人間恐怖症…<つかつく> 115.
<此の二次小説『人間恐怖症…<つかつく> 115.』は、一部の文面に、不快に思われ
るやも知れない表現が入って居ます。
了承の程、宜しくお願い致します。>
<此の二次小説『人間恐怖症…<つかつく> 115.』は、<『人間恐怖症…<つかつく
> 113.~114.』の補足部分を綴って居ます。
『補足的な一面』の意味でも在る『エピローグ』として、綴っております事を、お伝え致
します。>
【113.~114.のエピローグ ①】
F3&T3と美桜との再会の日の前に、司と進が、美桜に事情説明を行って居たのだ。
「美桜…。
聞いて欲しい事が有んだ。
俺と『牧野』が、高等部に通って居た頃の仲間が、美桜に会いたがってんだ。
もし、美桜が会っても構わねぇなら…。
会って遣って貰えねぇか?」と…。
だが、此の時の美桜は、如何して良いのか?
分からなかったのだ。
何故なら…。
F3&T3は、美桜の事は知らなくても、『牧野つくし』の事は、知って居るのだ。
美桜にとっては、自身の過去で在っても、美桜自身、『牧野つくし』の記憶が無い事で、F3&T3に、“失礼な事に成らないだろうか?”と、危惧して居たのだ。
だからだったのかも知れない。
其の時の美桜には、素直な気持ちで、“会う。”とは、言えなかったのだ。
だが、此処で、進が、美桜に、話しし始めるのだった。
「姉さん…。
難しく考えなくて良いんじゃないかな?
実際、俺も、皆さんの事は、良~く知って居るんだし…。
其れに、皆さんは、姉さんの事情の事も、良~く知って居るよ。
だから…。
無理する必要は無いと思うけど…。
でも、会って視る事で、また、視野が広がるんじゃないかな?
其れに、来年4月に成れば、潤が、幼稚舎に入舎する事に成る。
そう成れば…。
見ず知らずの親御さんとも、知り合いに成る必要が有るんでしょ。
其の練習だと思えば良いんだよ。
潤の為にも、少しずつ…。
此れからは、過呼吸を、克服して行く必要性が有るんじゃない?」と…。
進は、努めて、サラッと、言って除けるのだった。
そんな進を、傍で、観て居た司は、思うのだった。
“進も、頼もしく成って来たじゃねぇか?”と…。
司にとっての進は、何時迄経っても、『中学生の進』なのだ。
だが、司が、美桜と再会するまでの間…。
美桜を支えて来たのは、確かに、弟で在る 進だったのだ。
そんな事を考えれば…。
進が、頼れる存在に、成長して居ても、可笑しく無かったのだ。
そして、美桜は、漸く、口を開いたのだった。
「そうよね。
何時までも、古菱邸の中だけでは、生きてはいけないわよね。
元々、私も知って居る方々なのよね。
そうよね。
会って視るわ。」と…。
そうなのだ。
此の時点に於いての美桜は、そう言って居たし…。
実際、そう考えても居たのだった。
だが、当日に成って…。
実際の美桜は、朝から、身体の震えが、止まらずに居たのだった。
そんな美桜を、傍で、観て居た司は、美桜を気遣うのだった。
「美桜…。
大丈夫か?
もし、無理なら…。
あいつ等に連絡するから、言えよ。」と…。
「………」
だが、此の時の美桜は、苦笑いだけで、言葉も出て来なかったのだ。
そして、美桜の身体の震えが止まらない様子を観て居た司は、美桜に言って除けるのだった。
勿論、司は、そんな美桜を、抱き締め乍ら、話しして居た事は言うまでも無いのだが…。
「なぁ~、美桜…。
もしかしたら…よ。
“記憶を取り戻すかも知れねぇ。”って、ビクついてるか?」と…。
其処で、美桜は、司の身体から顔を上げて、司の顔を、じーっと、観て居たのだった。
そして、司の目を見て居たのだった。
“司は、意地悪で言って居るのか?”と、一瞬、思ってしまった美桜だったのだが…。
そうでは無さそうだという事が分かった美桜は、改めて、司の身体に持たれて、話しし始めるのだった。
「ううん。
そうじゃ無いんだけど…。
でも、そう何でしょうね。」と…。
此の時の司は、美桜が、何を言いたいのか?
分かって居なかったのだ。
だからだったのかも知れない。
司は、美桜に、訊き始めるのだった。
「何だよ?
其の言い方は…。」と…。
なので、美桜は、自身の今の複雑な思いを、司に話しし始めるのだった。
「如何話せば、良いのか?
今の私には、分からないんだけど…。
きっと、過去の自分自身を知る事が怖いんだと思うの。
過去の私が、どんな人間だったのか?
司や進から、聞いて…。
何と無くは、分かった様な気がするの。
でも、彼等に会って…。
全てを知ってしまったら…。
“其の後の私は、如何成るんだろう。”と…。
もしかしたら…。
“過去の私自身の事を知って、私は、後悔しないだろうか?”とか…。
“聞かなければ良かったと、思うんだろうか?”とか…。
そんな風に、思ってしまうの。
そう思えば思う程…。
身体が、膠着して、震えて来るの。
如何しよう。
司…。」
そんな風に訊いて来る美桜に、司は、更に、きつく美桜の身体を抱き締め乍ら、返答するのだった。
「怖いと思うなら…。
あいつ等には、会わねぇ方が良い。
前にも話ししたと思うが…。
俺も、記憶を失くして居た時期が在った。
記憶の無かった頃の俺は、如何し様もねぇ男だった。
姉貴から、“失くした記憶の大きさに、打ち拉がれて居る様ね。”と、言われる程…。
記憶のねぇ頃の俺は、精神的に腐っていた。
でも…な。
『牧野つくし』の記憶を取り戻した時の俺は、何もかもが、クリアに成った。
気持ちも、何時も、どんよりして居たんだが…。
身も心も、すっきりしたかの様に、視界がはっきりし始めたんだ。
どんなに、記憶を失くして居た事を後悔したか分からねぇ。
でも、其の後悔は、忘れて居た自分自身に対する後悔だった。
だから…よ。
俺は、一度でも、記憶を取り戻せた事に、後悔した事はねぇよ。
けど…。
今の美桜が、【怖がっている】という気持ちは、“記憶を取り戻すかも知れない。”と、言
う怖さだろ?
だと言う事は…。
記憶を取り戻せば…。
美桜は、きっと、あいつ等に会った事を後悔する。
だったら…。
会わねぇ方が良いだろ?」と…。
其の時だったのだ。
美桜が、司の顔を、下から覗き込むかの様に、観て居たのだ。
此の時の司は、美桜の顔を上から覗き込む様に、観て居たのだった。
所謂、司と美桜の目は、ばっちり、合って居たのだ。
見詰め合っていたのだった。
司が、心配そうに、美桜を観て居れば…。
美桜は、司から聞いた話しに、唯、司を、不安そうに、観て居たのだった。
だからだったのかも知れない。
美桜は、決心したかの様に、司に伝えるのだった。
其れは、美桜が、自身の不安を払拭する為でも有ったのだ。
「もし…。
私が、過去の私の記憶を取り戻したとしても…。
司は、今迄通り、私の傍に、居てくれる?
今の私じゃ無くても…。
過去の私に、戻ったとしても…。
司は、私の傍に、ずーっと、一緒に、居てくれる?」と…。
司は、そんな風に不安な顔付きで、訊いて来る美桜に、即答するのだった。
「ああ。
当たり前ぇだろ。
俺は、今の美桜も、過去の美桜も…。
何方も、同じだけ、愛してる。
だから…。
ぜってぇ、離れねぇから、安心しろ‼」と…。
其処で、美桜は、司に、頷き乍ら、返答するのだった。
「じゃあ、会って視る。
進が、言う様に…。
潤の母親で在る以上…。
何時までも、(古菱)邸の中だけで、過ごす訳には、いかないと思うの。
だから…。
先ずは、彼等の手を借りる事にして視るわ。」と…。
なので、司には、そんな美桜が、心配では在ったのだが…。
美桜の此れからを想い、美桜の決意に、従う事にしたのだった。
そして、司は、心の中で、思うのだった。
“こんな素直な気持ちを言葉にして言って来る美桜を観る事が出来るのは、此れで、最後か
も知れねぇな。”と…。
だが…。
此の時の司の頭の中では、既に、美桜が、記憶を取り戻し…。
『牧野つくし』に、戻った時に備えて、対処方法を、密かに、考え始めて居たのだった。
