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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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Put it back‼~元に戻してくれ‼~…<総優>  プロローグ ②



【『Put it back‼~元に戻してくれ‼~…<総優>  プロローグ ①』のエピローグ】



【プロローグ ②】


『或る日』というモノは、突然、遣って来るモノなのだろう。


『或る日』の事…。
優紀の下に、突然、総二郎の父親で在る 西門流 家元の内弟子より、連絡が入って来たのだ。


「松岡さん、本日、西門邸にお越し下さいますでしょうか?
 家元と家元夫人が、お待ちに成って折ります。」と…。


そんな風に、総二郎の父親で在る 西門流 家元の内弟子から連絡を受ければ、大概の人は、断りを入れられる筈等無いのだ。


其れは、ご多分に洩れず、優紀も、また、同じだと云えたのだ。


だからだったのだ。
優紀からの返答の言葉は、「承知致しました。」と、返答するのみだったのだ。


だが、此の後、優紀の耳には、“遂に、此の時が来たのかも…。”と、思わせる様な言葉が入って来たのだった。


「此の事は、総二郎様には、ご内密に願います。」と…。


だからだったのだ。
此の時の優紀もまた、「承知致しました。」と、返答したのだった。


そして、其の日の夕方、仕事が終わった後の優紀は、西門邸に向かって居たのだった。



実は、総二郎とお付き合いして居る筈の優紀が、此の西門邸に来たのは、高校生の時以来、二度目の事だったのだ。


一度目は、高校の帰り道、更の自宅に向かって居た更と優紀の目の前に、突然、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人が現れ、声を掛けられた更と共に、優紀は、西門邸にお邪魔して居たのだ。


云わば…。
其の時以来の二度目と言う事と成るのだ。


所謂、此の日迄の優紀は、総二郎とお付き合いして居る筈なのだが、『招かれざる客』と云うべきなのか?
此れ迄、西門邸に招待された事も無ければ、総二郎に連れて行って貰った事も無かったのだ。


実は、優紀は、正式に、西門家から、総二郎との付き合いを許されて居た訳では無く、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人に挨拶すら、許されて居なかったのだ。


だからこそ…。
優紀は、覚悟して居たのだ。


“何時(いつ)か、総二郎さんと私は、別れなくてはいけない時期が来るだろう。
 其の時が来た時に、私自身が崩れてしまわない様に、今から、ちゃんと、覚悟して置かな
 くちゃ…。”と…。



そして、西門邸に着いた優紀は、総二郎の父親で在る 西門流 家元の内弟子に寄って、茶室に通されたのだ。


そして、其処で、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人を待って居たのだ。
勿論、此の時の優紀は、正座したままで、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人が、優紀の待つ茶室に現れる事を待って居たのだ。
そして、漸く、優紀の待つ茶室に現れた総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人だったのだ。


其処で、先ず、総二郎の父親で在る 西門流 家元が、優紀の目の前でお茶を点てて、優紀を『もてなし』たのだ。
勿論、半東は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人が務めた事は言うまでも無かったのだ。


其処で、優紀は、妙に、肝が据わって居るのか?
落ち着いた顔の表情のまま、総二郎の父親で在る 西門流 家元が点てたお茶を一服して居たのだ。


そして、此の時の優紀は、飲み終わった後…。
総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人に、告げて居たのだ。


「美味しく頂戴致しました。
 有難う御座いました。」と…。


そして、そんな優紀の顔付きを観た総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人は、それぞれ、同じ事を思って居たのだ。


“優紀さんは、既に、覚悟が出来て居るのだろう(のでしょうね)。”と…。


そして、実は、其の時の優紀のそんな姿は、凛として居て、とても、綺麗な所作だったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人は、それぞれ、そんな凛とした姿の優紀を認め始めて居たし、それぞれ、同じ事を思っても居たのだ。


“こういう女性が、西門流 次期家元夫人として、相応しいと云えるのだろう(のでしょう
 ね)。”と…。



そして、それぞれ、同じ事を、そう思い乍らも、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人は、諭すかの様に優紀に話しし始めるのだった。
先ずは、総二郎の父親で在る 西門流 家元が口火を切ったのだった。


「今迄、総二郎を支えて貰った事を、総二郎の父親として、優紀さんには、感謝して居る。
 だが、西門流は、唯の西門流では無い。
 此れ迄、代々受け継がれて来た歴史が有る。
 だからこそ…。
 此の西門流を絶やしては成らないのだ。
 もし、優紀さんのご実家が、一般家庭で無ければ、総二郎と優紀さんとの結婚も、西門流
 として、了承して居ただろう。
 しかし、有っては成らぬが、西門流に、何か、起こった時…。
 西門流を支えられる家柄のお嬢さんで無ければ、総二郎とは、結婚させられないんだよ。
 言い換えれば、優紀さんの後ろには、西門流を支えられるだけの後ろ盾が無いと云える。
 其れは、一般家庭出身のお嬢さんで在る 優紀さんには、致し方無いと云える。
 だからこそ…。
 総二郎とは、結婚させられない。
 其れは、優紀さんにも、分かって貰えて居ると、私は思って居るが…。
 如何だろうか?」と、優紀の目を、ジーっと、見乍ら…。


其処で、優紀は、妙に、落ち着き払ったかの様に、返答するのだった。


「承知致して折ります。
 今迄、勝手致しました事…お詫び申し上げます。
 そして、今迄、何も言わず、見届けて下さいました事に、感謝申し上げます。
 今迄、有難う御座いました。」と…。


そして、其の後の優紀は、席を立ち、其の場を後にし様として居たのだ。
其処で、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人が、優紀に声を掛けたのだった。


「貴女の様な聡明で、且つ、物分かりの良いお嬢さんに、本当は、私の後を継いで貰いたか
 ったわ。
 其れが、残念で仕方無いわ。」と…。


だからだったのだ。
優紀は、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人からのそんな言葉に、にこっと、微笑んで、お礼の言葉を告げるのだった。


「そう言って下さり、有難う御座います。
 其れだけで、私は、十分です。」と…。


実は、此の時の優紀は、正座の状態で、三つ指を突き乍ら、自身の頭を深々と下げて、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人に、お礼の言葉を告げて居たのだった。
そして、其の後の優紀は、本当に、其の場を、後にしたのだった。



そして、其の後、総二郎が、西門邸に呼び出されたのだ。
そして、此の日の優紀との会話の話しを、自身の父親で在る 西門流 家元から聞いた総二郎…だったのだ。


其処で、そんな話しを、自身の父親で在る 西門流 家元から聞いた総二郎は、慌てて、マンションに帰り、優紀を捕まえる事に成功して居たのだ。



実は、総二郎自身、物分かりの良過ぎる自身の恋人で在る 優紀の事を怒って居たのだ。


“何で、そう簡単に、俺と別れられんだよ?
 何で、俺と別れたくねぇと、家元と家元夫人に叫んでくれねぇんだよ‼
 もっと、俺の傍に居てぇって、何で、言ってくれねぇんだよ?
 何で、優紀は、物分かりが良過ぎんだよ?”と…。



一方、西門邸を後にした其の後の優紀は、マンションに戻り、総二郎への置手紙を書いて居たのだ。


そして、書き終えた優紀は、其の置手紙を、ダイニングルームのテーブルの上に置き、其の横には、ジュエリーケースと共に、総二郎から貰った指輪とか、ネックレスとか、ピアス等のジュエリーも、一緒に添えて居たのだ。


そして、此の時の優紀は、数年間、総二郎と共に暮らした其のマンションの部屋に一礼をして、玄関に向かって歩いて居たのだ。
実は、其処に、総二郎が帰って来たのだ。


そして、総二郎は、“優紀を行かせねぇ‼”と、でも言いた気に、優紀の腕を掴んで、自身の腕の中に閉じ込めたのだ。
そして、総二郎は、マンションに帰って来る迄、考えて居た事を、優紀に伝えるのだった。


「優紀…俺も、今から、お前と一緒に行く。
 誰も、俺等の事を知らねぇとこ(所)で、一緒に暮らそうぜ‼
 だから…よ。
 優紀…今から、一緒に、駆け落ちし様ぜ‼」と…。


だが、優紀は、冷静だったのだ。
総二郎に抱き締められ乍らも、優紀は、総二郎に言って除けるのだった。


「総二郎さんの事を知らない方…何て。
 此の世に居ると思いますか?
 だから、もし、駆け落ちしたとしても、直ぐ、連れ戻されます。
 其れに、総二郎さんは、西門流に無くて成らない存在…何です。
 総二郎さんは、『茶道 西門流』を背負って立つ男性(ひと)…。
 そして、『茶道 西門流』を継承して行くべき男性(ひと)…。
 だから、総二郎さんと私の二人だけの今の生活は、『まやかし』でしか無いと思います。
 “何時(いつ)かは、こういう日が来るだろう。”と、私は、ずーっと、思って居ました。
 “ついに、此の時が来てしまった。と、私は、思って居ます。
 総二郎さん…今迄、本当に、有難う御座いました。」と…。


そして、優紀は、総二郎から離れて、マンションを後にしたのだった。



此の時の総二郎は、覚悟を決めたかの様に、決心が固い優紀には、何も言えなかったのだ。


こんな日が来る事は、総二郎とて、分かり切って居たのだ。


だからこそ…。
此れ迄の総二郎は、真面な恋愛をする気にも成れずに居たのだ。


だが、此の時の総二郎は、何故か、自身の両親で在る 西門流 家元と家元夫人には、優紀の良さを分かって貰える様な気持ちに成って居たのだ。


勿論、漸く…とは云え、総二郎の両親で在る 西門流 家元と家元夫人にも、優紀の良さは、分かって居たのだ。


だからこそ…。
此の時の総二郎は、油断して居たと言うべきなのか?
思って居たのだ。


“家元と家元夫人が、俺と優紀に、何も言って来ねぇのは、そう意味だろう。”と…。


だからだったのだ。
こういう事態に成って、初めて、総二郎は、後悔して居たのだ。



そして、優紀がマンションを去った後の総二郎は、其の場に崩れる様に座り込んだまま、動く事が出来ずに居たのだ。


そして、此の日を境に、総二郎は、何もする気にも成れず、一歩も、マンションから出る事も無かったのだ。

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