1season女…<あき桜> 8.
<桜子side>
で、私達 T4は、F4から、F4の席に来る様に言われていた。
西門さんに、声を掛けられた。
「お前等、こっちに来いよ‼
桜子…?
あきらが、聞きてぇ事が有るらしいからよ?」
西門さんのその言葉に、先輩と滋さんは、一斉に、私の方を見て来た。
“そんな事をされたら、美作さんにバレバレでしょうが…?”と、私は、言いたかった。
だが、超鈍感の先輩と、軽~い鈍感(?)(否、天然?)の滋さんには、私の思いは通じない様にさえ、感じられた。
だから、俯くしかなかった。
美作さんと、眼を合わせ辛かったと言うのも、有ったのだが…?
で、席は、全てが、二人掛け。
先輩は、勿論の道明寺さんの横…。
優紀さんは、西門さんに手招きされて、西門さんの隣に…。
“そういう事か?”と、その時、私は、漸く、悟っていた。
で、私は…?
“私は如何しようか?”と、迷って居た時…。
西門さんに声を掛けられていた。
「桜子は、あきらの隣に座れよ‼
丁度、あきらが、桜子に聞きたい事が有るらしいしよ‼」
「………、へっ??」
私は、一瞬、言葉が出なかった。
漸く出た言葉は、裏返ってしまっていた。
此れだと、不審者じゃん…?
ほんと、今日は、調子が狂ってしまう。
『策士 桜子』の名が、廃ってしまうわよ?
で、花沢さんは、お約束のソファにごろ寝‼
だから、滋さんは、誕生席に…座るらしい。
何だか?
此の環境下?
居た堪れない…。
<あきらside>
総二郎の野郎…?
ぜってぇ、面白がってやがるよな?
有り得ねぇだろ?
桜子も、俯いたままだし…よ。
ああ、もう、スッキリしてぇ‼
だから、俺は、桜子に声を掛けた。
「なあ、桜子…?
今日、この後、時間有るか?」
「………へっ??」
桜子、声が裏返ってんぞ‼
何なんだよ?
いつもの桜子と違ぇ過ぎて、調子が狂うんだけど…よ。
如何すりゃあ、良いんだよ?
その時、司が言って来た。
「あきら、解決すんなら、此処(ラウンジのVIPルーム)で、話せよ‼
その方が、一石二鳥だろ?」
おっ、司…?
お前、やっと、『一石二鳥』って、言えたのかよ⁉
此れも、『猛獣遣い』の牧野のお陰か?
そんな事言ってる場合じゃねぇだろうな?
俺、今、立場、低ぇよな?
如何するよ、俺…?
もう、イチかバチか?
俺は、覚悟を決めた。
<桜子side>
滋さんが、私に目配せをし始めた。
何が、言いたいのだろうか?
そう思って居た時、美作さんが、口を開いた。
「桜子…?
今、ちょっと、話しして良いか?」
「………、へっ??」
また、声が裏返ってしまった。
美作さんは、私の方を向かずに、前を向いたまま、話しし出した。
私達(美作さんと私)の座って居る二人掛けのソファの前は、花沢さんが、寝転んでいるので、空間の様に成って居た。
「あのな、今日、桜子が、此処(ラウンジのVIPルーム)に、入って来た時…。
正直言って、俺、吃驚したんだよ‼
何時も、桜子は、滋と一緒に来てから…な。」
滋さんと私は、顔を見合わせていた。
で、滋さんが、話しし始めて居た。
「ああ、其れね。
今日は、予定されて居なかった会議が、急遽、昼一から有ってね。
桜子に遅れるかも知れないから、“適当な時間に、先に、行ってて‼”って、頼んで於い
たんだよ。」
だから、私も、滋さんに続いて話ししていた。