tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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お雛様【会いたい】…<つかつく>  番外編①




3月3日…雛祭り【桃の節句】



【『目覚まし時計【会いたい】…<つかつく>  番外編』の其の後】


つくし と つくしの両親のお墓に、『納骨』を済ませた翌年の2月4日の立春…。
椿は、日本に帰国して帰って来たのだ。


何故なら…。
椿が帰国して帰って来た目的は、勿論、自身の雛人形を飾る為…だったのだ。


【実は、雛人形は、立春(節分の翌日…通常は、2月4日)に飾るのが良いとされて居ます。
 節分で豆撒きをして、厄を払った後に、雛人形を飾ると、ベストなタイミングと言われて
 居ます。】



実は、椿が嫁いでから、道明寺邸では、此れ迄、雛人形を飾る機会が無かったのだ。


実の事を言うと…。
ホテル王の下に嫁いだ椿は、LAに在住して居たので、LAでも、雛人形を飾る事は無かったのだ。


何故なら…。
椿の嫁ぎ先の使用人はアメリカ人が主なので、『雛人形』というモノ自体を知らず、飾り方自体を知らないのだ。


だからだったのだ。
主役の居なく成った道明寺邸でも、此れ迄、雛人形を飾る事は無かったという訳…だったのだ。



だが、椿自身、其の事自体を、此れ迄、ずーっと、気にして来たのだ。
直したままに成って居る『雛人形』の事を…。


其れは、勿論、タマも、また、同じ…だったのだ。


其処で、椿は、日本から遠く離れたLAで思って居たのだ。


“今年の道明寺邸は、雛人形を飾る事が出来るんじゃ無いのかしら?
 今年は、道明寺邸にひなちゃんが居る訳だし…。
 其れに、ひなちゃんは、『桃の節句』…生まれでしょ!”と…。



そうなのだ。
実は、ひなは、『3月3日生まれ』なのだ。


だからこそ…。
『ひな』と、名付けられたのだ。



だからだったのだ。
思い付きでは有ったのだが…。
此の時の椿は、自身の姪っ子で在る ひなの為に、道明寺邸にて、雛人形を飾る事にしたのだった。


其の為に、此の時の椿は、日本時間の2月4日に間に合う様に、日本に帰国したという訳…だったのだ。



だからだったのだ。
道明寺邸に帰邸したひなは、椿の登場に、驚愕するのだった。


実は、椿の帰国自体、ひなは知らなかったのだ。


だからだったのかも知れない。
椿の顔を観たひなは、驚愕して居たのだ。


其処で、ひなの帰邸を、“今か今か…。”と、待って居た椿は、使用人が飾り終えた雛人形を見せる為に、ひなをリビングルームに連れて行くのだった。


実は、雛人形が飾られて居たのは、リビングルームの一角…だったのだ。
勿論、リビングルームの一角の畳の在る 部屋…だった事は言うまでも無かったのだが…。


実の事を言うと…。
此のリビングルームの一角の畳の在る 部屋は、態と、雛人形を飾る為に、椿が作らせて置いた部屋…だったのだ。


だからだったのだろう。
此の時点に於いてのひなは、“何の為に、リビングルームの一角に、畳の部屋を作って居るんだろう。”と、不思議に思って居た事も有り、雛人形を見た事で、漸く、理由が分かったのだ。


実は、本来なら、道明寺邸の主人で在る筈の司も知って居ても可笑しく無かったのだが…。
司自身も、知らされて居らず、司の姉で在る 椿が日本に帰国する迄、誰にも、知らされる事は無かったのだ。



なので、其の理由を聞かされたひなは、自分自身の為だった事を知り、嬉しくて仕方無かったのだ。


何故なら…。
此の時のひなにとって、『雛人形』というモノは、初めて…だったのだ。


ひなの幼少期の頃は、『雛人形』というモノが、自宅に無く、欲しくても、母親(つくし)には、「欲しい。」と、言う言葉が言えなかったのだ。



だからだったのだ。
テレビでしか観た事の無かった『雛人形』を、初めて、真近で観た此の時のひなは、実は、興奮状態…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
ひなは、「凄い‼」とか、「綺麗…。」とか…を、連発して居たのだ。



そんなひなの顔付きを観て居た椿は、ひなに訊き始めるのだった。


「ひなちゃんは、『雛人形』を、初めて、見るのかしら?」と…。


其処で、ひなは、自身の幼少期の頃の話しを、椿にし始めるのだった。


「はい、初めて、真近で観ました。
 今迄は、テレビでしか観た事が無かったから…。
 やっぱり、真近で観ると、迫力が違いますね。
 此れって、何段飾り…何ですか?」と…。


だからだったのだ。
椿は、サラッと、「10段飾りよ。」と、ひなに伝えたのだった。


だが、此の時のひなは、自身も、既に、道明寺家の一員で在る筈なのに…。
“流石は、道明寺家…。”と、まるで、他人事の様に思って居たのだった。


そんな風に、思って居るひなの事を、“流石、ひなは、つくしの娘で在る。”と、誰もが思うだろう。



だが、此の時の椿は、思って居たのだ。


“じゃあ、牧野家では、『雛祭り』はし無かったのかしら?”と…。


だからだったのだ。
此の時の椿は、ひなに訊くのだった。


「じゃあ、牧野家では、『雛祭り』をし無かったの?」と…。


だからだったのだろう。
此の時のひなは、当然と云わんが如く、椿が驚く様な話しをし始めるのだった。


「いいえ、『雛祭り』は、自宅でしてましたよ。
 でも、牧野家では、雛人形を飾る事が出来無かったので、代わりに、ママが教えてくれた
 折り紙で折ったお雛様を飾ってました。
 で、其の後は、ママが作ってくれた私の誕生日ケーキを食べ乍ら、ママとお祖父ちゃんと
 お祖母ちゃんと進叔父さんに、私のお誕生日のお祝いをして貰いました。」と…。


だからだったのだ。
“牧野家では折り紙で折ったお雛様を飾って居たと言うの⁉”と、驚愕で、此の時の椿の心の中では、張り裂けそうに成って居たのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時の椿は、自身の心の中で、そう思って居たのだが、口に出して言えずに居たのだ。


其れ程、此の時のひなの告白とでも取れる話しは、椿にとって、驚愕でしか無かったのだ。


だからだったのだろう。
此の時の椿は、思って居たのだ。


“今の私に出来る事が有るとする成らば…。
 其れは、ひなちゃんと一緒に、お雛様を折り紙で折り乍ら、ひなちゃんから、其の当時
 の思い出話を聞く事よね。”と…。


だからこそ…。
此の時の椿は、ひなに言って除けるのだった。


「じゃあ、ひなちゃん…。
 私にも、折り紙で折ったお雛様の折り方を教えてくれないかしら?」と…。


だからだったのだ。
椿は、そんな風に、ひなに投げ掛け乍らも、使用人には、折り紙を用意させて居たのだ。
だが、ひなは、其の使用人に、更に、願い出たのだ。


「同じ用意して下さるなら、千代紙を用意してもらえると嬉しいです。」と…。


だからだったのだ。
『千代紙』というモノが、如何言う物なのか?
タマから教わった事で知って居る椿も、「其れはそうよね。」と、言い乍ら、再度、椿からも、使用人に伝えるのだった。


「悪いけど、千代紙にしてもえるかしら?」と…。



そして、其の後の椿 と ひなは、千代紙でお雛様を折り乍ら、つくし と ひなの思い出話を聞いて居た椿…だったのだ。


「何時(いつ)も、ママは、朝から晩迄、働き通し…だったんですけど…。
 お雛様を折り紙で折る時だけは、私の傍に居てくれたんです。
 “こう遣って折るのよ。”とか、言い乍ら、丁寧に教えてくれました。
 其の時だけは、ママを独占出来るので、嬉しくて、ずーっと、ママの傍を離れなかった事
 を、今でも、覚えて居ます。」と…。


其処で、椿は、声に成らない程、涙が溢れて居たのだ。
そして、此の時の椿は、涙を流し乍らも、思って居たのだった。


“如何して、もっと、早く、司の記憶が戻らなかったのかしら?
 少しでも、早く、司の記憶さえ、戻って居たら、きっと、司は、つくしちゃんとも、再会
 出来て居たでしょうに…。
 私も、もう一度だけ、つくしちゃんと会いたいわ。
 例え、つくしちゃんのご両親と進が、つくしちゃんの近くに居たとは言え、つくしちゃん
 は、女手一人で、ひなちゃんを立派に育ててくれたんだもの。
 つくしちゃんと会って、お礼位、言いたいでしょ!”と…。



其処に、出張から、司と進が帰って来たのだ。


だからだったのだ。
道明寺家の執事は、司に伝えるのだった。


「先程から、椿様とひなお嬢様が、リビングルームに居っらしゃいます。」と…。


だからだったのだ。
此の時の司は、「分かった。」と、言い乍らも、進と一緒に、リビングルームに向かうのだった。



そして、リビングルームに飾られた雛人形を見た司は、思うのだった。


“久し振りに観たな。
 今年は、飾ったのか?”と…。


だが、此の時の進は、其の10段飾りの雛人形の迫力に慄いたのか?
仰け反るかの様に、其の場から、一歩も動く事さえ、出来ずに居たのだ。


実は、其の10段飾りの雛人形は、其の当時には珍しいモノ…だったのだ。
特注だったので、道明寺家には、10段飾りの雛人形が存在して居たのだが…。


だからこそ…。
進が、一歩も動く事さえ、出来ずに居たとする成らば、其れは、致し方ないのかも知れない。



其処で、漸く、此の時の司は、自身の姉で在る 椿 と 自身の愛娘で在る ひなの居る方を観たのだ。
そして、此の時の司は、自身の姉で在る 椿 と 自身の愛娘で在る ひなに声を掛けるのだった。


「お前等、一体、其処で、何を遣ってんだ⁉」と…。



【*此処で云う『お雛様』とは…。
  『男雛・女雛』を指して折ります。
  了承の程、宜しくお願い致します。】

Close to you~お前の傍に~…<つかつく>  7.




英徳大学のカフェテリアに在る F4ラウンジに着いた司は、前日に、タマに言った様に、あきらに話しを切り出すのだった。


「あきら…。
 牧野の事で、タマと会ったんだよな。
 タマに言った事以外で、他に言い忘れてる事はねぇか?
 もし、言い忘れてる事が有んだったら、俺がタマの代わりに聞くわ。」と…。


だからだったのだろう。
司から話しを切り出されたあきらだけじゃ無く、此の場(英徳大学のカフェテリアに在る F4ラウンジ)に居た類と総二郎迄もが、司からの話しを聞いて驚愕して居たのだ。


だからだったのだ。
ソファに寝転がって居た類は、飛び起きた程…だったのだ。



其処で、類は、司の顔を、ジーっと、見詰め乍ら、司に話しを切り出すのだった。


「司…。
 もしかし無くても、牧野の記憶を取り戻したと言う事だよね?」と…。


だからだったのだ。
此の時点に於いての司は、其の事を、誰にも隠す必要が無いのだ。
なので、司は、自身に訊いて来た類だけでは無く、総二郎とあきらにも返答の言葉を伝えるのだった。


「ああ、思い出した。」と…。


だからだったのだろう。
即答するかの様に、あきらは、司に訊き出すのだった。


「如何遣って、牧野の記憶を取り戻したんだ⁉」と…。


其処で、隠す必要の無い司は、其れでも、辛そうでは在ったのだが、F3に話しし始めるのだった。


「前に、此処(英徳大学のカフェテリアに在る F4ラウンジ)で、和也から、『道明寺』
 と呼び捨てにされて、“後輩の分際で…。”と、腹立つ筈なのに、さも、当然かの様に、受
 け入れてる自分自身も居た。
 だから…よ。
 俺は、其の事について、F3に訊いた。
 で、あきらが返答して来ただろ。
 けど、あきらは、俺に何も教えてくれなかった。
 だが、其れだけじゃねぇだ‼
 イライラしたまま(道明寺)邸に帰った俺は、タマからも言われたんだよ。
 “タマは、久し振りに観ましたよ。
  坊っちゃんのそんな顔付きを…。
  否、坊っちゃんが感情を剥き出しにして吠えて居る所を…。”って…な。」と…。


そして、其処迄、話しした司は、一拍置いたのだ。
珈琲を口に含む為に…。


だからだったのだ。
此の時のF3は、それぞれ、同じ事を思って居たのだ。


“やっぱ(り)、司は、(道明寺)邸に帰ってからも、吠えてたのかよ(吠えてたんだなぁ
 ~)。”と…。



そして、また、司は、話しし始めるのだった。


「で、そんなタマからの話しを聞いて、俺の心の中は、より一層、モヤモヤが取れないま
 ま…だったんだわ。
 其の内、頻繁に、牧野の夢を見る様に成った。
 「道明寺、道明寺…。」と、呼ぶあいつの声と共に…な。
 そんな日が続いて行く中で、牧野の記憶を取り戻した。
 で、タマから、聞いたんだわ。
 タマがあきらと会った日の話しを…。」と…。


だからだったのかも知れない。
此の時のあきらは、直ぐには、口を開く事が出来なかったのだ。


何故なら…。
あきらは、密かに、思って居たから…だったのだ。


“今と成っては、司にとって、牧野の事を思い出さねぇ方が幸せだったんじゃねぇの
 か?”と…。


だからこそ…。
此の時のあきらは、直ぐに、口を開く事が出来なかったという訳…だったのだ。
だが、返答し無い訳にもいかず、重い口を開いたあきら…だったのだ。


「ああ、タマさんとは会って、話しをした。
 勿論、タマさんに伝えてねぇ話しも有るのは、確かだ。
 だが…な。
 俺等も、全て、分かってる訳じゃねぇよ。
 まだまだ、分かんねぇ事ばかりだ。
 だから…よ。
 牧野の失踪は、不可解な事ばかりだ。」と…。



其処で、司は、タマにも言った自分自身の中から拭い去る事の出来ない想いを、F3に口にするのだった。


「なぁ~、俺のせいか?
 俺が、牧野だけの記憶を失くしたからか?
 だから、牧野の父ちゃんと母ちゃんがそんな俺の事を悲観的に感じて、家族で行方不明に
 成ったんか?
 だとしたら、俺の責任か?」と…。


だからだったのだ。
類が、辛そうにして居る司に言って除けるのだった。


「其れは、俺等にも分からない。
 当事者じゃ無いから…ね。
 でも、牧野が言ってた事が有るんだよ。
 司が入院して、牧野だけの記憶を失って居る間に、変な女を傍に置いて居る時に…。」と…。


云わば…。
此の時の類は、辛そうにして居る司に、追い打ちを掛けるかの如く…。
嫌味っぽく、言って除けて居たのだった。



だからだったのだ。
此の時の司は、辛そうに俯き加減にして居たのだが、がばっと、顔を上げて、類に吠えるのだった。


「俺は、牧野以外の女を、傍に置いた事はねぇよ。
 牧野が聞いたら、誤解する様な変な事を言うんじゃねぇよ‼」と…。


だからだったのだ。
此の時の総二郎とあきらは、そんな司と類を観て居た事で、それぞれ、同じ事を思って居たのだった。


“また、始まったわ。
 いい加減、司も、類も、大人に成れよ‼”と…。



だが、此の時の司は、此のまま、類から話しを訊かずに終わる訳にもいかず…。
類に訊き始めるのだった。


「類…。
 其の時に、牧野は何を言ってたんだよ?」と…。


だからだったのだろう。
“仕方ないなぁ~。”と、思い乍らも、司に話しし始めるのだった。


「牧野は、“此のままだと、(英徳高校)3年に進級出来るか如何か、分からない。”って…。
 言ってたんだよ。
 其の当時の牧野家は、危機的状況に在ったみたいだった。
 だから…さ。
 総二郎とあきらに相談して、英徳学園に話しするつもりで居たんだよ。
 牧野が、(英徳高校)3年に進級出来る様に…。
 でも、そんな話しを牧野とする間も無く、俺は、春休みに入る前に、父さんにフランスに
 連れて行かれたから…さ。
 ずーっと、牧野の事が心配だった。
 で、蓋を開けて視れば、牧野は失踪したまま…。
 しかも、英徳学園には、自主退学届けが出されてる。
 だから…。
 今でも、後悔してるよ、俺は…。」と…。


其処で、司は、自身の後悔の念を、呟き始めるのだった。


「通りで、此処(英徳大学のカフェテリアに在る F4ラウンジ)に牧野が居ねぇ筈だよ
 な。
 今迄のあの牧野だったら、お前等が此処(英徳大学のカフェテリアに在る F4ラウン
 ジ)にさえ居れば、きっと、何も言わず、現れてたよな。
 全ては、俺の責任だ‼
 俺さえ、牧野の記憶を失くさず、しっかり、牧野を捕まえて居れば、こんな事に成らずに
 済んだのに…よ。
 後悔しても、もう、遅ぇな。」と…。



だからだったのかも知れない。
此の時の類は、司に、例のつくしの自筆の手紙を差し出して、手渡して遣るのだった。
つくしが行方不明に成る迄、自身達が住んで居たアパートの大家さん宅の郵便受けに、つくしが入れて置いた手紙を…。


「此れは、牧野が住んで居たアパートの大家さんに、牧野自身が送った手紙…。
 其の手紙を、俺がアパートの大家さんから貰って来た。
 本当は、“牧野の代わりに、司を、もっと、虐めて遣ろう‼”って、思ってた。
 けど…。
 司のそんな辛そうな態度を観て居たら、虐めて遣る気も失せた。
 だから…さ。
 此の牧野の手紙…。
 司が持って置きな‼」と…。



だからだったのだろう。
其処で、現在、あきらが知り得る全てのつくしの情報を、あきら自身も、司に話しし始めるのだった。



だからだったのだろう。
あきらからの話しを聞いて居た類は、此れ迄、自身の中で、疑問に思って居た事を、司と総二郎とあきらに、話しし始めるのだった。


「実は、此れ迄、俺自身の中で、疑問に思って居た事が有ったんだよね。
 幾ら、大学部 と 高等部の場所が違うと言っても、和也でも、時々、此処(英徳大学の
 カフェテリアに在る F4ラウンジ)に現れるのに…。
 如何して、三条は、全く、現れないの?
 しかも、和也の話しでは、三条は、授業が済めば、速攻で、英徳(高校)を出てるみたい
 でしょ。
 和也が三条に声を掛けても、“『忙しい。』って、言われる。”って、言ってたじゃん!
 其れって、何か変じゃ無い⁉
 今迄の三条なら、有り得なく無い?
 きっと、何か訳が有ると思うんだよね。」と…。


だからだったのだろう。
其処で、あきらは、“(そう言って来た)類の推理は、強ち間違いじゃねぇだろ。”と、思った事で、類に賛同するのだった。


「類の言う通りかも知んねぇな。
 今日の放課後、桜子を捕まえるか?
 で、桜子の知って居る事を吐かせるか?」と…。


だからだったのだ。
司にしても、類にしても、総二郎にしても、あきらの此の案に賛同するのだった。


「「「了解‼」」」


だからだったのだ。
此の場(英徳大学のカフェテリアに在る F4ラウンジ)は、F4の作戦会議の場と成って居たのだった。

お兄ちゃまの結婚式【あきら&つくし兄妹】…<あき桜>  番外編




2月28日…あきら君のBirthday



【『義姉妹の会話~つくし&桜子~【あきら&つくし兄妹】…<あき桜>  番外編』の其
 の後】


あれから、幾日か経って…。
あきらとつくしと双子ちゃん達の母親で在る 夢子は、自身の娘で在る つくしから話しを聞いた事で、自身の息子で在る あきらと一緒に、美作邸に来た桜子に、自身の娘で在る つくしとの約束通り、例の話しをして置いたのだ。


「つくしから聞いたんだけど…。
 桜子ちゃんが気にする事無いわ。
 桜子ちゃんがお友達思いだと言う事は、ママも、良~く、知ってるもの。
 あきら君は、寂しかっただけよね?」と、自身の息子で在る あきらに嫌味を言う様に…。


だからだったのだ。
此の時のあきらは、自身の母親で在る 夢子からのそんな話しを聞いて居て、思って居たのだった。


“また、話しをぶり返すつもりかよ⁉”と…。


だからだったのだろう。
此の時のあきらは、不機嫌そうな顔付きのまま、そう言って来た自身の母親で在る 夢子に向かって返答するのだった。


「ああ、そう言う事だ‼」と、面倒臭そうに…。



何故なら…。
類と総二郎…。
そして、つくしと滋と優紀のお陰で、あれから、あきらと桜子の仲は、すっかり、元に戻って居たのだ。


だからだったのだ。
あきらの母親で在り、将来の自身の姑と成る 夢子 と あきらとのそんな話し振りを聞いて居た桜子は、クスクスと笑い乍らも、夢子に返答して居たのだ。


「はい、有難う御座います(笑)。」と…。



そして、そんな日から、約一年が経ったのだ。


実は、2月28日は、あきらの誕生日なのだ。
司とつくしが結婚した年と同じ年のあきらのBirthdayは、例年通り、桜子と二人っ切りで、あきらのBirthdayをお祝いしたのだ。


そして、此の日(司とつくしが結婚した翌年の2月28日)に、あきらと桜子は、結婚式を挙げる事と成ったのだ。


そして、其の後、あきらと桜子が結婚式を執り行う日…。
即ち、2月28日が遣って来たのだった。



勿論、あきらと桜子の結婚式も、東京メープルで執り行われる事に成って居たのだ。


だからだったのだ。
司にとっては、本拠地…。
云わば…。
勝手知ったる場所…なのだ。


其処で、司は、つくしを伴って、あきらの新郎控室に入って来たのだ。
しかも、ノックもせずに…。


「よぉ~、(義)兄弟っ‼」と、言い乍ら…。


だからだったのだ。
自身のお目出度い席なので、文句を言う事を避けたいあきらでは在ったのだが…。
避けられずには居られない程、此の時の司に文句を言うあきら…だったのだ。


「司に言いてぇ事が有る。
 先ずは、ノックをしてから、入って来い‼
 其れと、お前には、兄貴は居ねぇ筈だったろ⁉
 本当の事を言った俺に対して、お前が言って来たんぞ‼
 なのに、“おめでとう‼”…の言葉も無く、“よぉ~、(義)兄弟っ‼”…は、ねぇよな‼」と…。


だからだったのだろう。
そう言われた司は、あきらに言って除けるのだった。


「あぁ~??
 お目出度い席だからこそ、親しみを込めて、あきらにそう言って遣ったのに…よ。
 其れの何に、文句が有んだよ⁉」と…。


其処で、つくしは、自身の夫で在る 司 と 自身の兄で在る あきらとの間で、右往左往し乍らも、一応、仲を取り持とうとするのだった。


「司も悪いよ。
 ノックして入らなかったんだもん。
 でも、お兄ちゃまも、今日は、お目出度い席…何だから…。
 お式が終わってから、司に言えば良いじゃん!」と…。


だからだったのだろう。
此の時の司 と あきらは、同じ事を言い乍らも、それぞれ、つくしを睨み付けて居たのだ。


「「お前は、どっちの味方…何だよ⁉」」と…。



だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、まだ、挙式も始まって居ないにも関わらず、ドッと、疲れて来たのだ。


だからだったのだろう。
此の後、T3と一緒に、桜子の新婦控室に入った時のつくしは、滋と優紀と桜子から、実は、心配される程…だったのだ。



実は、其の後の司は、あきらから言われて居たのだ。
勿論、類と総二郎も、あきらから言われて居たのだが…。


「司…言って置くが、俺より先に、桜子を観に行くなよ‼」と…。


実は、つくしから話しを聞いて居た桜子だったので、つくしの時と同様に、挙式が始まる迄、一切、新郎のあきらには、自身のウェディングドレス姿を見せるつもりが無かったのだ。


だからだったのだ。
司は、あきらに悪態を突くのだった。


「はぁ~??
 観に行くかよ‼」と…。


だからだったのだ。
つくしは、滋と優紀と一緒に、桜子の新婦控室に入って居たという訳…だったのだ。


なので、其の間の男性陣(F3)は、東京メープルのカフェで、女性陣(T3)を待って居たのだった。



という訳で、つくしを心配する滋と優紀と桜子は、つくしに声を掛けるのだった。


「如何したの、つくし…?
 何か、何時(いつ)もと違うん感じじゃん!」


「ほんと、何か、しんどそうだよ。
 大丈夫なの、つくし…?」


「先輩…本当に、そうですよ。
 何か、顔色だけじゃ無く、お顔に色艶も有りませんわよ。
 何か、有ったんじゃ在りませんの?」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、げっそりした様な顔付きに成り、滋と優紀と桜子に言って除けるのだった。


「さっき、新郎控室で、司 と お兄ちゃまが言い合いに成って居たの。
 もう、面倒臭いというか?
 お目出度い日に、いい加減にして欲しいよ。」と…。


其処で、滋が、つくしに訊き始めるのだった。


「司 と あきら君が言い合いに成る…何て、珍しくない?
 司の場合は、あきら君と…という寄りも、類君との方が多い様に思うんだけど…。」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、「そう何だよね。」と、言い乍らも、更に、げっそりした様に、T3には見えて居たのだ。



其処で、桜子は、急に、つくしに訊き始めるのだった。
つくしにとっては、突拍子も無い様な言葉を…。


「もしかして、先輩…妊娠したとか?」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、「へっ??」と、誰もが拍子抜けする様な返答の言葉が返って来たのだ。


だからだったのだ。
此の時の桜子は、更に、つくしに言って除けるのだった。


「分かりませんわよ。
 先輩と云えば…鈍感で有名ですし…。
 其れに、先輩は、ご自分の事にも、疎い方ですから…ね。」と…。


其処で、つくしは、自身の頭を左右に振った後、更に、自身の右手を振り乍らも、断言するかの様に返答するのだった。


「そんな事は無いと思うよ。」と…。



だからだったのだ。
桜子からの言い分を聞いて居た此の時の優紀は、冷静かつ大人な意見として、つくしに訊き始めるのだった。


「つくし…『月の物』は、毎月、来てるの?」と…。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、自身の携帯のカレンダーを見乍ら、指折り数えて居たのだ。


其処で、此の時のつくしは、「あっ!」と、言う声と共に、「今月、来てない。」と、小さな声で、言って除けるのだった。


だからだったのだろう。
此の時の桜子は、思って居たのだった。


“やっぱり…。”と…。



そして、此の話しは、瞬く間に、美作兄妹の母親で在る 夢子を含めた美作家の面々に…。
更には、司に、あきらに…。
道明寺家の面々に伝わったのだ。


だからだったのだ。
まだ、つくしが妊娠した共、言えない状況だというのに…。
すっかり、皆の頭の中では、“つくし=妊婦(?)”と、言う様な状況と成り、此の日の主役は、『あきらと桜子』から『つくし』へと取って代わって居たのだ。


云わば…。
此の日の主役で在る あきらは、思うのだった。


“俺は、何時(いつ)も、こう言う事に成んだよな。
 今日の主役は、俺と桜子だっつーの‼”と…。



だが、もう一人の此の日の主役で在る筈の新婦の桜子迄もが、「先輩、先輩…。」…なのだ。


だからだったのだろう。
此の日の主役が、自身の妹で在る つくしに取って代わったとしても、何も言えない状況だったのだ。



実の事を言うと…。
此の日(2月28日)が、『Birthday』でも在る あきらにとって、実は、嫌な思い出が有ったのだ。


あきらにとっての其の嫌な思い出とは…。
英徳学園 幼稚舎に通って居た頃から、あきらのBirthdayは、何時(いつ)も、F3から忘れ去られた存在…だったのだ。


だからだったのかも知れない。
其の話しを知って居た桜子は、あきらに提案して居た程…だったのだ。


「あきらさんと私の結婚式(結婚記念日)を2月28日にしましょ!」と…。


云わば…。
桜子は、あきらのBirthdayで在る 2月28日の主役をあきらにしたかったのだ。


だが、蓋を開けて視れば…。
此の日(2月28日)の主役は、『つくし』に成って居たのだ。



勿論、此の日の司は、何時(いつ)も以上に、つくしには、口煩く成って居たのだ。


実の事を言うと…。
美作兄妹の母親で在る 夢子以上に…。
其れは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓が呆れる程に…。



だからだったのかも知れない。
此の時のつくしは、思って居たのだ。


“今日は、お兄ちゃまの結婚式なのに…。
 私って、間が悪過ぎ…。”と…。



そして、其の後、本当に、つくしは、妊娠して居た事が分かったのだ。


だからだったのだ。
此の年の美作家は、大忙しだったのだ。



fin