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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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記憶の上書き…<総優>  続編⑥




<総二郎side>


俺は、親父から、続けて言われていた。


「まあ、総二郎の気持ちも分からない訳じゃない。
 SPから、其のお嬢さんとお付き合いする様に成った総二郎が、“全く、遊んで居な
 い。”と、聞かされて居たし…。
 “仕事が終われば、真っ直ぐ、マンションにも帰宅している。”と、聞かされれば…。
 あの総二郎を操縦する事が出来る其のお嬢さんに、親として、興味を抱いても仕方ない
 事だろう?
 だから、調べさせてもらったよ‼」


で、俺は、“成程な‼”と、思ってしまった。


だが、お袋は、其の事は知らねぇ様子だった。
否、親父から、聞いて無かった見てぇだった。


親父には、愚痴の様に、言って居る様に俺には、聞こえていた。


で、お袋からも、言われて居た俺だった。


先ずは、お袋は、親父の方を向きながら言って除けていた。


「そうだったのですね。
 私(わたくし)は、一切、存じ上げて居りませんでしたわ。
 ですが…。
 総二郎が、ここ最近に成って、私(わたくし)の事を、『お袋』呼びしてくれる様に
 成って、嬉しかったのは確かね。
 家元には、『親父』呼びなのに、私(わたくし)には、『家元夫人』呼びだったで
 しょ。
 私(わたくし)も、家元同様、総二郎の親なのに、“私(わたくし)には、他人行儀、
 何だ‼”と、思ったら、辛かったのよ。
 だから、総二郎が、『お袋』呼びしてくれた時…。
 とっても、嬉しかったのよ。
 だから、もう一度、逢ってみたいわね。
 今度は、更ちゃんの後輩としてではなく、総二郎の婚約者として…。」
「………」


俺は、親父とお袋からの話しを聞いて、喜んで良いのやら、如何、反応して良いのか?
一瞬、迷った俺は、言葉が出て来なかった。


そんな俺を見た親父とお袋は笑い出した。


こんな親父とお袋を、俺は、ガキの頃から見た事ねぇんだから…。
俺は、戸惑っても当然だった。


で、俺は、お袋から、話しされていた。


「取り敢えず、“其のお嬢さんを連れて来なさい‼”って事よ。
 話しは、其れから…。
 取り敢えず、総二郎は、此処(西門邸)が、其のお嬢さんにとって、『鬼門』じゃない
 様に、早く『コト』を進めなさい‼
 抜かり無く…ね。」
「………」


俺は、こんなに早い段階で、優紀が、俺の両親に迎え入れられるとは、思ってもみなかった。


反対されると思って…。
あきらん家(ち)(美作邸)を、先に、実行した。


其れなら、“此処(西門邸)を、先にすれば、良かったよな?”と、心の中で、俺の両親に悪態を突いて居た。


“其れなら、あんなに優紀を不安がらせなくても良かったのに…よ。”と、更に、心の中で、悪態を突いて居た俺だった。


ほんと、如何すんだよ‼


順番が狂っちまってんだろ?


まあ、親が、喜んでくれてそうだから…。
“良し‼”と、しますか?



<優紀side>


私は、今日、総二郎さんが愛車を運転してお迎えに来てくれた事に、何か、違和感を覚えて居た。


いつもなら、事前に、何処に行きたいか?
聞いて来てくれたり…。
その日は、何処に連れて行ってくれるかを事前か or その日に伝えてくれる筈だった。


だが、その日は、何も、教えてくれず…。
総二郎さんは、唯、無言で、愛車を運転していた。


何が、何だか?
分からずに居た私だった。


総二郎さんは、何か?
怒っているのだろうか?


私が、何か?
怒らせてしまったのだろうか?


不安しか無かった私だった。



<総二郎side>


優紀が、何か?
不安そうにして居る事は、俺には、十分過ぎる位ぇ、分かって居た。


けど…。
今日の俺は、抜かり無く出来るか?
その事だけで、頭が一杯だった。


優紀を思い遣れる余裕が、俺には、無かった。


其れに、今日に限って、朝から、俺にプレッシャーを掛ける様な言葉を掛けて来た親父とお袋…。


いつもなら、俺が、朝から行動するにしても、何の関心も無いだろうに…。


“ほんと、いい加減にしろ‼”と、言いたかった。


俺は、玄関先で、お袋から、声を掛けられていた。


「総二郎…お待ちなさい。」


俺は、面倒臭そうに、お袋に返事していた。


「何だよ…?」
「今日は、お連れするのよね?」


俺は、分かってて、お袋に返事していた。


「誰を…?」
「まあ、良いわ。
 取り敢えず、抜かり無くお遣り為さいな。」
「ああ。」


で、そのまま、優紀を迎えに行ったので、優紀に対して、如何言う顔で居れば良いのか?
俺は、分からなく成っていた。


もう、優紀から、結婚の了承を貰って居るので、本来なら、こんなに緊張する必要ねぇんだけど…な。


朝から、お袋にプレッシャーを掛けられたばかりに…。
緊張感が俺を襲って居た。


西門邸にあの時以来、初めて入る優紀…。


俺と結婚すれば、嫌でも、西門邸が、優紀の住まいに成る。


だからこそ、優紀には、西門邸を嫌な思い出のままにして於きたく無かった。


あの時…。
優紀を傷付けた俺の態度が、帳消しに成るとは思えねぇが…。


優紀が、俺の想いを受け取ってくれる事を願うしかなかった俺だった。


俺は、愛車を運転し乍ら、そんな事を考えて居た。

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