tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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Once again~再び~  2.





〈総優〉


一方の優紀は、あの後、総二郎達の前から走り去り、或る路地に入ったのだ。


其処で、優紀は、或る人物に電話を掛けるのだった。
勿論、優紀は、不安…だった事からこそ、其の或る人物にはビデオ通話から電話して居たのだった。


「桜子さん…大変なの。
 さっき、西門さんと会っちゃったのよ。
 でも、逃げて来ちゃったの。
 如何し様!」と…。


其処で、桜子は、ビデオ通話から見える優紀の顔が動揺して居る事を察知した事から、優紀を落ち着かせ様と、そんな優紀に声を掛けるのだった。


「ところで、優紀さんは、今、何方に居らっしゃいますか?」と…。
「………」


だからだったのだろう。
取り敢えず、総二郎達から見えない場所に出来るだけ早く行きたくて、自身の目の前に在る 其の或る路地に、何の躊躇も、確認もせずに入ってしまっただけで、此処が何処なのか?
此の時点に於いての優紀には、全く、分かって居なかったのだ。


だからだったのだ。
此の時の優紀は、“はて、此処は何処…?”…状態に成って居たからこそ、ビデオ通話の中の優紀は、何も言えず、桜子に首を傾げて見せて居ただけ…だったのだ。



勿論の事、そんな状況の優紀に、一抹の不安を覚えないでも無いのだが、其れでも、“優紀さんを落ち着かせる方が先…。”と、此の時の桜子は、優紀に訊き始めるのだった。


「優紀さん…携帯を外側に向けて、携帯を動かして視て下さいますか?
 其れから、優紀さんが居らっしゃる其の路地の先には、何が見えますか?」と…。


だからだったのだろう。
此の時の優紀は、桜子からの指示通りに、自身の携帯を外側に向けて、携帯を動かし乍ら、ビデオ通話の中で其の路地辺りを桜子に見せて、其の路地の先に何が見えるのかも話しし始めるのだった。


其処で、漸く、優紀の居所が理解出来た此の時の桜子は、安心させたい一心で優紀に伝えるのだった。


「優紀さんの居場所が分かりましたので、今から、お迎えに行きますね。
 ですから、一切、其処から動かないで下さいね。」と…。



そして、其の後、無事に優紀を見付け出せた桜子は、優紀を三条家のリムジンに乗車させ、優紀から話しを訊き出そうとするのだった。


「優紀さんにお訊きしたい事が有りますの。」と…。


其処で、優紀が頷いた事を確認した桜子は、更に、優紀に訊き始めるのだった。


「先程、優紀さんが西門さんと再会為さった時、西門さんは、お一人でしたか?」と…。


だからだったのだろう。
此の時の優紀は、素直に、包み隠さずに、桜子に伝えるのだった。


「西門さんの傍には、『容姿端麗』と言っても良い位の綺麗な顔立ちの女性が居ました。
 でも、西門さんは、其の女性に対して、冷たく遇らって(あしらって)居るかの様に、私
 には見えました。
 勿論、私は、其の女性から睨み付けられて居ましたけど…。
 其の女性が何か勘違いを起こして居る様に私には感じたので、其の場が居た堪れなく成っ
 た私は、サッサと、其の場から逃げて来たんです。
 西門さんは、私が走り去る背後から、何か仰って居た様に感じたんですけど、態と、振り
 返る事無く、あの路地に隠れて居たんです。」と…。



だからだったのかも知れない。
此の時の桜子は、意地悪く、更に、優紀に訊き始めるのだった。


「じゃあ、優紀さんは、此れからも、西門さんと如何こう成りたいとかそう言う訳では無い
 って事ですよね⁉」と、俯いたまま、クスクスと、笑い乍ら…。


だからだったのだ。
そんな風に桜子から訊かれてしまった此の時の優紀は、一瞬、返答する言葉を失いそうに成って居たのだが、其れでも、桜子に訊き始めるのだった。


「………。
 其れって、如何言う意味ですか?」と…。


其処で、此の時の桜子は、真剣な顔付きに成り、優紀に話しし始めるのだった。


「優紀さんが西門さんと再会為さったから…という訳では無いのですが、其れでも、一応、
 現在の優紀さんのお気持ちをお訊きして置きたくて…。
 だからこそ、訊ねて(たずねて)視たんです。」と…。


実は、此の時の優紀の頭の中では、桜子が自身に訊きたいという意図が見えて居なかったのだ。


何故なら…。
優紀は、此れ迄にも、自分自身の想いとして、桜子に色々と話しして来たのだ。


“なのに、今に成って、何で、桜子さんはそんな事を私に訊いて来るのだろう。”と、考えてしまう程…だったのだ。


云わば…。
此の時の優紀には、全く、桜子の気持ちが理解されて居なかったのだ。


だが、其れは、当然と言えば当然…だったのだ。


何故なら…。
此の時の桜子自身、其の事を承知の上で、優紀に訊いて居たのだから…。



実は、此の時点に於いての桜子は、既に、考えて居た事が有ったのだ。


“もう、そろそろ良いのでは無いだろうか?”と…。


だからこそ、此の時点に於いての桜子は、態々訊かなくても良い様な事を優紀に訊いて視たくなかったかも知れない。



そして、総二郎自身が誘い出した『容姿端麗』と言っても良い位の綺麗な顔立ちの其の女性と別れた其の後の総二郎は、実は、あきらに連絡を取るのだった。


「なぁ~、あきらに訊いて欲しい話しが在るんだけど…よ。
 今から会えるか?」と、躊躇がちに…。


だからだったのかも知れない。
そんな風に躊躇がちに自身に訊いて来た総二郎の事が気に成った此の時のあきらは、総二郎に了承の言葉を告げるのだった。


「ああ…構わねぇよ。」と…。



だからだったのだろう。
総二郎 と あきらは、二人だけの時に良く利用するBARに集まったのだった。


其処で、あきらは、総二郎に訊き始めるのだった。
何故、自身が此の場に呼び出されたのか?
其の理由(わけ)を…。


「なぁ~、総二郎…一体、何が有ったんだよ⁉」と…。


だが、此の時の総二郎は、何故か、何時(いつ)もと違い、躊躇がちにあきらに話しし始めるのだった。


「あぁ~、実は…な。
 さっき、偶然、優紀ちゃんと逢ったんだわ。
 此れ迄、“会いてえ‼”と、思っても、全く、会う事が出来無かったのに…な。
 諦めた頃に成って、優紀ちゃんと逢えるだ何て…。
 如何考えても信じられねぇわ!」と…。


其処で、あきらは、総二郎から聞かされた『優紀ちゃんとの再会話』について、考え込んでしまうのだった。
実の事を言うと、此の時のあきらの頭の中では、総二郎の其の意図する所が何処に在るのか読めずに居たのだ。


“総二郎は、何で、俺を呼び出して迄、『優紀ちゃんとの再会話』を聞かせるんだろう
 な。
 何か訳アリか?”と、疑いたく成る程に…。


其処で、あきらは、自身が不思議に感じた事を総二郎に訊き始めるのだった。


「なぁ~、総二郎…。
 優紀ちゃんって、あの優紀ちゃんの事だろ⁉
 総二郎があの優紀ちゃんと逢ったというのなら、そりゃあ、懐かしさは在ると思う。
 仲間だったのだから…そりゃあ、当然だろ!
 でも、其れは、懐かしさで在って、今の総二郎の様に躊躇がちに俺に話しして来る様な話
 か‼
 俺の知らねぇ間(ま)に、総二郎 と 優紀ちゃんとの間に何か有ったんか?」と…。


だからだったのかも知れない。
そんな風にあきらから訊かれた此の時の総二郎は、更に、躊躇がちにあきらに話しし始めるのだった。


「実は…な。
 俺 と 優紀ちゃんとの間には何か有るっつーったら有るんだわ。」と…。


だが、あきらが聞きたいで在ろう大切な部分を、一切、言おうとし無い総二郎に催促するかの様に訊き始めるのだった。


「其れじゃあ、全く、分かんねぇだろ‼
 優紀ちゃんと何が有ったのか?
 俺にちゃんと話せよ!」と…。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、“仕方がねぇな。”と、あきらに話しし始めるのだった。


「俺等がまだ英徳(高校)に通ってた頃の事だ。
 其の当時の俺は、優紀ちゃんの事が好きだったんだと思う。
 でも、敢えて、自分自身の気持ちに気が付かねぇ振りをしてた。
 今と成っては、其れが正解だったのか?
 全く、分かんねぇんだけど…よ。
 けど…な。
 “そうする事で優紀ちゃんを傷付けずに済む。”と、そうする事が正解かの様に、俺自身、
 そんな風に考えてた。
 優紀ちゃんを傷付けるだけ傷付けて…な。
 だから…よ。
 俺は優紀ちゃんから避けられても仕方ねぇのかも…な。」と、自虐的に…。


其処で、此の時のあきらは、まるで其れが相槌かの如く、そんな総二郎に小声で言って除けるのだった。


「総二郎…お前…。」と、複雑な顔付きに成り乍ら…。


だが、此の時の総二郎は、そんなあきらからの言葉を聞いて居ないかの様に、更に、話しし始めるのだった。


「で、俺 と 優紀ちゃんは、そう言う大人な関係に成った。
 云わば…。
 俺が優紀ちゃんの『初めての男』って訳…だ。
 最初は、優紀ちゃんからの申し出通りに優紀ちゃんへの礼のつもり…だったんだけど…
 よ。
 何故か?
 そんな俺が気付いた時には、既に、俺の方が優紀ちゃんに嵌まってた。
 勿論、優紀ちゃんと会わなく成ってから…な。
 まぁ、そんな感じかぁ~。」と…。



実の事を言うと、総二郎からそんな話しを聞かされた此の時のあきらは、“もしかすると…。”と、思わなくも無かったのだ。


何故なら…。
優紀と別れた後の総二郎は、かなり荒れて居た様に其の当時のあきらには見えて居たから…だったのだ。


云わば…。
其の当時の総二郎は、“『心ここに在らず』と、言った方が良いのでは無いだろうか⁉”と、あきらが心配する程…だったのだ。



だが、其れでも、此の時のあきらは、自虐的に落ち込んで居る様に見える総二郎に確認するかの如く、訊き始めるのだった。


「けど…よ。
 優紀ちゃんと会わなく成ってからの総二郎も、英徳(学園)の頃からと、全く変わり無
 く、女達と遊んでなかったかぁ?」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時の総二郎は、そんなあきらからの問いに返答すべく、言って除けるのだった。


「あぁ、間違い無く、俺は、女遊びしてた。
 さっき、優紀ちゃんと逢った時も、女と一緒に居る時…だったし…な。」と…。


実は、此の時のあきらは、更に、自虐的に落ち込む総二郎の事を心配するかの様に、訊くのだった。


「なぁ~、総二郎…。
 さっき、優紀ちゃんと逢った時、どっちから声を掛けたんだよ⁉」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時の総二郎は、更に、自虐的に落ち込むしか無く、其れでも、あきらに話しし始めるのだった。


「はぁ~、俺からだよ。
 実は、優紀ちゃんを見掛けた時…。
 “もう、此れで、二度と優紀ちゃんと会えねぇかも知れねぇ。”って、考えただけで、勝手 
 に身体が動いてた。
 俺の横には女が居る事さえ忘れて…。」と、溜息を吐き(つき)乍ら…。


だからだったのだろう。
此の時のあきらの顔付きは、何も言えないまま苦笑い状態…だったのだ。

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