再び…<総優> 2.
<一部の言葉に、不快で有ろう箇所が有ります。
お詫びします。>
<総二郎side>
俺は、優紀ちゃんを連れ出し、そのまま、タクシーに乗り、“メープルまで。”と、告げた。
優紀ちゃんは、驚愕していた。
俺と、会ってから、一切、言葉を発しようとしねぇ優紀ちゃんに、痺れを切らした俺は、優紀ちゃんに言葉を告げた。
「やっと、優紀ちゃんと再会出来た。
探すんじゃなく、自然な形で、また、優紀ちゃんと会いたかったんだ‼
迷惑だったか?」
「多分、明日、会社では、大変に成ると思いますが…。」
あのバーで、優紀ちゃんと一緒に居た女は、友達じゃなく、会社の同僚だったって訳か?
「そうだよな?
ごめんな‼
けど、こうでもしねぇと、優紀ちゃんは、俺を無視してただろ?」
「もう、会わない方が良いと思って居ましたから…。
当然だと思いますが…?
それに、私を遠避けたのは、西門さんですよね?
違いますか?」
「否、それを言われてしまうと、何も言えねぇけど…。
会いたかったのは、事実だから。」
「今更、ですよね?」
「ああ、今更だ‼
けど、其の今更を、今更じゃなくしてぇんだけど…⁉
無理かな?」
「如何して、そう成るんですか?
意味が分かりません。
西門さんと、会わなく成って、もう、8年経っているんですよね?
今更、ですよね?」
「彼氏が居るとか?」
「今は、居ませんけど…。」
意味深な物言いだよな?
「じゃあ、良いんじゃねぇ?
また、寄り戻そうよ‼」
「私達、付き合った事、無いですよね?」
<優紀side>
そう言った私に、西門さんは、私の耳元に口を寄せて、タクシーの運転手さんに聞こえない様に言って来た。
「でも、俺等は、高校の時に、身体の関係は有るよな?」
西門さんの其の言葉を聞いて、私は、多分、デコルテから上を真っ赤にして居たんだと思う。
西門さんは、西門さんの手をそっと、私の頬を、焦らす様に撫でて来た。
そして、一言、言われた。
「全然、変わんねぇな、優紀ちゃん‼」
「………、其れって、如何いう意味ですか?」
「初心なまんま…。」
「………」
私は、何も、言い訳出来ず、俯いたままで居た。
<総二郎side>
そうこうしている間に、タクシーは、メープルに着いた。
俺は、タクシーから、支配人にTELを入れて、部屋を用意する様に連絡していたので、1Fロビーに着くなり、支配人から、ルームキーを渡された。
そして、そのまま、エレベーターから上に上がり、部屋に入った。
部屋には、優紀を先に居れ、俺が後から入り、鍵を閉めた。
そして、優紀の背後から、抱き締めた。
優紀は、微動だにする事もなく、俺に抱き締められていた。
そんな優紀の耳元に、俺は、息を吹き掛けた。
吃驚している優紀は、顔を後ろに向け、俺と、至近距離に顔を近付けていた。
また、微動だにしねぇ様子の優紀に、俺は、苦笑しかなかった。
ほんと、8年経っても、全く、変わり映えしねぇ、此の初心な女に俺は、遣られたらしい。
如何やって、此の初心な女の心を取り戻そうか?
悩んでいた。
何故なら、初心さは、牧野と引けを取らねぇ程…、だからだ。
弄って、苛めても良いかも…、だけど。
多分、それだと、牧野より、心は強くねぇ此の女は、俺から、逃げ様とするのは間違いねぇからだ。
それにしても、男慣れしてねぇよな?
多分…?
高校の頃より、子供っぽさが取れ、あどけなさもなく成り、こんなに、綺麗に成って、艶っぽさも出て来てるのに…。
良くもまあ、男の手垢が付かずに居たよな?
これに関しては、試さねぇと分かんねぇけど…よ。
初心なお嬢さんには、じわじわ行きますか?