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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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Once again~再び~  6.





〈総優〉


其の後、数日が経った事で、三条邸にて、お茶会が催される【土曜日】と成ったのだ。


そして、此の日の為に、優紀の娘で在る 真紀は、自身の母親で在る 優紀との約束通り、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様のお稽古に精進して居たのだった。



実は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、此の年の夏頃から密かに考えを巡らせ、桜子と計画を立てて居たのだ。
全ては、此の日の為に考えて居たと言っても過言じゃ無い程に…。


其れは、勿論、優紀の為で在り、延いて(ひいて)は、優紀の娘で在る 真紀の為でも在ったのだ。



だが、実の事を言うと、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、元々、西門流の重鎮では在るのだが、三条邸でお茶会が催される事自体、西門流としては予期して居なかった事…だったのだ。


という訳で、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様からの申し出に寄り、急遽、三条邸にて、お茶会が催される事と成ったのだった。



そして、其の際に、西門流に桜子の祖母で在る 三条家の大奥様からの打診が有ったのだ。


「西門流からは家元夫人の出席をお願い出来るかしら?」と…。


勿論、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は古くからの重鎮と言う事も在り、西門流にとっても拒む事が出来無い相手故、総二郎の父親で在る 西門流 家元は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様からの打診後直ぐに、了承の意を伝える様に弟子に言付けるのだった。


云わば…。
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、西門流にとって、無下に出来る相手では無いと言えたのだった。


という訳で、総二郎の父親で在る 西門流 家元からの了承の下、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、三条邸にて、お茶会を催す事に成ったのだった。


そして、実は、三条邸にて、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様がお茶会を催した際に、誰もが驚愕顔を自身の顔に貼り付かせなければ成らない様な現場に遭遇したという訳…だったのだ。


何故なら…。
其れは、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様が『亭主(東)』を務める際に、本来で在れば、孫娘で在る 桜子が半東を務めるのが、通常…だったのだ。


だが、此の日の半東を務めたのが、まだ、未就学前で在ろう可愛らしい真紀が務めたのだ。


そして、此の時の優紀の娘で在る 真紀は、臆する事無く、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の半東を務め上げたのだった。



だからだったのだろう。
まだ、未就学前で在ろう可愛らしい真紀の半東振りを見た誰もが、“あの女の子は誰⁉”と、勿論、首を捻りたく成る様な状況…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
三条邸にて、催されたお茶会に出席して居た西門流の重鎮の誰もが桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に確認して来たのだった。


「大奥様にお訊ねしたい事が有るんですが…。
 先程、大奥様の半東を務めて居たお嬢ちゃんは、何方(どちら)のお嬢ちゃんですの?」と…。


だからだったのだろう。
此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、事前に用意して居た言葉を口にするのだった。


「私(わたくし)が知り合いからお預かりして居る娘さんのお嬢ちゃんなのよ。」と…。


勿論の事、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様が知り合いから預かって居る娘さんとは…。
牧野家の娘で在る 『牧野つくし』もそうだが、此の件に関して言えば、寧ろ、松岡家の娘で在る 『松岡優紀』の事…だったのだ。


云わば…。
良家の娘を預かって居る訳では無く、一般家庭出身の娘を預かって居るという訳…だったのだ。


だが、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、此の場で本当の事を言う気等、更々無く、“何方(どちら)かと言えば、言わずに置く方が賢明だろう。”とさえ、考えて居た位…だったのだ。
だからこそ、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、事前に用意して居た言葉を口にする程…だったのだから…。



其れに、実の事を言うと、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様にとっては、経った一人の人物にさえ、優紀の娘で在る 真紀の事を気付いてもらえたら、其れは其れで、本望と言えたのだ。


其の人物とは…そうなのだった。
総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人…其の女性(ひと)の事…だったのだ。
だからこそ、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、態々、名指しして迄、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人を自邸(三条邸)に呼び寄せたのだから…。



そして、案の定と言うべきか?
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の思惑通りと言うべきなのか?
寧ろ、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の期待通りと言うべきなのか?
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の意図する様にコトが運ぶのだった。



先ずは、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人から桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に声が掛かったのだった。


「大奥様にお訊ねしたい事が有るんですが…。
 宜しかったでしょうか?」と…。


だからだったのだろう。
此の時点に於いての桜子の祖母で在る 三条家の大奥様には分かり切って居たのだ。
総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は何を知りたがって居るのかを…。
そして、自身に何を訊きたがって居るのかを…。


だが、此の時点に於いての桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、其れでも、一切、自身の顔には出さず、ポーカーフェイスに努めるのだった。


そして、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に了承の意を伝えるのだった。


「ええ、構わないわよ。」と、飄々と…。


其処で、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、此れで、漸く、本題の話題に入れる事を嬉しく思って居たのだった。



そして、此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人もまた、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に訊きたくてうずうずして居たのだった。
だからこそ、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様からの了承が得られた時点で、直ぐに、口から言葉が発せられて居たのだから…。


「先程、大奥様の半東を務めて居たお嬢ちゃんは、何方(どちら)のお嬢ちゃんですの?」と…。


だが、其れでも、此の時点に於いての桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、まだ、本当の事を口にする事は無かったのだ。


何故なら…。
総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人の本意が何処に在るのか?
全く、分からなかったから…だったのだ。


だからだったのだろう。
此の時点に於いての桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、誰に訊かれても説明した内容と同じ言葉を、先ずは、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に伝えたのだった。


「私(わたくし)が知り合いからお預かりして居る娘さんのお嬢ちゃんなのよ。」と…。



だが、此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、真剣な面持ちで、更に、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に訊き始めるのだった。


「大奥様の半東を務めて居たお嬢ちゃんのご両親は、何方(どちら)に居らっしゃいます
 の⁉」と…。


其処で、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は演技をするかの様に話しし始めるのだった。


「そうねぇ~。
 此のお話しは、家元夫人の中で納めてもらえると有り難いお話しなのよ。
 約束してもらえるかしら?」と…。


だからだったのだろう。
訊かずして帰られそうにない此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様と約束を交わすのだった。


「承知致しました。」と…。



だからだったのだ。
此の時点に於いての桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、どんどんと自分自身の思惑通りにコトが進み、ポーカーフェイスに努めては居るが自分自身の心の中では意気揚々と誇らし気…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時点に於いての桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は高らか…だったのだ。
勿論、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の声量は、誰に聞かれて居るのか分からないので、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に聞こえる位の小さめな声量…だったのだが…。


「真紀ちゃん…。
 私(わたくし)の半東を務めてくれたお嬢ちゃんのお名前…何だけど…。
 実は、其の真紀ちゃんの母親は、シングルマザーで真紀ちゃんを産んで育てて居るの。
 其の事を知った私(わたくし)は、真紀ちゃんの母親の両親から娘さんをお預かりして、 
 真紀ちゃんの母親を三条邸に住まわせて、此れ迄、母娘(おやこ)の面倒を見て来まし
 たの。
 だから、真紀ちゃんの父親は、不在なのよ。」と…。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、意を決したかの如く、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の顔の表情を見詰め乍ら、懇願し始めるのだった。


「大奥様にお願いが御座います。
 今からお伺い致します事について、噓偽り無く、私(わたくし)にお教え願いませんでし
 ょうか?」と…。


だからだったのかも知れない。
其れはまるで、決心したかの様なそんな総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人の顔付きを見た此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は了承するしか無く、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に了承の意を伝えるのだった。


「ええ、構わまなくてよ。」と…。


其処で、此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の顔の表情を、更に、見詰め乍ら訊き始めるのだった。


「『真紀ちゃん』と、仰る大奥様の半東を務めた其のお嬢ちゃんの父親は、若しや(もし
 や)、総二郎では在りませんか?」と…。


だが、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人からそんな事を訊かれた此の時点に於いての桜子の祖母で在る 三条家の大奥様にとって、解せない事が有ったのだ。


何故なら…。
優紀の娘で在る 真紀は、同年代の女の子からすると、確かに、『おませ』な所が在ったのだ。


其れに、優紀の娘で在る 真紀は、『容姿端麗』と言うには幼過ぎるかも知れないが、確かに、此の年頃の女の子からすると、均等の取れた整った顔立ちをして居たのだ。


だからと言って、『男子』と『女子』の違いが在ったにしても、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様にとって、『総二郎』と『真紀』が似て居るとは、とても思えなかったのだ。


だが、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人からして視れば、“『真紀ちゃん』は、総二郎の娘で間違いが無い。”と、確信するかの如く、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に訊いて居た位…だったのだ。



だからだったのかも知れない。
此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に訊き始めるのだった。


「如何して、家元夫人は、『真紀ちゃん』が次期家元のお嬢ちゃんだと思ったのかしら?」と…。


其処で、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、優紀の娘で在る 真紀が総二郎の娘だと確信した理由(わけ)を、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に話しし始めるのだった。


「『真紀ちゃん』は、総二郎の幼少期の頃の顔立ちと似て居る様な気がするんです。
 幼少期の頃の総二郎は、幼い成りにも均等の取れた整った顔立ちをして居たんです。
 『真紀ちゃん』はまるで、あの頃の総二郎の顔立ちと似て居るんです。」と…。
「………」


勿論、其処迄、何も言わず、唯、聞いて居た此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、確信を得て居るで在ろう総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に反論の言葉も無く、黙ったまま…だったのだ。


だからだったのだ。
此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に、更に、訊き始めるのだった。


「其処で…何ですが、『真紀ちゃん』の母親は、何方(どなた)ですの?」と…。


勿論の事、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、確信を得て居るで在ろう総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に即答するのだった。


「家元夫人はご存知かしら?
 嘗て、英徳高校時代に、道明寺家のご子息とお付き合いをして居た『牧野つくし』と言う
 女性が居た事を…。
 『真紀ちゃん』の母親は、其の『牧野つくし』さんの幼馴染みで親友の女性なの。
 名を『松岡優紀』さんと仰るの。」と…。
「………」


だが、此の時の総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人にとってすれば、『牧野つくし』と言う名は聞いた事が有ったのだが、実は、『松岡優紀』と言う名は、今迄に聞いた事の無い名前故…。
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に如何返答すれば良いのか?
悩む位に戸惑いを見せるのだった。

Once again~再び~  5.





【『Once again~再び~  2.』のエピローグ と 『Once again~再び~  4.』の
 続き(【プロローグ】の前の続き)】


〈総優〉


其の後の桜子は、総二郎 や あきらから聞いた全ての話しを自身の祖母で在る 三条家の大奥様に話しした事で、此の後の話しがどんどんといい方向へと話しが進む事と成るのだった。



実は、桜子は、総二郎 や あきらから話しを聞いた後…。
自身の祖母で在る 三条家の大奥様に相談を持ち掛ける事にしたのだった。


何故なら…。
桜子は、予て(かねて)から、既に、考えて居た事が有ったから…だったのだ。


“もう、そろそろ良いのでは無いだろうか?”と…。


だからこそ、此の時点に於いての桜子は、態々訊かなくても良い様な事を優紀に訊いて視たく成ったのかも知れない。



此の日の桜子は、先ずは、自身の祖母で在る 三条家の大奥様にお伺いを立てる事にしたのだった。


「お祖母様にご相談が御座いますの。
 宜しいでしょうか?」と…。


其処で、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、自身の孫娘で在る 桜子に即答するのだった。


「ええ、構わないわ。
 何かしら?」と…。


だからだったのかも知れない。
桜子は、自身の祖母で在る 三条家の大奥様に相談し始めるのだった。


「実は、優紀さんの事…何ですけど…。
 そろそろ、宜しいんじゃないでしょうか?」と…。


だからだったのだ。
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、自身の孫娘で在る 桜子からのそんな相談話を受けて、更に、自身の孫娘で在る 桜子に即答するのだった。


「ええ、そうね。
 其の件…だったら、私(わたくし)も、そろそろ、宜しいんじゃないかと考えて居た所…
 だったよ。」と…。



実は、此の時の桜子は、自身の祖母で在る 三条家の大奥様と同意見で在り、自身の祖母で在る 三条家の大奥様 と 桜子自身の考えて居た時期のタイミングがバッチリだった事を嬉しく思って居たのだった。


だからこそ、此の時の桜子は、自身の祖母で在る 三条家の大奥様に言えた言葉…だったのだろう。


「本当ですの。
 お祖母様と意見が有って嬉しいですわ。
 其れでは、例の件を直ぐにでも実行に移しませんコト?」と…。



実は、予て(かねて)から、既に、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様 と 桜子との間で話しが出来上がって居たのだ。
だからこそ、此の時の桜子は、『例の件』と、自身の祖母で在る 三条家の大奥様に言えたのだから…。



勿論、既に、其のつもりで居た桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、自身の孫娘で在る 桜子に、三度、即答するのだった。


「ええ、其れでは、そうしましょう!」と、楽しそうに…。


だからだったのだろう。
此の後の桜子は、自身の祖母で在る 三条家の大奥様から指示を受けるのだった。


「其れでは、桜子…優紀さんを此方に呼んでくれるかしら?」と…。



そして、桜子から呼ばれた此の時の優紀は、理由(わけ)も分からず、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の自室に迎え入れられるのだった。
そして、其の場に迎え入れられた優紀は、其の場に入って直ぐ、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様から或る打診をされるのだった。


「優紀さんにお願いが有って、此方にお呼びしたのよ。
 実は、来週の土曜日に(三条)邸で茶会が開かれる事はご存知よね。
 其の茶会の席で、私(わたくし)の半東に真紀ちゃん(優紀の娘の名前)をつけたいんだ
 けど…如何(いかが)かしら?」と…。


勿論、此の時の優紀は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様からのそんな提案をお断りする気で居たのだった。


「えっ、ちょっと、待って下さい。
 真紀は、まだ、何も分かって居ない子供です。
 そんな子供の真紀を、おばあ様の半東につけるだ何て…。
 無茶振りもいいところです!」と…。


だが、そんな優紀に対して、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、優紀に諭す様に話しし始めるのだった。


「良いかしら…優紀さん…。
 真紀ちゃんのお茶の作法は、かなり上達して居るわ。
 “まだ未就学児だ。”と、『侮る勿れ(なかれ)』よ!
 優紀さんも気が付いて居るんじゃ無くて…。
 真紀ちゃんの成長振りを…。」と…。



実の事を言うと、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、此の後に優紀に付け加えたい言葉が有ったのだ。


『流石ですコト…。』と…。


勿論、此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は優紀に言わずに置いて居たのだが…。



だが、そうとは知らない此の時の優紀は、其れでも、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様にお断りする気で居たのだ。


何故なら…。
此の時の優紀は、自身の娘で在る 真紀が桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の半東を務める事に際して心配事が有ったから…だったのだ。


“おばあ様は、そう仰って下さって居るけど…。
 おばあ様の半東に真紀をつければ、きっと、おばあ様にご迷惑をお掛けする事に成る。
 其れに、もしも、真紀が粗相をして失敗すれば、真紀自身、恥を晒す事に成る。
 其れだけじゃ無いわ。
 粗相をしてしまった真紀は、きっと、茶道自体、避ける様に成るかも知れない。
 そう成ってしまえば、折角、此れ迄、真紀にお稽古を付けて下さったおばあ様に申し訳が
 立たない。”と…。



だが、“其れでも、優紀さんが断って来るだろう。”と、予想して居た此の時の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、優紀が断って来るで在ろう理由を理解して居た事も在り、優紀が断りの話しをする前に、事前に準備して置いた話を、先に、優紀に話しし始めるのだった。


「“優紀さんは、きっと、私(わたくし)の事を心配して、私(わたくし)に断りを入れて
 来るかも知れないわね。”と、既に、私(わたくし)は承知して居るわ。
 でも、もしもそうだったとしたら、其れは逆効果よ!
 『歌舞伎の世界』でも同じでしょ!
 歌舞伎の『初舞台』は、多くの場合、6歳前後の幼少期に執り行われるそうよ。
 『歌舞伎の世界』では、古来よりお稽古事の初めては、『6歳の6月6日』が良いとされて
 居るそうよ。
 物事を習得するには、正しく(まさしく)、此の年頃が相応しいらしいわ。
 真紀ちゃんの年齢は、今はまだ、5歳だけど…。
 お誕生日が来れば、6歳に成るのよ。
 初めての『半東』は、正に、今じゃないのかしら⁉」と…。



実の事を言うと、其処迄、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様から話しが在るだろうと考えて居なかった此の時の優紀は、其れ以上の言葉が出て来る筈も無く、“了承する以外に無い。”と、悟った事で、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に了承の意を告げるのだった。


「承知致しました。
 ですが、真紀が半東を務めさせて頂きますのはご承知頂いて折ります通り、初めての事で 
 すので、母親の私と致しましても、そんな真紀の事が心配ですし、不安で一杯なのはご
 了承頂けますでしょうか?」と…。


其処で、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、優しい眼差しで優紀に話しし始めるのだった。


「ええ、承知してのコトよ。
 優紀さんは、真紀ちゃんの母親…何ですから、当然の事でしょうね。
 其処は、気に為さらないで頂戴‼
 其れに、優紀さんもそうだけど、真紀ちゃんの師匠は誰だとお思いかしら⁉
 此の私(わたくし)よ!
 『大船に乗ったつもり』で居らっしゃい!」と…。



勿論の事、此の時の優紀は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様が大丈夫と言えば、“そうなのだろう。”と、思える事は事実な話で安心する処なのだが、“まだ未就学児の真紀に、そんな大役が務まるのだろうか?”と、不安がって居た事もまた事実な話…だったのだ。


だからこそ、此の時の優紀の心の中では、“「『大船に乗ったつもり』で居らっしゃい!」って、そんな簡単な話しじゃ無いんだけど…。”と、不安がって居たという訳…だったのだ。



そして、そんな風に考えて居た優紀に、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、更に、話しし始めるのだった。


「其れと、茶会迄、そんなに時間が無いから、真紀ちゃんのお稽古の日を増やそうと思うの
 よ。
 宜しいかしら、優紀さん…?」と…。


だからだったのだろう。
“そうして頂いた方が嬉しい。”と、考えて居た優紀は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に即答するのだった。


「そうして頂けましたら有り難いです。」と…。



そして、其の後の優紀は、自身の娘で在る 真紀に桜子の祖母で在る 三条家の大奥様から聞いた話しを話しして聞かせて居たのだ。


ところが、此の時の優紀の娘で在る 真紀は、自身の母親で在る 優紀を拍子抜けさせる様な事を言い出したのだ。


「えっ、いい(良い)の⁉
 まき(真紀)がしていい(良い)の?
 ほんとう(本当)は、“さぁちゃん(桜子の事)はいい(良い)なぁ~。”って、おもって
 いた(思って居た)んだぁ~。」と…。


実は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様が『亭主(東)』を務める際の半東は、此れ迄、孫娘で在る 桜子が務めて来たのだ。



だからだったのだろう。
此の時の優紀は、そんな風に自身を拍子抜けさせる様な事を言って来た自身の娘で在る 真紀に対して、“此の娘(こ)は大物に成るかも…。”と、そう思わずには居られなかったのだ。


だが、そんな風に自身を拍子抜けさせる様な事を言って来た自身の娘で在る 真紀に対して、此の時の優紀は、“母親として、言うべき事はちゃんと言って置こう!”と、思い直すのだった。


「良い…真紀!
 おばあちゃまの言う事をちゃんと聞いてお稽古するのよ!
 もしも、真紀がおばあちゃまから教えて頂いた事と違う事をしたら、おばあちゃまが笑わ
 れるのよ。
 だから、おばあちゃまからの言い付けはちゃんと守るのよ。
 良いわね…真紀!」と…。


実は、此の時の優紀の娘で在る 真紀は不思議で仕方が無かったのだ。


何故なら…。
此の時の優紀の娘で在る 真紀には思って居た事が有ったのだ。


“どうして(如何して)、まき(真紀)がおばあちゃまのいいつけ(言い付け)をまもらな
 い(守らない)と、おばあちゃまがわらわれる(笑われる)の?”と…。


だからこそ、此の時の優紀の娘で在る 真紀は、自身の母親で在る 優紀に訊いて視たのかも知れない。


「ねぇ、ママ…⁉
 まき(真紀)がおばあちゃまのいいつけ(言い付け)をまもらない(守らない)と、どう
 して(如何して)、おばあちゃまがわらわれる(笑われる)の?」と…。


其処で、実の事を言うと、此の時の優紀は、自身の娘で在る 真紀からのそんな素直な質問に、一瞬、逡巡(しゅんじゅん)しそうに成って居たのだが、気を取り直しして、話しし始めるのだった。


「おばあちゃまは、真紀のお師匠様でしょ!
 だからこそ、真紀がおばあちゃまからの言い付けを守れないと、おばあちゃまが笑われる
 のよ。
 だから…ね。
 ママは、真紀におばあちゃまからの言い付けはちゃんと守って欲しいの。
 だからこそ、真紀はおばあちゃまからの言い付けはちゃんと守れるわよね⁉
 其れと、真紀はママとのお約束は守れるわよね⁉
 真紀は『出来る子』よね⁉
 もし、出来無いのなら、おばあちゃまにお断りし様かなぁ~?」と…。


だからだったのかも知れない。
慌てるかの様に、優紀の娘で在る 真紀は、自身の母親で在る 優紀に約束すると云わんが如く、言って除けるのだった。


「まき(真紀)は、おばあちゃまのいいつけ(言い付け)をちゃんとまもれる(守れる) 
 よ!
 まき(真紀)は、ママとおやくそく(約束)できる(出来る)もん。」と…。


だからだったのだろう。
此の時の優紀は、自身の娘で在る 真紀のそんな可愛らしい言い方に苦笑し乍らも、其れでも、自身の娘で在る 真紀に返答の言葉を告げるのだった。


「分かったわ。
 此れはママとの約束だから…ね。
 おばあちゃまにもお願いして置くわね。」と…。



だからだったのだ。
其の後の優紀は、自身の娘で在る 真紀との約束と言う事も在り、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に自身の娘で在る 真紀の事をお願いして置くのだった。


「真紀がおばあ様の半東を務めたいそうです。
 ご迷惑をお掛けするかも知れませんが、真紀の事…宜しくお願い致します。」と…。


其処で、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、やはり、優しい眼差しで、優紀に声を掛けるのだった。


「ええ、承知したわ。
 例え、真紀ちゃんが粗相をしたとしても、未就学児の子供がする事よ!
 皆様も、きっと、笑って誤魔化して下さるわよ。
 だから、優紀さんも気にし無い事…。
 宜しくて、優紀さん…。」と…。


そして、此の時の優紀は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様からのそんな話し振りを聞いて居て、苦笑い状態に成り乍らも承知するのだった。


「はい、承知致しました。」と…。




〈此の二次小説『Once again~再び~  5.』に出て来る『歌舞伎の世界』についてです
 が、インターネットで調べて記載致しました。
 先日の報道で発表されて居た通り、現在の『初舞台』は3歳で踏んで居るケースも在る様
 ですが、此方では、インターネットで調べた通りに記載致して折ります。
 了承の程、宜しくお願い致しす。〉

Once again~再び~  4.





〈総優〉


一応、桜子は、総二郎 と あきらに会って来た事を優紀に報告するのだった。


そして、更に、桜子は、あきらから呼び出しを受けた時に聞いた総二郎の優紀への想いについて、優紀にも話しして聞かさせるのだった。



だからだったのかも知れない。
総二郎に関するそんな全ての話しを桜子から聞いた此の時の優紀は、信じられない気持ちで一杯…だったのだ。


だが、桜子から、“此れが事実の話ですよ。”と、言われてしまった此の時の優紀自身、如何して良いのか?
全く、分からなく成って居たのだった。


何故なら…。
此の時の優紀自身、現状を考えると、とても許される事案では無い事を知って居るからこそ、悩み始めるのだった。


“現状が許されるのなら、私も西門さんからの想いを受け入れたい!
 でも、きっと、難しいんだろうなぁ~。”と、諦めるが如く…。


何故、優紀が自分自身の総二郎への想いを諦め様としたり…。
自分自身の心に蓋をしてしまおうとして居るのかと、言えば…。
其れは、総二郎が西門流 次期家元で在るからに他ならないのだ。



つくしが、道明寺家…と言う寄りも、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓から認めてもらう事が出来無かった様に、優紀自身も、“(総二郎の両親で在る)西門流 家元 と 西門流 家元夫人から認めてもらえないだろう。”と、何処か諦めにも似た思いが有ったからこそ、此れ迄、総二郎への想いを封印し続けて来たのだから…。


だからこそ、此の時の優紀は、桜子からのそんな全ての話しを聞いて居ても、素直に喜ぶ事が出来ず、何処か他人事の様で嬉しさも半減して居たのだった。



だからだったのかも知れない。
此の時の桜子は、そんな心境で居るで在ろう優紀の事が心配に成り、次なる作戦に移ろうとして居たのだった。


其の次なる作戦とは…。
そうなので在った。


其れは、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に話しする事…だったのだ。


そして、其の後の桜子は、総二郎 や あきらから聞いた全ての話しを自身の祖母で在る 三条家の大奥様に話しした事で、此の後の話しがどんどんといい方向へと話しが進む事と成るのだった。




【プロローグ】


遡る事…。
英徳高校3年生に進級間近のつくし と 都立高校3年生に進級間近の優紀のそれぞれは、行き成り、急展開を迎える事と成って居たのだ。


勿論、此の当時のつくし と 優紀のそれぞれは、こう言う事に成った事で、“まさか、こんな事に成るだ何て…。”と、自分自身の『幼さ』と『未熟さ』と『浅はかさ』を悔いて居たのだった。



実は、常に、つくしの傍には桜子が居た事からこそ、つくしの変化をつくし本人よりも先に見付け出す事に成功したのは、やはりの桜子…だったのだ。


云わば…。
其の当時のつくしは、『鈍感少女』健在中…だったのだ。


という訳で、つくしの時には、普段から常に、つくしの傍に居る桜子だからこそ、当然の事の様に、桜子がつくしの変化を見付け出す事に成功したとも言えるのだった。



そして、実は、普段から常に優紀と一緒に居る事が少ない桜子では在ったのだが…。
其れでも、優紀の時もつくしの時と同様に、いの一番に、桜子が優紀の変化を見付け出して居たのだった。


何故、普段から常に優紀と一緒に居る事が少ない桜子が優紀の変化に気付く事が出来たのか?
其れは、T4女子会で集まった際に、仲間思いの桜子は、優紀の変化も簡単に気付く事が出来たという訳…だったのだ。



其れ故、此の当時の桜子は、つくし と 優紀の件について、直ぐ様、自身の祖母で在る 三条家の大奥様に話しをしたのだった。


そして、其の後の桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、つくし と 優紀を三条邸に呼び出して話しを推し進めるのだった。


「つくしさん、優紀さん…。
 全ては、此の私(わたくし)にお任せ為さい。
 勿論、悪い様にはし無いわ。
 今日からつくしさん と 優紀さんは、此の私(わたくし)の事を本当の祖母だと思っ
 て甘えてくれたら良いのよ。
 という訳だから、今日からつくしさん と 優紀さんは、此の屋敷(三条邸)で暮らして 
 頂戴‼
 此処(三条邸)が一番、つくしさん と 優紀さんを守れる場所なのよ。
 宜しくて、つくしさん、優紀さん…。」と…。


という訳で、強制という名の強引さで、つくし と 優紀は三条邸に住まいを移したのだった。



何故、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、つくし と 優紀の本当の祖母では無いにも関わらず、つくし と 優紀を受け入れる事にしたのかと言えば…。
実は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、つくし と 優紀の事が大好き…だったのだ。


つくし と 優紀は、一般家庭出身の娘…。
当然の事乍ら、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、旧 華族出身故…。
本来成らば、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の様に、つくし と 優紀の様な一般家庭出身の娘を受け入れ難いと認識しても可笑しく無い筈なのだ。


其れが反対に、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、自身の孫娘で在る 桜子と同様に、つくし と 優紀の事が可愛くて仕方が無かったのだ。


何故なら…。
つくし と 優紀の本質を知った事で、“(自身の孫娘で在る)桜子にはつくしさん と 優紀さんの様な女性が必要なのね。”と、思ったからこそ、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様は、より一層、自身の孫娘で在る 桜子と同様に、つくし と 優紀の事を可愛がる様に成って居たのだった。



そんなつくし と 優紀の本質とは…。


つくしは、元々、『人たらし』故…。
桜子の『黒歴史時代』の過ちを許し、桜子を改心させたのが当の本人で在る『牧野つくし』…其の女性(ひと)なのだ。


そして、『牧野つくし』という女性は、老若男女問わず誰からも好かれるという特徴を持ち、誰に対しても、分け隔て無く、誰とでも対応する事が出来るのだ。



そして、優紀は、読んで字の如くと言うべきなのだろうか。
素直で優しく、人当たりも良く、何時(いつ)も、誰にでも優しい笑顔で愛嬌を振り撒いて居たのだった。


そんな優紀の姿を見た者達は、直ぐに、優紀のファンに成るのだった。



勿論、つくしにもファンが居るのだが、実は、大人に成ってからのつくしも、未だ、『鈍感少女』健在中➡『鈍感 つくし』を継続中なので、まさか、自分自身にファンが居る等と思った事が無く、全く、自分自身にファンが居る事自体を知らないで過ごして来たのだ。
と言う寄りも、此れ迄のつくし自身、自分自身にファンが居る事に気が付いて居なかったのだろう。



PS.


実は、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様が、つくし と 優紀の件について事情を知った時点で、つくし と 優紀のそれぞれの両親を三条邸に呼び出したのだ。


そして、つくし と 優紀に話しした様に、つくし と 優紀のそれぞれの両親達にも同じ様な事を話しするのだった。


「つくしさん と 優紀さんの事の全てを此の私(わたくし)にお任せ為さい。
 勿論、悪い様にはし無いわ。
 つくしさん と 優紀さんには、“此の私(わたくし)の事を本当の祖母だと思って、甘
 えてくれたら良いのよ。”って、言って在るの。
 ですから、今日からつくしさん と 優紀さんには、此の屋敷(三条邸)で暮らしてもら
 うわね。」と…。


勿論、此の時のつくし と 優紀のそれぞれの両親達は、“ご迷惑をお掛けするのでは無いか?”と、思い、三条家に迷惑を掛ける事を恐れて、断るつもりで居たのだ。


だが、結局の処…。
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に丸め込まれた形と成って居たのだ。
云わば…。
桜子の祖母で在る 三条家の大奥様に寄って押し切られた形と成って居たのだった。


「つくしさん と 優紀さんが此の私(わたくし)の孫娘…成らば、あなた方は、此の私
 (わたくし)の息子 と 娘よね。
 こんなに嬉しい事は無いわ。」と、言われ乍ら…。


そして、桜子の祖母で在る 三条家の大奥様の思惑通りにコトがどんどん進んだ事に寄り、其の後のつくし と 優紀は、三条邸に住まいを移したという訳…だったのだ。




〈此の二次小説『Once again~再び~  4.』は、短めにて、終了して折ります事をお詫
 び申し上げます。
 了承の程、宜しくお願い致します。〉