其の後【司とつくしは兄妹?…<つかつく>】 17.
其の後も、司の母親で在る 道明寺楓 と つくしの母親で在る 花沢かすみのバチバチ状態は、続いて居たのだった。
其れでも、つくしは、優紀と一緒に、振袖の反物を、観て居たのだった。
そんな時に…。
優紀が、言って来たのだった。
「此の反物の柄…。
つくしに、似合うんじゃない?
身体に、当てて視たら…。」と…。
つくしにとっては…。
吃驚過ぎる程の大柄だったのだ。
実は、其の反物の大柄は、『寒椿』だったのだ。
『寒椿』とは、冬の時期(1月・2月・11月・12月)に咲く花なのだ。
『寒椿』の花の色は、白・ピンク・赤…が有るのだ。
しかし、此の振袖の反物には、ピンクと赤の『寒椿』の刺繍が、施されて居たのだった。
『寒椿』の花言葉は、『申し分のない愛らしさ』…。
実は、此の日、初めて、つくしと会った優紀は、つくしから、12月生まれで在る事を聞いて…。
此の『寒椿』の大柄の振袖の反物を、つくしに、進めて居たのだった。
実は、優紀は、『寒椿』の花言葉を知って居たからこそ…。
優紀は、つくしに、言って視たのだった。
つくしは、満更でも無い様子で、優紀に、にこっと、微笑んで居たのだった。
其の様子を、総二郎と一緒に観て居た司は、つくしの傍に寄って行って、言って除けるのだった。
「へぇ~。
つくし…。
似合ってんじゃねぇか?
其れ、良いぞ‼」と…。
だからだったのかも知れない。
つくしも、自慢気に、司に、言って除けるのだった。
「でしょ、でしょ‼」と…。
そんな様子を観て居た此の時の司の母親で在る 道明寺楓 と つくしの母親で在る 花沢かすみは、一時、バチバチ状態は、封印したかの様に…。
司とつくしの方に、足を進めて居たのだった。
そして、つくしが身体に当てて居た其の振袖の反物を観て、司の母親で在る 道明寺楓 と つくしの母親で在る 花沢かすみは、同時に、言って除けるのだった。
「「あら…。
其の反物…。
良いんじゃない?」」と…。
だからだったのかも知れない。
同時に、同じ事を思って居た事を知った此の時の司の母親で在る 道明寺楓 と つくしの母親で在る 花沢かすみは、お互い、顔を見合わせて、笑って居たのだった。
元々、自身の夫達が、幼馴染で親友だったからこそ…。
自然と、仲良く成ったのが、F4の母親達だったのだ。
所謂、F4の父親達が、幼馴染で親友だった事からこそ…。
F4の母親達も、親友同士に成れたのだ。
そして、自然と、F4達も、両親の縁で…。
幼少の頃から、幼馴染で親友と成ったのだ。
F4達のお互いは、同じ境遇で育った事から…。
自然と、寄り添う様に成った事も、確かな事だったのだ。
“だから…。”と、いう訳では無いのだが…。
元々、司の母親で在る 道明寺楓 と つくしの母親で在る 花沢かすみのお互いは、仲違いして居た訳では無かったのだ。
元々、司の母親で在る 道明寺楓 と つくしの母親で在る 花沢かすみは、仲が良かったのだ。
だが…。
娘のつくしの事に成ると…。
母親としてのプライドが、邪魔をしたかの様に…。
言わずには居られ無かっただけ…だったのだ。
だが…。
此の険悪な雰囲気を収めたのが、優紀だったのだ。
此れには、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人 と 総二郎は、そんな優紀に、関心するのだった。
“流石は、優紀さん(ちゃん)だ(な)事…。”と…。
勿論、優紀の母親は、自身の娘で在る 優紀を、誇りに思って居た事は、事実だったのだ。
そして、結局…。
つくし自身も、其の振袖の反物を、気に入ったと言う事も在ったのだが…。
司を初めとして…。
司の母親で在る 道明寺楓 と つくしの母親で在る 花沢かすみも、其の振袖の反物を、気に入った事から…。
其の振袖の反物で、決まったのだった。
優紀も、また、総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人からの意見を取り入れて…。
優紀の振袖の反物が、決まったのだった。
そして、つくしと優紀の採寸が始まった事から…。
男性陣は、客間を、追われたのだった。
だが、此の時…。
司は、思うのだった。
“つくしだけなら…。
俺も、此の場に、一緒に、居られたのに…よ。”と…。
そして、つくしと優紀の採寸が終わる迄…。
司と総二郎は、総二郎の自室に、居る事と成ったのだった。
そして、司は、“後で、詳しく訊けば良いか?”と、思って居た通り…。
もう一度、総二郎に、訊き始めるのだった。
「総二郎…。
あの家元夫人のお気に入りの女は、総二郎の女か?」と…。
なので、総二郎は、そんな司からの言葉に、驚愕するのだった。
「はぁ~??
違ぇよ。
さっきも、言ったけど…な。
俺は、如何も、優紀ちゃんから、嫌われてるみてぇだし…な。
お袋のお気に入りなのは、間違いねぇが…。
お袋から頼まれて、迎えに行っただけだ。」と…。
だからだったのだろう。
司は、そんな風に言って来た総二郎の言葉に、納得するかの様に、総二郎に、返答したのだった。
「だろう…な。
俺の知ってる総二郎の付き合う様な女は、あんな風に、其の場の雰囲気を変えられる様な
女じゃねぇよな。
言う成れば…。
自分自身の事しか考えてねぇ様な…。
其の場の雰囲気も、何~も、考えてねぇよな女だったもんな。」と…。
だが、総二郎にして視れば…。
司から、其処迄言われるとは思っても居らず…。
心外とばかりに、言って除けるのだった。
「其処まで、酷かねぇだろ?」と…。
だが、司は、そんな総二郎に、はっきり、言って除けるのだった。
「否…。
俺が、観て居た感じだと…。
そんな女だったな。」と…。
其処で、総二郎は、司に、“本題を言え‼”と、云わんばかりに…。
話しを促すのだった。
「で、司は、俺に、何が言いてぇんだ?」と…。
なので、司は、話しし始めるのだった。
「否…な。
総二郎が、あの女と付き合ってると言うの成らば…。
つくしが、今日、初めて会ったばかりのあの女の事を信頼して居る所を見ると…。
“意外と、総二郎は、見る目が有ったのか?”と、思っただけだ。
“今迄は、本当に、単なる遊びだったんだろうな。”と、思えただけだ。」と…。
なので、総二郎は、自身の心の内に有る思いを、司に、話しし始めるのだった。
「実は…な。
俺は、思って居たんだわ。
うちのお袋は、難癖有るだろ?」と…。
だが、真剣な顔付きで言って来た総二郎に対して、司は、返答するのだった。
冗談抜きで…。
「其れは、F4の母親全て、そうだろ?」と…。
なので、総二郎は、少し、笑い乍ら、司に、返答するのだった。
「ああ、そうだな(笑)。
其の難癖有るうちのお袋と、上手く遣るんだよな。
優紀ちゃんは…。
で、俺は、思ったんだよな。
あの難癖有るお袋と、上手く遣れるのは、“優紀ちゃん位ぇしか居ねぇんじゃねぇの
か?”と…。
世間では、『冷たい女』と言われて居るあの笑わねぇお袋が、優紀ちゃんと一緒だと…。
笑ってんだよな。」と…。
司も、そんな総二郎の母親で在る 西門流 家元夫人の笑った姿を、初めて観たのだった。
なので、司は、総二郎に、言えた言葉だったのだろう。
「ああ…。
俺も、観たわ。
驚愕だったけど…な。」と…。
だからだったのだろう。
実は、此の時の総二郎は、司がそう言って来た事で、苦笑いだったのだ。