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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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類の後悔 と 桜子の後悔【会いたい】…<つかつく>  番外編




3月30日…類君のBirthday



【『F3の疑問 と 類の後悔【会いたい】…<つかつく>  番外編』 と 『つくしの鬼
 ごっこ【会いたい】…<つかつく>  プロローグ』のエピローグ】


英徳高校も夏期休暇に入った或る7月末の事…だったのだ。
英徳高校が夏期休暇に入った事で油断して居た訳では無かったのだが、つくしの様子を窺う為に、漸く、桜子がつくし達 牧野家が住んで居たアパートに向かった時には、既に、其のアパートは蛻(もぬけ)の殻と成って居たのだった。


だからだったのだ。
其の後の桜子は、慌てて、英徳学園に向かうのだった。
何故、桜子が慌てて英徳学園に向かったのかと言うと、其れは、つくしの在籍確認をする為…だったのだ。


だが、桜子の其の思いとは裏腹に、つくしは、既に、自主退学届を提出した後…だったのだ。


なので、桜子は、つくしが、英徳高校での成績表を求めたか如何かを確認して視たのだが、「“成績表は必要有りません。”と、牧野さんから言われました。」との事だった。


“もし、先輩が英徳高校での成績表を求めたので有れば、何処かの高校に転校手続きを取って居る可能性が『0(ゼロ)』では無い。”と、桜子が認識して居たからこそ、そう確認して視たのだった。


勿論、つくしが、自身の仲間で在る F3&T3に何も言わず、また、『鬼ごっこ』を始めた事は、少し…否、かなり、複雑な思いに駆られて居る桜子…だったのだが…。
年がら年中、ゴタゴタに巻き込まれて居るつくしなので、“また、先輩の周りで、突発的な出来事が起こったのだろう。”と、思わなくも無い桜子…だったのだ。


だが、其れでも、つくしの事が心配で堪らない桜子は、先ずは、優紀に連絡を入れるのだった。
勿論、此の時の桜子は、優紀の顔の表情を見たいという思いも有り、ビデオ通話にて、連絡を入れて居たのだった。


「優紀さん…先輩が何方に居らっしゃるのか?
 ご存知在りません?
 先輩の携帯に繋がらないんです。」と…。


其処で、実は、優紀もつくしに連絡を入れて視た事を桜子に伝えるのだった。


「そう何です。
 私もつくしに連絡して視たんですけど、繋がらなくて…。
 団子屋の女将さんには、バイトを辞める事だけ、つくしから連絡が有ったそう何です。
 で、今日、久々に、バイトに行って視たら、女将さんから、“つくしちゃんの事で何か知
 ってる?”って、訊かれたんですけど、私…何も知らなくて…。
 “明日、つくしの様子を見に行こうかな。”って、考えて居た所…だったんです。」と…。


此の時の桜子は、“万事休すかも…。”と、嫌な事ばかり、頭に浮かんでは消える状況…だったのだ。


云わば…。
此の時の桜子は後悔して居たのだ。


“何故、私は、先輩の様子を、もっと、ちゃんと、見て置かなかったんだろう。
 こう成る事は、薄々、気が付いて居た筈なのに…。”と…。


実は、桜子がそんな風に後悔して居たのには理由が有ったのだ。
其れは、此れ迄のつくしが『鬼ごっこ』という名の『逃走魔』…だったからなのだ。


云わば…。
此れ迄のつくしには『逃走癖』が有ったのだ。


何故なら…。
【自分の事より、人の事…。
 人に迷惑を掛ける位なら、自分自身で対処した方が良い。】と、考える様な少女…だったのだ。


しかも、其れに輪を掛けて、其の当時のつくしの恋人だった司でさえも梃子摺る位に、実は、つくしは頑固…だったのだ。


思った事は貫き通す。
つくし自身、誠実で人にも優しい所が有る一方で、良い意味でも悪い意味でも、強情っぱりな所も見え隠れして居たのだ。


だからこそ…。
桜子は、そんなつくしの事が心配で心配で仕方無かったのだ。



其処で、桜子は、其の次に、あきらに連絡を入れるのだった。
此の時の桜子は、あきらへの連絡の際、ビデオ通話にて、連絡を入れて居たのだった。


「美作さん…お忙しい所、申し訳御座いません。
 実は、また、先輩が『鬼ごっこ』して居らっしゃる様…何です。
 如何しましょうか?」と…。


其処で、あきらは、言い難そうに、桜子に伝えるのだった。


「実は、今の俺はイタリア…何だわ。
 今直ぐ、日本に帰国してぇんだけど…よ。
 俺は、今直ぐ、帰れそうにねぇんだわ。
 其れに、確か、総二郎も今は京都…だったと思うわ。
 京都で、茶会が有るとか言ってたから…な。
 類…だったら、今は、東京だと思う。
 先ずは、類ん家(ち)に行って、類から判断を仰いで貰ってくれ‼
 俺も日本に帰国出来たら、牧野の捜索に加わるから…よ。
 総二郎には、俺の方から伝えて置くわ。」と…。


だからだったのだ。
此の時の桜子は、“仕方が無いだろう。”と、判断した事で、あきらに了承の意を伝えるのだった。


「はい、分かりました。
 花沢邸に行って来ます。」と…。



そして、此の後の桜子は、直ぐに、類に連絡を入れて花沢邸に向かうのだった。


「花沢さん…お忙しい所、申し訳御座いません。
 先程、お電話でも申し上げました通り、また、先輩が居なく成りました。
 美作さんに連絡を入れて視たんですが、現在は、イタリアだそうで、直ぐに、帰国出来無
 いそうです。
 其れで、美作さんから、花沢さんに判断を仰いで貰う様に…と、言付かりましたので、本
 日は、お邪魔させて頂きました。
 如何しましょうか?」と…。


実は、類は、“何時(いつ)かは、こんな日が来るんじゃ無いだろうか?”と、不安に思って居た事は事実…だったのだ。


だからだったのだ。
此の時の類の返答の言葉は、桜子自身、予期して居ない言葉…だったのだ。


「そう、やっぱり、牧野は、また、『鬼ごっこ』を始めちゃったの。
 俺も、大学に入ってからは、父さんに就いて、良く海外に飛んでるから、牧野の事は、実
 は、不安だったんだよね。
 司の母ちゃんが牧野の事を認めた事で、“もしかしたら、道明寺家が牧野にSPを就けてる
 かも…。”って、思って居たから、“差し出がましい事は止めて置こう。”と、考えて、牧野
 にSPを就けて置なかったんだよね。
 こう成るんだったら、俺も牧野にSPを就けて置くべきだったわ。
 もう、遅いけど…ね。」と…。


其処で、桜子は、そんな風に、自身に話しして来た類に訊き始めるのだった。


「では、花沢さんは、先輩の捜索を為さらないおつもりですか?」と…。


だが、此の時の類の顔付きは真剣さを増し、桜子に言って除けるのだった。


「そうじゃ無いよ。
 俺も牧野を探すよ。
 唯、後悔してるだけ…。
 “俺とした事が…。”って…さ。」と…。


だからだったのだ。
先ずは、類 と 桜子のそれぞれが先行で、つくしの捜索を開始したのだった。



そして、桜子は、滋にも連絡を入れたのだ。
勿論のLINEだった事は言うまでも無かったのだが…。


『先輩が居なく成りました。
 現在、東京に居るのは、優紀さんは勿論…何ですが、F3 と 滋さん と 私の中では、
 花沢さん と 私だけなので、それぞれが先行で捜索して居ます。
 もしも、滋さんが日本に帰国出来そうでしたら、一度、会ってお話ししませんか?』と…。


だからだったのだ。
此の時の滋は忙しかったのか?
『了解』と、返答が来ただけで、其れ以降、連絡は途絶えたのだった。


だが、翌日と成り、滋から桜子の携帯にLINEが入って来たのだった。


『何か分かったら、私にも連絡入れて!
 今の私は、忙しくて手が離せそうに無いけど、近い内に、必ず、日本に帰国するから…。
 宜しくね、桜子!』と…。


だからだったのだろう。
此の時の桜子は、滋が忙しいと思って居た事も有り、『了解しました。』とだけ、滋に返答するのだった。



そして、其の後、総二郎が京都から東京に戻って来た事も有り、それぞれが先行で、つくしの捜索を開始して居た類 と 桜子に交じって、桜子から説明を受けた総二郎も捜索を開始するのだった。


そして、更に、8月中旬の日本で言えば、お盆の頃に成って、あきら と 滋も日本に帰国して帰って来た事から、一度、F3&T3で集まる事としたのだった。


実は、先行で、つくしの捜索を開始して居た類 と 桜子のそれぞれの下にも、後から加わって捜索を開始して居た総二郎の下にも、良い報告が出来る様な情報は舞い込んで居なかったのだ。


だからだったのだ。
あきらは、類 と 総二郎 と 桜子からそんな報告を受けた事で、頭を抱えるのだった。


「マジで、牧野って女は、『逃走魔』だよな。
 逃げ足は速ぇし…よ。
 『鬼ごっこ』も上手と来た!
 俺は、一生、牧野を探せねぇ様な気がするわ。」と、言い乍ら…。


其処で、滋は、あきらの肩を叩きつつも、あきらに発破を掛け乍ら言い始めるのだった。


「何言ってんのよ。
 逃げ足が速かろうと、『鬼ごっこ』が上手かろうと、『逃走魔』で在ろうと…。
 私達は、つくしの仲間として、つくしを探さなきゃいけないの。
 良いわね、あきら君!」と…。


そして、滋のそんな言い分を聞いて居た桜子も、言い始めるのだった。


「そうですわね。
 滋さんの仰る通りですわ。
 私は、先輩の身に何か有ったんだと思うんです。
 本来、どんなに先輩が『鬼ごっこ』が上手でも、私達に探せない筈が無いと思うんです。
 私達 F3&T4の絆は、こんな物じゃ無いと思いますし…。
 其れに、先輩を心から慕い、そして、先輩を想う私は、絶対に、先輩を見付け出して魅せ
 ますわ。」と、気合十分かの様に…。



だからだったのだろう。
そんなF3&T2を傍で見て居た優紀は、つくしに聞こえるかの様に、心の中で呟くのだった。


“つくしは、本当に、良い仲間を持ったね。
 つくしの為に、お忙しい中、時間を作って集まって、「ああでも無い、こうでも無い。」
 とか、「ああし様、こうし様…。」とか、真剣な顔をして、相談してくれて居るよ。
 つくしも『鬼ごっこ』して居ないで、早く、此処へ、帰って来て!”と…。



そして、滋に寄って刺激を受けた感の在る桜子は、F3(特に、総二郎 と あきら)を鼓舞するかの様に、類と共に、つくしの捜索作戦を立て始めるのだった。


だが、結局、其の日から一年経っても、つくし達 牧野家を見付ける事が出来無かったのだ。


だからだったのだろう。
F2&T3は、つくしの捜索を断念せざるを得なかったのだ。


だが、其れでも、類は諦め切れずに、更に一年、つくしの捜索を続けて居たのだった。


実の事を言うと、類が捜索を辞めた理由(わけ)は、あきらの話しを聞いたから…だったのだ。


「もしかしたら、牧野は、誰かに匿われて居るかも知れねぇ。
 其れ位ぇ、俺等から隠れて居てぇのかも…な。
 だったら、牧野を探さねぇのも友情っつーもんだろ?
 なぁ~、類…。」と…。


だからだったのだ。
そんな風にあきらから言われてしまった類は、其れ以上、探す気力も出ず、其の後、捜索を打ち切ったのだった。


勿論、此の時の類は、“はぁ~。”と、溜息を吐かず(つかず)にはいられなかった事も、また、事実…だったのだ。


だからだったのだろう。
其の後のつくしが如何成ったのか?
知ってしまった類は、後悔ばかりが募って居たのだった。



fin

つくしの鬼ごっこ【会いたい】…<つかつく>  プロローグ




【プロローグ】


NYに修行の旅に出た司を除いたF3&T4は、其の年の4月…。
F3は、英徳大学へ・滋は、永林大学へ・つくしは、英徳高校3年生に・優紀は、都立高校3年生に・桜子は、英徳高校2年生にそれぞれ進学・進級したのだ。


其の頃のつくしは、司がNYに渡米した事で、偶に、寂しそうな顔を見せる事は有っても、涙を見せる事は無かったのだ。


其れ寄りも、笑顔が絶えず、毎日を過ごして居たつくし…だったのだ。


何故なら…。
自身の両親で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子…そして、自身の弟で在る 進からの許しを得て、英徳高校3年生として、英徳高校に通える事を嬉しく思って居たから…だったのだ。



実は、つくし自身、あれ程、嫌だった英徳高校に残れた事がこんなに嬉しく思うだ何て…。
英徳高校に入学した当初 や 英徳高校2年生に進級した当初からすれば、”有り得ないっつーの‼”と、言いたく成っても可笑しくない位…此の当時のつくしは、英徳高校に染まって居たのだった。


其れはもしかしたら、其の当時のつくしからして視れば、『英徳高校』と言う場所は、『司と知り合った場所』だからこそ、唯一無二の存在に成って居たのかも知れない。



だが、其の司が二度もつくしだけの記憶を失ったのだ。
二度目は、失意のどん底に突き落とされた様なつくしが其処に居たのだった。


唯、其の当時のつくしの救いだったのは、司から、司との『二人だけの思い出』を貰ったという事だけが唯一の救いと云えたのだった。


其れ迄のつくしは、司に、「5年は掛かるかも…。」と、言って居た位、奥手な少女…だったのだ。


そんなつくしが自身の全てを司に任せたのだ。


云わば…。
其の時のつくしは、自身の身を司に委ねたのだった。



勿論、其の時の司は、そんなつくしの事が愛おしかったし、嬉しかったのだ。
なのに、愛おしかった筈のつくしだけの記憶を、司は、また、失ったのだ。


信じられない気持ちで居たつくし…。
だが、此れは、真実…だったのだ。
そして、其の後のつくしは、笑わなく成ってしまったのだ。


如何にかこうにか?
唯、そんな毎日を過ごして居たつくし…だったのだ。



実は、其の頃のF3&滋は、本格的に家業を手伝う様に成り、何時(いつ)しか、それぞれの大学に行く日が減って居たのだ。


だからだったのだ。
そんなつくしを一人で放って置けなくて、優紀&桜子は、常に、つくしの動向をチェックして居たのだ。



そんな頃…英徳高校も夏期休暇に入ったのだ。


実は、7月の第4週目に入った頃の事…だったのだ。
そんな頃につくしの妊娠が発覚したのだ。


つくしは、”心配掛けても…。“と、思い、自身の両親で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子に今迄言って来なかった『司の事』…そして、自身の『妊娠について』、話しして聞かせたのだった。


そして、つくしは、自身の両親で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子に、「産みたい。」と、宣言したのだ。


だが、例え、つくしが産む事が出来たとしても、今の牧野家では育てる事は出来無いかも知れないのだ。


何故なら…。
今の家族4人の生活も、ギリギリ…だったのだ。


此の状況を理解して居たつくしだったからこそ…。
つくしは、自身の両親で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子に、自身の気持ちを高らかと宣言したのだった。


「私は、お腹の中の赤ちゃんを産みたいの。
 此れから先も、私の傍に道明寺が居なくても私が寂しくない様に…って、道明寺がくれた
 私へのプレゼントの様な気がするの。
 実は、また道明寺が私だけの記憶を失くしたと知った時…。
 生きる糧を失くしてしまった様な気がしたの。
 でも、私のお腹の中には道明寺の赤ちゃんが居るの。
 だからこそ、私は、“お腹の中の赤ちゃんを産んで育てたい!”って、思ってる。
 お腹の中の赤ちゃんのお陰で、私にも生きて行く希望が持てたの。
 だから、お願い産ませて!」と…。



だが、つくしの母親で在る 牧野千恵子には心配して居る事も有ったのだ。


だからだったのだろう。
此の当時のつくしの母親で在る 牧野千恵子には言えた言葉…だったのだ。


「貴女はしっかりして居るからこそ、心配なのよ。
 “貴女(つくし)が崩れないか?”って…。
 『産む』という事は、其の後(あと)に、必ず、『育てる』という母親としての役目が待
 って居るわ。
 途中で、“辞~めた。”って、辞める事は出来無いし、ましてや、子供を放棄する事も出来
 無い。
 産んだ母親としての責任が伴うからよ。
 つくしは、此れ迄、パパ と ママを見て来たからこそ、生活する事の難しさを知って居
 ると思うの。
 だから、ママは、反対したい気もするのよ。
 貴女が苦労して居る所を此れ以上見たくないわ。」と…。


だからだったのかも知れない。
此の当時のつくしは、そんな話しをつくしの母親で在る 牧野千恵子から聞いた時、思ったのだった。


“私が英徳高校に入って苦労する羽目に成ったのは、ママの願望でも有ったんでし
 ょ!”と…。



だが、此の当時のつくしは真剣…だったのだ。


だからこそ…。
此の当時のつくしは、自身の母親で在る 牧野千恵子に言えた言葉…だったのだ。


「分かってる。
 苦労すると思う。
 でも、其れでも、私は、お腹の中の赤ちゃんを産みたい!
 其の為に、私は英徳高校を自主退学する。
 そして、私は働くわ。
 其れに、今は、丁度、夏休みだし…。
 英徳(高校)には、生徒も疎ら(まばら)だと思うし…ね。」と…。



だが、此の当時のつくしの母親で在る 牧野千恵子は、其れこそ、反対…だったのだ。


“折角、勉強して、苦労して入った(英徳)高校なのに…。”と、残念そうに…。


だが、此の当時のつくしの顔付きは、真剣…其のもの…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の当時のつくしの母親で在る 牧野千恵子は、つくしの揺るが無い顔付きを見て、反対する気も失せたのだった。


だからだったのだろう。
此の当時のつくしの母親で在る 牧野千恵子は、賛成はし無いが、反対もし無い。


だからだったのだ。
此の当時のつくしの母親で在る 牧野千恵子がつくしに言える言葉が有るとする成らば、こう言うしか無かったのだった。


「勝手にし為さい。」と…。



そして、つくしは、其の足で、英徳高校に向かい、担任に自主退学届を提出し、自宅に戻ったのだった。


其処に、丁度、連絡が有ったとかで、つくしの父親で在る 牧野晴夫の働き口が地方で見付かり、つくしも自身の両親で在る 牧野晴夫 と 牧野千恵子と一緒に地方に移り住む事にしたのだった。


本来、つくしの母親で在る 牧野千恵子は、例え、自身の夫で在る 牧野晴夫の働き口が、もしも、地方で見付かったとしても、つくし と 進姉弟だけでも東京に残し、東京で高校生活を送らせるつもりで居たのだった。


だからだったのだろう。
つくしの母親で在る 牧野千恵子からして視れば、当てが外れたという事と成るのだった。


そして、其の後の牧野家の面々は、つくしの父親で在る 牧野晴夫の働き口が在る地方に移り住んだという訳…だったのだ。



勿論、此の当時のつくしは誰にも何も言わず、東京の地を離れたのだった。


何故なら…。
F3&T3に迷惑を掛けたく無かったから…だったのだ。



そして、つくしは、其の後、3月3日の桃の節句の日に、つくしの幼少期の頃にそっくりな女の赤ちゃんを出産したのだった。


最初は、「勝手にし為さい。」と、言って居た其の当時のつくしの母親で在る 牧野千恵子は、自身の孫娘で在る ひなが誕生した事で、母親(つくし)よりも、精力的に、子育てに参加して居たのだった。


つくしからして視れば、そんな自身の母親で在る 牧野千恵子を見て居ると、“どっちがひなの母親なのよ⁉”と、言いたく成る位…だったのだ。


だが、そんな風に、心の中だけで愚痴を言って居るつくし…だったのだが、感謝して居たし、嬉しい悲鳴の様なモノ…だったのだ。


そして、其の後のひなは、笑いの絶えない牧野家の面々の下で、幼少期を過ごしたのだった。



PS.


『牧野つくし』が、「また、居なく成った。」と、言う話しを聞いた時の類は思うのだった。


“また、牧野の悪い癖が出たんだね。
 今度は、何処迄、『鬼ごっこ』して遊んで居るの。
 遠く迄、逃げ過ぎたら、俺は、見付けられないよ。
 牧野…早く、出てお出で!”と…。



fin



<此の二次小説『つくしの鬼ごっこ【会いたい】…<つかつく>  プロローグ』は、短め
 にて、終了して折ります。
 【プロローグ】の為、了承の程、宜しくお願い致します。>

まだ、好きだから…唯、言えなくて…<つかつく>  7.




実は、あきらの父親で在る 美作商事 社長は、別のルートから、進が断れない様に話しを進めるのだった。


其れは、あきらの父親で在る 美作商事 社長…御自ら、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長と会う事…だったのだ。


勿論、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長は、あきらの父親で在る 美作商事 社長の登場に驚愕するのだった。


何故なら…。
自社の親会社で在る 美作商事 社長…御自ら、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長の執務室に現れたのだ。
吃驚し無い方が不思議な位…だったのだ。



其処で、あきらの父親で在る 美作商事 社長は、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長に提案話を持ち掛けるのだった。


「実は、此方の営業部に在籍して居る牧野進君なのだが…。」と、言い掛けた時…。


実は、其処迄、あきらの父親で在る 美作商事 社長からの話しを聞いて居た(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長は、割って入るかの如く、お詫びの言葉を伝え始めるのだった。


「私共の牧野が何か致しましたでしょうか?
 もし、牧野が粗相を致しました成らば、お詫び申し上げます。
 実は、牧野は、我が社の中でも有望株でして、成績もトップクラス…何ですよ。
 其の牧野が粗相致しましたと成ると、示しが付きません。
 美作社長に何とお詫びを申し上げましたら良いのやら…。」と、恐縮し乍ら…。



其処迄、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長の話しを聞いて居た此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、実は、苦笑い…だったのだ。


何故なら…。
此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、苦笑いの顔付きのまま、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長の顔を見つつ、考えて居たのだった。


“やれやれ、社長自ら、社員を信用し無いで、如何するだ‼
 自身の額の汗を拭いて居る場合じゃ無いだろう。”と…。


だが、超一流の企業の社長という方は、そんな系列会社の社長を見ても、イライラする事無く、クールに対応する事が出来るのだ。


だからだったのだろう。
此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長の苦笑いの顔付きは何処へやら…。
何時(いつ)もの声のトーンで話しし始めるのだった。


「私は、牧野君が粗相をしたとは、一度も申して折りませんが…ね。
 私が言いたかったのは、牧野君が優秀だと言う事を聞き付けて、“我が社にヘッドハンテ
 ィングしたい。”と、提案したかっただけなのですが…。
 先程の社長の慌て方は、『一家の長に有るまじき行為だ。』と、私は思いますが…ね。
 社員を信用し無いで如何するんですか?
 他人(ひと)の話しは、最後迄聞くべきだと思いますよ。」と、嗜める様に…。


だからだったのだろう。
(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長の顔付きは驚愕で、物が言えない程の慌て振り…だったのだ。


だが、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長は、漸く、我に返った事で、“先ずは、お詫びだけでも…。”と、思い、話しし始めるのだった。


「申し訳御座いません。
 もし、私共の社員が無礼を致したので有れば、“謝るのが筋だ‼”と、考え、先走り過ぎまし
 た。
 私の方が粗相を致したという事ですね。
 失礼致しました。
 ですが、牧野は、私共にとっても無くては成らない人材です。
 急に申されましても、先ずは、牧野の気持ちも訊きませんと…。
 少し、お時間を頂戴出来ますでしょうか?」と、言い訳するかの様に…。



だが、此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、一歩も引く気等無かったのだった。


だからだったのだ。
此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長に言えた言葉…だったのだろう。


「実は、牧野君は、私共の息子の英徳高校時代の後輩女性の弟君…何ですよ。
 牧野君のお姉さんは、英徳高校の一般入試でトップ合格する程の才女の様ですが…。
 其の女性の弟君の牧野君も優秀と成ると、如何しても、我が社に欲しい逸材…何ですよ。
 此れはまだ、ご内密にお願いしたいのですが…。
 私共は出来ましたら、“牧野君を息子の秘書に…。”と、考えて折ります。
 是非、ご検討下さい。
 では、宜しくお願いします。」と、言い乍ら、席を立ったのだった。


だが、此の時のあきらの父親で在る 美作商事 社長は、自身の秘書がドアを開けた事で、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長の執務室から出ようとして居たのだが、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長の方に振り返り、更に、話しし始めるのだった。


「もし、牧野君のヘッドハンティングを受け入れてくれるのでしたら、此方とは其れ相当の
 契約を致したいと考えて折ります。
 其れでは、宜しくお願いします。」と…。
「………」


だからだったのかも知れない。
此の時の(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長は、自社の親会社で在る 美作商事 社長からのそんな話しを聞いて、驚愕で言葉も出て来ない状況と成って居たのだった。


そして、其の後、あきらの父親で在る 美作商事 社長が帰った後の(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長の執務室には、つくしの弟で在る 進が呼び出されて居たという訳…だったのだ。


何故なら…。
あきらの父親で在る 美作商事 社長の考えをつくしの弟で在る 進に伝え、『如何したいのか?』と、言う事を確認する必要性が有ったから…だったのだ。



実は、進自身、社会人に成ってから、“グローバルな仕事に携わりたい。”と、言う希望を持つ様に成って居たのだった。


だからだったのだろう。
“美作商事に転職してグローバルな仕事が出来るなら、俺は転職したい。”と、此の時のつくしの弟で在る 進は、あきらの父親で在る 美作商事 社長の話しを聞いた時からそう考えて居た事は事実…だったのだ。


其処で、此の時のつくしの弟で在る 進は、自身が勤める会社の社長に言えた言葉…だったのだ。


「私は、美作社長の私を思って下さる其の思いに従いたいと思います。
 宜しくお願い致します。」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時の(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長は、自身の目をパチクリし乍らも、自身にそう言って来た(つくしの弟で在る)進に対して思うのだった。


“牧野君と言う人物は、そんな風に、転職を考える様な人物…だったのか⁉
 牧野君には、『愛社精神』という物は無いのかね。”と、嘆く様に…。


勿論、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長も、其処は『人の子』と言うべきなのか?


会社の為を思えば、(つくしの弟で在る)進を美作商事に転職させたくは無い。
だが、此の時の(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長がビジネスとして考える成らば、(つくしの弟で在る)進を美作商事に転職させるべきなのだ。


人材を確保するという意味に於いても、ビジネスに於いても、何方にしても、(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社に利益を齎す(もたらす)事は言うまでも無いのだ。


ところが、人材は確保し様と思えば、何れ、優秀な人材を確保出来るかも知れないのだが、幾ら、系列会社だと云っても、自社の親会社で在る 美作商事 社長を怒らせてしまえば、自社に明日は無いも当然なのだ。
で在る成らば、“牧野君を美作商事に転職させ様!”と、考えるべきなのだ。


だからだったのだ。
此の時の(つくしの弟で在る)進が勤めて居る美作商事の系列会社の社長は、自社の親会社で在る 美作商事 社長に報告するのだった。


「牧野を宜しくお願い致します。」と…。



という訳で、つくしの弟で在る 進は、美作商事に出向扱いで転職する事と成ったのだった。


云わば…。
あきらの父親で在る 美作商事 社長の作戦勝ちとも云えたのだった。


だからだったのだろう。
そんな自身の父親で在る 美作商事 社長の遣り方を見て居たあきらは思うのだった。


“親父は、流石…だな。
 こう言う所は、俺には、まだまだ、何だろうな。
 少なくても、親父は、そう思って居るっつー事…何だろう。
 だからこそ、親父は、俺に任せなかったっつー訳か?
 まだまだ、俺は、そんな親父には逆らえないって話だな。”と…。



だが、其れでも、此の時のあきらは、自身の父親で在る 美作商事 社長に感謝するのだった。


何故なら…。
つくしの弟で在る 進を自身の秘書に就かせる事が出来るから…だったのだ。


だからだったのだ。
此の時のあきらは思うのだった。


“司の為にも、進を育てて遣りますか?
 司は、きっと、喜ぶだろうな。
 っつーか?
 俺が進を、「手放したくねぇ。」って、思っちまうかも…な。
 取り敢えず、親父には感謝だな。”と…。


そして、実は、其の後のあきらは、つくしの弟で在る 進の美作商事への初出勤の日を、今か今かと、待つ日々…だったのだ。



だが、此の時のあきらは、更に、自身の父親で在る 美作商事 社長から或る提案が為されるのだった。


其の自身の父親で在る 美作商事 社長からの或る提案話を聞いた此の時のあきらは、仰天するのだった。


何故なら…。
自身の父親で在る 美作商事 社長からのそんな或る提案話は、突拍子も無い話しだったからなのだ。


そんな突拍子も無い様な話しを、つくしの弟で在る 進が受け入れるとは、とても考えられないあきら…だったのだ。


だからだったのだ。
此の時のあきらは思うのだった。


“そんな話しに、進が乗る訳ねぇだろうな。
 進は、まだ、牧野よりは、頑固じゃねぇと思うが…な。
 何せ(なんせ)、進は、『頑固一徹のあの牧野の弟』だからな。”と…。


だが、此の時のあきらは、そんな風に思い乍らも、取り敢えず、自身の父親で在る 美作商事 社長からの突拍子も無いそんな或る提案話に関して、スルーする気持ちには成って居なかった事だけは事実…だったのだ。


“遣れるだけ遣って視ましょうか‼”と、考え乍ら…。