Valentine party【従兄妹物語】…<T4&静> 番外編⑩
T4&静は、あの『Valentineday』の2月14日の数日後に、集まった。
この日は、つくしの親が経営している…。
所謂、『牧野コーポレーション』が、経営しているカジュアルレストランに集まった。
桜子から、話しを切り出して来た。
「皆さん、『Valentineday』は、如何でしたか?
上手く行きました?」
つくしは、ちょっと、怒り気味に言葉を発して来た。
「ねぇ、桜子…⁉
あの『媚薬』…?
如何言う『媚薬』なの?」
桜子は、つくしの顔付きもそうだったが、不思議そうに、首を傾げながら、つくしに聞いて来た。
「如何言うって…。
其れこそ、如何いう意味ですか?」
「『Valentineday』の日はね…⁉
いつもと違い過ぎる司に戸惑ったの?
だって、何時もしない事をして来るんだもん…。」
桜子は、興味深々で聞いて来た。
「いつもしない事って…?
道明寺さん、如何言う事をして来たんですか?」
つくしは、困った顔に成り、言葉を出し難く成って居た。
「司の名誉の為に、其れは、伏せて於くよ‼
多分、司も、覚えてないみたいだから…。
私の胸に収めて於くね‼」
桜子は、残念がっていた。
だが、一応、つくしに賛同する様な言葉を投げ掛けた。
「まあ、そうですね。
先輩の胸に収めていらっしゃる方が良いかも…ですね?
仮に、聞かされても、如何、反応すれば良いのか?
迷ってしまいますもんね?」
「うん、そうだよ。
だから、言わないし、聞かないで~。」
「はい、分かりました。
でも、その後が有りそうですね?」
桜子は、やはり、策士だった。
「そうだよ。
『Valentineday』の次の日…。
大変だったんだから…ね?
私が、言いたいのは、そっちよ‼
もう、恐怖の何物でも無いわよ?」
桜子は、“一体、何が、有ったのだろう⁉”と、興味深々だった。
「如何したんですか?」
「もうっ‼
私、その日だけじゃなく、その次の日も、動けなく成って…。
メープルに泊まったのよ。
身体が、痛くて…。
筋肉痛で…。
死ぬかと思ったわよ‼」
桜子だけではなくT2&静は、つくしは、“相当、お仕置きを受けたのだろう‼”と、察したのだった。
そうは言っても、優紀も相当、酷い目に合っていた。
桜子は、優紀の顔色で、優紀の気持ちを察していた。
「って事は、優紀さんも…ですか?」
優紀は、真っ赤な顔をして、俯き、頷くしか出来なかった。
そんな顔をしていたら、何が有ったか何て、一目瞭然なのだが…。
それでも、『策士 桜子』は、優紀から、聞き出そうとしていた。
「どんな事が有ったんですか?」
「私もつくしと同じで、総二郎さんの名誉の為に、詳しくは伏せるけど…。
総二郎さんも道明寺さんと同じで…。
普段の態度と全く真逆な行動をするもんだから…。
私も戸惑ったの‼」
つくしは、信じられないとでも、言いたそうな顔付きに成って居た。
「優紀、何が有ったかは、言わないで、良いからね?
全くの赤の他人なら、聞く事は楽しいかも…だけど。
私は、総兄とは、従兄妹だから…ね。
聞きたくないわ‼」
「うん。
さっきも言ったけど、勿論、言わないよ‼」
つくしは、あから様に、ほっとしていた。
「でもね、つくしと同じで、『Valentineday』の次の日…。
大変だったの‼
次の日まで、メープルに泊まるって事はしなかったんだけど…。
総二郎さん名義のマンションに連れて行かれて、其処に、二日間、泊まる羽目に成っ
て…。
私も、二日間、動く事が出来なくて…。
筋肉痛が、中々、取れなくて…。
もう、こう言うのは、懲り懲りかな?
桜子さんの気持ちは、有難かったけど…。
その反動が、もう、怖くて…‼」
つくしも、同感とでも言う様に、大きく過振りを着けて、T2&静に頷いて見せた。
つくしと優紀のその話だけで、どれ程、二人が過酷だったかという事を、改めて知るT2&静だった。
T2&静の中では、司と総二郎は、『野獣』…⁉
否、『猛獣』決定と思うのだった。
つくしと優紀の中では、此れからは、『Valentine party』ではなく…。
恋人同士の『Valentineday』が、一番良いと思うのだった。