初めての七五三【取り戻したい…<総優>】…<F4&T4&静> 番外編②
自身の義母で在る 西門流 家元夫人とそんな会話をした数日後の或る日の事…。
優紀は、自身の息子で在る 優一郎を英徳学園 幼稚舎に送り届けた後、ほぼ同時刻に自身の息子で在る 翼を英徳学園 幼稚舎に送り届けて居たつくしを見付けて、二人で顔を合わせ乍ら、ニコッと微笑んで挨拶を交わして居たのだ。
「あっ、つくし…おはよう!」
「あっ、優紀…おはよ!」と…。
其処で、優紀は、つくしに声を掛けて誘い出そうとして居たのだ。
「ねぇ、つくし…此の後、時間有る?
時間が有る様だったら、ちょっとだけ、カフェでお茶し無い⁉」と…。
だからだったのかも知れない。
そんな誘いを優紀から受けた此の時のつくしは、“優紀に何か有ったのかなぁ~⁉”と、心配に成り、優紀からの誘いを了承するのだった。
「うん、少しだったら良いよ!
でも、優紀…何か有ったの?」と、訊き出そうとし乍ら…。
其処で、此の時の優紀は、クスッと、笑い乍らも、つくしに返答するのだった。
「違うよ!
何か有ったって言う訳じゃあ無いんだけど…ね。
今年の『11月15日』って、優一郎も、翼君も…。
其れに、勿論、健君も、やすし君も…。
F4Jr.達は、皆、今年の『11月15日』が『七五三』だよね。
其処で、つくしに訊きたいのよね。
“『七五三』の『羽織袴』は、如何するの?”って…。」と…。
だからだったのかも知れない。
此の時のつくしの顔付きを見て居れば分かった優紀…だったのだが、実は、此の時のつくしの顔付きには『???』が出て居たのだ。
“其れって、如何言う意味⁉”と、云わんが如く…。
其れ程迄に、此の時のつくしからして視れば、此の時の優紀からのそんな突拍子も無い様な質問の言葉に如何返答すれば良いのか思慮する程…だったのだ。
と言う寄りも、此の時のつくしは、優紀が如何言う意図を持って、そんな風に自身に聞いて来たのか?
全く分からず、思慮する程…だったのだ。
だからだったのだろう。
此の時のつくしがそんな優紀に返答出来る言葉が有るとする成らば、こうとしか言い様が無かったのだ。
「へっ、其れって、如何言う意味??」と、上擦った様な声質で…。
其処で、此の時の優紀はつくしに話しするのだった。
数日前に、自身の義母で在る 西門流 家元夫人とそんな会話をして居た時の事を…。
だからだったのだろう。
そんな話しを優紀から聞いた此の時のつくしは、“あぁ~、そう言う事…ね。”と、理解出来たのだった。
勿論、此の時のつくしのそんな納得した様な独り言は、しっかりと、優紀に聞かれて居た事は言う迄も無かったのだが…。
だからだったのだ。
此の時の優紀は、より一層、クスクスと、笑い始めるのだった。
【つかつく】
優紀とそんな話しをして居た時のつくしは、実は、優紀とは違う意味で、『七五三』の際に着付ける『羽織袴』に関して、優紀同様に考えて居た事が有ったのだ。
何故なら…。
優紀もそうなのだが、元々、つくしは、一般家庭出身の女性なのだ。
だが、実は、其れだけでは無く、つくしは、『勿体無い精神の固まり』で在る 牧野家で育って居るのだ。
だからだったのだ。
優紀以上に、つくしは、『勿体無い精神の固まり』…だったのだ。
だからだったのだろう。
優紀とは違う意味で、自身の息子で在る 翼が『七五三』の際に着付ける『羽織袴』に関して、色々と考えて居たという訳…だったのだ。
そして、優紀とそんな話しをして居た其の後のつくしは、実は、自身の義母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から訊かれて居たのだ。
「今年の翼の『11月15日』の『七五三』の『羽織袴』は如何するおつもりなのかしら?
『羽織袴』を新調するんだったら、早目に、呉服屋に連絡を入れて置かないと…。」と…。
だからこそ、自身の義母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓からそんな話しを聞かされた此の時のつくしはこう返答するしか無かったのだ。
「其れでしたら、実は、お義母様にご相談が有るんです。
『七五三』当時の司さんが着付けてもらった『羽織袴』って、今では如何成っています
か?
もし宜しければ、“其の当時の司さんが着付けた『羽織袴』を翼にも着付けてもらえた
ら…。”って思って居るんですが、如何(いかが)でしょうか?」と…。
実の事を言うと、『七五三』当時の司が着付けてもらって居た『羽織袴』と言うのは、呉服屋と相談し乍ら、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が見立てて、有名な着物デザイナーに仕立てさせた『羽織袴』…だったのだ。
【実は、男の子の『七五三』の着物の柄には意味や願いが込められて居るのだ。
※『兜』の柄とは、厄災から身を守り、大成を願う柄
※『鷹』の柄とは、掴んだ幸運を離さない事を意味する柄
※『龍』の柄とは、気高さの象徴で在り、『大願成就(=大きな願い事が叶う事)』の意味
する柄
※『鯉』の柄とは、滝登りの様に成功を勝ち取って欲しいと、願いが込められた柄
『立身出世(=社会的に良い地位に就き、世間的に有名に成る事)』を意味すると言われ
て居る。
※『宝尽くし』の柄とは、福徳を招いてくれるお目出度い(おめでたい)柄
※『打ち出の小槌』の柄とは、お金に困らないどんな願いも叶うと言われて居る柄
※『地紋』の柄にも意味が有る。
『紗綾形(さやがた)』の柄とは、『卍』と言う字を重ねた柄
『不断長久(=絶えず長く続く事)』と言う意味が有り、『家の繫栄や長寿』等の願いが
込められて居る。】
其れ故、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、密かに、思って居た事は事実…だったのだ。
“もしも、私(わたくし)の孫で在る 翼が、其の当時の司の為に仕立てた『羽織袴』を着
付けて『七五三』に出席してくれるの成らば、こんなに嬉しい事は無いわ。”と…。
勿論、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が『七五三』当時の司の為に仕立てた『羽織』の柄とは、自身の息子に対する願いの意味を込めて、『羽織』は黒地に『鯉』の柄…だったのだ(因みに、『袴』はグレー地の『縞袴』…だったのだ)。
実は、其の当時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の息子に対する願いとは、正しく(まさしく)、『羽織』の『鯉』の柄の意味に込められたものと同じ…だったのだ。
所謂、其の当時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の息子に対する願いとは、『立身出世(=社会的に良い地位に就き、世間的に有名に成る事)』…其のものと言えたのだ。
そして、実は、現在の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の孫に対する願いもまた、『七五三』当時の自身の息子で在る 司と同じと言えたのだ。
だからこそ、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の孫に対する願いは止む事が無い。
所謂、“成就して欲しい。”と、願わずには居られなかったのだ。
だからだったのだろう。
此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓は、そんな風に考えてくれて居た自身の義娘で在る つしくからのそんな自身への気持ちが嬉しかったのだ。
だから…という訳では無いのだが、此の時の司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓はつくしにこう返答するのだった。
「私(わたくし)は、つくしさんのそんな気持ちが嬉しいわ。
其れに、つくしさんがそんな風に考えてくれて居ただ何て…全然、知らなかったわ。
本当に有難う!」と…。
だが、実の事を言うと、つくしは、タマと話しして居た時にタマから話しを聞かされて、既に、知って居たのだ。
司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の中にはそう言う思いが有ると言う事を…。
だが、実は、タマからのそんな話しを聞く迄のつくしは、自身の義母で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の中にそんな思いが有ると言う事を知らなかったので、優紀からの話しを聞いた事でタマに何気に言って居たのだ。
「今年の『11月15日』って、翼の『七五三』が有るんですよねぇ~。
男の子の『七五三』って、五歳の一回切りで終わりでしょ!
『羽織袴』を新調するって、勿体無いと思いませんか?」と…。
だからだったのだろう。
タマは、つくしからのそんな言い分を聞いて、“つくしらしいさね。”と、密かに、そう思って居た事は伏せたまま、飄々と言って除けるのだった。
「だったら、司坊っちゃんの『羽織袴』を翼坊っちゃんに着付けて遣ったら、如何ださ
ね。」と…。
だからだったのだ。
そんな話しをタマから聞き付けたつくしは、自身の義母と成った 道明寺HD 社長 道明寺楓に『相談』と言う名目で訊いて視る事にしたという訳…だったのだ。
そして、其の後のつくしは、11月15日が近付いて来た事で、自身の息子で在る 翼に伝えて置くのだった。
「まだ、パパには内緒…何だけど…ね。
ママは、翼に言って置かないといけない事が有るんだぁ~。
まだ、パパには言わないって、ママとお約束出来るかな?
ママとお約束出来るんだったら、翼にお話ししたいんだけど…。」と…。
実は、【何故、つくしが自身の息子で在る 翼にこんな風に伝えて居るのか?】と、言えば、其れは、優紀からの話しを聞いて居たから…だったのだ。
だからこそ、此の時のつくしは、自身の息子で在る 翼にこんな風に伝えて居たという訳…だったのだ。
勿論、そんな風に翼に話しして居るつくしの傍にはタマも一緒に居て、事前に、つくしから優紀の話しを聞いて居た事も有り、タマ自身、何の反論の言葉も無かったのだった。
だが、普段とは違うそんな様子のタマを見て居た翼…だったので、そんな普段とは様子が違うタマが不思議で仕方無かったのだ。
だからこそ、此の時の翼は、自身の母親で在る つくしに訊いて来たのかも知れない。
「タマちゃんとはおやくそく(約束)しなく(無く)てもいい(良い)の?」と…。
其処で、つくしは、不思議そうにして居る翼に話しし始めるのだった。
「うん、タマさんは良いの。
此の事をママに教えてくれたのはタマさんだから…ね。」と…。
だからこそ、此の時の翼は、自身の母親で在る つくしと約束するのだった。
「うん、わかった(分かった)。
ぼく(僕)はママとおやくそく(約束)できる(出来る)よ。」と…。
其処で、此の時のつくしは、そんな風に約束の言葉を言って来た自身の息子で在る 翼の頭を撫で乍ら、お褒めの言葉を口にするのだった。
更には『躾』として、自身の息子で在る 翼に約束する事の大切さを説く事も忘れては居なかったのだ。
「翼は良い息子(こ)だね!
ママと約束出来るんだもんね。
でも、ママと約束した以上は、ちゃんと、約束を守らないといけないから…ね。
『噓吐き(うそつき)は泥棒の始まり』って言うだから…ね。」と…。
だが、実は、此の時のタマは、傍でつくし と 翼母子(おやこ)の会話を聞いて居て、更に、密かに思って居た事が有ったのだ。
“まだまだ、幼い翼坊っちゃんに『ことわざ』が分かる訳無いださね。”と…。
勿論、此の時点に於いてのつくしにはそんなタマの言い分等、知らずに居たのだが…。
だからだったのだ。
実は、翌日に成り、タマからそんな言い分の話しを聞かされて居たつくし…だった事は言う迄も無かったのだった。
だからだったのだろう。
此の時のつくしは、そんな話しをタマから聞いた後に、タマが出して来てくれた『七五三』当時の司が着付けてもらって居たと言う『羽織袴』を翼に見せるのだった。
実は、此の時点に於いてのつくしは、タマが出して来てくれた『七五三』当時の司が着付けてもらって居たと言う『羽織袴』を、未だ、見た事が無かったのだ。
だからだったのだ。
此の時点に於いてのつくしは、結局、自身の息子で在る 翼と一緒に見る事と成るのだった。
そして、自身の父親で在る 司のそんな『羽織袴』を引き継ぐ事と成った此の時の翼は、独り言ちる(ひとりごちる)のだった。
“パパの『しちごさん(七五三)』のおきもの(着物)…カッコイイ!”と…。
勿論、そんな翼の独り言は、しっかりと、つくし と タマに聞かれて居たのだった。
だからだったのだろう。
此の時のタマは、三度、密かに思うのだった。
“流石、翼坊っちゃんはつくしのお子ださね。”と…。
勿論の事、此の時のタマはそう思い乍らも、呆れて居た事は言う迄も無かったのだった。
PS.
其の後のつくしは、自身の息子で在る 翼が、『七五三』当時の司が着付けてもらって居たと言う『羽織袴』を着付けて『七五三』に出席する事を優紀に報告するのだった。
〈此の二次小説『初めての七五三【取り戻したい…<総優>】…<F4&T4&静> 番外
編②』の中に出て来る『七五三』についてですが…。
地域に寄って、男の子の『七五三』は、『三歳と五歳』と『五歳のみ』という地域に分か
れるそうです。
という訳で、此方の二次小説は二次小説ネタとして、男の子の『七五三』を『五歳のみ』
とさせて頂きました。
了承の程、宜しくお願い致します。〉