tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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お好み焼き【忘れていた気持ち】…<つかつく>  番外編 後編




司が、其の日の夕方、出張から、帰ってきた。


つくしは、エントランスで、待っていた。


そして、つくしは、司が、エントランスに入ってくると同時に、満面の笑みで、声を掛けていた。


「司…。
 お帰りなさい。」


司も、満面の笑みで、つくしに返答していた。


「おお。
 待っててくれたのか?」
「うん。」
「飯は食ったか?」
「ううん、まだ。
 司を待って居たから…。」
「そうか?
 じゃあ、今から、食うか?」


つくしは、司に、ニコッと笑って、言って除けていた。


「今日は、『お好み焼き』なの…。」
「『お好み焼き』…?」
「そう、『お好み焼き』…。」


そう話し乍ら、司とつくしは、自室に入って行った。


そして、司が着替える為…。
クローゼットの中に入る司を、つくしも、司の後に就いて行ったのだった。



実は、つくしは、司に強要されていた。


司とつくしの自室に、司とつくしが、一緒にいる間は…。
否、其の空間(司とつくしの自室)に、司とつくしが、一緒に居る間だけは…。
つくしは、関西弁を喋らなくてはいけなかった。


勿論、司とつくしの二人っきりの時だけだったが…。


で、司とつくしが、自室に入った途端、つくしは、関西弁を喋り始めた。



其の日は、司とつくしの自室に在る、ミニキッチンで、つくしは、『お好み焼き』の下準備をしていた。


だから、其れからの司とつくしは、一切、自室から出なかった。


つくしは、司に声を掛けていた。


「今から、『お好み焼き』を焼く準備をするから、司が、先に、お風呂に入っとい
 で~。」
「お前は…?
 もう、入ったのか?」
「まだ、入ってへんよ。
 後で、入らんと、匂いが髪の毛に残るやろ‼」
「じゃあ、俺も、後で良い‼」
「えっ??
 何でなん…?」
「お前と一緒に入りてぇから…。
 後…で良い。」


つくしは、諦めた。
後で、一人で、のんびり入りたかったのだが…。


つくしが、そう思っていた時…。
司から、声が掛かった。


「今、何、遣ってんだ?」
「あぁ~。
 山芋を擦って(すって)んの。
 関西風の『お好み焼き』は、お出汁が命(大切)、何よ…。
 で、その次が、山芋、何よ‼
 山芋を擦って入れると、生地が、ふわふわって、膨らむんよ‼
 で、美味しく成るっていう訳…。
 今日のお出汁は、カツオと昆布…で、摂ったんよ。」


つくしが、楽しそうだから、司も楽しそうだった。


司は、小学生の頃に、椿に強請って、焼いてもらった『お好み焼き』の事を思い出していた。


あの時の『お好み焼き』の味は、本当に美味しかったし…。
忘れる事が出来なかった。


そんな思い出の有る『お好み焼き』を、今、司の目の前で、司にとって、最愛の女性で在る つくしが、焼いてくれている。


司にとって、大切な女性で在る 姉の椿と最愛の女性のつくしが焼く『お好み焼き』を、司が、初めて、食する事に成る。


“こんなうれしい事は無い。”と、思う司だった。


つくしが焼く『お好み焼き』は、流石、『粉もん文化』本場の大阪人で在る エリカ秘伝の『お好み焼き』だった。



つくしは、司に訊いて居た。


「司…って。
 小学生の頃に、椿お姉様にお強請りして、『お好み焼き』を焼いてもろうた事が有
 るんやてね?」


司は、驚愕していた。


だから、一瞬は、言葉が出せないで居た司だった。


「………。
 何故、其の事を…?」


つくしは、司の顔を、じーっと、見乍ら、言って除けていた。


「私が、高校生の頃に、TOJに出場する為のレッスンを受ける事に成ったやん。
 で、(道明寺)邸のお部屋をお借りして、寝泊まりさせてもらった事が有ったやろ。
 其の時に、椿お姉様から、伺ってたんよ。」


司は、更に、驚愕していた。


「はぁ~??」


司は、心の中で、悪態を突いて居た。


“そんな前に…か?”と…。



だが、つくしは、更に、話しを進めていた。


「ほんでな、タマさんからも、聞いたんよ。
 タマさんが、TOJの時に、私が、お借りして居たお部屋の清掃をされてて、其のお部屋
 が懐かしくて…な。
 ちょっと、其のお部屋で、タマさんと、司の事の話しに成ってな。
 ほんでな。
 タマさんからも、司の小学生の頃の『お好み焼き』の話しが聞けてなぁ~。
 だったら、司が帰って来た時に、私が、焼いて食べさせて上げ様と思うて、焼いてたん
 よ。
 如何…?」


司は、“俺が、居ねぇ時に、つくしとタマは、何の話しをしてんだ‼”と、思いつつも、つくしが焼いた『お好み焼き』を堪能していた。


だから、司の言葉は、一つだった。


司は、つくしを抱き締め乍ら、言っていた。


「美味~い‼
 サンキュな、つくし…‼」


つくしは、司に、満面の笑みを向けて、頷いて見せていた。



そして、その後の司とつくしの夜は更けて行くのだった。



fin



<此の二次小説『お好み焼き【忘れていた気持ち】…<つかつく>  番外編』の
 つくしの関西弁に、不都合が有りましても…。
 『本編』同様、其処は、スルーして下さいました成らば、幸いです。
 宜しくお願い致します。>

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