tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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司と牧野家【自惚れ~うぬぼれ~】…<つかつく>  番外編



【『司と進義兄弟【自惚れ~うぬぼれ~】…<つかつく>  番外編』の続き】


司と(つくしの弟で在る)進は、お互いの顔を見合わせてから、つくしの自室と成る此の部屋を出て、ダイニングに向かって居たのだ。


何故なら…。
「夕食の用意が出来たわよ。」と、声を掛けて来たのは、他でも無いつくしの声だったのだ。
しかも、此の時のつくしの声は、弾んで居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司の顔付きは、嬉しそうだったのだ。
だが、此の時の進の顔付きは、呆れて居たのだった。


そして、其の後の司と進は、一緒に、つくしの自室と成る此の部屋を出て、ダイニングに向かって居たという訳…だったのだ。



其処で、テーブルの上に在る グツグツと煮えているお鍋を見た司は、驚愕だったのだ。


そうなのだ。
此の日(1月1日の元旦)の牧野家の夕食は、元旦らしく、お鍋だったのだ。


牧野家のお正月と云えば…。
お鍋は、定番中の定番では有ったのだが…。
司にとっての『お鍋』というモノは、正月でも何でも無い司とつくしの思い出の中の1ページだったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時の司は、其の時の事を思い出して居たのだ。



もし、あの時に、滋が、司とつくしを、拉致って居なかったら…。
司は、あのまま、NYに戻って居た事だろう。


そして、住む世界が違い過ぎる司とつくしでは、二度と会えない存在に成って居たのかも知れない。


否…。
もしかしたら、社会人に成った其の後の司とつくしが、再び、再会としても、司とつくしのそれぞれの環境の違いに、擦れ違って居たのかも知れない。


もしくは、(司とつくしの)お互いの其の時の立場が邪魔をして、また、『ジェットコースター』の様な恋を、再び、再現して居たのかも知れない。


または、(司とつくしの)お互いの其の時の立場を度外視して、再び、司とつくしは、『恋の炎』を、燃やして居たのかも知れない。


何れにしても、今の様な幸せな時間は無かったのかも知れないのだ。



因みに、其の当時のつくしは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が、自身との約束を守ってくれた事を、実は、感謝して居たのだ。
そして、司もまた、つくしとの約束を守る為に、一時、つくしの所に帰って来てくれた事を、感謝して居たのだ。


だからこそ…。
其の当時のつくしは、司の為に、心の籠った『お鍋』を作って、司に振舞って居たのだから…。


“「明日ね。」って、言葉は無い。
 私達は、明日から、別々の(道を歩いて行くんだから)…。
 (此れで、最後に成るのかも知れない。)”と、思い乍ら…。



勿論、今の司自身、あの時に、滋が、自身とつくしを拉致った事は、正しかったのか如何か?
今の司にも、まだ、分からないのだ。


何故なら…。
少なくとも、滋が、司とつくしを拉致った事で、其の当時の司は、其の当時のつくしを傷付けてしまった事は、事実だったのだから…。
今のつくしに、其の当時の記憶が有ろうと無かろうと…。


だからこそ…。
此の時の司には、諸々な感情のまま、如何して良いのか?
分からずに居たのだ。



そして、此の時のつくしは、司自身が、そう言う感情のままで居る事に気が付いて居なかったという事も有ったのだが…。
つくしは、或るフレーズと共に、お鍋から取り分けた器を、司の目の前に置いて居たのだ。


「此のお鍋のスープは、『鶏ガラ』を使ってるの。
 だから、美味しいのよ。」と…。


実は、此の時の司は、つくしの言った『鶏ガラ』という言葉だけで、胸が一杯に成って居たのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時の司の目からは、或る物が光って居たのだ。


そして、司は、自分自身のそんな感情を、誰にも、気付かれたくは無かったのだろう。
此の時の司は、俯いたままだったのだ。



そんな司の姿を見たつくしの両親で在る 牧野晴夫 と 千恵子夫妻は、驚愕し乍らも、心配に成り、それぞれ、同じ言葉を、司に、投げ掛けて居たのだ。


「司君、如何したんだい?」
「司君、如何したの?」と…。


其処で、此の時の司は、そんな自分自身の感情を、つくしの両親で在る 牧野晴夫 と 千恵子夫妻に気が付かれた事も、ショックだったのだが…。
つくしの両親で在る 牧野晴夫 と 千恵子夫妻から、優しく声を掛けられた事も、また、別の意味で、嬉しかったのだ。


実は、此の時の司にとって、自分自身の事を気遣ってくれるつくしの両親で在る 牧野晴夫 と 千恵子夫妻の事を、有り難く感じて居たのだ。


だからこそ…。
つくしの両親で在る 牧野晴夫 と 千恵子夫妻に対して、依然として、俯いたままだったのだが、此の時の司は、素直な気持ちのまま、言えた言葉だったのだ。


「いいえ、何でも在りません。
 お気遣い下さり、有難う御座います。」と…。



だが、此の時の進は、違う意味で、義兄で在る 司を観て居たのだ。


だからこそ…。
此の時の進は、そんな司に言えた言葉だったのだ。


「もしかして…。
 此のお鍋の味…。
 昔、姉ちゃんが、義兄さんの為に作って、義兄さんに食べさせた事が有るとか…?」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、言葉少なに、進に、返答して居たのだ。


「ああ。」と…。



だが、此の時のつくしには、一切、其の当時の事が、思い出せなかったのだ。
否、覚えて居なかったのだ。


だからだったのだろう。
此の時のつくしは、申し訳無さそうに、司に、言って除けて居たのだった。


「ごめんなさい。
 何も、覚えてないや。」と…。


だからだったのだろう。
つくしが、もし、此の事を思い出したとしても、つくし自身が辛く成るだけなので、“此の事が、『キーポイント』じゃ無くて良かった。”と、此の時の司には、思えて居たのだった。


だからこそ…。
此の時の司の返答は、こうとしか言い様が無かったのだ。


「否、大丈夫だ。
 覚えて居なくても、俺は、平気だから…。
 つくし、気にするなよ。」と…。



其処で、つくしの母親で在る 千恵子は、今し方、司が、自然に言った『つくし』という、自身の娘で在る つくしに対する呼び名に、驚愕するのだった。


何故なら…。
今の今迄、司とつくしは、お互いの呼び名を、『苗字呼び』して居たのだ。


其れが、つくしの自室に入って居た経った1~2時間位の事で、今、司は、自然な形で、『つくし』と呼んで居たのだ。


“此れが、驚かずに居られるのだろうか?”と、此の時のつくしの母親で在る 千恵子は、思って居たのだ。


だからだったのだ。
此の時のつくしの母親で在る 千恵子は、まだ、俯き加減のままで居る 司に、訊き始めるだった。


「司君…。
 訊いて良いかしら?」と…。


そんな風に、つくしの母親で在る 千恵子から声を掛けられた司は、顔を、がばっと、上げて、つくしの母親で在る 千恵子に、返答するのだった。


「はい、大丈夫です。
 何でしょうか?」と…。


其処で、司からの了承を得られたつくしの母親で在る 千恵子は、不思議そうにし乍らも、司に、訊き始めるのだった。


「ええ。
 司君は、何時の間に、つくしの事を、『つくし』と呼ぶ様に成ったの?
 ダメって、言ってるんじゃ無いのよ。
 でも…ね。
 何時に成ったら…。
 “司君とつくしは、恋人らしく成るのかしら?”と、思って居たから…ね。
 嬉しかったんだけど…。
 余りに、突然、聞いたからなのかしら? 
 ちょっと、驚いちゃって…。」と…。


だからだったのだろう。
其処で、声を出したのは、進だったのだ。


「俺も…ね。
 其の事が気に成って居たから…さ。
 さっき、義兄さんと姉ちゃんに、訊いて居たんだよ。
 “如何して、二人は、苗字で呼び合ってるのか?”って…。
 だから…さ。
 此れからの義兄さんと姉ちゃんは、(下の)名前で、呼び合うらしいよ。」と…。


だからだったのかも知れない。
ホッとした様な顔付きに成ったつくしの母親で在る 千恵子は、思わず、声が出て居たのだ。


「良かった。」と…。



実は、つくしの母親で在る 千恵子は、つくしの記憶から、司とつくしの思い出が無く成ってしまって居る事を、申し訳無く思って居たのだ。


勿論、つくしが入院して居た当時…。
類から、こう成った理由の話しを聞いた時のつくしの母親で在る 千恵子は、一時、司を恨んだりもして居たのだ。


だが、其の後…。
司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からの謝罪の言葉を聞いた事で、或る程度、つくしの母親で在る 千恵子の気持ちは、晴れて居たのだ。


其れに、今でも、つくしは、司の婚約者として、道明寺邸にて、一緒に、暮らして居るのだ。


だからだったのだろう。
何時までも、司を恨む気持ち等、今のつくしの母親で在る 千恵子には無かったのだ。


其の代わりに、“恋人らしく成った筈の司君とつくしの二人の姿を見て視たい。”と、思って居た事も事実だったのだ。


だからだったのだろう。
自然な形で、独り言かの様に、思わず、つくしの母親で在る 千恵子は、「良かった。」と、言ってしまって居たのだろう。



そんな厳かな雰囲気を醸し出し始めて居た其の場の雰囲気を変えたのは、やはりのつくしの父親で在る 牧野晴夫だったのだ。


「さあさあ、司君も、そんな顔をして居ないで、早く、食べよう!
 お鍋、美味しいよ。」と…。


だからだったのだ。
司も、つくしの父親で在る 牧野晴夫の気持ちを察したかの様に、つくしの父親で在る 牧野晴夫に、返答するのだった。


「はい、戴きます。
 (あの頃と変わらず、)美味しいです。」と…。


そして、其の後の牧野家の食卓は、司を交えて、楽しい時間と成って居たのだ。



fin




<此の二次小説『司と牧野家【自惚れ~うぬぼれ~】…<つかつく>  番外編』は、神尾
 葉子先生の漫画『花より男子』に出て来る『つくし』のセリフを、勝手に、拝借して、記
 載致して折ります。
 神尾葉子先生に於かれましては、勝手に、拝借して、記載致して折ります事をお詫び申し
 上げます。
 また、関係者各位 様に於かれましても、勝手に、拝借して、記載致して折ります事をお
 詫び申し上げます。>

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