好きに成ってしまった訳…<あき桜> 14.
<あきらside>
俺は、桜子に桜子の気持ちを聞き出そうと、呼び出した。
桜子は、妙に、スッキリ(?)と言うか、顔付がいつもと何と無く違うように感じた。
桜子の顔付を見て、答えは出ているのだろうと理解した俺は、ダイレクトに桜子の気持ちを確認した。
「桜子、もう、気持ちの踏ん切りは付いてるよな?
聞かせてくれねぇか、桜子の気持ちを…?」
「美作さん、その前に、私の現状をお話ししても宜しかったですか?」
桜子の現状?
俺とは付き合えねぇって言う何か訳でも有んのか?
聞くのが怖ぇ~⤵。
でも、聞かなきゃ、分かんねぇよな?
「ああ、話ししてくれ⤵。」
そして、桜子から、今までの行い(?)、所謂、今まで、浮名を流していた訳・何故、特定の男性と付き合おうとしなかったのかという訳を知らされた。
だから、俺と付き合えねぇとでも言うのか?
有り得ねぇ…‼
俺は、桜子の整形には拘っちゃいねぇ…⤴。
って、言うより、忘れてた。
と、言うよりも、『其処かよ‼』って、感じ。
俺は、桜子自身に惚れたんだ。
顔で、惚れた訳じゃねぇ⤴。
其処は嘘偽りねぇ⤴。
なのにだ、そんな断り方、有りかよ?
もっと、体裁の良い、断り方も有るだろ?
桜子から聞かされた俺が、そう簡単に引くとでも思ってんのかよ⤵。
そう思った俺は、妙に苛付いて、言わないで於こうと思っていた言葉を口走っていた。
「なあ、桜子、そんな事くれぇで、俺を振るなよ‼」
「………えっ?」
「俺はな、桜子自身が良いんだよ⤴。
桜子の顔で惚れた訳じゃねぇ⤴。
俺はな、今まで、年下も、同い年も、年近も『ノーサンキュ』だった。
そんな俺が、何故、年下の桜子、何だと思う?」
桜子は首を傾げながら、俺を見詰めていた。
そんな目で俺を見るな‼
気持ちを抑え切れなくなるだろ⤴。
「………」
「俺はな、桜子。
あの日、お前が、あの3人組の女に絡まれていた時の桜子の対応が、年下なのに妙に大
人で、却って、放って置けなくなったんだよ‼
グッと来たというか…⤵。
あの時は、照れも有って、“良う、分からん。”って、言ったけどな。」
「………」
桜子の顔は驚愕さを帯びて来た。
「後な、あの、バラバラな性格のT3を、しかも、滋まで纏め上げているその対応に、何
時も舌を巻いていたんだ。
『T4で一番下の桜子が一番、大人に見える』、
その姿に、グッと来てたんだよ‼」
桜子は何も言えねぇのか、びっくりしてるのか、目を見開いて、俺を見詰めて来る。
「俺は、あの時の桜子を見ていて、年下とか、同い年とか、年近とか、年上と
か、そう言うんじゃなかったんだって思えたんだよ。
俺はな、桜子。
桜子自身に惚れたんだよ‼
桜子自身が良いんだよ‼
なあ、桜子、分かれよ‼
俺を振るなよ‼」
俺は必死だった。