tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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for the second time ~2度目に~…<つかつく>  4.




つくしは、大河原社長より頼まれて…。
其の日、午後から行われる予定の道明寺HDとの打ち合わせの準備をして居た。


其処に、司と面会して、言い争って帰って来た滋が現れた。


実は、此の後の滋のスケジュールは、会食に出席予定だった。


なので、第1秘書だけが、滋に就いて行く予定に成っていた。


しかし、滋は、つくしを連れて行くと言い出した。


滋は、父親で在る 大河原社長に直談判を始めていた。


「社長…。
 此の後の私の会食は、つくしを連れて行きます。」
「つくし君には、私に就いてもらう話しに成っていた筈だが…。」
「道明寺HDからは、司が来るのよね?
 じゃあ、つくしは、私が連れて行きます。」
「滋…?
 此れは、社長命令だ‼
 つくし君には、私に就いてもらう。」
「じゃあ、“今回だけ…。”と、言う事なら…。
 今回は、私が引くわ‼
 でも、次回からは、無いから…。
 どんなに、司が、駄々を捏ねても…ね。」


滋は、言いたい事を、滋の父親の大河原社長に伝えて於いた。


楓との約束の為、大河原社長は、滋の申し出に応じる訳にいかなかった。
所謂、大河原父娘(おやこ)の両者は、お互い一歩も引く気は無かった。


滋は、つくしを司に逢わせる訳にはいかなかったのだ。


何故なら、滋にとって、今や、つくしは、心の支柱なのだ‼


其のつくしを、司に持って行かれる事は、滋にとって、有り得ない事だった。



一方の司は、つくしの記憶を取り戻した時点で、司にとって、つくしは、心の拠り所だった。


だから、司にとっても、つくしを失う訳にはいかなかったのだ。


もう一度、一からでも良い。
司は、つくしを手中に収めたかったのだ。



司は、高校生の頃、あんなに強引なまでに、つくしを司自身に振り向かせたというのに…。
あの事件の為に、NY在中の頃は、其の最愛の人を失ったも当然だった。


だからこそ、司は、つくしを手中に収めて於きたかった。


“其れが、何故、滋に拒まれる必要が在る?”と、司は、嘆くしかなかったのだった。


“やっと、ババアが、つくしに向かう事を阻止しなく成った今だからこそ…。
 俺は、つくしを手に入れたいんだ‼
 滋…邪魔するな‼”と、叫びたい気持ちの司が、其処には居たのだった。



司は、其の日の午後から行われる大河原グループとの打ち合わせを楽しみにして居た。


“やっと、つくしに逢える。”と…。


ところが、午前中に、滋という横槍が入って来たのだ。


“もしかしたら、滋は、俺につくしを逢わすつもりはねぇのかも知れねぇ‼”と、思えば思う程、気が焦る司が、其処に居た事は事実だった。


だから、打ち合わせ開始予定時刻より早めに、大河原グループに着いて居た司だった。


そして、司は、つくしと逢う事が出来て居た。



西田が、受付を済ませ、秘書の迎えが来る事を司は、西田と共に待って居た。


其処に、迎えに来たのが、つくしだった。


つくしが、声を掛けて来た。


「お待たせ致しました。
 ご案内致します。
 どうぞ、此方へ…。」


そして、社長室の在る最上階にエレベーターで、向かった司と西田とつくしだった。



エレベーターのボタン前に立って、司に背を向けているつくしの背中を、じーっと、見詰めたまま、目が離せない状態の司に、西田は、何も言えなかった。


愁いを帯びた司の瞳(め)を見た時…。
西田は、切なさを感じて居た。


記憶が、戻った司なら、何を置いてもつくしに向かうと思って居た西田だった。


だが、今と成っては、其れも、出来ずに居る司…。
少なくとも、今のつくしには、司と出会った頃の高校生の記憶が無い。


司が、高校生の頃の様に、自身の想いのままつくしに向かえば、避けられる事は、必至だった。


“其処は、司様も大人に成ったという事でしょう。”と、思う西田だった。



そして、最上階にエレベーターが着き、つくしは、会議室に司と西田を通した。


そして、つくしは、其の場を離れ様として居た。


そんなつくしを引き留めたいと、司は、咄嗟に、つくしを引き留めた。


だから、つくしに、声を掛けた司だった。


「有難う‼」


つくしは、NYでの司の事を噂では在るが、聞いて知っていた。


また、滋からも聞かされて知っていた。


だから、お礼等、言ってもらえる様な男性(ひと)では無いという認識のつくしだった。


だから、司からお礼を言われて、吃驚していたつくしだったが…。
つくしも、最近では、秘書業も板に就いて来たのか?
クールに対応出来て居た。


だから、司にも、そのつもりで、対応していた。


一応、ニコっと、微笑み掛けて、言葉を返して居たつくしだった。


「いいえ、飛んでもございません。」


そして、ドアを閉めて、其の場を離れたつくしだった。


だが、当の司は、浮かれていた。
西田が、咎めなくてはいけない程に…。


「西田…。
 今、つくしが、ニコって、俺に笑い掛けてくれた。」
「司様…。
 お喜びは、一入(ひとしお)でしょう。
 しかし、此れから、大河原社長との打ち合わせが御座います。
 此方の案件は、楓様より、引き継がれた案件で御座います。
 失敗は、許されません。
 お気を引き締めて下さいませ。
 また、お顔も緩んでいらっしゃいます。
 お顔の緩みを引き締め直して下さいませ。」


西田は、敢えて、司に厳しい言葉を投げ掛けた。


其処に、つくしが、珈琲を淹れて、会議室に入って来た。

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