tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

PVアクセスランキング にほんブログ村

端午の節句【好きなのに】…<総優>  短編




<総二郎side>


今年の5月5日は、我が家の息子 『優一郎』の初節句。


しかも、親父にとっては、産まれて来た孫が『男』だったから…か?
俺に、“デカした‼”と、大燥ぎして居た事は言うまでもねぇ。


あの、西門流 家元が…だぞ⁉


俺は、面食らって居た事は、言うまでも無かった。


で、まだ、産まれて数日しか経ってねぇ孫に夢中の親父とお袋は、既に、5月5日の
端午の節句』に思いを馳せてやがる。


“まだ、何ヶ月も先だろ⁉”と、言いてぇが…。
俺の話しは聞かねぇ俺の親に、此の言葉は、俺の喉の奥に押し込んで遣った。


仕舞いには、京都から取り寄せる算段まで、相談し始めやがった。


其れも、松岡の両親を(西門)邸に呼び寄せて、松岡の両親にまでカタログを見せ始める始末。


それに、“何処に飾ろうか?”と、考え出した親父は…。


“やはり、皆さんに、優一郎のお披露目を兼ねて、五月人形もご覧頂くべきだろ?”と、言い出し…。


客間…?
其れも、“表の客間に飾ろう。”と、言い出した。


俺は、てっきり、『奥の客間』に飾るのかと思って居た。


如何も、親父は、優一郎を重鎮達に、見せびらかしてぇと言うのが本音の様だった。


俺は、そんな親父を嗜めるつもりで居た。


だが、優紀は、違ったみてぇだった。


「お義父様が、優一郎を認めて下さった事が、私は嬉しいの‼
 だから、お義父様の遣りたい様にして頂いて…‼」


優紀から、そう言われちまえば、“何も言えねぇ‼”俺だった。


松岡の両親も、納得してくれてるみてぇで、“喜んでくれてる。”と、優紀から、聞いて居た。



しかしよ、遣り過ぎ何だよ…。
親父は…よ?



そんな風に思って居た頃、F3&T3は、優一郎の初節句の祝いを考えてくれて居る様子だった。


『GW』の真っ最中の日曜日の5月5日…。


本来のF3&滋は、忙しい筈だと思うんだが…?
ましてや、T2も、暇じゃねぇだろ?


だが、“こんな時じゃねぇと、優一郎に会えねぇだろ?”って、言われちまえば、“良しとする。”と、言いたくなるのは、やはり、F4だからだよな‼


つくづく、思うよ。
“お前等が、F4で良かった‼”って…。
“お前等が、幼馴染で親友で良かった‼”って…。



で、5月5日の当日の日が来た。


いつの間にか、(西門)邸の庭には、デカデカと、鯉のぼりが挙げられていた。


俺は、その手の事は、良く分からねぇが…。
優紀が言う事には、かなり、デカいらしい‼


「普通の鯉のぼりの鯉は、『真鯉』と『緋鯉』と『子鯉』が、泳いでる感じの筈、何だけ
 ど…?
 それ以外にも、2匹も泳いでるね‼
 こんなに大きいのは、初めて、見たかも…。」と、言って居た。


3匹➡5匹なら、相当、大きいんだろうな‼


まあ、親父とお袋のする事だから…。
当然ちゃあ、当然だろ‼


で、これまた、優紀が吃驚していた。


「客間に飾って頂いて居る五月人形も、普通は、確か、兜だけが主流の筈だけど…。
 流石、京都から、取り寄せて下さっただけは在るわね。
 兜と鎧が、飾ってるのね。」


優紀は、独り言の様に、呟いて居た。


そんなに…か?


“親父とお袋が、優一郎に掛ける思いが、ひしひしと感じて来る様だわ‼
 ほんと、此れからは、俺の役目も、かなり、濃厚に成って行くんだろうな‼”と、密かに、覚悟を決めた日だった。



で、時間通りに、F3&T3は、遣って来た。


牧野の手に持っている物は、多分、ケーキだろう事は分かった。


かなり、大きだろ?


で、中身を見て、俺は、驚愕しか無かった。


まだ、ケーキが食えねぇ息子に、普通、持って来るか?


其のケーキは、誰の口に入るんだよ?


まあ、大方、牧野と優紀と滋だろう事は、分かり切ってんだけど…よ。


けど…よ。


今時の『端午の節句』のケーキって、凄ぇんだな?


『鉞(まさかり)担いだ金太郎』の砂糖細工の人形が、デーンと、中央に君臨して、存在をアピってやがる。


で、白いプレートには、『優一郎君、初節句祝い』って、chocolateらしい字で書いて有った。


俺、其れを見た時、涙が出そうだった。


其のプレートは、優一郎の代わりに、優紀が食べていたが…。



で、粽(ちまき)を抱えて来たのは、桜子だった。


ケーキにしても、粽にしても、類以外のF3は、誰も見向きもして居なかった。


当然といえば、当然だが…。


類と言えば、ケーキをT3と一緒に、食してやがった。



まあ、忙しい中、優一郎の初節句の為に、来てくれたこいつ等に感謝だな‼



優一郎も、此れでもかって位ぇの笑顔を、こいつ等に振り撒いてやがる。
時には、手を叩きながら…。


其れを見て、T3は、“可愛い…‼”と、言いながら、“きゃー、きゃー”と、騒いでやがる。


まさか、俺にこんな幸せな日々が訪れ様とは…ガキの頃には、思いもしなかった。



優紀、優一郎…。
俺は、幸せだぜ‼



fin

×

非ログインユーザーとして返信する