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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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King bed【君だけ(を)】…<総優>  番外編




<総二郎side>


優紀が、居なく成って、1年が経った。


俺は、優紀が居なく成ってからの此の1年間…。
俺と優紀が同棲して居た西門家所有のマンションに、未だ、居座っていた。


誰も入れる事無く、其の間も、此の(俺と優紀が同棲して居た西門家所有の)マンションを訪ねて来るのは、西門家の使用人頭のかよだけだった。


俺は、優紀が居なくても、優紀と一緒に眠った『King(サイズの) bed』で、眠っていた。
唯、優紀の温もりを求めて…。


優紀と一緒に眠った『King (サイズの)bed』で眠る俺は、眠りの浅い筈なのに…。
俺の夢の中に、毎日、優紀が出て来て、俺は、優紀から、笑顔を振り撒かれていた。
毎日、俺の夢の中に、優紀が出て来て迄…。


だから、俺は、優紀にとって、悪ぃ事をしようとは思わねぇ‼
否、寧ろ、出来ねぇだろ‼


“優紀には、顔向けの出来ねぇ様な後ろめたい事は、今の俺には、出来ねぇ‼”と、俺は、思って居た。


だから、昔の様に、優紀を苦しめる様な事は、出来ねぇ…俺だった。


其れ程までに、優紀は、俺に優紀の存在意義を示して来やがった。


だから、清い日々を送って居た俺だった。


否、寧ろ、優紀を失った喪失感と戦って居た俺だった。



俺の心の中に何時(いつ)までも、占拠して…。
俺の心の中に、優紀の存在意義を露わにして来る。


だが、今の俺にとって、其れが嫌って訳じゃ無くて…。
寧ろ、俺は、夢の中で在ろうとも、優紀と会える事を楽しみしていた。



だが、優紀が、傍に居ねぇ寂しさに…ついつい、此処に居ねぇ優紀に話し掛けて居た。


“優紀、お前、何処に行ったんだ。
 牧野じゃねぇんだから…。
 雲隠れしねぇで、出て来いよ‼”と、俺は、いつも、何処とは無しに、優紀に話し掛けて居た。



其れから、幾日か経ち…。
未だに、優紀と一緒に眠った『King(サイズの) bed』で眠る俺は、そろそろ、気持ちの限界が、近付いて居た。


優紀と一緒に眠った『King(サイズの) bed』で眠る俺は、徐々に、優紀の温もりが感じらねぇ様に成って来た。


其れと同時に、心も、身体も…寒ぃ日が続いた。


何もする気にも成れず…。
西門家の使用人頭のかよも、そんな俺を心配し始めた。


だが、俺は、何時(いつ)迄…経っても、優紀と一緒に眠った『King(サイズの) bed』で眠っていた俺だった。


寧ろ、俺は、優紀と一緒に眠った『King(サイズの) bed』から、離れられ無かった。


何故なら、此の先、一生…。
優紀が、俺の下に戻って来ねぇ様な気がしたからだった。



俺は、幼少期の頃から、(西門)邸の俺の自室では、既に、『King(サイズの) bed』で、一人で寝ていた…筈だった。


其の頃の俺は、一人で、『King(サイズの) bed』で寝て居ても…。
『寂しい』等と、思った事等無かった。


其れが如何だ‼


俺は、優紀と一緒に眠った『King (サイズの)bed』で、優紀と一緒に朝を迎える様に成ってからの俺は…。
一人で、『King (サイズの)bed』で眠る事が、こんなに『寂しい』等と、思わずに居た。


こんな広々とした『King (サイズの)bed』で、一人眠る等と、此れからの俺にとっては、出来そうにもねぇ‼


俺にもこんな日が来るとは…。
思わずに居た。



あんなに遊んでた俺だったのに…。


今の俺にとっては、優紀が、俺の傍に居ねぇ日は…。
心が…。
身体が…。


寂しい事に、俺は、やっと、気が付いた。


優紀と一緒に眠った『King(サイズの) bed』…。


俺の横は、今でも、優紀の場所として、空いたままだ‼



幼少期の頃から、優紀とこういう関係に成る迄の俺は、真ん中で眠る事が通常の俺だった。


だが、今では、真ん中で眠れねぇ‼


“優紀…。
 今でも、優紀と一緒に眠った『King(サイズの) bed』の優紀の定置は、空けて在
 るぞ‼”


俺は、ここ最近、独り言が増えた。


また、俺は、優紀が其処に居る様で、何処とは無しに、優紀に話し掛けて居た。



今日も、優紀の夢が観れるだろうか?


夢の中で、優紀に会えると信じて…。
今日も、優紀と一緒に眠った『King (サイズの)bed』で、俺一人、眠っていた。




そして、其の後…。
優紀が、見付かり、俺と優紀と、俺の息子の優一郎と共に、(西門)邸に帰って来た。


此れからは、(西門)邸の俺の自室の『King (サイズの)bed』が、俺と優紀の『bed』だ‼


もう、此の『bed』で、俺は、優紀と離れる事無く、優紀と一緒に、朝を迎えられる。



此れからは、(西門)邸の俺の自室の『King (サイズの)bed』が…。
俺と優紀の『King bed』と、成った。



fin



<此処でいう『King bed』とは…。
 『キングサイズのベッド』という意味と…。
 『西門総二郎』という『優紀』自身にとって、絶対的な『King』という意味も含んで
 います。
 <注>として、記載させて頂きました。>

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