もしも類とつくしが兄妹だったら…<つかつく>45.
【花沢つくし 編 45.】
私は、静お姉様とTELでお話し出来た事で、落ち着きを取り戻す事が出来た。
皆がびっくりするくらい、回復の兆しが見えてきた。
前程とはいかないが、其れなりに、仕事に集中出来るように成っていった。
ある日、私は、パパの執務室に顔を出した。
「如何いう風の吹き回しだい。
私の執務室に顔を出すとは…。」
相変わらずなパパに笑える(笑)。
「相変わらず、失礼な言い回しですね。
親とは思えぬ発言ですわ。」
「これが私だから、仕方ない。」
出た、パパの得意技…、策士パパ
「流石、策士の親は策士だわ。」
孝は、つくしが元に戻って来てくれている事が嬉しくて仕方なかった。
「大分、元に戻って来たな、つくし。
静さんに感謝しなくてはな。」
「ええ、私の憧れの人だもの。」
「………」
孝は知らなかった。
つくしの、『憧れの人は、静』で有るという事を…。
「お兄様から奪っちゃおかしら…。
うふふ…。」
「………」
冗談が出てきたつくしは嬉しいが、ちょっと、冗談過ぎるだろ。
「パパ、二の句も告げれない?」
「親を馬鹿にするではない。」
つくしも意外に、策士である。
「あら、親より。じぃじに徹するんじゃないの?」
「親を馬鹿にし寄って…。」
「えへへへへ~。」
“静さんのお陰で、つくしから嫌味が出る程、回復してくれた…。
つくしが言う通り、静さんを大切にせねば罰が当たるな。” と、孝は思っていた。
もう直ぐ、増えた家族と共に、全員揃う事に成る。
“後は、つくしが司君を受け入れてくれれば、何もかも上手く収まるのだが…。” と、孝は考えていた。
その日が楽しみでならない孝で有った。