もう一度、取り戻す…<つかつく> 6.
<表現に一部、不快に感じられるで有ろう箇所が、少しあります。
不快に感じられましたら、お詫びします。>
司は、つくしの腕を掴んだまま、つくしを応接室に連れ込んだ後、壁側に連れて行き、所謂、『壁ドン』をして、つくしを抑え込み、つくしが逃げられない様に仕向けた。
つくしは、司の拘束から逃れようと必死だったが、司はびくともしない。
その内、司は、つくしの両腕を司の両腕で壁に抑え込んで、つくしの両足の間に司の右足を入れ込んで、完全につくしを拘束して、つくしの顔に司の顔を近付けて来た。
つくしは司から離れようと、もがいたが、拘束が外れる事はなく、反対に、ニヤ付いて来た司が其処には居た。
「つくし、俺から、離れられると思うなよ⤴。
お前は、俺を捨てた…、その代償は大きい。
償ってもらうしかねぇよな‼」
「………」
つくしは、何も答えられなかった。
「俺は、社員に公表するからな‼
お前と俺は、高校の頃から付き合っていた。
つくしは、あの『4年後、迎えに行きます。』と、メディアで公表した相手だと…。
『NYと東京での遠距離恋愛は、親父が2回目に倒れた事で、日伸ばしに成っていたが、
付き合いは続いていた。』と…。
ババアが了承したんだ。
つくし、観念しろ‼」
“多分、私が何を言っても、遣ると言ったら遣る男だ。
諦めるしかないだろうけど…。
取り敢えず、今のこの状況を何とかしなければ…⤵。
多分、餌食にならないとも限らない。
今、物凄く、ヤバい状況だよね、きっと⤵。”と、つくしは、心の中で呟いていた。
「何がやべぇだよ⤵。
心の声が駄々洩れだっつーの‼」
つくしは、“はっ⤵。”と、成り、顔を背けようとしたが、更に、司の顔が近付き阻止された。
「それに今更だろ⤴。
俺等は何年前に、そう言う関係に成ってんだよ⤴(笑)。」
「其れこそ、何年前の話しよ‼
………。」
司はニヤッと苦笑して、つくしの言葉を言わさない様に、つくしの言葉を被せるように、つくしの唇に司自身の唇で塞いで来た。
つくしは、もう、観念するしかなかった。
つくしが、司から解放されたのは、どれ位経った頃だっただろうか?
かなり長い時間、司はつくしと会えなかった日々を埋めるかの様に、つくしの唇に貪り着いた。
深くなっていくkissにも、つくしはオフィスだという事を忘れてしまいそうに成っていた。
司によって、腰砕けのつくしが其処には居た。
司とつくし、お互いが寂しさを抱え合っていたのだろう…。
そんな時だった。
司の携帯が鳴り出した。
司は、
“西田からの呼び出しか?
もう、タイムオーバーか…⤵。”と、観念した。
司は、つくしと約束を取り付ける事は忘れなかった。
「つくし、今日の夜、会えるだろ?
会えないというなら、広報部まで迎えに行く⤴。
どっちが良い?
会えるなら、後で、時間の連絡を入れる⤴。」
つくしは、“会える⤵。”とだけ、司に伝えた。