人間恐怖症…<つかつく> 76.
司は、進が指定して来た店に向かっていた。
本来なら…。
美桜と潤に会いたい事が、本音の司では在ったのだ。
しかし…。
其の日は、何故か?
進と語り合い気分の司だったのだ。
否…。
本音を言えば…。
司は、進に、相談したかったのだ。
なので、昨晩の内に、そんな司は、美桜と潤に話しして居たのだった。
「明日は、仕事で、来れそうもねぇ。
悪ぃ…。」
潤だけじゃ無く…。
司から、そう言われた此の日の美桜は、寂しく思って居たのだった。
だから、此の日は、美桜も、潤も、早目に就寝するつもりで居たのだった。
そして、進が指定して来た店の個室に入った司は、其の場に、F3が居る事に、仰天して居たのだった。
だからだったのだろう。
司は、怒り気味で、F3に言って除けて居たのだった。
「此の場に、如何して、お前等(F3)が居んだ?
俺は、進から、誘われた筈だ‼」
だからだったのだろう。
あきらが、代表するかの様に、言って除けるのだった。
何故なら…。
類と総二郎の目が、そう言って居たのだ。
“あきらから、説明しろよ‼”と…。
なので、此処は、大人しくあきらが、司に、説明する事にしたのだった。
「ああ。
其の事なぁ~。
実は、俺等 F3が、進に、司を呼ぶ様に、頼んだんだよ。」
だが、司は、納得して居なかったのだ。
だからだったのだろう。
更に、司は、F3に追及するのだった。
「はぁ~??
何の為に…だ?」
其処で、総二郎が、そんな司に、話しし始めたのだった。
「なぁ~、司…?
あれから、『牧野』とは、如何成ってんだよ?
何の連絡も寄こさねぇで…。
俺等 F3が、心配してねぇとでも思ってんのかよ?」
其処で、類も、総二郎の後…。
話しを続けるかの様に、言って除けるのだった。
「どうせ、未だに、何の進展も無いんでしょ⁉
何時まで経っても、連絡が無いから…さ。
進を呼び出して、司を呼び出す様に、お願いした訳…。
俺達が、進を呼んだんだから…。
進のせいにしないで…よ。」
だが、此の時の司は、そんな風に、F3から言われた事で、此の場で、言い返せる言葉が見付からなかったのだ。
だからだったのだろう。
司は、F3に、拗ねて魅せたのだった。
そして、やっとの事で、F3に、言い返せた司の言葉も、拗ねて居たのだった。
「大きなお世話だ‼」と…。
だが、其の時の進の顔付きは、そんな司に、申し訳無さそうな感じで居たのだった。
だからだったのだろう。
類は、そんな進に、助け舟を出すかの様に、言って除けるのだった。
「司…。
進が、困惑してんじゃん‼
可哀想に…。」と…。
そんな風に、言って居る類に、進は、返答の言葉が見付からず…。
つい、言ってしまったのだ。
「類さん…。」と…。
そんな進からの類への呼び名を聞き、司は、一瞬、我が耳を疑ったのだ。
何故か?
此の時の司には、類と進が、親し気に居る事が、許せなかったのだ。
だからだったのだろう。
類に対する司の剣幕は、相当なモノだったのだ。
「何時から…だ?
何時から、類と進は、そんな親し気…何だ?」
だが、類は、飄々と、司に返答するのだった。
「何時から…ね。
何時からだったのかな?」
だが、はっきりしない類に、更に、司は、剣幕に成るのだった。
「はぁ~??
何なんだよ‼
如何言う事だよ?」と…。
だが、其処は、類…。
更に、飄々と、して魅せるのだった。
「でも、良いじゃん‼
俺は、進が、中学生の頃から、牧野を通じて、進を知ってんだよ‼
俺と進の仲は、お前と牧野…位…。
長いって事…。
『花沢さん』じゃあ~。
他人行儀でしょ⁉
だから、俺から、進に言ったの。
“下の名前で呼ぶ様に…。”って…。
だから、『類さん』って、呼ばれる様に成ったの。
駄目だったぁ~⁉」
お道化て魅せる類に、言う言葉を失くした司は、進に言って除けるのだった。
「だったら…よ。
俺には、『義兄さん』だろ?」
だが、其処は、あきらが、言って除けるのだった。
「司…。
其れは、厚かましいだろ?
まだ、牧野は、正式に、司の婚約者って、訳じゃねぇだろ?」と…。
だが、其処は、司だったのだ。
「うっせぇ~よ。
良いな、進…。
類の事は、『類さん』って、呼ぶんだったら…よ。
俺の事は、『義兄さん』って、呼べよ‼」と…。
だが、進にとっては、強制的に呼ばされる事に成ったのだ。
しかし、進は、司に言って置かなければ成らないのだ。
「分かりました。
ですが…。
俺の親は、『義兄さん』と、呼ぶ事は、まだ、知りません。
其れに、特に、母さんが、如何思うかも知れません。
ですので、『義兄さん』と、呼ぶ事は、『義兄さん』と俺の二人の時だけでも、良いで
すか?」
そう言われれば、何も、言い返す事の出来ない司は、納得するしか無かったのだ。
だからこそ、こう返事するしか無かったのだ。
「ああ。」と…。
だが、司は、F3に言って除けるのだった。
「今日は、此れで、良いだろ?
お前等(F3)から、心配して貰わねぇでも…な。
俺は、ちゃんと、美桜を『俺の女』にすんだよ‼
古菱社長との約束の期限までには…な。
美桜の気持ちを俺のモンにすんだよ‼
此れからは、余計なお節介は、必要ねぇんだよ‼」と…。
そして、司は、進の方を向いて言って除けるのだった。
「進…。
帰るぞ‼」と…。
だが、進は、思うのだった。
“義兄さん(道明寺さん)は、何処に帰るつもり何だろうか?”と…。
だからだったのだろう。
進は、司に、訊こうとするのだった。
「あの~、義兄さん…?
何方に、帰るつもり何ですか?」と…。
だが、此の時の司は、飄々と、進に返答するのだった。
「あぁ~?
お前の家は、古菱邸だろ?
お前は、古菱邸に、帰らねぇつもりなのか?」と…。
だが、進は、更に、司に訊くのだった。
「ですが…。
今日の義兄さんは、“仕事だ‼”って…。
姉さんと潤に、話しして居るんですよね?
だったら…。
今日の義兄さんは、お帰りに成った方が、良いんじゃ無いですか?」
そんな風に言われた司は、不貞腐れ気味に、進に言って除けるのだった。
「良いんだよ。
兎に角…。
進…。
お前も、俺と一緒に帰るんだ。」と…。
そして、司は、F3の方に向いて、伝えるのだった。
「良いなぁ~?
此れからは、俺の居ねぇ所で、進を誘うんじゃねぇぞ‼」と…。
そして、其の後の進は、そんな司に、従うかの様に、古菱邸に帰るのだった。
そして、其の場に残されたF3は、それぞれ、思うのだった。
溜息を突き乍ら…。
類は…。
“はぁ~⤵。
司の焼きもちには、驚愕だよ‼”と…。
そして、総二郎は…。
“はぁ~⤵。
また、司と類の火種が、勃発したのか?
馬が合うんだか?
合わねぇんだか?
遣ってらんねぇ~。”と…。
そして、あきらは…。
“はぁ~⤵。
類の奴…。
何時もいつも、如何して、司が怒る様な事を、引き起こせるんだ?
いい加減にしろよ。
全く…。”と…。
そして、古菱邸に着いた司は、古菱邸にて、進と別れた後…。
美桜と潤の部屋に行こうとしていたのだ。
其処に、執事から、呼び止められた司だったのだ。
「本日の美桜様と潤坊っちゃんは、既に、ご就寝かと存じます。」と…。
なので、司は、そう言って来た執事に、伝えるのだった。
「そうか?
分かった。
だが、少し…。
顔を見て帰るだけ…だ。」と…。
なので、了承した執事だったのだ。
「左様で御座いましたか?
承知致しました。」と…。
そして、司は、美桜と潤の部屋に向かうのだった。