tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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年始の挨拶廻り【勘当】…<総優>  番外編②



実は、優紀が西門家に嫁いで来た翌年の1月1日の元旦から…。
(年明け1月1日の元旦の)西門家では、家族で過ごす事と成ったのだった。


なので、年始の挨拶廻りは、1月2日・1月3日に、行われたのだった。



実は、『茶道』は、日本伝統芸能の『三道』に属するのだ。


其の為…。
『茶道』だけでも、『流派』に分かれる中…。
日本伝統芸能の『三道』に属する『華道』・『書道』の家元にも、新年の挨拶廻りを行うのが、今迄の西門家の通年の仕来りなのだ。


其の為…。
一日だけで廻る事は、難しく…。
其れまでの西門家では、1月1日の元旦より、年始の挨拶廻りを、行って来たのだ。


なので、西門邸に、新年の挨拶に現れる重鎮達には、1月1日の元旦の夕方に来る様に、伝える事で、何とか、挨拶廻りの帳尻を合わせる様に、西門流 家元は、取り計らうのだった。


仕来りを変えたのも、“優紀さんが、気にしない様に…。”と、いう総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人の優しさからだったのだ。


だが、此の事が、裏目に出てしまったのだ。



実は、当初、総二郎…。
という寄り、家元の下に、お見合い写真を、託して来たのは、西門流の重鎮だったのだ。


所謂、当初…。
此の西門流の重鎮には、策略が有ったのだ。


自身の娘を、西門流…。
所謂、総二郎の下に嫁がせる事で、西門流の中でも、物が言える重鎮の地位を確立したかったのだ。


其の為に…。
娘のお見合い写真を、家元に託したのだった。


勿論、此の西門流の重鎮とて、知って居たのだ。
総二郎には、付き合って居る女性が居る事も…。
そして、其の総二郎が、付き合って居る女性は、一般家庭出身の女性で在るという事も…。


だからだったのだ。
此の西門流の重鎮は、総二郎の父親で在る 西門流 家元に、耳打ちするのだった。


「西門流 次期家元に嫁いで来る女性が、『一般家庭出身の女性』と言うのは、如何なモノ
 だろうか?
 其れに引き換え…。
 我が家の娘は、西門流の重鎮の娘…。
 そして、家柄も、しっかりして居る。
 総二郎君が、我が家の娘と結婚すれば…。
 総二郎君には、しっかりとした後ろ盾が在るという訳だ。
 家元…。
 西門流の家元として、何方が、西門流に相応しいか?
 一目瞭然では、無いだろうか?」と…。


なので、此の西門流の重鎮は、総二郎の父親で在る 西門流 家元に、自身の娘のお見合い写真を、託したという訳だったのだ。


だが、総二郎の父親で在る 西門流 家元は、其の後、此の西門流の重鎮の娘のお見合い写真を、西門流の重鎮に、返したのだった。
勿論、一言、添えて…。


「申し訳無いが…。
 此の見合い写真を、返す。
 実は、総二郎は、一切、此の見合い写真を開く事無く…。
 断って来た。
 なので、取り敢えず…。
 此の見合い写真は、返す事とする。」と…。


其れは、此の西門流の重鎮にとって、屈辱より、他無かったのだ。


何故なら…。
総二郎の父親で在る 西門流 家元は、自身の息子で在る 総二郎に、報告して居たのだ。
此の西門流の重鎮の娘が、何方の家の娘で在るのかという事を…。


実は、総二郎の父親で在る 西門流 家元は、自身の息子で在る 総二郎に、お見合い写真と共に、『身元調査書』という名の『身分証明書』を差し出して居たのだ。


と言うのも…。
其の『身分証明書』の上には、此の西門流の重鎮の娘の氏名が記されて居たのだ。


其れを、見れば…。
総二郎とて、何方の娘なのか?
一目瞭然という訳だったのだ。


其れでも、断って来たという事は、此の西門流の重鎮にとって、屈辱以外に、他無かったと
いう訳だったのだ。


否…。
寧ろ、此の西門流の重鎮にとっては、苛立ちより、他無かったのだ。



だからだったのだろう。
此の西門流の重鎮は、恨み節を言いたいかの様に…。
自身の娘を、西門邸に、一緒に連れて来たのだった。
新年の挨拶だというのに…。



其処で、そんな西門流の重鎮と娘を、出迎えたのは、優紀だったのだ。


そんな優紀の姿を観た西門流の重鎮と娘は、更に、苛立ちを、覚えるのだった。


何故なら…。
総二郎の父親で在る 西門流 家元は、コトの経緯の全てを、知って居る筈なのだ。


しかも、あの日から、そう日にちは、経って居ない。


にも、関わらず…。
出迎えに現れたのは、優紀だったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時の西門流の重鎮と娘は、西門家からの仕打ちを感じるのだった。



と言うのも…。
実は、此の西門流の重鎮の娘は、英徳学園に通って居たのだ。
そして、総二郎のファンだったのだ。


なので、此の西門流の重鎮の娘は、自身の父親で在る 此の西門流の重鎮から、総二郎とのお見合いの話しを聞き…。
嬉しくて、仕方無かったのだ。


なのに…。
「総二郎は、一切、此の見合い写真を開く事無く…。
 断って来た。」と、聞き…。
ショックだったのだ。


実は、此の西門流の重鎮の娘は、其れだけでは無かったのだ。


其の後の総二郎と優紀が、「結婚をして、子供が授かって居た。」と、聞き、更に、ショックだったのだ。


また、其の総二郎と優紀の結婚は、「『授かり婚』だ。」と、聞き、更に、ショックを起こして居たのだった。



此の西門流の重鎮の娘は、実は、思い直した総二郎から、声を掛けて来てくれる事を、ずーっと、待って居たのだ。


其れが、実らなかった事で、優紀に対して、恨みしか無かったのだ。


否…。
嫉妬、嫉みも、入って居たのかも知れない。


だからだったのだろう。
部屋に誘導し様として居た優紀に、此の西門流の重鎮の娘は、声を掛けるのだった。


「ちょっと、貴女…。
 何様のつもりなの?
 総二郎様は、私(わたくし)の者だったのよ。
 其れなのに…。
 貴女は、横から、割って入って来て…。
 私(わたくし)から、総二郎様を奪ったのよ。
 泥棒猫…‼」と…。


此の西門流の重鎮の娘の発言は、紛れも無く…。
当て付けに過ぎ無いのだ。


何故なら…。
総二郎と優紀の付き合いは、大学生の頃からだったのだ。
そして、其の付き合いは、5年にも及んで居たのだ。


なので、総二郎と優紀の中を割って入って…。
横恋慕し様として居たのは、他でも無い。
此の西門流の重鎮の娘の方だったのだ。


だが、此の時の優紀は、“女遊びをして居た頃の総二郎さんが、嘗て、関係を持った女性かも知れない。”と、思って居たのだ。


だからこそ…。
此の時の優紀は、此の西門流の重鎮の娘に、謝るのだった。


「申し訳在りません。」と…。


だが、此の西門流の重鎮の娘は、そう謝って来た優紀の言葉に、気を良くしたのか?
優紀に、とんでもない言葉を、言って除けるのだった。


「私(わたくし)に、悪いと思うのだったら…。
 総二郎様と、別れて下さいません?
 貴女が、次期家元夫人だ何て…。
 笑うしか無いわ。
 貴女じゃあ…。
 役不足なのよ‼」と…。


そう言って来た此の西門流の重鎮の娘は、俯き加減で、何も言って来ない優紀に、更に、言おうとして居たのだ。


其処に…。
優紀の救世主と、言うべき人物が現れたのだった。


其れは、紛れも無く…。
優紀の夫で在る 総二郎だったのだ。


実は、総二郎は、物陰に隠れて、全てを聞いて居たのだ。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、優紀に、思って居たのだった。


“優紀は、何を謝ってんだぁ~⁉
 優紀が、悪ぃ訳ねぇだろ?”と…。


だからこそ…。
此の時の総二郎は、そう言って居た西門流の重鎮の娘に、逆上するのだった。




<此の二次小説『年始の挨拶廻り【勘当】…<総優>  番外編②』に、記載しております
 日本伝統芸能の『三道』に属する『茶道』・『華道』・『書道』は、『書道』では無
 く…。
 『香道』を指す場合も在るそうです。
 此方では、『書道』とさせて頂いて折ります。
 関係者各位 様…。
 了承の程、宜しくお願い申し上げます。>

I’m crazy about you. ~お前に夢中~  40.



【39.のエピローグ<つくしと進のお披露目>】


桃乃園総帥は、司会者の紹介の後…。
壇上に上がり、マイクを通して、挨拶をし始めたのだった。


「只今、ご紹介に預かりました桃乃園財閥 総帥で御座います。
 皆様も、既に、ご承知頂いて居るかと、思いますが…。
 私共の次男で在ります 晴夫家族が、桃乃園家に戻って参りました。
 其れ故…。
 晴夫を、桃乃園学園の理事長代理とし…。
 晴夫の妻で在ります 千恵子を、桃乃園学園の理事と致しました。
 また、孫息子の進については、先日の報告通りで在ります。
 ですが…。
 孫娘のつくしについては、現在、日本に帰国して居り(おり)…。
 既に、桃乃園学園に、在籍致して居ります。
 今回の新春パーティーにて、孫娘のつくしが出席する事が、如何言う訳か?
 皆様に、伝わって居った様で…。
 皆様から、私共に、連絡を頂戴して居る(おる)と、聞いております。
 ですので、此の機会に、孫のつくしと進を、紹介致したいと考えた次第です。
 それぞれ、挨拶させますので…。
 以後、お見知り置きを…。」と…。


なので、つくしと進 姉弟は、司会者の誘導の下…。
壇上に上がる様に、指示されたのだった。



だが、此の時のつくしは、足が、前に出せなかったのだ。
此の時のつくしは、緊張して居た事は言うまでも無いのだ。


だからだったのだろう。
そんなつくしを、傍で観て居た司が、つくしに、声を掛けるのだった。


「つくし…。
 良いか?
 お前には、俺が就いてる。
 だから…。
 そんな顔をしねぇで…。
 挨拶して来い‼」と…。


そして、司は、つくしの左手薬指に、触れたのだった。


だが、つくしは、緊張の余り…。
そんな司の仕草にも、気が付かない程だったのだ。


其処で、進が、つくしに近付き、つくしを引っ張って、連れて行くのだった。
何時までも、壇上に来ない自身の姉で在る つくしに、痺れを切らしてのそんな進の行動だったのだ。



だからだったのだろう。
司は、そんな進に、思うのだった。


“弟は、以外にも…。
 頼りに成るのかも…な。
 普段は、頼り無げなのに…な。”と…。



そして、つくしと進 姉弟は、壇上に上がるのだった。


其処で、司会者が、つくしにマイクを手渡すのだった。


なので、仕方なく…。
挨拶し始めるつくしだったのだ。


「皆様、年始早々…。
 私共の新春パーティーに、足をお運び頂き、有難う御座います。
 桃乃園つくしと、申します。
 今は、まだ、桃乃園学園の学生ですが…。
 自身の祖父で在ります 桃乃園総帥に就いて、少しずつでは在りますが…。
 ビジネスの勉強を致して折ります。
 今後は、ビジネスの場に置いて、顔見知りに成ろうかと思います。
 以後、お見知り置きを、お願い申し上げます。
 また、今後は、尚一層、私自身も、努力致す次第では御座いますが…。
 ご指導ご鞭撻の程…。
 宜しくお願い申し上げます。」と…。


其処で、司の顔を、チラッと、見たつくしは、司が頷いてくれた事を確認して、マイクを司会者に渡そうとして居た時だったのだ。


壇上に上がって居るつくしから見れば…。
つくしの真正面に陣取って、手を振って居る者が居たのだった。


そうなのだ。
滋だったのだ。


そして、其の滋の周りには、F3&優紀&桜子が、居たのだった。


そんなF3&T3の面々に、つくしは、驚愕顔を、顔に張り付かせたまま…。
其の場から、動けなかったのだ。


考えれば…。
つくしとて、分かる様なモノだったのだ。


何故なら…。
司が、つくしの居所を知った時点で、F3&T3にも、知られるだろう事は…。


寧ろ、司が、つくしの事件の事を知ったのも…。
滋と桜子のお陰だったのだった。


其の事を聞いて居た筈のつくしは、其の事自体も、忘れて居たのだ。


だからだったのだろう。
此の時点まで…。
つくしは、こう成るとは、予想だにして居なかったのだ。



其処で、進が、つくしに、声を掛けたのだった。


「姉ちゃん…。
 如何したの?」と…。


だからだったのだろう。
漸く、我に返ったつくしは、司会者にマイクを渡して…。
司の方を観乍ら、目線で合図を送るのだった。


そんなつくしの様子に、司は、心配に成るのだった。


何故なら…。
“つくしは、緊張の余り…。
 俺に、助けを求めて居る。”と、司は、勝手に、勘違いして居たのだ。



だが、此の時の壇上は、既に、進が、挨拶を始めて居たのだ。


だからこそ…。
司は、つくしを迎えに行けない状況だったのだ。


そして、進の挨拶が終わり…。
つくしと進 姉弟は、壇上から下りたのだった。


そして、つくしは、慌てるかの様に、司の下に行き、司に話しし始めるのだった。


「道明寺…。
 F3&T3が、此処(桃乃園邸のパーティールーム)に居るのよ。」と…。


だからだったのだろう。
司は、F3からも、そんな話しは、聞いて居なかっただけに…。
驚愕するのだった。


「はぁ~??」と…。


なので、つくしは、司に、パーティールームの中央付近を指指すのだった。
そして、つくしは、司に、一言、伝えるのだった。


「中央付近に…。」と…。


そんな話しを、つくしから聞いた司は、つくしが指指している方を、目で追うのだった。


そして、ニヤッと、笑ったF3の顔付きを観て、司は、自身の頭を抱えるのだった。
そして、自身の心の中で、司は、叫ぶのだった。


“何で、あいつ等が、此処(桃乃園邸のパーティールーム)に居るだよ⁉”と…。



なので、直ぐにでも、其の事を知りたかった司だったのだが…。
無情にも、桃乃園総帥から、声が掛かったのだった。


「儂に、就いて来なさい。」と…。


だからだったのだろう。
司は、素直に、桃乃園総帥の指示に従うのだった。


「承知しました。」と…。


そして、挨拶廻りが、始まったのだった。



其の挨拶廻りで訊かれる事は、司とつくしに関する話題が中心だったのだ。


「桃乃園総帥…。
 桃乃園総帥の孫娘のつくし様 と 道明寺財閥の御曹司とは、ご婚約されたのですか?」だったり…。


「桃乃園総帥の孫娘のつくし様のパートナーとして、道明寺財閥の御曹司の司様を、ご指名
 為さったと言う事は、桃乃園財閥は、道明寺財閥と、提携されたのですか?」等々…。


何方の企業からも、そんな話題が中心で、桃乃園総帥だけでは無く…。
司とつくしも、そんな話しを、訊かれて居たのだった。


だが、桃乃園総帥は、飄々と、返答して居たのだった。


「司君とつくしは、高等部の頃から、付き合いが在った様で…な。
 其の事は、儂は、知らなかったんじゃ。
 如何も、司君が、つくしから離れたくないそうじゃ。
 だが、一応、司君は、NYには、修行に行って居た様じゃがな。
 なので、仕方なく、司君とつくしの付き合いだけは、許して遣った。
 将来の事は、司君次第じゃろ。」と…。


実は、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥は、つくしの事は、事前に、調べが付いて居たので、高等部の頃の司とつくしの付き合いに関しては、承知して居たのだ。


だが、知らない振りをして居た桃乃園総帥だったという事は言うまでも無いのだ。


だが、そんな事は、承知済の司だったので…。
そんな風に、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥から言われた司は、企業経営者が居る前でも、桃乃園総帥に返答するかの様に、言葉を紡ぐのだった。


「承知致して折ります。
 桃乃園総帥から、認めて頂けるまで…。
 私は、何としても、頑張る所存です。」と…。


そんな風に、司が、桃乃園総帥に返答する姿を観た事で、何方の企業経営者達も、つくしに対する司の本気度を知るのだった。


だからだったのだろう。
目の前で繰り広げられて居るつくしの祖父で在る 桃乃園総帥 と 司との遣り取りを観て居た息子を持つ企業経営者達は、つくしに、自身の息子を引き合わせ様とする事自体…。
諦めるのだった。


幾ら、噂で、桃乃園財閥 と 道明寺財閥の不仲説が、囁かれて居様共…。
つくしの祖父で在る 桃乃園総帥が、司とつくしの付き合いを認めたと成ると…。
勝ち目が無い事は、何方の企業に於いても、一目瞭然なのだ。


だからこそ…。
其れ以上…。
何方の企業に於いても、司とつくしの事を、訊いて来なく成ったのだった。



言わば…。
此の事自体が、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥の作戦でも有ったのだ。


何故なら…。
今回のつくしの事件に際して、司の活躍は、言うまでも無いのだ。


今後、つくしが、メディアから、取り上げられる事も予想出来るのだ。


そう成れば…。
誰か、つくしを守れる人間が必要に成るのだ。


勿論、桃乃園総帥は、つくしにも、SPは就けて居るのだ。
だが、SPが、つくしの傍に居ると云っても、限度が在るのだ。


だからこそ…。
恋人として、つくしの傍に司が居る事で、自然と、つくしが、司から守られて居る状況と成るのだ。


所謂、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥にとって…。
其の状況を、インパクトとして、世間に、与えたかったのだ。


なので、態と、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥は、司をつくしのパートナーとして、就けたという訳だったのだ。



そして、其の後の司とつくしは、挨拶廻りを一通り終えて…。
つくしの祖父で在る 桃乃園総帥の了承を得て、F3&T3の下に向かうのだった。

年始の挨拶廻り【勘当】…<総優>  番外編①



【プロローグ】


総二郎の勘当が、自身の父親で在る 西門流 家元から解かれた事で、西門邸に戻って来た総二郎…。
そして、優紀 と 総二郎と優紀の息子で在る 優一郎も、一緒に、西門邸に、住まいを移したのだった。



そして、あの日から、一年が経った頃…。
優紀も、漸く、此の生活に慣れて来たのだった。


そして、そんな優紀は、優一郎の子育てにも慣れ…。
漸く、西門家の一員に成れてた様な気がして居たのだった。



そんな頃の年末の事だったのだ。
優紀は、自身の義父で在る 西門流 家元からお呼び出しが掛かったのだった。


そして、優紀には、思っても視なかった事を、自身の義父で在る 西門流 家元から言われ
たのだった。


「今年の正月は、優一郎も、まだ、生まれて間が無かったので、1歳にも成って居なかっ
 た。
 だからこそ…。
 敢えて、優紀さんには、年始の挨拶廻りは、遠慮してもらった。
 だが、来年の年明け早々の年始は、私達と一緒に、優紀さんも、年始の挨拶廻り
 行って貰う事とする。
 此の件については、総二郎に、私から、伝えて置こう。
 優紀さんも、其の心積もりで居て於いてくれ‼」と…。



実は、此の提案は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に寄るモノだったのだ。


優紀は、此の一年の間…。
自身の義母で在る 西門流 家元夫人に就いて、色々な所に、顔出しして来たのだ。


だからこそ…。
西門流 次期家元夫人として、顔を覚えてもらえる様に成って来たのだ。


また、優紀の性格を、此の一年の間、見続けて来た西門流 家元夫人にとって…。
“優紀さんは、西門流 次期家元夫人として、相応しい逸材だ。”と、考える様に成って居たのだ。


優紀自身、前に出しゃばる様な事も無く…。
また、誰に対しても、同じ対応で応対するのだ。


また、差し出がましい事は、一切、せず…。
また、言わず…。
優紀自身からは、品も出て来たのだ。


だからこそ…。
“優紀さんは、何処に出しても、恥ずかしくない。”と、西門流 家元夫人が、思える程…だったのだ。


なので、「優紀さんも、西門流 次期家元夫人として、年始の挨拶廻りに、同行させては、如何だろうか?」と、西門流 家元夫人は、自身の夫で在る 西門流 家元に、提案したのだった。



だが、優紀は、自身の息子で在る 優一郎の事が気掛かりだったのだ。


だからこそ…。
優紀は、自身の義父で在る 西門流 家元に、確認するかの様に、訊き始めるのだった。


「家元…。
 其の際…。
 優一郎は、如何成りますでしょうか?」と…。


だからだったのだろう。
西門流 家元は、自身の孫で在る 優一郎に関して、話しし始めるのだった。


「優一郎も、連れて行って構わない。
 優一郎に会いたいと言ってくれて居る重鎮も居るから…な。」と…。



優紀にして視れば…。
西門家の一員として、年始の挨拶廻りに、同行出来る事は、嬉しい事だったのだ。


だが、此の時の優紀には、気掛かりな事が有ったのだ。


今迄は、総二郎が、パーティーに出席する場合でも、自身の息子で在る 優一郎を、(西門)邸に置いて、優紀は、総二郎のパートナーとして、パーティーに出席する為に、出掛けて居たのだ。


言わば…。
自身の息子で在る 優一郎を、自身の義母で在る 西門流 家元夫人に預けて、優紀は、出掛けて居たのだ。


だからだったのかも知れない。
優紀は、自身の息子で在る 優一郎の事が気に成って居たのだろう。


なので、そう言ってくれた自身の義父で在る 西門流 家元に、お礼の言葉を告げる優紀だったのだ。


「有難う御座います。
 宜しくお願い致します。」と…。



という訳で…。
優紀は、年明け早々の西門流の年始の挨拶廻りに、西門家の一員として、同行する事と成ったのだった。



そして、其の日の総二郎は、仕事が終わり、(西門)邸に戻って早々…。
自身の父親で在る 西門流 家元に、呼び出されたのだった。


そして、優紀からの了承が得られた事で、“来年の年始の挨拶廻りには、優紀さんにも、同行してもらう。”と、自身の父親で在る 西門流 家元から、総二郎は、聞かされたのだった。


実は、自身の父親で在る 西門流 家元から、話しが無ければ…。
“俺から、話ししようか?”と、総二郎は、考えて居た程だったのだ。


なので、自身の父親で在る 西門流 家元から、話しが有った事で、総二郎としても、了承の意を、自身の父親で在る 西門流 家元に、伝えたのだった。
そして、更に、総二郎は、自身の父親で在る 西門流 家元に確認するのだった。


「ああ。
 分かった。
 親父…。
 優一郎も、一緒で良いんだよな?」と…。


なので、西門流 家元は、自身の息子で在る 総二郎に、伝えるのだった。


「優紀さんにも、そう伝えて居る(おる)。」と…。


なので、総二郎は、納得するかの様に、自身の父親で在る 西門流 家元に、伝えるのだった。


「ああ。
 親父…。
 サンキュな!」と…。



此の時の西門流 家元の中には、嘗て、自身の息子を勘当して居た当時の父親の様子は、一切、無く…。
また、嘗て、自身の父親から、勘当されて居た当時の息子の様子も、もう今では、一切、無かったのだ。


まるで、何事も無かったかの様に…。
普通の父子(おやこ)の様子だったのだ。


と言う事は…。
もう、過去の様に、不仲な父子(おやこ)では無く成って居たのだ。



西門流を支えて来た家元…。
そして、此れからの西門流を支えて行く次期家元としての総二郎…。


西門流 家元は、此の時に、考え始めて居たのだった。


“此れからの総二郎は、大丈夫だろう。
 総二郎には、優紀さんが、就いて居る。
 そろそろ、総二郎の家元襲名の時期について…。
 考えて行かねば成らんだろうな。”と…。



年始の挨拶廻りの話しを、自身の父親で在る 西門流 家元から聞いた総二郎は、自室に戻った際に、優紀に話しし始めるのだった。


「優紀…。
 親父から聞いたよな?
 年始の挨拶廻りの件…。」と…。


なので、優紀は、総二郎に、即答するのだった。


「はい。
 伺いました。」と…。


其処で、総二郎は、優紀を抱き締め乍ら、話しし始めるのだった。


「そうか…。
 優紀…。
 先に、言って置く。
 何が有っても、俺を疑うな。
 今の俺は、優紀だけ…だ。
 其の事を、肝に銘じて置いてくれ‼」と…。


此の時点の総二郎の中では、“そろそろ、「俺の妻は優紀だ。」と、公表してぇ。”と、思う一方で…。
優紀を傷付けて来る人間も居る事を、承知して居たのだ。


だからこそ…。
総二郎は、自身の妻で在る 優紀を、心配するのだった。



だが、此の時の優紀の中では、総二郎が、何の事を言って居るのか?
此の時点での優紀には、さっぱり、分かって居なかったのだ。


だからだったのかも知れない。
優紀は、そんな総二郎に、思って居たのだった。


“総二郎さんは、何の事を心配して居るのだろうか?”と…。


だからだったのだろう。
優紀は、そう思い乍らも、総二郎には、返答するのだった。


「はい。
 分かりました。」と…。


だが、此の後の優紀は、年始の挨拶廻りに、同行した際に、洗礼を受ける事と成るのだった。