忘れていた気持ち…<つかつく> 11.
<司side>
俺の言った言葉に、F3は、3人が3人共、色々な顔の表情を、俺に、魅せていた。
「「はぁ~??」」(総二郎&あきら)
「やっぱり…。」(類)
F2は、類の顔を見て、悪態を突いて居た。
「はぁ~??
類、知ってたのかよ?」
「何で、言わねぇんだよ?」
類は、不服そうに、F2に答えていた。
「否、知らなかったよ。
でも、司が日本に帰国して、間が立たない間に、こんなに頻繁に出張するって…?
“何か有る…?”って、考えるのが、普通でしょ?
もしかして、牧野の居場所の情報操作をしたのも、司、何じゃないの?」
「………」
類は、“エスパーか?”と、俺が思う程、確信を突いて来た。
だから、俺は、何も応える事が出来なかった。
そしたら、こいつ等 F2は、俺の顔を見ながら…。
嫌味を言って来やがる。
「「マジか?
流石、司だな?」」
F2で、ハモるんじゃねぇよ⁉
で、痛い所を突かれてる俺って…。
「じゃあ、何故、あの時、別れたんだよ?」
「別れるつもりじゃなかった。
でも、親父が倒れて、此れから、道明寺HDが、如何成るかも分かんねぇ状態の中、あ
いつを巻き込む事が怖かった。
あいつは、“日本に残る‼”って、言うし…よ。
俺は、いつ、日本に戻って来れるかも分かんねぇしよ…。
そんな中、“俺を信じて待ってろ‼”とは、“とても、言えねぇ‼”と思ったんだよ。
高校生だったあいつに、“その覚悟を持て‼”とは、言えねぇだろ…普通?
だから、取り敢えず、解放して遣った振りをして、SPを就けて遣ったんだよ。」
F3は、不思議そうにしてやがった。
類が、確信を突いて来た。
「じゃあ、何故、牧野の居場所が、俺等に分からない様に、情報操作させたの?」
そんな事は、当たり前ぇだろ?
「あのな、俺は、つくしに関しては、お前等(F3)を信用してねぇんだよ‼
特に、類はな‼」
類は、間髪入れずに、言って来た。
「はぁ~??
其れって、酷く無い…?」
「酷くはねぇだろ?
つくしは、『俺の女』何だよ‼
其れが、証拠に、再会してから直ぐに、寄りを戻してんだよ‼
当然の考えだろ?」
だが、類は、悪態を突く事は、忘れて無かった。
「一旦は、別れてんじゃん⁉」
だから、俺は、言い返して遣った。
「類、何か言ったか?」
「何も、言って無いよ‼
だったらさあ、牧野を東京に連れて帰って来てよ‼
会いたいから…さ。」
俺は、こいつ等 F3に、会わせたくねぇのは、やまやまだったが…?
だからって、いつまでも、あいつを大阪に残して置く事も、得策じゃねぇ事も、俺には、分かって居た。
だから、類に答えて遣った。
「まあ、そのうちな⁉」
で、取り敢えず、その日はお開きに成った。
で、俺は、やっと、今月も、あいつに会いに行ける日が近付いて居た。
そう思って居た時に限って、ババアが、日本に帰国して来やがるんだよな。
何なんだよ‼
“いつも、いつも、俺の邪魔ばっかすんじゃねぇよ‼”と、俺は、心の中で悪態を突いて居た。
<楓side>
私(わたくし)は、SPから、司が、足繁く大阪に通って居る事を聞いて居た。
勿論、出張で有る事も理解はして居る。
それが、毎月の様に…。
しかも、大阪に滞在すれば、半月は居座っていると、報告が上がって来た。
その理由が…。
大阪メープルに、毎回、同じ女性を連れ込んで居るという…。
私(わたくし)は、調べる様に、指示を出した。
そうしたら、其の女性の名は、『牧野』だった。
“成程…。”と、思わずには居られなかった。
私(わたくし)は、司と牧野さんに、1年の猶予を与えて直ぐに…。
主人が、倒れた事は、驚愕してしまった。
“此れも、運命なのか?”と…。
だから、司が、自ら、NYに渡米して来るとは、思わずに居た。
しかも、あんなに、お互い好きで、此の私(わたくし)に反論していた司と牧野さんが、“別れた‼”と、報告が上がって来た時は、驚愕していた。
もし、牧野さんが、司に就いて来て、NYに渡米する気が在るなら、受け入れるつもりにも成っていた。
だから、この展開には、驚愕しか無かった。
だが、司の頑張りを見て、分かった。
司は、牧野さんを取り戻す為に、頑張って居るのだという事が…。
だから、司の原動力が牧野さんだというなら、もう、何も言わないと、誓っていた私(わたくし)だった。
そして、私(わたくし)は、司を私(わたくし)の執務室に呼び出して居た。