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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  61.



【『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  59.』と『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  
 60.』のエピローグ<司とつくしのそれぞれの気持ち>】


司が、例の『土星のネックレス』を、つくしの首に着けて遣った時…。
つくしは、高等部の頃と違って、何故、司の言葉に、素直に、後ろを向く事が出来たのか?


其れは、つくし自身が、過去の記憶を失って居るから…だけでは無い。
つくしが、歳を重ねた事で、素直さが出て来たから…だけでは無い。


じゃあ、其れは、何だったのか?
其れは、つくしの頭の中に、或る言葉が過って居たから…だったのだ。


其の或る言葉とは…。
つくしは、桜子から聞いて居た話しが有ったのだ。


「道明寺さんと先輩は、高等部の頃、お付き合い為さってましたよ。」と…。


だからだったのだ。
桜子から、話しを聞いて居た此れ迄のつくしは、ずーっと、疑問に、思って居た事が有ったのだ。


“高等部当時の自分自身は、道明寺から、あんな思いをさせられたというのに…。
 如何して、其の後の私は、道明寺と付き合って来れたのだろうか?”と…。


だが、司と一緒に『土星』を観た時の現在のつくしには、何と無くでは有ったのだが…。
高等部当時の自分自身の気持ちが、分かった様な気がして居たのだ。


だからだったのだろう。
此の時のつくしの頭の中では、結論付けて居たのだ。


“あの頃の道明寺は、乱暴で、攻撃的だったけど…。
 日本に帰国して帰って来てからの今の道明寺は、あの頃の道明寺とは、全く、別の人物に
 成ってる。
 目付きからして違う。
 今の道明寺の目は、優しい。
 此れが、きっと、本当の道明寺なのかも知れない。”と…。


だからこそ…。
此の時のつくしの中では、道明寺の言葉に、素直に、応じる事が出来て居たのだろう。



だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、素直に、例の『土星のネックレス』を、司から、受け取る事が出来て居たのだ。


其れは、桜子から聞いたあの言葉も、関係して居たのだろう。


云わば…。
「道明寺さんと先輩は、高等部の頃、お付き合い為さってましたよ。」と、言うあの言葉を、つくしが、桜子から聞いて居たからこそ…。
此の時のつくしは、日本に帰国して帰って来てからの現在の司のつくしへの想いに、素直に、応じる事が出来て居たのだ。



だが、司から抱き締められて居た此の時のつくしは、其れでも、緊張して居た事は、事実で…。
緊張で、つくしの身体全体が、固まってしまって居た事も、また、事実だったのだ。


そして、漸く、我に返ったつくしは、自身が、司から抱き締められて居る事に、気が付いたという訳…だったのだ。


此の時のつくしは、折角、素直に、司に、応じる事が出来て居たのに…。
司のそんな行動に寄って、自身が我に返った時には、つくしの心の中で、高等部当時の頃の様なつくしに戻って居たのだ。


だからこそ…。
此の時のつくしは、そんな司に、凄めるかの様に、言って除けて居たという訳…だったのだ。



そして、其の後のつくしの頭の中では、或るシーンが、頭の中を過って居たのだ。


そうなのだ。
つくしが、司から押し倒される形で、kissされて居るシーンが、つくしの頭の中を過って居たのだ。


(じゃれ合った後に)kissされて居るシーンが、自身の頭の中を過った事で、“本当に、私は、道明寺と付き合って居て、道明寺から、此の『土星のネックレス』を、受け取ったのだろう。”と、納得出来て居たのだ。


だが、自身が、司から押し倒される形でkissされた後に、ああいうシーンが、自分自身の頭の中を過れば、司自身を疑う事は、当然と云えば、当然だったのかも知れない。


勿論、此の当時の司自身、“牧野は、俺に惚れてる。”と、勝手に、思い込んで居た事からこ
そ…。
此の当時の司が、“先に、進みてぇ‼”と、考えて居た事も、また、事実だったのだ。


だからこそ…。
此の当時の司は、つくしが着用して居たワンピースのファスナーを下げ掛けて居たのだから…。



そして、漸く、つくしは、司に、素直に、応じ様として居たのにも関わらず、そんなシーンが、自身の頭の中を過った事で、また、元の木阿弥だったのだ。


云わば…。
此の時のつくしにとっては、また、司の事が、信じられない様な気がして居たのだ。



本来のあのシーンは、つくしが思い出したシーンとは、実は、ちょっと、違って居たのだ。
実は、つくしが思い出して居たシーンは、途中からで、本来のつくしが思って居る内容は、違うのだ。


云わば…。
此の時のつくしは、勘違いを起こして居たのだ。



其れは、高等部当時の司とつくしのお互いは、つくしが、司に背を向ける様な形で、座り込んだまま、司が、つくしの首に、例の『土星のネックレス』を着けて遣って居たのだ。
そして、其の後(あと)の司は、座り込んだまま、つくしの背後から、抱き締めたのだ。


そして、此の時のつくしは、恐怖心から、「道明寺、離して…。」と、言ったつくしに対して、「嫌だ。」と、言って、つくしの頭を後ろに向かせた後…。
司は、つくしにkissしたのだ。


そして、声が出せず、身体が、動かなく成って居たつくしは、司から、押し倒される形で、kissされて居たのだ。


そして、此の状況に、此の時のつくしの中では、さっき迄の恐怖心は、全く無く…。
寧ろ、抵抗し無いだけじゃ無く、司とのkissは、不思議と、嫌じゃ無かったのだ。


そして、其の後、少し、司とつくしは、じゃれ合って居たのだ。



実は、此処迄のシーンは、つくしの頭の中では、過って居なかったのだ。
所謂、つくしの頭の中で過って居たのは、実は、此の後からだったのだ。


という事は…。
此の時のつくしの頭の中で過って居たのは…。
暫くの間、じゃれ合って居た司とつくしは、先に進みたがって居た司に寄って、先に進む為に、司は、つくしに、また、kissし始めて居たのだ。


そして、つくしが着用して居たワンピースのファスナーを、司が下げて居たシーンが、つくしの頭の中で過って居たのだ。


だからこそ…。
“高等部当時の私は、無理矢理、道明寺に押し倒されて居たんだ。”と、つくしは、勘違いを起こして居たのだ。


勿論、此の当時のつくしは、そんな司の行動に、最初は、戸惑い、恐怖心が有った事は、事実だったのだ。
だが、此の後のつくしは、そんな司が、嫌では無かったのだ。


其処の部分が、つくしの頭の中で過って居たシーンから欠けて居たのだ。


なので、つくしは、司に、あんな風に、言えたのだろう。



と言う事は…。
また、つくしは、司に対して、拒否反応を示すのだろうか?
高等部当時のつくしは、司には、素直に成れない自分自身が居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司には、そんな事が分かって居たので、小刻みに震え始めて居るつくしが、其処に居る事を分かって居ても、つくしから離れて遣る事が出来なかったのだ。


何故なら…。
司自身が、今、つくしから離れれば、また、高等部当時のつくしと同じ様に、司には、素直に成れないつくしが現れるだろう事が、此の時の司には、分かり切って居たから…だったのだ。


言う成れば…。
其れは、今後の司とつくしの関係は、終わりを意味して居る事が、此の時の司には、分かり切って居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司は、小刻みに震え始めて居るつくしが、其処に居る事を分かって居ても、つくしから離れて遣る事が出来なかったという訳…だったのだ。



だからだったのだろう。
司とつくしが、其の後…。
自身達の自室に戻った後…。
其の後の司は、つくしを抱き締めてしまった事を後悔し始めて居たのだ。


また、其の後の司の心には、つくしを抱き締めてしまった事への罪悪感が、何時迄も、拭えなかったのだ。


“何故、俺は、あん時、我慢が出来無かったんだぁ~。
 此れじゃあ、高等部当時の俺と、何ら、変わっちゃあ、居ねぇな。”と…。


だからこそ…。
此の時の司は、更に、考えて居たのだ。


“今度は、ぜってぇ、失敗しねぇ‼
 牧野が、記憶を取り戻す為の『キーポイント』が、何なのか?
 ぜってぇ、見付け出して遣る。”と…。


そして、其の後の司は、作戦を練り始めるのだった。



<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  61.』に出て来る一部の『セリ
 フ』と『シーン』の中には、神尾葉子先生の漫画『花より男子』の『セリフ』と『シー
 ン』を、勝手に、拝借して、記載致して折ります。
 神尾葉子先生に於かれましては、勝手に、拝借致して折ります事を、お詫び申し上げま
 す。
 また、関係者各位 様に於かれましても、勝手致して折ります事を、お詫び申し上げま
 す。>


<また、此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  61.』は、【エピローグ】
 の為に、短めに終了致して折ります事を、お詫び申し上げます。
 了承の程、宜しくお願い致します。>

自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  60.



司が、例の『土星のネックレス』を、つくしの首に着けて遣った後、暫くの間…。
司が、其の場で佇んで居る間も、司自身、何も行動する事無く、唯、ジーっと、其の場から動けずに居たのだ。


其れは、何故かと云うと…。
此の時の司にとっては、“牧野を傷付けたく無くてねぇ。”と、言う事が、其の場から動けずに居た最大の理由…だったのだ。



だが、司から、例の『土星のネックレス』を、自身の首に着けて貰った後…。
此の時のつくし自身、其の場から、司同様に、離れられずに居たのだった。


云わば…。
司の前に、背を向けた状態のつくしが、唯、其の場に佇む様に、其の場に居たという訳…だったのだ。



そして、其の後の司は、我に返った後…。
其の場に、固まった様に佇んだまま、ジーっとして居るつくしを見て、此の時の司は、思わず、つくしの首に、自身の腕を回してしまって居たのだ。


そんな司の行動に、漸く、我に返ったつくしだったのだが…。
此の時の司は、思わず、自身の頭を、つくしの肩に埋めるかの様な仕草を、つくしにし始めて居たのだった。


だからだったのだろう。
此の時のつくしは、そんな司に、凄めるかの様に、言って除けるのだった。


「道明寺…。
 ちょっと、何してんのよ?
 いい加減、私から、離れて…よ。
 そうじゃ無くても…。
 私には、まだ、道明寺への気持ちが、何処に有るのか?
 自分自身でも、分かって居ないんだから…。
 記憶が有った頃の私は、道明寺と付き合って居たと、桜子達からは聞いて居たけど…。
 今の私には、そんな記憶は無いんだよ。
 だからこそ…。
 今は、まだ、慌てないで欲しい。」と…。


だが、此の時の司は、そんな風に、つくしに言われても、直ぐには、つくしから、離れ様とし無かったのだ。


何故なら…。
此の時の司は、つくしの首に腕を回し乍らも、既に、つくしの肩に顔を埋めた状態だった事は言うまでも無かったのだから…。



そして、実の事を言うと…。
此の時の司にとって、自身が愛するつくしに触れたのは、数年振りの事だったのだ。
例え、現在のつくしに、記憶が有ろうと無かろうと…。


云わば…。
此の時の司にとって、漸く、自身が愛するつくしに触れる事が出来て居たという訳…だったのだ。


だからこそ…。
此の時の司には、自身が愛するつくしから離れられる筈等無かったのだ。


なので、此の時の司は、自身が愛するつくしに言えた言葉だったのだ。


「分~ってるよ。
 分~ってるからこそ…。
 お前から離れねぇといけねぇ事も、今の俺には、分かってる。
 其れに、今のお前には、俺への気持ちはねぇ事も、理解してる。
 けど…よ。
 今の俺には、お前しか居ねぇんだよ。
 だから…よ。
 ちょっと…だけで良いんだ。
 暫く、此のままで、居ても良いか?」と…。


だからだったのだろう。
此の時のつくしは、そんな風に、寂し気に、辛そうに話しして来た司に対して、反論の言葉も、司に告げる事が出来なかったのだ。


だからこそ…。
此の時のつくしは、何も言い返す事無く、司の言う通りに、微動だにせずに、ジーっと、唯、司に抱き締められた状態で居たのだった。



しかし、暫く、そんな状態だった司とつくしだったのだが…。
何時しか、つくしの顔は、歪み始めたのだ。


実は、此の時のつくしの脳裏を過ったのは、他でも無い。
司とつくしが、まだ、高等部当時の例の『土星』を観たシーンの其の後だったのだ。


云わば…。
此の時のつくしの脳裏に蘇って居たのは…。
高等部当時の司とつくしが、あの『土星』を観た後に…。
無理矢理、つくしを倒して(?)、司がつくしにkissをして来た後に、司が、つくしの胸を触ったシーンだったのだ。


だからこそ…。
此の時のつくしの顔は、歪み始めて居たのだ。


何故なら…。
其の時のシーンが、つくしの頭の中を、占拠し始めて居たから…だったのだ。



だからだったのだろう。
此の時のつくしは苦しそうに、事の発端で在る 当の本人の司に言い始めて居たのだった。


「道明寺…。
 あの頃は、確か、此の後…。
 道明寺は、嫌がる私を、無理矢理、倒して…。
 無理矢理、私に、kissをして来たんだよね。
 そして…。」と…。


其処で、つくしは、其れ以上の言葉が、つくし自身の口からは出る事無く…。
此の時のつくしは、顔を俯かせて、苦しそうにして居たのだ。


だからだったのだ。
此の時の司は、思って居たのだ。


“何で、牧野は、そう言うシーンばかり、思い出してんだよ‼
 思い出すべき所は、もっと、他にも在んだろ?”と…。



だが、此の時の司にとって、現在の記憶しか無いつくしを、其れ以上、傷付けたくは無かったのだ。


云わば…。
其の事だけは、司の本心で在り、事実だったのだ。


だからこそ…。
此の時の司には、つくしに言えた言葉だったのだ。


「其れ以上…。
 お前が、俺に言わねぇでも、俺にも、分~ってるよ。
 だからこそ…。
 其れ以上、お前に、無理させる気は、毛頭ねぇよ。
 其れに、今の俺は、お前に、嫌われる事の方が、怖ぇんで…な。
 其れと、今の俺は、生憎、あの頃のバカだった頃の俺じゃねぇんだよ。
 お前の今の気持ち位ぇ、分~ってるって…。
 其れに、お前自身の気持ちを、俺は、大切にしてぇと思ってるよ。」と…。



だが、此の時の司は、悟って居たのだ。
自身が抱き締めて居るつくしの身体が、小刻みに震え始めて居る事を…。


だが、此の時の司には、如何しても、そんな状況のつくしでさえ、つくしから離れて遣る事が出来無かったのだ。


もし、此のまま、自分自身が、つくしから離れれば…。
其れは、終わりを意味して居るかの様に、此の時の司には、思えて居たのだ。



だが、何時迄経っても、自身から離れ様とし無い司に、痺れを切らしたかの様に、暫くしてから、此の時のつくしは、司に、言って除けるのだった。


「だったら…。
 今直ぐ、私から離れてよ。」と…。



だが、そんな風に、自身が愛するつくしから言われても、此の時の司は、そう言って来たつくしから、尚も、離れて遣る事が出来ずに居たのだ。


実は、此の時の司は、久し振りに、愛するつくしに触れた事で、また、抱き締めた事で、つくし自身を、味わって居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司にも、分かって居ても、自身が愛するつくしから離れる事が出来ずに居たのだった。



そして、漸く、つくしから離れる事が出来た司にとっては、唯、つくしの首に腕を回して、抱き締めて居たに過ぎ無かったのだ。


だが、此の時の司には、何故か?
罪悪感が残って居たのだ。


何故なら…。
一瞬では有ったとしても、此の時のつくし自身、記憶を取り戻した様なものだったのだ。


だが、其れは、例の『土星のネックレス』に寄って、つくしの記憶が蘇って居たのでは無く…。
司に抱き締められた事に寄り、つくしの記憶は、一瞬だけ、蘇ったのだ。


当初、司の思惑は、“此の『土星のネックレス』が、牧野の記憶を蘇らせる『キーポイント』だったら、良いのになぁ~。”と、考えて居たのだ。


だが、皮肉にも、つくしの記憶が、一瞬だけ、蘇ったのは、(例の)『土星のネックレス』では無く…。
自分自身が抱き締めた事に寄るモノだったと分かったのだ。


其れは其れで、司にとっては、嬉しい筈なのだが…。
此の時の司には、良しとは、思えなかったのだ。


何故なら…。
結局、つくしの記憶は、一部分だけ…。
しかも、一瞬だけ、つくしの記憶が過った程度で在って…。
所謂、つくしの記憶の全てが戻ったという訳では無かったから…だったのだ。



だからこそ…。
後々の司は、また、振り出しに戻って居た事を、痛感する事に成るのだった。


そして、此の時の司は、思って居たのだった。


“結局、『土星のネックレス』は、牧野の記憶を戻す為の『キーポイント』じゃねぇって事
 だよな。
 じゃあ、牧野の記憶を戻す為の『キーポイント』は、一体、何なんだ⁉”と…。



そして、其の後の司は、そんな風に考える日々だった事は言うまでも無かったのだ。



<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  60.』は、短めに終わって居る事
 を、お詫び申し上げます。
 了承の程、宜しくお願い致します。>

自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  59.



司は、あの望遠鏡で見た『土星』のシチュエーションが、司とつくしにとっての『キーポイント』で、有って欲しいと願って居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司は、あの当時と同じ様なシチュエーションで、つくしを部屋から連れ出したかったのだ。
そうする事で、今の司には、何故か、勝手に、つくしの記憶が、戻る様な気がして居たのだ。


司の時は、『司』目掛けて、つくしが投げたあの思い出のホームランボールが、司の記憶を取り戻した『キーポイント』だったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時の司は、つくしの記憶を取り戻す為の『キーポイント』が、例の『土星のネックレス』で、有って欲しいと願って居たという訳…だったのだ。



そして、司は、実行に移す事にしたのだった。
先ずは、司は、つくしの自室の『内線TEL』に、TELを掛けて視たのだ。


「牧野…。
 見せてぇもんが有る。
 今から、部屋を出て来いよ‼」と…。


だが、此の時のつくしは、司に、悪態を突いて居たのだ。


“えっ??
 何で?
 今の時間が、何時なのか?
 道明寺は、分かってて、私にTELして来たの?
 今の時間は、夜中だよ。
 夜中の12時だよ‼
 私には、意味が分かんないんですけど…。”と…。


だからだったのだろう。
司は、其れでも、つくしに言って除けるのだった。


「良いから、出て来い‼
 お前が来ねぇなら、俺が、お前の部屋に行くまで…だ。」と…。


司からのそんな言葉は、半ば、強制的と言うのか?
端から観れば、脅しとも取れる様な言葉だったのだ。


そして、司は、そう言ったまま、TELを切るや否や、つくしの自室に向かうのだった。



実は、此の時の司には、つくしが、そう言って来るだろう事は、予測出来て居たのだ。


何故なら…。
此の時の司は、日本に帰国して帰って来てから、つくしの様子を、ジーっと、確認して居たのだ。
だからこそ…。
其の上で、此の時の司は、思って居たのだ。


“やっぱり、牧野は、牧野…だ。
 牧野の頭の中で、俺の記憶が有ろうと、無かろうと…。
 今の牧野は、あの頃と、全く、変わっちゃあ、居ねぇな。”と…。


なので、司は、『当たって砕けろ‼』と、いう訳では無かったのだが、つくしに遠慮する事無く、あの頃と同じ様に、つくしに、ぶつかって視る事にして居たのだった。
勿論、其れには、あきらからの助言が有った事は言うまでも無かったのだが…。


だからこそ…。
つくしの自室に突撃して、つくしを或る部屋に、連れ出そうと思って居たのだ。



実は、此の日、つくしを連れ出そうとして居た司は、あの時と同じ様に、世間では、『夜中』と言われる様な時間に、態と、つくしにTELして居たのだ。


何故なら…。
あの頃と同じ様なシチュエーションを、演出したかったのだ。


だからこそ…。
態と、此の時間に、つくしに、TELを掛けて居たのだ。
しかも、『土星』を観るには、此の時間しか無かったのだから、仕方ないと言えば、仕方なかったのだ。


言う成れば…。
司が、つくしを呼び出すには、此の時間しか無かったという訳…だったのだ。



そして、司は、あの時と同じ様に、つくしの部屋のドアをノックもせずに、つくしが、部屋から出て来る事を、唯、待って居たのだ。
だが、あの頃と違うのは、つくしは、何時(いつ)迄経っても、部屋から出て来そうに無かったのだ。


だからだったのだ。
司は、痺れを切らしたかの様に、つくしの部屋のドアをノックもせずに、入って行ったのだ。


其れに、驚愕したのは、つくしだったのだ。
だが、司は、あの時と同じ様に、つくしに、悪態を突くのだった。


「遅い。」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、驚愕顔のまま、司に、言って除けるのだった。


「“遅い。”って、言われても、私は、あんたと約束した訳じゃ無いでしょ⁉
 なのに、何で、私は、あんたから、“遅い。”って、言われなきゃ、成んないのよ‼」と…。


だからだったのだろう。
そんな風に、言い返して来たつくしの言葉を聞いて、此の時の司は、思って居たのだ。


“何か、あの頃と、シチュエーションが違って来てる様に感じるが、仕方ねぇな。
 其れだけ、時が経ったって、事だよな。”と…。


其処で、司は、取り敢えず、つくしを、部屋から連れ出そうとするのだった。


「るせぇな‼
 遅く無きゃ出来ねぇんだよ。」と…。


あの時と同じセリフを、司は、態と、つくしに、言って視たのだ。
だが、其の時のつくしの反応は、年齢のせいなのか、至って、冷静だったのだ。


「はぁ~??
 あんた、何、言っての?
 訳分かんない。
 私は、もう、寝ようと思って居たんだよ。
 いい加減にしてよね。」と…。


其処で、司は、更に、思って居たのだ。


“『牧野の頭の中で、俺の記憶が有ろうと、無かろうと…。
  今の牧野は、あの頃と、全く、変わっちゃあ、居ねぇな。』と、思って居たが…。
 人間、年を取ると、やっぱ、考え方も変わって来るという事か?”と…。


だが、其れでも、此の時の司にとっては、実行に移すしか無かったのだ。
だからこそ…。
此の時の司は、必死で、つくしに説得し始めるのだった。


「良いから、俺に就いて来い‼
 良いもん見せて遣るから…よ。」と…。


だからだったのだ。
つくしは、渋々、司に就いて行く事にしたのだった。


「分かったわよ。
 けど…ね。
 私の睡眠時間を削るんだから…。
 良いもんじゃ無かったら、承知し無いんだから…ね。」と…。


其処で、司も、言い切るかの様に、そう言って来たつくしに、返答するのだった。


「ああ。 
 お前が、納得し無かった時は、殴っても、蹴って来ても、良いぞ‼」と…。


だからだったのだろう。
此の時点に於いてのつくしは、渋々、司に就いて行く事にしたという訳だったのだ。



そして、此の時の司は、あの頃と同じの様に、セッティングに失敗して、時間が掛からない様に、先に、望遠鏡をセッティングして置いたのだった。


何故なら…。
現在のつくしは、司との過去の記憶を失くして居るのだ。


云わば…。
其の当時の記憶を失って居る現在のつくし成らば…。
望遠鏡のセッティングに時間が掛かれば、つくしは怒り出して、「部屋に帰る。」と、言い出し兼ねないのだ。


だからこそ…。
司は、事前に、望遠鏡をセッティングして置いたという訳…だったのだ。



其処で、バルコニーの扉を開けた司と共に、バルコニーに出たつくしは、バルコニーにセッティングされて居る望遠鏡を見て、此の時のつくしは、驚愕するのだった。


何故なら…。
此の時のつくしは、考えてしまって居たのだ。


“今から、何が始まるの?”と…。



其処に、司は、最終チェックをする為に、先に、望遠鏡を覗いて居たのだが、異常が無いと判断出来たので、不思議そうにして居るつくしに、言って除けるのだった。


「牧野…。
 (望遠鏡を)覗いて視ろよ‼」と…。


だからだったのだ。
つくしは、司の言う通りに、望遠鏡を覗き始めるのだった。
そして、其処(望遠鏡)に見えたのは、勿論の『土星』だったのだ。


其処で、『土星』を観た此の時のつくしのリアクションは、あの頃と、全く、変わって居なかったのだ。


「あっ‼
 何、あれっ⁉
 『土星』…?
 凄~い‼
 ちっちゃな輪っかが付いてる。
 可愛いっ‼
 地球から、見えるんだぁ~。
 嘘みたい。
 ねっ、此れって、ネックレスにしたい大きさじゃ無い⁉」と…。


実は、そんなつくしのリアクション と 言葉は、今の司にとっては、欲しいリアクション と 言葉だったのだ。


だからこそ…。
此の時の司の頭の中では、“よっしゃー!”と、叫んで居たのだった。


言う成れば…。
此の時のつくしは、十中八九、そんな司の罠に嵌って居たと言えたのだ。



其処で、司は、あの頃と違う形で、つくしに例の『土星のネックレス』を見せて居たのだ。
実は、司のそんな見せ方とは…。
望遠鏡を覗いた状態で、司にそんな言葉を投げ掛けて居たつくしに対して、司は、望遠鏡のレンズ越しから、例の『土星のネックレス』を見せて居たのだ。
其れには、つくし自身、驚愕するのだった。


だからこそ…。
此の時のつくしは、“手品…⁉”と、不思議がり乍らも、望遠鏡から自身の目を放して、司の顔を、唯、ジーっと、見詰めて居たのだ。


其処で、司は、そんな顔付きのつくしに、「ほらっ‼」と、手渡すのだった。


そして、そう言って、例の『土星のネックレス』を手渡して来た司から、反射的に、つくしは、例の『土星のネックレス』を受け取って居たのだった。


其処で、穴が開くのでは無いかと、誰もが思う位に、暫くの間、其の『土星のネックレス』を、見詰めて居たつくしは、漸く、司に、訊き始めるのだった。


「此の『土星のネックレス』は…?」と…。


其処で、司は、此の『土星のネックレス』の意味を、つくしに話しし始めるのだった。


「此の『土星のネックレス』は、俺等が、まだ、高等部のガキの頃に、お前が、此の道明寺
 邸で、俺専用使用人をしてた時に、プレゼントして遣った『(土星の)ネックレス』だ。
 俺とお前は、星占いだと、同じ『土星人』らしい。
 だから…よ。
 同じシチュエーションで、俺からお前に、プレゼントして遣ったんだ。
 けど…な。
 俺のせいで、お前が、こんな身体に成ったろ。
 其の時に、倒れたお前が、(道明寺総合)病院に運ばれた。
 で、運ばれた時に、ナースが、牧野の首から外して、牧野のお袋さんに預けたらしい。
 で、俺は、牧野のお袋さんから返されたんだ。
 だから…な。
 此の『土星のネックレス』は、元々、お前のもんだ。
 俺からお前にプレゼントしたんだから…な。
 だから…な。
 “要らねぇ(無い)。”とか、言わずに、受け取って欲しい。」と…。


其処で、司は、あの頃と同じ様に、部屋の中につくしを入れて、つくしから、再度、『土星のネックレス』を受け取り、つくしの首に着けて遣るのだった。


「着けて遣る。
 後ろ向きな。」と、言い乍ら…。


其処で、つくしは、あの頃とは違って、素直に、後ろを向くのだった。



だが、此の時の司の心蔵は、煩い位に、ドキドキと音が鳴って居て、司の頭の中では、既に、此の次のシーンが、浮かんで居たのだった。
そして、司の頭の中では、悪魔が囁いて居たのだった。


“牧野に抱き着けっ‼”と…。


だが、つくしを、此れ以上、傷付けたくない司は、そんな悪魔の囁きに応じる事無く、唯、つくしの首に、例の『土星のネックレス』を着けて遣る事だけしか出来なかったのだ。


云わば…。
此の時の司は、此れ以上、行動出来ずに、暫くの間、唯、ジーっと、佇んで居ただけという訳…だったのだ。



<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  59.』に出て来る一部のセリフの
 中には、神尾葉子先生の漫画『花より男子』のセリフを、勝手に、拝借して、記載致して
 折ります。
 神尾葉子先生に於かれましては、勝手に、拝借致して折ります事を、お詫び申し上げま
 す。
 また、関係者各位 様に於かれましても、勝手致して折ります事を、お詫び申し上げま
 す。>