Halloween【馬鹿だよな、俺】…<総優> 番外編
10月31日 Halloween(ハロウィン)
<此の二次小説『Halloween【馬鹿だよな、俺】…<総優> 番外編』は、『馬鹿だよ
な、俺…<総優>』の『その後(spin off)』と言う名の『番外編』として、お送りし
たいと思います。
宜しくお願いします。>
<総二郎side>
あれから、数年が経った。
司と牧野・あきらと桜子は、俺と優紀が結婚した日から…。
司と牧野が、半年後に結婚した。
そして、司と牧野から、更に、半年後に、あきらと桜子が、結婚した。
だが、類 と 滋は、未だ、予定が無いと言って居た。
という寄り、それぞれ、相手が居ない様子だった。
そして、俺と優紀の間に生まれた『優一郎』は、今年4歳に成った。
現在は、英徳学園 幼稚舎 年少組で在る。
で、司の所は、2歳に成る息子…『翔』が居る。
で、あきらの所は、1歳に成ったばかりの息子…『やすし』が居る。
今や、優一郎は、翔とやすしの『兄貴』気取りだ‼
で、俺等 F3のそれぞれの嫁 優紀と牧野と桜子は、揃いも揃って、妊娠中と来た。
産まれ月は、それぞれ、違うらしいが…。
喜んで居るのは、じぃじ と ばぁば に当たる、F3の両親達だ‼
司の所は、娘で間違いないらしい。
あきらの所は、息子らしい。
で、うち(西門家)は、“女の子‼”だと、ドクターから言われた。
まさか、同学年の子供が産まれて来るとは…な。
合わせた訳でもねぇのに…な。
で、今年も、『Halloween(ハロウィン)』の時期が遣って来た。
西門家は、代々続く西門流宗家に当たる。
だから、俺等 三兄弟がガキの頃は、世間でいう所のそういう類(たぐい)の行事事は、幼稚舎や初等部でしか経験した事が無かった。
其れも、俺が、初等部の4年の頃から、そう言う行事事はかったるくて、出た事が無かった。
だから、家元で在る 親父の口から言われた言葉に、俺は、驚愕するしかなかった。
俺は、親父の部屋に呼ばれていた。
「総二郎…。
今年は、『Halloween(ハロウィン)』という行事をうち(西門家)でも遣らん
か?」
「はぁ~??
俺等 ガキの頃の親父は…。
“うち(西門家)は、お茶の世界に生きている。
そう言う世間で言う処の行事事はしなくて宜しい。”と、言ってたよな?」
そう言った俺に、親父は、飄々と、言って来やがった。
「否な…。
保に、見せられたんだよ。
去年の『Halloween(ハロウィン)』の時の保の孫の画像を…な。
まだ、保の孫の方が、歳は小さいから、余計に可愛く見えたんだが…。
優一郎も、保の孫よりも凛々しくて、でも、保の孫よりも可愛いだろ‼」
まあ、俺と優紀の子供だから、当然と言えば、当然だが…。
しかし…。
“てめぇの子供より、孫の方が、そんなに可愛いか?”と、言って遣りたかったが…。
其の言葉は、喉の奥に引っ込めて遣った。
所謂、親父は、優一郎の画像を撮って、F3の親父連中 や 西門流の重役達に、見せびらかしてぇ事は、目に見えていた。
で、其の事を、優紀に言えば…。
「私も、総二郎さんに伝え様と、思って居たの。
私も、今日、お義母様から聞かされて、吃驚して居たのよ。
如何も、『Halloween(ハロウィン)』をする事は、決定らしいの。
お義母様が、仰ってお出でだったんだけど…。
お義父様が、優一郎に『ミツバチ』の恰好をさせたいらしくて…。
子供用の衣装を揃える様に、内弟子さんに仰っていたらしいわ。」
「はぁ~??」
俺は、一瞬にして、頭が痛く成った。
親父は、何を考えてんだ⁉
だが、結局、『Halloween(ハロウィン)』の日に成り、ミツバチの衣装を身に着けた優一郎が、俺の目の前に居ると…。
此れが、可愛くて仕方ねぇ‼
『じじ・ばば』だけで無く、俺と優紀も、優一郎の動画を取り捲った。
優一郎は、男だから…。
「優一郎のこんな時期を見れるのは、今だけだから、楽しまなくちゃ‼」って、優紀が言ってる言葉を聞くと…。
“確かに、そうだ‼”と…俺も、思っていた。
で、優一郎が一番最初に…。
「じぃじ・ばぁば…。
『Trick or Treat』」
と、言って居た。
其の優一郎の姿に、親父とお袋は、言葉通り、『鼻の下を伸ばす』様な顔付きをしていた。
で、慌てて、幾らでも、お菓子を渡していた。
今日の日の為に、事前に、取り寄せて居たらしい。
で、優一郎は、親父とお袋から、お菓子を貰って満足したのか?
その後、優一郎は、行く所、行く所で、内弟子や使用人に声を掛けていた。
「『Trick or Treat』…。」と…。
で、内弟子や使用人からも、お菓子を篭一杯に貰えて、満足していた様子だった。
で、俺と優紀だけじゃ無く、親父とお袋までもが、優一郎が、歩く所、歩く所…。
大人4人で、就いて廻っていた。
だが、俺は、親父とお袋に、言いたかった。
“親父とお袋は、普通、そんな顔付きをしねぇだろ?”と、言って遣りたかったが、言わずに居て於いた。
優一郎を可愛がってくれて居る事は、親の俺からすれば、嬉しい事に間違いねぇからだった。
そんなこんなで、今年の『Halloween(ハロウィン)』の日は、無事、終わった。
来年からは、もう一人、子供が増える。
しかも、娘と、ドクターから、言われていた。
来年からの西門家は、如何成って行くんだろうか?
今から、頭が痛い、俺だった。
fin