に、驚愕のまま、司に訊いて居たのだ。


「司…。
 何処に行くの?」と…。


其処で、司は、そう訊いて来たつくしに、返答するのだった。


「良い所…。」と…。


そして、其の夜の司とつくしは、それぞれの『初めて』の日を過ごして居たのだった。



PS.
因みに、此の時のつくしは、やはり、自身の記憶を思い出す事は無かったのだ。
所謂、『司の顔型クッキー』は、『キーポイント』では無かったという訳…だったのだ。



<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  77.』は、神尾葉子先生の漫画
 『花より男子』に出て来るセリフを、勝手に、拝借して、記載致して折ります。
 神尾葉子先生に於かれましては、勝手に、拝借して、記載致して折ります事を、お詫び申
 し上げます。
 また、関係者各位 様に於かれましても、勝手に、拝借して、記載致して折ります事を、
 お詫び申し上げます。>


<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  77.』は、一部の文面に、不快に
 思われるやも知れない文面が入っております。
 了承の程、宜しくお願い致します。>

自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  76.



【『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  74.』の続き】


<司からの要望  ①>


其の後のつくしは、『正月三が日』が明けた後…。
1月28日の(学年最後の)試験に向けて、ラストスパートかの如く、試験勉強に時間を費やして居たのだ。


だからだったのだ。
司との時間を取る事も出来ず、司と顔を合わせられるのは、大学に行く前のモーニングの時と、司の朝の出勤前の支度の手伝いをする時のみと成って居たのだ。
そんな僅かな時間でも、今の司とつくしにとっては、大切な時間だったのだ。



実は、此の時のつくしには、気が付いて居たのだ。
司には、我慢させて居る事を…。


だが、此の時の司は、つくしと約束して居た事も有り、そんなつくしに、一切、文句を言って来なかったのだ。


だからだったのかも知れない。
つくしは、つくしで、そんな司を、不思議に思って居たのだ。


だが、此の時のつくしは、司に気を取られて居る時間が無いので、そんな司の事に関して、気にし無い様にして居たのだ。



そして、やっと、1月28日と成り、つくしの試験は、終了したのだ。
試験が、終了した其の日(1月28日)の夜のつくしは、疲れて居た事も有ったのだろう。
司の帰宅を待つ事も出来ぬまま、先に、休んでしまって居たのだ。


実は、1月28日の司は、朝から、楽しみにして居た事が有ったのだ。


“俺が、帰宅した時に、つくしが、エントランスに、出て来てくれるのでは無いか?”と…。


云わば…。
此の時の司は、そんな風に、期待して居たのだ。



だが、エントランスの何処を探せど、つくしの姿を見付ける事が出来なかったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時の司は、タマに、不貞腐れて居るかの様に、訊き始めるのだった。


「つくしは、何してんだよ?
 俺が、帰って来たというのに…。」と…。


其処で、タマは、そんな司に呆れ乍らも、嫌味の様に、言って除けるのだった。


「ハイハイ。
 タマのお出迎えで、悪う御座いましたね。
 坊っちゃんには、つくしさえ、傍に居れば、宜しかったんでしょうが…ね。
 ですが…ね。
 つくしは、試験勉強に疲れた様で、既に、休んでるよ。
 だから…。
 今日の処は、つくしを許して、お遣り…。」と…。


だからだったのだ。
不貞腐れた様でも、此の時の司は、つくしを労う意味で、許して遣る事にして居たのだ。



そして、翌朝に成り、司は、つくしに、或る要望の話しをするのだった。


だからだったのだ。
此の時の司は、或る要望の話しをする前に、訊かなくてはいけない事から、先ずは、つくしに、訊き出し始めるのだった。


「つくし…。
 1月31日は、何の日か?
 お前は、知ってるか?」と…。


そんな風に、司から訊かれたつくしは、過去の記憶が有った頃のつくしなら、“1月31日が、如何言う日なのか?”…知って居て当然なのだが…。
今のつくしには、“1月31日が、如何言う日なのか?”…知らなくても、仕方ないと言えたのだ。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、考え込み乍らも、司に謝り乍ら、言って除けるのだった。


「司…御免なさい。
 思い付かないわ。
 『1月31日』って、何の日なの?
 司が、私に、そんな風に、訊いて来ると言う事は、きっと、司と私にとって、其の日は、
 大切な日なのよね?」と…。


実は、其処迄、言い切った此の時のつくしは、項垂れ乍ら、小さな声で、司に訊いて居たのだ。


だが、此の時の司には、分かって居たのだ。
【『1月31日』という日は、司とつくしにとって、如何いう意味の在る日なのか?】と、言う事自体、今のつくしが、覚えて居ないだろう事は…。


だが、此の時の司は、敢えて、つくしに、訊いて居ただけだったのだ。



本来、つくしと知り合う迄の司は、『1月31日』という日が、如何言う意味の在る日でも良かったのだ。
其れは、其の日が、自分自身の誕生日だと言う事自体、鬱陶しいとさえ思える日だった…からなのだ。


当然、此れ迄の司は、自分自身が、此の世に生を受けて来た事を、恨んで居た事も有り、“誕生日何て、糞食らえだ。”と、思って居た位だったのだ。


何故なら…。
司の誕生日は、『道明寺財閥の御曹司』としての役割かの如く、司の存在を世に示す為のパーティーで在って、司の誕生日パーティーの出席者は、招待を受けた事だけでも、司の両親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保 と 道明寺HD 社長 道明寺楓から認められた事を喜び、司の両親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保 と 道明寺HD 社長 道明寺楓に、良い所を見せ様と企んで居る者達の集まりと、此の当時の司は、認識して居たのだ。


もしくは、将来、司の結婚相手候補として、司の誕生日パーティーの出席者(企業家)の娘…、もしくは、孫娘 や 姪っ子等を、司の両親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保 と 道明寺HD 社長 道明寺楓に、紹介する日でも有ったのだ。


其の為…。
司の周りには、“道明寺(司)様の瞳の中に映りたい。”と、願う淑女達が、列を成して居た程だったのだ。


其れが、つくしと知り合った事で、司の誕生日で在る 『1月31日』という日が、如何いう意味を成す日なのか?
司には、十分、分かり切って居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司は、わざとらしく、つくしに訊いて視ただけだったのだ。



そして、司は、事前に、用意して置いたタブレットの画像を、つくしに、魅せて遣るのだった。


勿論、此の時の司は、モーニングを済ませた後…。
つくしと一緒に、自身の自室で在る 東の角部屋に、出勤準備をする為に戻った時に、魅せて遣って居たのだ。


其の時の司は、出勤準備をする事を忘れて居るかの如く、つくしの背後から、つくしのデコルテ辺りに、司自身の腕を回して、司が手にして居るタブレットを、つくしに、魅せて遣って居たのだ。


勿論、司の其の行為の一連の流れは、スムーズというのか?
自然だったのだ。


だからだったのだろう。
司のそんな行為にも、つくしは、一切、気付く事無く、司の遣りたい放題に成って居た事は、事実だったのだ。
或る意味、司は、『確信犯』だと言えたのだ。



そして、其の時、司が、つくしに魅せて居たタブレットの画像とは…。
そうなのだ。
高等部当時のつくしが、初めて、司の誕生日パーティーに出席して居た際に、“金欠で、何も買えないから…。”と、作ってプレゼントしたあの『司の顔型クッキー』が、何枚も、写って居たのだ。



実は、司が、まだ、NY修行の為に、NYに在住して居た頃…。
司は、SPだけじゃ無く、あきらにも頼んで、つくしの動画や画像を撮らせて、司に送らせて居たのだ。


其の動画や画像を、司の秘書で在る 西田にバレない様に、其の当時の司は、以前に、PC内の或る場所に保存して置いたのだ。
其の動画や画像を、“何時でも楽しめる様に…。”と、日本に帰国して帰って来た時の司は、手持ち出来る様に、タブレットにも、保存して置いたのだ。


ノートパソコンだと、立ち上げて居る最中に、西田にバレれば、元もこうも無いという理由が、司には、有っての事だったのだ。



そして、つくしは、其のタブレットを見て、首を傾げて居たのだ。


だからだったのだろう。
司は、素早く、つくしが誤解し無い様に、説明し始めるのだった。


「良いか、つくし…。
 此のクッキーは、高等部当時だったつくしが、俺の誕生日で在る 『1月31日』に、俺に
 プレゼントしてくれた物だ。
 今では、其のクッキーは、粉々に成って、崩れて、無く成ってしまったが…。
 俺は、甘い物(もん)が苦手だから…よ。
 クッキーが、風化するって、知らなかったんだ。
 だから…な。
 箱に入れたままにして置いた。
 けど…な。
 “もしもの時の為に…。”と、俺は、画像に撮って置いたんだ。
 お前からの初めてのプレゼントだ。
 何かに、残して置きたくて…よ。
 今思えば…。
 まぁ~、其れが正解だったんだが…な。」と…。



其処で、つくしは、驚愕だったのだ。


何故なら…。
とても、自分自身が作ったとは思え無い程…。
クオリティーが高めな『司の顔型クッキー』だったのだ。


云わば…。
見事に、司の顔の表情を捉えて居るのだ。


其れは、『怒った司の顔』、そして、『ニヤッと、笑った司の顔』、『拗ねた司の顔』…。
勿論、『司の笑った顔』も有ったのだ。


其の当時の司は、クッキーを貰った事自体を喜んだのでは無く、自分自身の顔の表情を、寸分の狂い無く、つくしが、クッキーとして、再現してくれた事に、喜んで居たのだ。



其処で、驚愕して居るつくしは、放って置いて、更に、司は、つくしに、言って除けるのだった。


「だから…な。
 俺の誕生日の『1月31日』に、お前が、また、作ってくれた俺の『顔型クッキー』を、プ
 レゼントしてくれねぇか?
 画像には残って居ても、其の当時に、お前が、俺にプレゼントしてくれた俺の『顔型クッ
 キー』は、今では、もう、俺の手元にはねぇ。
 だから…な。
 今度は、クッキー自体を保存して置く為にも、お前の手作りの俺の『顔型クッキー』が、
 欲しいんだ。
 なぁ~、良いだろ?
 つくし…。」と…。


そんな風に、つくしに懇願するかの様に、自身に言って来る司に負けて、此の時のつくしは、司に言って除けるのだった。


「分かったわよ。
 作るわよ。
 でも、其の当時の私が、どんな風に、作って居たのかも、今の私は覚えて居ないから…。
 其のタブレットの画像を、私にも、送って…。
 思い出せるかは、分からないけど…。
 挑戦して視るわよ。」と…。


だからだったのだ。
司は、直ぐ、タブレットの中の『司の顔型クッキー』の画像を、つくしのタブレットに送ったのだった。

自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  75.



【『司と進義兄弟【自惚れ~うぬぼれ~】…<つかつく>  番外編』のエピローグ】


此の時の司は、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からの了承が得られた事で、自身の考えを、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に、話しし始めるのだった。



此の時の司からの相談の話しとは、実は、つくしの弟で在る 進の事だったのだ。


年明け早々の正月で在る 一月一日の元旦に、司が、つくしの弟で在る 進と話しした事で、進には、洞察力と思考力…。
そして、更に、進には、観察力が在る事も、此の時の司には、分かったのだ。



勿論、司は、高等部当時に、つくしと付き合って居た事も有り、進が、まだ、中学生だった頃から、進の事は、良く、知って居るのだ。


其の頃の進は、頼り無く、まだまだ、一人では、何も出来そうに無い『少年』という感じだったのだ。


其れに、其の当時の進の全てが、つくしに頼りっぱなしで、「姉ちゃん、姉ちゃん…。」と、つくしに、引っ付いて回って居た程…だったのだ。


云わば…。
『姉弟』に良く在る、しっかり者の『姉』を持つ『弟』特有の頼り無さが、此の当時の進には、露呈されて居たのだ。
ましてや、進は、二人姉弟の末っ子なのだ。


だからだったのかも知れない。
此の当時の進は、可愛さで、生きて行けそうな存在でも有ったのだ。


現に、司も、其の当時の進の事を、「弟…。」と、呼び、つくしの『弟』という事も有ったのかも知れないが、そんな進の事を、可愛がっても居たのだ。


其れに、此の当時の司も、そんな進の事を、「可愛い奴…。」と、言って居た程だったのだ。



だが、其の当時の進は、そんな風に、可愛い少年のままだった筈なのに、何時の間にか?
其れ迄の司の範疇を超える様な青年に、進は、成長して居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司は、そんな風に成長して居た進に、驚愕して居たのだろう。



実は、進の姉で在る つくしが倒れた事で、牧野家は、『大黒柱』を失って居たのだ。


だからだったのだろう。
此の時の進は、『つくし』という『大黒柱』を失った事で、認識し始めて居たのだ。


“俺が、しっかりし無きゃいけない。”と…。


まだ、高校2年生だった当時の進にとって、其れは、凄く、重荷で、負担にも成って居たのだ。


其れ迄、自身の姉で在る しっかり者のつくしに頼りっ切りだった進なのだ。
人間というモノは、そう簡単に、自身の考え方を切り替えられる筈等無かったのだ。


普通、其れには、試練を経て、色々な他人(ひと)の考え方を見たり聞いたりして、自分自身の考え方を改められる様に成るのだ。


云わば…。
其れ迄の自分自身の事 や 考え方を反省する事で、人は、成長する生き物なのだ。


其れを、高校2年生だった当時の進は、家族 や 他人(ひと)に頼る事無く、自分自身の力だけで、行わなければ成らなかったのだ。


其の当時の進は、相当な葛藤と辛さ…。
そして、試練を経験して来た事だろう。
そして、経った3年の間に、進は、180度、人間が変わって居たのだ。


此の3年の間…。
進は、誰にも頼る事無く、全ては、自分自身の考えの基…。
揺るぎ無い考え方を持ち、進は、経った一人で、行動して来たのだ。
全ては、つくしと進姉弟の両親で在る 牧野晴夫 と 千恵子夫妻の為に…。


だが、進は、何時も、自身が置かれて居る環境に辛く成ると、思って居たのだ。


“姉ちゃんは、何時も、牧野家の犠牲の下…生きて来たんだ。
 姉ちゃんに出来た事は、俺にも出来る。
 俺は、姉ちゃんの弟…何だから…。”と…。


そして、進は、そう思う事で、奮起し乍らも、此処迄、家族にも、誰にも頼る事無く、経った一人で、頑張って来たのだ。



だからだったのだろう。
此の時の進は、其の自身の此れ迄の頑張りを、司に認められたという事に成るのだ。
此の時の進が、嬉しく無い筈等無かったのだ。


だが、自分自身の実力は、何処迄、社会に通用するのか?
知りたかったと言う事も有り、『縁故入社』にて、道明寺HDに、採用される事は嫌だったのだ。


流石に、進は、つくしの弟で在る。
正義感が強く、頑固…。
其の上、融通が利かない。
司が知って居た中学生当時の可愛らしい少年だった進は、もう、何処にも居なかったのだ。


環境がそうさせて居たのだろうが…。
実は、進は、つくし同様、勉強が出来たのだ。


姉で在る つくしの頭が良過ぎて、“進は、勉強出来無い。”と、実は、勝手に、決め付けられて居たのだ。


だからだったのだろう。
進も、“俺は、勉強が出来無い。”と、勝手に、自分自身の事を、決め付けて居たのだ。


云わば…。
此の当時の進は、“姉は、勉強が出来て、自分自身は、勉強が出来無い。”と、勝手に、周りから、暗示を掛けられて居たのかも知れない。



其処に目を付けたのが、『司』だったという訳なのだ。


だからだったのだ。
司は、自身の考えを、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に、話しし始めるのだった。


「実は、俺からの相談と言うのは、つくしの弟の進の事だ。
 俺は、進を、俺の秘書に就けてぇと思う。
 西田も、何時迄、俺の秘書を遣ってくれるか?
 分かんねぇだろ。
 俺は、西田の後継者に、進を推薦してぇと思ってる。
 西田に、進を、任せてぇとも、考えてる。
 だから…よ。
 実は、あんたと相談して、進を、『縁故入社』させたかった。
 だが…な。
 進は、其れは嫌らしい。
 ちゃんと、就職試験を受けて、入社してぇらしい。
 自分自身の実力は、何処迄、社会に通用するのか?
 試してぇんだろうな。
 なぁ~、進が大学を卒業したら、俺の秘書に、就けて良いよな?」と…。



実は、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓も、また、道明寺HDに、進を、『縁故入社』させたがって居た一人なのだ。
そして、進を、NYにて、司同様、修行させるつもりでも居たのだ。


だからだったのだ。
司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の息子で在る 司からの要望と、懇願を聞いて、進にとって、何方が、相応しいのか?
考えあぐねて居たのだ。


だからだったのだろう。
此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、自身の息子で在る 司に、話しし始めるのだった。


「司…。
 実は、私(わたくし)も、進さんを狙って居た一人よ。
 まさか、貴方から、進さんの話しが出るとは思わなかったわ。」と…。


其処で、司は、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に、自身がそうしたい理由を話しし始めるのだった。


「ああ、今迄の俺は、進の事自体、全く、考えて無かった。
 けど…な。
 元旦に、牧野家に挨拶に行った時に、進と話す機会が有って…な。
 進の洞察力と思考力…。
 そして、更に、進には、観察力が在る事も分かった。
 だから…よ。
 俺の傍で、進をビジネスマンとして、育てて視てぇと、思った訳だ。
 其れが、進を取り込みてぇと思った俺の理由だ。
 “つくしの弟だから…。”と、言う事が、理由じゃねぇぞ‼」と…。


其処で、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、“其の日が来る迄、隠して置こう。”と、思って居た事を、自身の息子で在る 司に、話しし始めるのだった。


「司…良く聞きなさい。
 私(わたくし)は、つくしさんに、伝えて居る事が有るのよ。
 “学生の間に、秘書検定1級を取りなさい。”と…。
 其れは、貴方の為よ。
 つくしさんを、貴方の秘書に就ける為…。
 其処に、つくしさんの弟で在る 進さんを、貴方の秘書として、貴方の傍に就ければ…。
 姉弟で、貴方の秘書と言う事に成る。
 きっと、つくしさんと進さんの何方かが、姉弟に頼り切る事に成るわ。
 其れは、二人の為には、成らないわ。
 二人の成長を止める事に成る。
 だったら…。
 進さんを、私(わたくし)の秘書として、先ずは、就けるわ。
 私(わたくし)に、お任せなさい。
 私(わたくし)は、貴方を育てた社長よ‼
 と言う事は、私(わたくし)は、進さんを、立派に、育て上げる事が出来ると言う事よ。
 だから…。
 進さんは、NYに渡米させるわ。
 良いわね、司…。
 そして、貴方とつくしさんが結婚して、つくしさんが妊娠して、出産後…。
 進さんを、貴方の秘書に就けるわ。
 其れで、良いでしょ‼
 司…。」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、密かに、思って居たのだ。


“お袋は、其処迄、考えてくれて居たのか?”と…。



だが、嘗ての司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓…成らば…。
そう言う考え方は、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓自体、考えにも及ばない筈だっただろう。


何故なら…。
其れは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、つくしと知り合った事で、司同様、考え方を、丸ごと、変えられた一人だったのだ。


云わば…。
世間並みに成ったと言っても、過言じゃ無かったのだ。



だからだったのかも知れない。
司は、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の今迄とは違い過ぎるそんな考え方に、驚愕し乍らも、返答するのだった。


「ああ、分かった。
 じゃあ、進の事は、宜しく頼むわ。
 で、つくしの事…。
 其処迄、考えてくれて居るとは、思っても視なかったわ。
 サンキュな!」と…。


其処で、今迄、自身の息子で在る 司と話しして居て、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が思って居た事を、司に訊き始めるのだった。


「ところで、司…。
 今迄は、つくしさんの事を、苗字呼びして居た筈よね?
 何時の間に、(下の)名前で、呼ぶ様に成ったのかしら?
 まさか、貴方は、つくしさんのご両親に顔向け出来無い様な事を、つくしさんに為さって
 居ないでしょうね?
 つくしさんは、まだ、お預かりして居る段階よ。
 良いわね、司…。
 世間に顔向け出来無い様な事を、つくしさんには、為さらないで頂戴‼」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、そう言って来た自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に対して、心の中では有ったのだが、密かに、悪態を突いて居たのだ。


“はぁ~??
 世間に顔向け出来ねぇ事って、何だよ。
 俺とつくしは、婚約者同士で、付き合ってるっつーの‼”と…。


だが、司の心の中では、そう思って居たのだが、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓には言い返す事が出来ず、此の時の司は、素直に、返答して居たのだ。


「ああ、分かったよ。
 けど…な。
 今の俺は、つくしを傷付ける様な事は、(まだ)遣ってねぇよ‼」と…。


其処で、自身の息子で在る 司からそう聞いた事で、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、ホッとして居たのだ。


「そう、其れは、良かったわ。」と、言い乍ら…。



という訳で、将来の牧野姉弟の行く末は、此の時の道明寺母(息)子(おやこ)のリモートでの話し合いにより、決まって居たという訳…だったのだ。




<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  75.』は、人間(学)について 
 や 姉弟関係について…。
 また、世間の見方について、文面中にて、えらっそうに、語らせて頂きました。
 此れ等全ては、私共の見解で在り、全ての方に、該当するモノでは有りません。
 了承の程、宜しくお願い致します。>