tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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Once again~再び~  3.





〈総優〉


そんな話しをして居た所に、総二郎が、更に、あきらに懇願し始めたのだ。


「なぁ~、あきら…。
 あきらに頼みが有んだわ。
 聞いてくれるか?」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時のあきらとて、此れ迄、苦楽を共にして来た幼馴染で親友で在る 総二郎を無下にする訳にもいかず、了承の意を総二郎に伝えるのだった。


“まだ有るのかよ‼”と、思い乍らも…。
「ああ…構わねぇよ。」と、総二郎に返答するのだった。



其処で、あきらからの了承が得られた此の時の総二郎は、先ずは、ブランデーを一口、口に含んだ後に、あきらに話しし始めるのだった。


「桜子に優紀ちゃんの居場所を訊いてくれねぇか?」と…。


勿論、あきらとて、桜子とは仲間故、優紀の居所位は訊く事は出来るだろう。


だが、元々、桜子は策士だ!
そんな桜子がそう易々と打ち明けるとは、此の時のあきらには、とても思えなかったのだ。


だからだったのだろう。
此の時のあきらは、自身の言い分として、総二郎に話しし始めるのだった。


「勿論、俺から桜子に訊く事は可能だ。
 けど…よ。
 例え、桜子が優紀ちゃんの居場所を知って居たとしても、あの桜子が、そう易々と、俺等
 に教えてくれると思うか?
 答えは『NO』だと思うぞ‼」と…。


だが、其れでも、此の日の総二郎は諦めが悪いのか?
あきらに食い下がるのだった。


「其れでも良いから…よ。
 其れに、今日じゃ無くても良いから、取り敢えず、桜子を呼んでくれねぇか?」と…。



実の事を言うと、此の時点に於いてのあきら自身、傍で、そんな総二郎の必死さを見て居て、“何とかして遣りてぇなぁ~。”と、考えて居た事は事実な話…だったのだ。


だが、此の時のあきらは、そう思い乍らも、其れでも、総二郎に訊き始めるのだった。


「でも…よ。
 如何して、総二郎は、桜子に優紀ちゃんの居場所を訊きてぇんだよ⁉」と…。


其処で、此の日の総二郎は、そう考えた理由をあきらに話しし始めるのだった。


「考えて視ろよ!
 牧野が英徳(高校)を自主退学して俺等の前から姿を消した後…。
 暫くしてから、申し合わせたかの様に、滋 と 桜子も俺等の前から姿を消した。
 まぁ~、俺等の前から姿を消したというのはオーバーかも知れねぇけど…よ。
 其れでも、何時(いつ)の間にか?
 此の当時の滋 と 桜子は、“其の日は合コンだ!”とか…。
 “祖母の付き添いで…。”とか、色々と、理由付けして来ては、俺等の集まりに参加し無く
 成ったよな?」と…。


実の事を言うと、総二郎のそんな『自論』と言っても良い位のそんな話しを、唯、じーっと、何も言わず、傍で聞いて居た此の時のあきらは、総二郎から訊かれたので返答する事にしたのだった。


「確かに、そう言えば、そうだったな。」と…。


だからだったのだ。
更に、此の日の総二郎は、自身の『自論』とも言うべき話しをあきらに聞かせるのだった。


「其れに、実の事を言うと、俺の幼馴染が優紀ちゃんと同じ高校出身の一つ上の先輩で、尚
 且つ、其の当時の高校の茶道部の先輩でも在るんだわ。
 其の俺の幼馴染に寄ると…な。
 優紀ちゃんが高校3年に上がる前の春休み中に、其の高校を自主退学して居たらしいんだ
 わ。
 で、其の俺の幼馴染と、偶然、会った時に聞いたんだけど…な。
 “優紀ちゃんは、元々、自主退学し無ければ成らない程の欠点を取る様な成績じゃ無かっ
  た筈、何だけど…自主退学って、可笑しいわよね。”って、言ってた位、何だよ。
 で、其の話しを俺の幼馴染から聞いた時に変だと思った訳…よ。
 優紀ちゃんの自主退学は、牧野が英徳(高校)を自主退学した時期と重なるんだよな。
 だから…な。
 俺は、優紀ちゃんの携帯に電話したり、優紀ちゃんの自宅にも行って視た。
 そうしたら、優紀ちゃんの携帯は解約されてたし、優紀ちゃんの母親に言われたの
 は、“今は、優紀は、此処には居ないのよ。”と、言われただけ…だった。
 確か、類が言ってたろ!
 “牧野の携帯は解約されてたし、牧野のパパさん と ママさんが、「今は、つくしは、
  此処には居ないのよ。」って、言ってた。”って…。
 で、其の後の類は、フランスに渡仏しちまったけど…な。
 勿論、此れ迄にも、牧野 と 優紀ちゃんの居場所を滋 や 桜子に確認すれば、何でも
 無い話…だった。
 でも、其れをし無かったのは、間違い無く、滋 や 桜子から突っ込まれて、ややこしい
 事に成るのを避ける為…だった。
 で、今だよな。
 だからこそ、今度は、ちゃんと調べて置きてぇんだわ。
 なぁ~、あきら…。
 俺に協力してくれ‼」と…。


だからだったのかも知れない。
此処迄、総二郎からの話しを聞いて居た此の時のあきらは、そんな総二郎を感心するかの様に思って居たのだった。


“既に、総二郎は、其処迄、自論立てて、優紀ちゃんの行方を探そうとして居るのなら…。
 俺は、総二郎に協力して遣るしかねぇわな。”と…。


だからだったのだ。
そう思って居た此の時のあきらは、総二郎に了承の意を伝えるのだった。


「分かったよ。
 総二郎に協力して遣るよ。」と…。



そして、あれから数日後の此の日…。
あきらに寄って呼び出しを受けた此の日の桜子は、総二郎を対峙し様として居たのだった。


「今回、私が呼び出された理由を美作さんからお伺い致しました。
 西門さんには申し訳無いのですが、私の口から申し上げる事は何も在りません。
 【西門さんにお会いするか? or し無いか?】
 勿論、其れを決めるのは、私じゃ在りません。
 其れを決めるのは、優紀さんです。」と…。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、難癖を付けて来る桜子に対して、総二郎が一番知りたかった事を訊き始めるのだった。


「と言う事は、桜子は、優紀ちゃんの居場所を知ってるって話だよな?
 だとしたら、俺に優紀ちゃんの居場所を教えてくれ‼」と、懇願するかの様に…。


だが、其れでも、此の時の桜子は、はっきりと断ろうとするのだった。


「もし、例え、私が優紀さんの居場所を知って居たとしても…。
 優紀さんの居場所も、況してや(ましてや)、優紀さんの近況でさえも、私の口から西門
 さんに報告する気は毛頭在りません。
 唯、今の私が言える言葉が在るとする成らば、其れは、“優紀さん自身がお元気で過ごし
 て居らっしゃる。”と、言う事だけです。
 ですから、優紀さんの事はご心配には及びません。」と…。
「………」


勿論、此の時の総二郎がそんな桜子からの言い分に素直に応じる訳も無く、返って、総二郎の怒りを買うだけに過ぎなかったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、そんな風に自身に言って来た桜子を威嚇するかの如く、何も言わずに、唯、桜子を睨み付けるだけ…だったのだ。



其処で、此の時の桜子は、優紀だけでは無く、つくしの事に関しても、勿論、同じ様な事をしただろう事は言う迄も無いのだが、“私が優紀さんに代わって、しっかりと、西門さんへの仕返しをさせて頂きます。”と、桜子の心の中では、密かに、そう思って居たのだった。
だからこそ、此の時の桜子にとって、そんな総二郎に言えた言葉…だったのだろう。


「西門さんは、未だに、『容姿端麗』な女性を連れ回して居らっしゃるとか…。
 素直で、誰にでも優しい優紀さんにとって、そんな西門さんは如何(いかが)なものでし
 ょうか?
 況してや(ましてや)、優紀さんは、先日、西門さんが連れ回して居られた其の『容姿端
 麗』な女性から、上から下迄、嫌みな程に見られて居たとか…。
 其れじゃあ、其の日の優紀さんは、嘸かし(さぞかし)、嫌な思いを為さった事でしょ
 うね。
 其れでも、西門さんは、優紀さんを追い掛け回すおつもりですか?
 西門さんは、今でも、優紀さんが西門さんの事をお好きで居らっしゃるとお思いですか?
 其れに、あれから何年経って居るとお思いですか?
 【想いは風化する】
 人の想いも気持ちも、何時(いつ)かは風化するんだそうですよ。
 此の言葉は、私の知り合いが知り合いから聞いた言葉だそうです。
 ですから、西門さんは優紀さんを追い掛け回す事をお止め下さい。
 余りに執拗い(しつこい)様でしたら、優紀さんから嫌われても、私は知りませんので、
 悪しからず(あしからず)…。
 其れに、こんな事を言っては何なんですが…。
 今迄、西門さんがそう言う方だと認識して来た事は、私自身、一切、無かったのですが、
 今の西門さんは、まるで、先輩の記憶が有った当時の道明寺さんの様ですわね。
 まさか、F4の皆さんの中に、『猛獣』がお二人も居らっしゃっただ何て…。
 美作さんもご苦労が絶えませんわね。」と、嫌みたっぷりに…。


だからだったのだ。
桜子から名指しされた此の時のあきらの顔付きは、苦笑い状態…だったのだ。


そして、桜子から『猛獣』扱いされてしまった此の時の総二郎の顔付きは、引き攣って居たのだった。


そして、此の時の桜子は、そんな顔付きの二人を放って置いて、其の場を離れ様として居たのだった。


「其れでは、此れで、失礼致しますわ。」と、にこにこと、微笑みを浮かべ乍ら…。


だからだったのかも知れない。
そんな風に、にこにこと、微笑みを浮かべて居る桜子の笑みを見た時の総二郎 と あきらは、背筋が凍った様に感じるのだった。



PS.


結局の処…。
此の日の総二郎は、何の収穫も得る事が出来無かったのだ。
優紀が元気に暮らして居るだろう事以外は…。



そして、此の時のあきらは、独り言ちる(ひとりごちる)のだった。


“やっぱり…桜子だな。”と、密かに、思い乍ら…。

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