kisshug…<つかつく> 8.
司が覚醒してから、2週間が経った。
この2週間の間、看病していたのは、つくしだった。
体力、気力共に、ほぼ100%に近い形で回復していた。
F3から、嫌味を言われていた司であった。
「おい、司、お前、厳禁だよな?
牧野が戻って来た途端、復活かよ‼(笑)」
「ああ、うるせ~‼」
そんな時だった、扉が開いたので有る。
入って来たのは…楓だった。
「司、回復した様ね。
良かったわ。
私(わたくし)一人では道明寺HDは持たないの。
あなたに早く復活して頂かないと…。」
「「「「「………」」」」」
楓はつくしに向かって話しした。
「つくしさん、あなたには、道明寺HDに入社して頂きます。
宜しくて…。」
「はぁ~⤵??
如何いう意味でしょうか?」
「あなた、分からないの?」
つくしは、首を傾げていた。
「つくしさん、あなた、本当に、お分かりにならないの?」
「………」
「はぁ~⤵。
あなたが居なければ、司は今後、如何なると言うのかしら?
道明寺HDが如何なるとお思いかしら?」
「「………」」
「つくしさん、あなたは、司と結婚して頂きます。
道明寺HDの為に…。
結婚式は来年の司の誕生日の1月31日を予定しています。
そのおつもりで居らして…。
司、つくしさん、宜しくて。
来月には、婚約発表します。」
「「………」」
素直じゃない楓であった。
「あっ、それと、つくしさんの事務所の所長とは話しが出来ています。
イギリスの事務所開設の打診を致しました。
来月には準備に入られると思いますよ。」
「………、はぁ~??」
「それと、○○上院議員はご家族共に裏がお有りのようでしたので、処分致しました。
それに伴って、つくしさんとの婚約話は狂言だったと、イギリス議会より発表されまし
たので、ご安心為さって…。」
「………、有難うございます。
御心配をお掛けして、申し訳ありませんでした。」
「あなたが、見抜けない何て…、如何かしらね?」
「………」
つくしはこの時、『楓の権力』と、『道明寺財閥の権力』を思い知ったので有った。
つくしは、楓を見送っていた。
つくしの背後では、司とF3のハイタッチがされていた。
しかし、つくしは、心の底から喜べないで居た。
「ま~きの、如何したの?
そんな、浮かない顔して‼」
「………、う~ん、道明寺社長に裏が有る様にしか思えないの。
何か、企んで居るようにしか…?」
「今回は大丈夫じゃない?」
つくしは、今までの楓を考えると、素直に喜べないで居るのは、致し方ないのかも知れない。
それだけの苦痛を楓はつくしに与えて来たのだから。
「相手は『魔女』だよ‼
どんな、魔法使って来るか分からないもの…?」
「「「………、『魔女』って…??」」」
司は、皆の話し処じゃなかった。
類がつくしに近付くのが許せないでいた。
司は、機械に阻まれて動けないで居たのだ。
「類、無闇につくしに近付くな‼
つくしは、俺のだ‼」
「はい、はい。
分かりましたよ。」