Fall in Love…<あき桜> 4.
<あきらside>
先ずは、桜子の旦那とされる男の事業について、調べ始めた。
桜子が言っていた通り、裏が有った。
『三条』の名を利用して、至福を肥やしているのは確かな様子だった。
しかも、あくどい経営をして居る様子だった。
俺は、F3にヘルプ要請のLINEを送った。
『桜子が今、厄介事に巻き込まれてる。
お前等の力を借りたい。
お願い出来ないか?』
『了解‼』(F3)
F3は、何も聞かず、俺に賛同してくれた。
そして、司&牧野夫婦、類が、それぞれ、帰国してくれた。
総二郎&優紀ちゃんは、“茶会が東京で有るから…。”と、言って、日を合わせる様に戻って来てくれた。
また、牧野から、聞いて居た滋も帰国して帰って来てくれた。
皆、桜子の一大事と成ると、“放っとけねぇ‼”と、言っていた。
そして、久々に、F4&T3で会う事に成り、東京メープルのラウンジのVIPルームに集合した。
集まる成り、牧野から、開口一番、桜子の近況を聞かれた。
「美作さんっ‼
桜子の周りで何が起こって居るの?」
「牧野でも、桜子の置かれている環境は知らねぇのか?」
牧野は、頷きながら、辛そうに話しし出した。
「もう、何年だろう?
全く、会って無いし、連絡も取り合って無いのよ…。
桜子が、携帯電話を変えたみたいで、連絡が付かなく成って居たの。
気には成ってたんだけど…ね。
調べても、何も分からなかったの。
その内、何か言って来るかと思って居たんだけど…ね。」
滋も牧野の話しに付け加える様に話しし出した。
「私の方でも色々調べてみたんだけど、何も分からなかったのよね…。
一体、桜子に何が起こったの?」
優紀ちゃんは、一度、パーティーで会ったらしく、その時の話しをしてくれた。
「一度、桜子さんと、パーティーの時に会ったと、思ったんですけど…⁉
でも、桜子さんと、話し出来なかったんですよね⁉
何か、桜子さんのお顔が険しかった様に思ったんです…。
如何言ったら良いのか?
学生の頃の私が知っている桜子さんのオーラが見えなかったと言うか…?」
総二郎も、思い出した様に、話しし出した。
「あれって、ほんとに、桜子だったのか…?」
「だから、言ってたでしょ?」
総二郎は、夫婦で何か言い出した。
で、俺は、堪らず、総二郎と優紀ちゃんの間を割って入る事にした。
「総二郎、見掛けてたのかよ?」
で、総二郎から、飛んでもねぇ言葉が出て来た。
「ああ、優紀から聞いて見掛けてたんだよ。
でも、まさか、桜子だとは思わねぇだろ?
オーラはねぇわ、顔は、淀んで見えるわ。
まさかだろ?」
「「「「………」」」」
俺と総二郎と優紀ちゃん以外、誰も、何も、発する事が出来ねぇ様子だった。
俺は、“優紀ちゃんも気付いて居たのか?”と、思っていた。
其処で、俺からは、F3&T3に、桜子の置かれている立場と、桜子の旦那とされている男の経営の実態を話しして聞かせた。
F3&T3は、驚愕していた。
牧野が、口を開いた。
「何故、あの桜子が…?
桜子のお祖母様は、そんなに世間体と言うか、『三条』の名に拘りが有ったの?」
「らしいな…‼」
司も類も応戦して来た。
「そりゃそうだろ?
旧 華族だろ?
三条の祖母さんくれぇの年代なら、其処は重要だろ?」
「まあ、そうだろうね。
此れで、『三条』の名が衰退すると成れば、プライドが許さなかったんじゃない?」
「そう何だぁ…?
そんなもん何だ…ね?
でも、それで、桜子の人生が滅茶苦茶に成ったら、元もこうも無いのに…ね⁉」
滋は、やはり、こっち側の人間なんだな。
「そりゃあ、『三条』の名が無くなるって考えれば、複雑だよ…。」
優紀ちゃんは、桜子を心配してる様子だった。
「桜子さんは、今は如何していらっしゃるんですか?」
「取り敢えず、以前と変わらねぇ生活をしてるよ。
旦那にはバレねぇ様に、させねぇといけねぇからよ‼」
F3は、俺に賛同してくれた。
「「「まあ、そうだな。」」」
この後は、どんな対処をするかをF4&滋で話し合った。