tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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人間恐怖症…<つかつく>  29.




<此の二次小説『人間恐怖症…<つかつく>  29.』は、不快に思われるやも知れな
 い言葉が入っております。
 シーン上、必要な場面に成りますので、了承の程、宜しくお願い致します。>



桜子は、尚も、『海』への追及の手を、緩める事は無かったのだった。


其れは、つくしへの想いからだけでは無かったのだ。


桜子自身、『海』に対する恨みに近い思いが溢れて来て居たのだった。


此の時の桜子には、自身の中から『牧野つくし』を奪われたと、云う恨みに近い思いが、『海』に対して、何処とは無しに溢れて来て居たのだった。


なので、桜子は、『海』に対して、更に、追求し始めたのだった。


「先輩を如何遣って、連れ出したんですか?」


此の時の『海』は、“もう、如何でも良い。”とでも、思ったのか?
開き直って居たのだった。


だからだったのだろうか?
滋と桜子に向かって、『海』は、ニヤッとした顔付きに成り、言葉を発したのだった。


「つくしちゃんには、道明寺君の事を話しして、連れ出したのよ。
 “道明寺君の事で、話しが有るの。
  だから、一緒に来て‼”って、言って…。
 そうしたら、つくしちゃんは、簡単に、就いて来たわよ。
 “今更、道明寺の事を知っても、何にも成らないでしょ‼”と、言い乍ら…ね。
 で、つくしちゃんには、言って上げたの。
 “道明寺君が、NYに渡米した事…知ってる?”って…。
 そうしたら、つくしちゃんは、言ってたわよ。
 “私は、道明寺の事に関しては、何も知らない。
  寧ろ、知りたく無いの。
  知っても、今の私には、何もして上げられないでしょ‼
  だから、敢えて、道明寺の情報は、私の耳には入らない様にして居るの。”と…。
 私は、“つくしちゃんが、強がりを言ってる。”と、思ったから…。
 だから、敢えて、教えて上げたのよ。
 “道明寺君が、NYでの勉強を終えて、日本に帰国したら…。
  私は、道明寺君と、婚約すると思う。
  待っててくれ‼って、言われて居るから…。”って…。
 そうしたら、つくしちゃんは、目に一杯の涙を溜めて、今にも泣き出しそうな顔付きに
 成って、我慢ししている事が、私には、分かったの。
 だから、私は、其の時に、つくしちゃんの腕を掴んで、つくしちゃんを引き摺る様に、
 電車に乗せたの。
 そして、或る所に向かったの。」



此の時の桜子は、思い出して居たのだった。
高校生だった頃の事を…。


そうなのだ。
司が、つくしの記憶を失くした後…。
司は、英徳高校を卒業する事が決まって居たので、卒業式前に、NYに渡米した。


其の後のF3は、英徳大学への進学が決まって居たので、卒業式前のF3にとっては、学校自体が、休み期間に入って居たのだった。


だから、其の頃のつくしは、F3との接触は無かったのだった。


また、つくしは、桜子との接触も、極力避けて居たので、桜子は、敢えて、つくしと接触しない様にして居たのだった。


つくし自身も、英徳高校自体、司との思い出の地だけに、色々な所で、司の思い出に触れなくてはいけないのだ。


其の事だけでも、其の当時のつくしにとっては、辛い事ばかりだったのだ。


だから、F3も、敢えて、つくしの事は、そーっとして於く事にして居たのだった。


だから、つくしが、TV や 雑誌等の情報で、目聞きしない限り、つくしの耳には、司の情報は、入らない状況だったのだ。


其れに、其の当時のつくしには、まだ、伝えて居なかったのだが…。
F3&桜子の活躍のお陰で、つくしは、英徳高校の3年に続けて通える事に成って居たのだ。


だから、F3&桜子にとっては、“時が解決してくれる。”と、其の時は、そう思って居たのだった。


其の事だけが、心残りで、桜子の心の中に、ずーっと、重く伸し掛かって居たのだった。


“何故、先輩の動向を見守って居なかったのか?”と…。


つくしと接触しない様にする事だけが、つくしへの思い遣りだと思って居た桜子にとっては、心残りだけでは済まなかったのだ。


“幾ら後悔しても、後悔し尽しても…。
 もう、『牧野つくし』としての先輩には、会えないのだから…。”と、桜子は、一人、悔やんで居たのだった。



そんな風に、桜子が、つくしの事を思い出して居た時だった。
桜子の代わりの様に、滋が、『海』に、追求し始めたのだった。


何故なら…。
桜子が、『海』からの話しを聞いて、苦しそうな顔付きをして、唇を噛み始めて居たからだったのだ。


「で、其の後のあんたは、何処に、つくしを連れ出したと言うのかしら?」


なので、此の時の『海』は、悪びれる様子も無く、ぺらぺらと、捲し立てる様に、話しし始めたのだった。


「私が、小学生の頃に、良く家族で連れて行ってもらって居たキャンプ施設が有るの。
 其処の山の中を少し入ると、崖が在って、其の周りの景色が、神秘的で、癒されるの。
 崖の下を流れる川の色も、透き通って居て、“『マイナスイオン』を身体全部で浴びて
 居る。”って、感じで、ほんと、癒さるんだよね。
 だから、つくしちゃんにも、癒してもらおうと思って、其処に連れて行って上げたの。
 でも、時間も時間だったから…。
 暗くて…。
 私が、事前に用意して居た懐中電灯を付け乍ら、崖の周りの景色を観て居たの。
 懐中電灯に照らされているからか?
 寄り一層、神秘的で、気持ち良かったの。
 つくしちゃんも、喜んで居たわよ。
 “綺麗…。”って、言って…。
 でも、其の時に、私は、つくしちゃんの方に、近付いたの。
 そうしたら、つくしちゃんが、私より、前に出て、其処は、もう、崖のギリギリの位置
 だったらしくて、其のまま、つくしちゃんは、川の中に転落したの。
 私は、唯、つくしちゃんを癒して上げただけ…。」


其の時だった。
桜子は、泣き乍ら、『海』の方を向いて、罵倒し始めたのだった。


「其れは、最初から、貴女の計画性に基くモノよね?
 先輩を助けるでも無く、先輩をそのままにして、貴女一人で下山したんだよね?
 其れに、懐中電灯を事前に用意して居たり…。
 先輩を癒す為と言って居るけど…。
 初めから、暗く成る時間を見越して、其の山の中に、先輩を連れ込んだんじゃ無いの?
 貴女にとっては、思い出の地だから…。
 或る程度の地形は、知って居るでしょ‼
 でも、先輩にとっては、初めての地だった筈だから…。
 暗い場所では、地面が何処まで在るのか?
 先輩には、分からなかった筈…。
 貴女は、誰々の為と良い乍ら…。
 全ては、自分自身の為…。
 自分自身が、良い方向に向いて居れば、機嫌が良い。
 でも、其の為に、不幸に成る人間が居るという事を知らないといけないわ。
 其れが、先輩だったのよ。
 先輩は、貴女の幸せを優先したが為に…。
 自分自身の幸せを犠牲にした。
 先輩は、そう云う人間なのよ‼
 貴女という人間は、最低な人間よ‼」


其の時だった。
警視庁の刑事が、『海』の逮捕状を持参して、『海』の前に現れたのだった。


桜子は、事前に、察知したのか?
其の時の桜子は、滋の隣の席に、場所を移して居たのだった。


そして、警視庁の刑事は、『海』に告げるのだった。


「今から、貴女を逮捕します。
 証拠は、此方に録音しております。
 言い訳は、後程、警視庁で、お伺いします。
 さぁ、立って下さい。」


そう言ったかと思うと…。
女性刑事が、『海』を立たせ、『海』の両脇を陣取ったのだった。


そして、『海』は、捨て台詞の様に、罵詈雑言を言い始めたのだった。


「貴女達は、私を騙したの?
 私は、つくしちゃんを癒しただけ…。
 一切、つくしちゃんには、触れて居ない。
 つくしちゃんが、勝手に、崖から、落ちたのよ‼
 私のせいじゃない。
 良い…。
 道明寺君に、伝えて…。
 “私を助けて…‼”と…。」


そう言い乍ら、『海』は、女性刑事に対して、藻掻き乍ら、カフェを出て行ったのだった。



此の時の滋と桜子は、『海』に呆れ乍らも、大役を果たせた事に、ホッとして居たのだった。


そして、桜子は、F4&T3LINEに、報告するのだった。


『任務完了しました。』と…。


そして、翌日には、F4&T3で、会う事に成ったのだった。


報告を含めた状況説明だった事は言うまでも無いのだ。


だが、此の時の滋と桜子は、司に白羽の矢を立てるつもりで居た事は言うまでも無いのだ。




<此の二次小説『人間恐怖症…<つかつく>  29.』に出て来る『キャンプ施設』
 は、架空の場所と成っております事を報告致します。
 了承の程、宜しくお願い致します。>

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