tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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今更…<総優>  16.




総二郎の父親で在る 家元は、司の父親で在る 保から聞いた話しを、総二郎の母親で在る 家元夫人にも、話しして聞かせて居たのだった。


本来なら…。
優紀が、総二郎の為にしてくれた事なので、身体を張ってくれた優紀に、親として、お礼を伝えるべきだったのだ。


だが、知らなかった事とは云え…。
お礼を述べる事すら、まだ、出来て居なかったのだ。


だから、優紀に会ってお礼を伝えるという名目で、家元と家元夫人は、優紀と会える様に、保にセッティングしてもらったのだった。


そして、優紀に会う事に成った家元と家元夫人だったのだ。



先ずは、家元夫人から、口を開いたのだった。


「此の度は、総二郎の命を救って下さった事を感謝して居ます。
 本当に、有難う‼」


此の時の家元夫人は、優紀の心の中を試すかの様に…。
優紀の目の前に、封筒を差し出したのだった。


優紀は、そんな家元夫人に、驚愕したのだった。


「あの~。
 私が、ご子息に行った(おこなった)事は、ナースとして行った(おこなった)までで
 有って、此の様な事をして頂く為では在りません。
 ですので…。
 此方は、お収め下さいませ。」


本来、家元夫人は、此の様な事をしたい訳では無かったのだ。



実は、家元夫人は、つくしの事を気に入って居たのだ。


司が、NYに渡米後…。
F3で、つくしを見守って来た。


なので、其の一環で、良く、F3&つくしとで、西門邸 や 美作邸に、遊びに行って居たのだ。


という訳で…。
家元夫人にしても、あきらの母親で在る 夢子にしても…。
飾り気の無いつくしの事を気に入って居たのだった。


なので、家元夫人は、思って居たのだった。


“もし、松岡さんが、つくしさんの幼馴染で親友だと言うのなら…。
 松岡さんは、つくしさんの様に、飾り気の無い女性の筈…。
 『類は友を呼ぶ』とも言うし…ね。”と…。


だから、家元夫人は、優紀を試す様な事をしたのだった。


なので、優紀の対応に、家元夫人は、謝って魅せるのだった。
しかも、『優紀さん』呼びで…。


「ごめんなさいね。
 優紀さん…。
 ちょっと、貴女を試させて貰ったの。
 貴女の為人(ひととなり)を見て視たくて…。
 酷い事をして、申し訳無かったわ。
 流石…。
 優紀さんは、つくしさんの幼馴染で親友なのね。
 総二郎が、貴女を好きに成ったという意味が分かった様な気がしたわ。
 其れに…ね。
 先程…。
 思い出したのよ。
 あなた方が、まだ、高校生だった頃に、一度、更ちゃんとご一緒に、西門邸にお越しに
 成った事が有ったでしょ‼
 其の時に、総二郎が、何を勘違いしたのか?
 優紀さんが、更ちゃんに近付いて、西門邸に入って来たと思ったのか?
 かなり、剣幕で、優紀さんに怒鳴って居た事が有ったでしょ?
 あの時の総二郎に、私(わたくし)は、驚愕したのよ。
 其れまでの総二郎は、あんな風に、自分自身の心の中を他人(ひと)に見せた事が無か
 ったのよ。
 しかも、後にも先にも…。
 私(わたくし)が、あんな総二郎を見たのは、あの時が最後だったの。
 其れなのに…。
 あの息子(こ)は、優紀さんへの想いに気が付いて居ないのか?
 気が付かない振りをして居るのか?
 あの日を最後に、優紀さんも、西門邸には、現れなく成ったし…。
 其の後の総二郎は、あんな風に、感情を表に出す事も無く成ったわ。
 だから…ね。
 もう一度、総二郎が、人間味の在る 本来の総二郎に成ってもらいたいのよ。
 総二郎の心の中に在る 感情を、表に出せる女性が、“総二郎の傍に居て遣って欲し
 い。”と、私(わたくし)は、思って居るのよ。」


だが、優紀は、そんな家元夫人からの言葉に、困ってしまったのだった。


見る見るうちに…。
優紀の眉は、下がり始めたのだった。


優紀に困った事が起こると、優紀の眉は、下がってしまうのだ。


なので、そんな優紀は、頼り無げにも見えるのだが…。
他人(ひと)から観れば…。
優紀のそんな顔付きは、勘違いを起こされ易いのだ。


案の定…。
家元と家元夫人も、勘違いを起こして居たのだった。


家元と家元夫人は、優紀から、嫌われたと思って居たのだった。


優紀は、唯、此の状況が、居た堪れないだけの事だったのだ。


其れに、優紀は、優紀の本心を、如何、家元と家元夫人に伝えて良いのか?
悩んで居ただけの事だったのだ。



だが、優紀は、決心したのだった。


伝えなくては、埒が明かないと、優紀は、認識したからだったのだ。


「そんな風に、私の様な者に仰って下さり、感謝申し上げます。
 ですが…。
 同じO型だとお伺い致しましたので、私は、ナースとして、本当に、致したまでの事何
 です。
 ですから…。
 ナースは、人命を助ける事が仕事…何です。
 唯、其れだけの事何です。
 もし、仮に、此の様な事案が、ご子息以外の方にも起こった場合でも、私は、人命を優
 先すると思います。
 其れが、ナースの仕事ですから…。」


其処まで言われた家元と家元夫人は、そんな優紀に、期待して居た事が、脆くも、崩れた事を感じたのだった。


だから、家元夫人は、優紀に言えた言葉だったのだろう。


「では、優紀さんの中には、総二郎への気持ちは、一切、無いと言うのかしら?」


なので、優紀は、きっぱり、伝えるのだった。
家元と家元夫人には、誤解を生みたくないという思いからだった事は言うまでも無いのだが…。


「はい。
 申し訳御座いません。
 私は、高校生の頃に、ご子息からは、振られております。
 ですから…。
 今は、助産師としての仕事を全うしたいと思って居ます。
 ですので、ご子息への気持ちは、全く、御座いません。」
「「………」」


優紀から、きっぱりと言われた家元と家元夫人は、直ぐには、言葉が出て来なかったのだ。


だが、優紀に、懇願する様に、話し始めた家元夫人だったのだ。


「じゃあ、優紀さん…。
 総二郎の怪我が完治するまでで良いの。
 総二郎のお世話を任せられないかしら?
 此のままだと、また、総二郎が、事件に巻き込まれるやも知れないでしょ‼
 家元は、総二郎が、女性の扱いに慣れて居て、女性とは、綺麗に別れる事が出来ると思
 って居る様だけど…。
 母親の私(わたくし)からすれば…。
 今の総二郎は、全く、女性という者を理解して居ない様に思うわ。
 だから、総二郎の見張り番でも良いの。
 お願い出来ないかしら?」


だが、優紀は、言って除けるのだった。


「ですが…。
 西門邸には、沢山の使用人の方々がお出でだと思います。
 其の方々を、ご指名為さった方が、宜しいのでは無いでしょうか?
 私は、四六時中、ご子息を監視出来る訳では在りません。
 仕事が有りますし…。
 其れに、妊婦さんの状況に寄れば…。
 呼び出しも在ります。
 ですので、私では、ご期待に添えないかと思います。」


優紀からの言葉に、何を言っても無駄だと言う事を認識した家元と家元夫人だったのだ。

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