記念日～告白の日＆キスの日＆プロポーズの日～…＜総優＞　　5．

2023/08/27 02:00

5月9日…『告白の日』
（ユニリーバ（株）が展開する男性用化粧品のブランド『AXE（アックス）』が制定）

5月23日…『キスの日』
（『5月23日』が『キスの日』と、制定された理由は、1946年（昭和21年）の此の日、日本
　で初めてキスシーンを撮影した映画が封切りされた事に由来。
　何時（いつ）、誰が何の為に制定されたかは不明との事）

2023年6月4日（毎年6月の第1日曜日）…『プロポーズの日』
（ヨーロッパでは、【6月に結婚する花嫁は幸せに成れる】と、言う言い伝えが有り、日本
　でも【6月の花嫁（ジューンブライド）】という言葉が広く知れ渡って居ます。
　1994年（平成6年）に、一般社団法人・全日本ブライダル協会が制定）

総二郎は、自身の目の前で繰り広げられて居る自身の母親で在る　西門流　家元夫人　と　優紀との会話を聞いて居て、ふと、考えたのだった。

“お袋　と　優紀ちゃんは、こんなに仲良く成る位ぇに、何時（いつ）の間に、如何遣って
　知り合ったんだ。”と…。

だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、自身の母親で在る　西門流　家元夫人　と　優紀との会話の合間に入るかの様に訊き始めるのだった。

「ちょっと良いか？
　何で、お袋　と　優紀ちゃんは、何時（いつ）の間に、こんなに仲良く成ってるんだ
　よ？」と…。

其処で、総二郎の母親で在る　西門流　家元夫人は、そんな風に疑問に思って居るで在ろう自身の息子で在る　総二郎に、飄々と、言って除けるのだった。

「実は、つくしさんから優紀さんをご紹介頂いたのよ。
　優紀さんは、高校生の頃にクラブ活動の一環として、茶道部に在籍して居たらしいの。
　其れで、高校を卒業した優紀さんは、其の後、お茶に触れて来なかったらしいのよ。
　だから、そんな話しをつくしさんに為さった優紀さんは、つくしさんが気を利かせたから
　こそ、つくしさん共々、私（わたくし）のお弟子さんに成ったという訳なのよ。」と…。

実は、総二郎は、知って居たのだ。
つくしの婚約者の司の母親で在る　道明寺HD　社長　道明寺楓からの指示に寄り、つくしが自身の母親で在る　西門流　家元夫人に弟子入りしたという事を…。

だからだったのだろう。
此の時の総二郎は理解して居たのだ。

“もし、優紀ちゃんがお袋に弟子入りしたというのなら、其れは、恐らく、牧野を通じて…
　と、言う事に成るだろう。”と…。

だが、其れでも、此の時の総二郎自身、解せなかったのだ。

“何故、牧野は、其の事を俺に言って来なかったんだ‼”と…。

だからだったのかも知れない。
此の時の総二郎は、思わず、優紀の方を見て、睨み付けるかの様に言ってしまったのだ。

「何で、優紀ちゃんは、俺に其の事を言って来なかった？
　事前に、其の事を俺が知って居れば、もっと、違う意味で、俺　と　優紀ちゃんは繋がっ
　て居られただろ？」と…。

其処で、此の時の優紀は、意を決したかの様に総二郎に話しし始めるのだった。

「私は、今迄、西門さんに嫌われていると思って居たんです。
　だから、私は、“西門さんにご迷惑をお掛けし無い様にし無きゃ…。”と、思って居たの
　で、『西門流』でお稽古を付けて頂こう何て、毛頭、考えても視なかったんです。
　でも、何処の流派が良いとか…。
　何処でお稽古を付けて頂ければ良いのか？…とか…。
　私自身、全く、分かって居なくて、つい、“つくしの事が羨ましい。”って、唯、つくしに
　そう言ってしまっただけ…だったんですけど、結局、家元夫人にお世話に成る事に成って
　しまって…だから、申し訳無く思って居ます。
　もし、西門さん自身、私が家元夫人にお稽古を付けて頂いて居る事がお嫌なら、今、此処
　で、家元夫人にお話しさせて頂きますが…。」と…。

だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、そんな風に自身に言って来た優紀に呆れて居たのだ。
だからこそ、此の時の総二郎は、そんな優紀に言えた言葉…だったのだろう。

「あのなぁ～、何時（いつ）、俺が嫌だと言った？
　一切、言ってねぇだろ‼
　其れに、何時（いつ）、俺が優紀の事を嫌ぇだって言った？
　此れ迄、俺自身、一切、優紀の事を嫌ぇだとは言った事はねぇ筈だろ‼」と…。

だが、此の時の優紀自身、総二郎から自身が思っても視なかった事を言われただけでは無く、『優紀ちゃん』➡『優紀』呼びに変わって居た事から、返って、テンパり始めるのだった。

だからだったのかも知れない。
此の時の優紀は、慌てるかの様に言葉を紡ぐのだった。

「でも、西門さんは、私に、“仲間のダチ（友達）とは、後々、面倒臭く成るだけだから、
　そんな女とは、とても、付き合えねぇ（ない）。”とか…。
　“俺は良い男だが、良い奴じゃねぇ（無い）から。
　　だから、早く、良い奴を探せよ‼”って、私に仰って居た筈です。
　だから、私は、てっきり、西門さんから嫌われているものだと思って居ました。」と…。

其処迄、自身の妻で在る　西門流　家元夫人　と　自身の息子で在る　総二郎　と　優紀の話しを、唯、黙ったまま聞いて居た此の時の総二郎の父親で在る　西門流　家元は、漸く、口を開くのだった。
勿論、此の時の総二郎の父親で在る　西門流　家元は、そんな自身の息子で在る　総二郎を呆れた様な目付きをしたままで、更には総二郎の顔を見詰め乍らも話しするのだった。

「此れ迄、西門流にとって、有り難くも無い『女たらし』と、言う異名を取る位に、総二郎
　は、『女遊び』が激しかったんじゃ無いのかな。
　そんな有り難くも無い『女たらし』の異名を持つ総二郎が本気の恋を前に、『普通の男』
　に成るとは…な。」と、嫌味たっぷりに…。

其処で、総二郎は、自身の父親で在る　西門流　家元に、“チェッ‼”と、悪態を突き乍らも、更に、思って居たのだった。

“俺の事なのに…よ。
　勝手に、俺よりも先に優紀に告ってんじゃねぇ…よ。”と…。

だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、自身の父親で在る　西門流　家元を睨み付けた後、優紀の方を向き直しして、優紀に言って除けるのだった。

「優紀…親父が言った言葉は気にすんなよ。
　高等部の頃の俺は、直接、優紀には言ってねぇけど、牧野からは聞いたんじゃねぇのか？
　優紀は、“俺のファンタジスタだ‼”って、俺から牧野に言った話しを…。
　優紀は、俺に革命を起こしてくれた女だ‼
　けど…よ。
　俺は、（西門流）次期家元を襲名した時に、親父から言われて居た事が有ったんだわ。
　“恋愛は自由だが、総二郎の結婚は西門流と共に在る。”って…な。
　だから…よ。
　俺は、本当の恋には臆病に成ってた。
　もし、俺　と　優紀が付き合ったとしても、何れ、親が決めた結婚相手を俺に会わせるだ
　ろう。
　そう成ったら、きっと、優紀の事だ。
　優紀は俺から離れ様とするに決まってる。
　“だったら、初めから、そんな恋愛はしねぇ方が良い。”って、考えてた。
　だから、遊びの恋愛の方が俺には相応しいと思ってたし、其の方が楽だった。
　だからこそ、高等部の頃の俺は、優紀とは仲間として付き合ったとしても、優紀が俺から
　離れて行く様に仕向けた。」と…。

其処で、此処迄、総二郎からの告白とでも取れる様な話しを黙ったまま聞いて居た優紀は、総二郎に訊き始めるのだった。

「と言う事は、更先輩の時もそうだったって事ですか？」と…。

だからだったのだ。
此の時の総二郎は、唯、優紀の顔を見詰めたまま、優紀からの問いの言葉に返答するのだった。

「ああ、そう言う事だ。
　でも、更への恋心は、俺自身、幼少期の幼い気持ちを其のまま持って居たって…感じだ
　な。
　だからこそ、更への気持ちは、直ぐ、吹っ切れる事が出来たんだと思う。
　けど…よ。
　優紀の時は違った。
　あれだけ、俺の心の中迄入って来る優紀にイライラして居た筈…だったのに…な。
　優紀と会えなく成ると会えねぇだけで、違う意味で、イライラしてた。
　あれだけ、“俺のテリトリーに入って来んな。”って、優紀に怒ってた筈なのに…な。」と…。

其処で、漸く、総二郎の母親で在る　西門流　家元夫人が口を開くのだった。

「此れが本当の総二郎なのね。
　私（わたくし）は、初めて、総二郎の本当の姿を見た様な気がするわ。
　其れに、総二郎が愛する女性（ひと）に告白する所が見られる何て…。
　此の世の中の母親の中でどれ程の母親が、自身の息子の告白シーンの場に立ち合える事
　が出来るのかしら…ね。
　私（わたくし）は、優紀さんのお陰で立ち合えたし、見る事が出来た視たいね。
　本当に、優紀さん…有難う！
　と言う事は、後は、優紀さん次第という事…ね。
　其れと、総二郎に言って置きますが…。
　私（わたくし）は優紀さんに、私（わたくし）の内弟子に成って貰える様に打診して居ま
　す。
　まだ、優紀さんからは、正式な了承の意を聞かせて貰っては居ないけど、総二郎は、其の
　おつもりで居らして頂戴‼」と…。

だからだったのかも知れない。
此の時の優紀は、其れ以上、喋る言葉が見付からず、「そんな…。」と、言う事以外、言い出せず、顔からデコルテ迄を真っ赤に染めた状態で下を向いたまま…だったのだ。

だからだったのだろう。
例え、自身の両親で在る　西門流　家元　と　家元夫人…だったとしても、そんな風に、顔からデコルテ迄を真っ赤に染めた状態の優紀を、此れ以上、誰にも見せる事が出来無いとでも言いた気に、此の時の総二郎は、自身の両親で在る　西門流　家元　と　家元夫人に悪態を突き乍ら、言って除けるのだった。

「あぁ～、もう分かったから…親父とお袋は、此のまま、帰りやがれ‼
　ちゃんと、優紀には俺の口から話しするし、優紀を口説いた後は、俺との付き合いを了承
　させるから…よ。」と…。

だからだったのだ。
此の時の総二郎の両親で在る　西門流　家元　と　家元夫人は、其れでも、自身達の息子で在る　総二郎の事を信用して居ないとでも言いた気に、自身達の言いたい事を言ってから、其の場を離れるのだった。
先ずは、総二郎の母親で在る　西門流　家元夫人が口火を切るのだった。

「ちゃんと、総二郎が優紀さんを説得出来るのか？
　私（わたくし）は心配ですが、私（わたくし）達が此の場に居ると、優紀さんが総二郎に
　本音を言えなくても困るし…仕方が無いわね。
　家元…帰りますか？」と…。

だからだったのだろう。
此の時の総二郎の父親で在る　西門流　家元は、自身の妻で在る　西門流　家元夫人の後を受けるかの如く、自身の息子で在る　総二郎に言って除けるのだった。

「まぁ～、そう言う事なら、致し方無いだろう。
　だが、家元夫人は、相当、優紀さんを気に入って居るらしい。
　優紀さんを自身の弟子だけでは無く、内弟子にし様とする位に…な。
　もしも、総二郎が優紀さんから断りを入れられて視ろ！
　家元夫人は、きっと、“総二郎は次期家元に相応しくない。”と、言い出し兼ねないだろ
　う。
　だからこそ、総二郎の選択肢は、唯一つ、西門家に優紀さんを取り込む事…。
　良いな、総二郎…。」と…。

だからだったのかも知れない。
自身の父親で在る　西門流　家元からそんな話しを聞かされたまま、怪訝な態度を取り始めた此の時の総二郎は、自身の両親で在る　西門流　家元　と　家元夫人に、溜息を吐き（つき）乍らも言い始めるのだった。

「はぁ～⤵、何で俺が優紀から振られる設定…何だよ。
　俺は、ぜってぇに優紀と付き合うから、其のつもりで居てくれ‼」と…。

勿論、此の時の優紀は、総二郎に返答の言葉を告げた訳でも無く、了承の意を述べた訳でも無く、如何言えば良いのか？
全く、分からず、未だ、下を向いたままの状態で、困って居たのだった。

そして、自身の両親で在る　西門流　家元　と　家元夫人が其の場を後にした事を確認した此の時の総二郎は、優紀に声を掛けるのだった。

「なぁ～、優紀…。
　俺の方を向いて、俺からの告白の言葉を聞いてくれるか？
　結婚を前提に、俺と付き合ってくれるか？」と…。

其れはまるで、総二郎から優紀へのプロポーズの言葉の様にも取れる告白の言葉…だったのだ。

だからだったのだろう。
此の時の優紀の顔付きはハッとした状態のままで、下を向いて居た頭を上げ、「へっ？？」と、突拍子も無い様な声を出して居たのだった。

しかも、既に、此の場に総二郎の両親で在る　西門流　家元　と　家元夫人が居ないにも関わらず、漸く、気が付いたかの如く、更に、驚愕するのだった。

「あの～、家元　と　家元夫人は、何方に行かれたのですか？」と、聞く位に…。

だからだったのだ。
此の時の総二郎は、そんな優紀に呆れるのだった。

“優紀らしくて笑えるわ。”と、思い乍ら…。

そして、其の後の総二郎は、そんな風に思い乍らも、不意に、自分自身　と　優紀の唇と唇が触れ合う位の軽いキスをした後で、そんな優紀を口説き始めるのだった。