バラバラの果てに…<ALL CP> 13.
一方、あきらも桜子をあきらの部屋に招き入れた。
あきらが桜子を招き入れた理由は、総二郎を不憫に思っていてので有って、疚しい考えでは無いと自分自身(あきら)に言い聞かせていた。
まだ、あきら自身、桜子に対する気持ちには気付いていなかった。
あきらは、桜子に尋ねていた。
「桜子、総二郎が不憫で仕方ねぇんだ。
如何にか何ねぇのか?」
桜子は困惑していた。
「優紀さんが決めた事です。
私には如何する事も出来ません。
申し訳有りません。」
あきらは桜子に提案をした。
「今、優紀ちゃんに連絡して、総二郎に対する気持ちを聞き出してくれねぇか?」
「聞き出して如何するんですか?」
「優紀ちゃんの本心を知れば、総二郎にも直させる所が有るなら直させるし、もう、優紀
ちゃんに総二郎に対する気持ちがねぇなら諦めさせる。
このままじゃあ、総二郎の奴、ストーカーにならねぇとも限らねぇだろ?
頼むよ、桜子‼
優紀ちゃんに確認してくれ‼」
桜子は、あきらの思いに負けて、優紀にLINEする事にした。
『今、パーティーの集まりもお開きになりました。
西門さんがTELを切った後、かなり、憔悴し切っていました。
本当の処、優紀さんの気持ちは如何なんですか?』
優紀からの返信は直ぐには無かったが、LINEに折り返し入って来た。
『桜子さん、西門さんへの気持ちは、私自身も分からないの?
如何すれば良いのかも…?
唯、“会いに来ないで欲しい。”って、私から言っても、西門さんからは、“会いに行く事
は止めない。”って、言われて、嫌な筈なのに、言われて嬉しく思っている私も居るの
は事実なの…。
自分自身で自分自身の気持ちに困惑しているの。
如何すれば良いのか分からないの。
此れが今の私の正直な気持ち…。』
桜子はあきらに、優紀からの返信を素直に読んで聞かせた。
「桜子、それって、優紀ちゃん、総二郎の事はまだ脈有りって思っても良いって事だよ
な?」
「多分ですけど…⁉
そうじゃないでしょうか?
まだ、優紀さんは気付いてないっぽいですが…。」
あきらは総二郎に直ぐにでも言って遣りたかったが、桜子からは止めに入られた。
「美作さん、まだ、西門さんに優紀さんの気持ちは言わないで下さいね?
優紀さんの気持ちを知ってしまった西門さんは嬉しさで、直ぐにでも優紀さんに向かお
うとすると思うんです。
でも、そんな事をすれば、優紀さんの事です、西門さんを反発し出すと思うんです。
何処か、先輩に似た頑なな処が有るんです。
それが要らぬ方向に向かわないとも限りません。
優紀さんも先輩と同じでゆっくりじっくりと行かなければならないと思うんです。
だから、美作さんは西門さんに不用意に煽る事はしないで欲しいんです。」
桜子が言う通り、
『優紀ちゃんが牧野に似た所が有って、司が牧野を落とす事が出来たのなら、司に攻略法
を聞き出さば良いんじゃねぇの?』と、あきらは考えていた。
司と総二郎を誘い出して、『司に口を割らせるか?』と、あきらは考えていた。
本当に、あきらは損な役回りで有る。
『皆の世話係、復活』って処か?
否、『放って置けない損な性分何だろう…。』と、あきらは自分自身の事をそう思っていた。
F4揃うのは、当分の間、無いだろうと考え、あきらは、次の日、F4を集められる最後の夜なので、F4だけに招集を掛けた。
『明日の夜、F4、俺の部屋に集合な‼
当分、会えないんだから、飲んで、語り合おうぜ。』と…。
取り敢えず、F3全員、『了解‼』と、返事が来た。
T3は、T3で集まるらしい。
こう言うのも偶には良いだろう‼